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2009年3月2日月曜日

Jim Bowden GMが遂に辞任

 遂に、という感じですが、Jim Bowden GMが辞任しました。解雇ではなく、辞任。

 2004年秋にGMに就任して以来、一度も勝率.500を超えることがなかった上、昨季は30球団ワーストの102敗。トレードやドラフトなどでも数々のミスを犯してGMとしての能力に疑問符を付けられ、”Fire Jim Bowden”というブログが人気を集めていました(今後、このブログがどうなるのかはまだ発表されていません)。そして、ドミニカ共和国を舞台としたスキャンダルでFBIからさえ事情聴取を受けるという事態に陥り、今回の辞任に至りました。
 
 3月1日の朝、まず選手たちに対して説明を行い、その後記者会見が開かれました。

 本人のプレスリリースはこちら。辞任の理由について、プレスリリースでも同趣旨の部分はありますが、記者会見録では以下のように語っています(Mannyへの言及はジョークでしょう)。

“I have become a distraction. Unless you are Manny Ramirez, there is no place for distraction in baseball. I want to be able to turn the page and I want this franchise to be able to have everybody, from the media to the fans, focus on what the game is about. It's about players. It's about what happens on the field."

 まさに、そのとおり。GMとしての資質、実績はともかく、私としてはまさにこの理由で早く辞めて欲しいと思っていました。

 ところで、この会見ではかなり感情的なシーンもあったようです。同情する部分がないとは言いませんが、辞任に至ったもう1つの理由として、マスコミによる誹謗中傷記事によりGMとしての仕事ができなくなったと主張する姿は気持ちのよいものではありません。それにしても、プレスリリースの中でこれだけの行数を費やすとは・・・・。

“My resignation is based upon my realization that my ability to properly represent the Washington Nationals has been compromised because of false allegations contained in the press. I am disappointed by the media reports regarding investigations into any of my professional activities. There have been no charges made, and there has been no indication that parties have found any wrongdoing on my part.

“I will also carry with me the cold hard realization that my life has been turned upside down by a news media that prints entire stories attributed solely to anonymous sources who refuse to be identified and who are free to allege anything they choose for any purpose without fear of retribution. One can only understand the impact of false allegations, insinuations and innuendos by the press if they themselves been the subject of those false allegations. “

 この辞任に際しての、Stan Kasten社長のプレスリリースはこちら。Bowdenに対する最低限の敬意を払いつつ、事実上は「辞めさせた」感を受けます。Kasten社長には、後任のGM選びという仕事が待っています。これについてのKasten社長のコメントは以下のとおり。

"I can tell you that we are not missing a beat. Our staff has a meeting tomorrow morning -- first thing.”

 ドミニカの一連の処理を行ったMike Rizzo GM補佐、Kasten社長とブレーブス時代からの縁がある ブルージェイズのTony LaCava GM補佐などが噂されていますが、噂を追いかけるのは正直うんざりした気分です。後はKasten社長に任せて、フィールドでのプレーに気持ちを向けて行きたいと思っています。

 102敗、GMの辞任。グラウンド上でもグラウンド外でも今が一番の「底」のはず。上昇しかありません!

Esmailyn Gonzalez事件のその後

 3月1日に遂にJim Bowden GMの辞任という事態にまで至りましたが、まずは、出張中の展開を簡単に、まとめておきます。それ以前の経緯は、こちらこちら
 
2月20日
 元Esmailyn Gonzalez(本名Carlos Alvarez Daniel Lugo、以下Lugo)の現在の代理人(契約した2006年当時とは異なる)がLugo本人と電話で話したそうです。本人の発言の引用はありませんが、代理人によると、深い悔恨を示すとともに重圧から解放されたとも語っていたとのことです。

2月21日
 Jose Rijo GM特別補佐がチームを離れ、ドミニカに帰国。Lugoの契約当時の代理人のBasilio Viscainoとは旧知の仲で今回の事件への深い関与が噂されていました。コーチとしてメジャーのスプリングトレーニングに参加していましたが、球団と話し合って離脱を決めたようです(このときは、Rijo本人もそのように行っていましたが、後日、解雇された後、この離脱は球団に強いられたものであったとRijo本人が修正しました)。
 Rijo自身は事件への関与を否定し、”Everyone else will find out about truth in time.”とコメント。
離脱の理由については、”I just feel like I ‘m too much of a distraction right now. I want the team to be able to concentrate.”と発言するとともに、帰国には病気の母に会いに行くためでもあるとしていました。

2月22日
 LugoのbusconであったBasilio ViscainoがESPNの取材に応えました。
 まずこのbusconというのが何者かということですが、 英語ではstreet agentと訳されたりしています。ドミニカ共和国では周知のとおり野球が盛んで少年たちが小さい頃から野球をしているわけですが、そんな野球少年たちの中から、才能のある選手を見つけ、コーチをしたり、それこそ生活の面倒をみたりして、育て、そしてメジャーリーグ球団との契約の仲介をするという、代理人というかブローカーのような人々のことです。ドミニカではかなり一般的な存在のようですが、報酬がその選手とメジャー球団との契約金の2割とか3割とか高いことと、正規の報酬以外にキックバックなど不透明な金の流れがささやかれ、どうしても怪しさをぬぐいきれない存在です。
 さて、そのViscainoのコメントですが、正直驚かされました。全く知らなかった、この事件はLugoとそのいとことによって仕組まれたものだと主張しています。最近Lugo本人とも話したとして、”He(=Lugo) said he did it because he thought if he didn’t change his identity he would not never sign.”とコメントしています。仮にこの主張が事実であるとすれば、伝えられるところによれば、ViscainoはLugoに初めて会ったとき、13歳を17歳と信じたということになります。まさか、そんなことはあるまいに・・・・・。しかも、またいとこだし(笑)。
 ひどいコメントです。全く信用できません。

2月23日
 この件に関しては、Kasten球団社長から発言を控えるようにと言われていたJim Bowden GMが初めてコメントを出しました。
 “I’m innocent of any wrongdoing, and besides that I d0n’t have any comment.” 
 これまで、あまりにも情けない話なのであまり触れないで来ましたが、Bowdenが問われていたのは、Lugoの件だけではなく、より広範なラテン系選手の獲得に関する不明朗な資金の流れに関する疑惑。既にFBIによる捜査が進んでおり、昨年夏にはBowdenもRijoも事情聴取に応じています。FBIによる捜査の対象となっているのは具体的にはレッズのGM時代の件のようですが、Lugoの事件も構図というか構造的には基本的に同じです。
 それにしてもこういうプレーと関係のないところで大騒ぎになるというのは、それだけでもチームには有害。さすがにこれまでBowdenを庇ってきたオーナーグループも解任の意思を固めたとの噂もあります。

2月25日
 Washington Postのビートライターは現在Chico Harenという記者が務めていますが、昨年のスプリングトレーニングまで(2006年のLugoの入団当時を含む)担当していたBarry Svrlugaがこの事件に関連して復帰し、2006年以来となる、ドミニカ共和国への上陸取材を敢行し、Lugo本人の取材で面白い記事を書いています(元記事はこちら)。興味深い点は以下の通り。

・“I feel bad, really bad. I feel bad because of what I did.”と基本的に自分(とインタビューにも同席していたいとこ)の非を認め、他に関与した者や資金の流れについてはコメントを拒否。ただし、2006年の取材時に父親と紹介した男が実は父親ではなかったことを告白。とはいえ、実の父親にも、母親にも会えずに取材は終わっています。
・Esmailyn Gonzalezというのが遠い親戚の名前であることも判明しました。
・一方、Lugo自身の暮らしぶりは高級車を2台(うち1台はホンダ・アコード)買ったという以外、家も変わっておらず、つつましい(というか貧しい)暮らしぶりだったようで、140万ドルがどこに行ったのかははっきりしないままです。
 
2月26日
 Jose Rijo GM特別補佐を解雇。
 また、同時にRijoがドミニカ共和国で経営し、ナショナルズのマイナー施設となっていた野球アカデミーも閉鎖することが発表されました。この野球アカデミーがそのままドミニカサマーリーグのチームだったわけですが、14人の選手を解雇して昨季2チームだったのを1チームに減らすことになりました。スタッフも、投手コーチとトレーナー1人を除いて全員解雇。監督にはドミニカウィンターリーグのLicey Tigersの監督だったFernando Raveloを任命。当然ながら本拠地も変更しました。まさに人心一新という感じです。
 なお、これらの判断を行ったのは、以上の発表をマスコミに対して行ったKasten球団社長と、現地に飛んでRaveloとの面接や新本拠地の選定などを行ったMike Rizzo GM補佐のラインであり、Bowdenの出番はほとんどありませんでした(ただし、Rijoへの最終的な解雇通告はKastenの見ている前でBowdenが電話で行った模様)。一方で、後任GM探しが始まったとの報道もありました。

2月27日
 ドミニカ共和国から戻ったMike Rizzo GM補佐がマスコミのインタビューに答えました。前日のKasten社長からの発言内容からさして付け加えることはありませんが、この席にBowden GMは同席していなかったようです。

2月28日
 スプリングトレーニングの試合にBowden GMが姿を見せず、いよいよ解雇間近か、との報道。

 以上の経緯を経て、3月1日、Jim Bowden GMの辞任という展開にいたりました。

2009年2月18日水曜日

Esmailyn Gonzalezが経歴詐称

 19歳のトッププロスペクトEsmailyn Gonzalezと信じられていた人物が、23歳のCarlos Alvarez Daniel Lugoであったという衝撃的なニュースが入ってきました。出所はSIのMelissa Seguarの記事(こちら)。とりあえず全文コピペします。

 A top Washington Nationals prospect and recipient of the largest international signing bonus in team history is not who he appeared to be. Esmailyn Gonzalez, who is listed as 19 years old on the team's roster, is actually 23-year-old Carlos Alvarez Daniel Lugo, four sources have told SI.com.

 The Nationals, owned by the Lerner family, gave the shortstop from the Dominican Republic a $1.4 million signing bonus on July 2, 2006, and trumpeted his arrival as a sign of their commitment to acquiring top-tier talent. (Players from Latin America are not subject to the draft and can sign with the team of their choice.) "This signing is symbolic of the Lerner family's and incoming club president Stan Kasten's pledge to become an industry leader in scouting and player development,'' Washington general manager Jim Bowden said at the time of the deal.

 Gonzalez's signing, however, immediately drew suspicion from baseball insiders. There was considerable skepticism about the team's description of him as a five-tool player. "He doesn't run all that well, and has an average arm," an executive with another team said this summer.

 The Texas Rangers were the next highest bidder for Gonzalez, offering only $700,000. Agent Rob Plummer negotiated with all teams on behalf of Gonzalez -- except the Nationals. Those negotiations were handled by Basilio Vizcaino, Gonzalez's buscon (a person who trains amateur youth baseball players in exchange for a percentage of future signing bonuses). Vizcaino is a childhood friend of Bowden's special assistant, Jose Rijo, and a protégé of Jose Baez, the Nationals director of operations in the Dominican Republic. The size of Gonzalez's bonus and the close relationship between Vizcaino, Baez and Rijo drew the attention of the FBI and Major League Baseball's department of investigations. (A federal investigation into allegations of skimming of bonus money given to Latin players has been going on for the past seven months.) It's unclear if anyone named Esmailyn Gonzalez exists or how the player's paperwork was falsified. Also unknown is whether Gonzalez, who is still in the Dominican Republic, will be able to obtain a visa to join the club for spring training.

 The revelation of Gonzalez's true age reduces his perceived value as a player. In 2008, his second season in the Gulf Coast (rookie) League, Gonzalez was named league MVP and won the league batting title, hitting .343. He was second in the league in on-base percentage (.431) and runs (42), and third in RBIs (33) and hits (62). One scout who has seen Gonzalez play, says, "Those are great numbers, but you should be hitting that well if you're that much older than your competition."

 Nationals representatives, Rijo and Vizcaino did not return calls from SI.com requesting comment. Kasten and Major League Baseball spokesman Pat Courtney declined to comment. Bowden and Rijo have previously denied any financial improprieties in the Gonzalez case.

 昨季ルーキーリーグの首位打者を獲り、BAで10位、BPで9位、Sickels氏では8位のトッププロスペクトと評価され、今季はAでの飛躍が期待されていましたが、23歳という年齢でAではプロスペクトと呼ぶことさえできません。何より、このような経歴詐称により$1.4Mという高額の契約金を取得していたというのは明らかな詐欺です。どういう落とし前を付けるのかは分かりませんが、何事もなかったということにはならないはずです(例え9/11の前には比較的よくあったことであるとしても)。
 
 ナショナルズのフロント・スカウトは本当に知らなかったのか?知らなかったとしても被害者のような顔をして責任を逃れることは許されません。Jose Rijo GM特別補佐は即座に解任すべきだし、そもそもJim Bowden GM自身の責任も問われて然るべきです。ZimmermanやWillinghamとの契約もまとめられないフロントへの不信は募ります。この際刷新してはどうかとさえ思います。

 Odalis Perezのホールドアウト、Zimmermanとの契約交渉の暗い見通しと、嫌なニュースが立て続けに入ってきて、スプリングトレーニングが始まったばかりだというのに、気が滅入ってしまいます。

2008年10月1日水曜日

トッププロスペクトの08年(打者編)

 トッププロスペクトの1年を振り返ってみました。投打のナンバー1、Ross DetwilerとChris Marreroは、それぞれ不振とケガで残念な1年でした。2人とも1年遅れたのは確かですが、まだ期待していいと思います。他の選手の中で完全な期待はずれだったのはケガのJustin Maxwellくらいで、他は順調に成長してくれました。

 まずは打者編。

1B Chris Marrero (Age 20 ‘06#1) 

[A+] 70G 256AB 11HR 38RBI 25BB 55K 250/325/453

 BA、BP両方のプロスペクトランキングでチーム内の堂々1位と、大きな期待を背負って迎えた3年目の今季はPotomac(A+)で開幕。4月は開幕戦でホームランを放ったものの200/284/353(2HR)とかなりひどいスタートとなり気を揉みましたが、5月に入ると267/356/475(6HR)と持ち直し、6月も18日までの294/338/559(3HR)と上昇気流に。
 しかし、好事魔多し。18日の試合で本塁突入の際に足首を負傷。そのままシーズン終了。6月に入って三振数もぐっと減っており、何かをつかんだかと思われたところだっただけに、残念。今シーズン、ドラフト1順目指名のA***n C**wと契約できなかったことに次ぐ痛いニュースでした。
 もうそろそろプレーできるということですから、来年の開幕には十分間に合います。来シーズンもA+からやり直しかな。Burgessとチームメイトになるでしょうから、一緒にステップアップしてきて下さい。


RF Michael Burgess (Age 19 ‘07#1)
[A+] 19G 71AB 6HR 19RBI 9BB 26K 225/325/521
[A] 112G 410AB 18HR 60RBI 46BB 136K 249/335/469

 フルシーズン1年目をケガなく過ごせたのが何よりでした。何といっても魅力はパワー。本塁打は、全支配下選手中ではLeonard Davisに1本及ばず2位でしたが、計24本塁打と19歳にはなかなかのものです。週間MVPを獲得する爆発力も見せましたし、オールスターのホームラン競争でも優勝しました。一方で、三振王ぶりは一年間通じて変わりませんでした。四球もまずまず選びますが、三振率が3割近いですから課題は明らか。A+ポストシーズンにも出場し、Potomacのリーグ優勝に貢献しました。
 来シーズンの開幕もA+と見られていますが、課題を克服して、飛躍してくれることを願います。  


LF Justin Maxwell (Age 24 ‘05#4)
[AA] 43G 146AB 35R 7HR 28RBI 31BB 20K 233/367/459 13SB

 昨シーズン才能を開花し、セプテンバーコールアップでメジャーデビューすると満塁弾などでインパクトを与え、一躍トッププロスペクトとなりました。今シーズンは、メジャーのスプリングトレーニングでもよく打ち(269/367/538)、開幕25人枠争いにも名を連ねましたが、開幕はHarrisburg(AA)。打率こそ低かったものの、出塁率、長打率、打点、盗塁などで十分な成績を残していました。
 しかし、5月26日の試合の守備で右ひじを痛め、手術でシーズン終了。上でもケガ人が続出しただけに、健康なら間違いなく早い段階で呼ばれていたでしょう。残念。現在も、まだ完全には癒えていないようで、秋季リーグなどに参加する予定もありません。何とかケガをきちんと直してくれれば・・・と思いますが、もともとケガの多い選手。復活を願うばかりです。


2B Jake Smolinski (Age 19 ‘07#2)
[A] 50G 184AB 28R 4HR 22RBI 19BB 33K 261/338/402
[A-] 24G 98AB 17R 0HR 9RBI 9BB 17K 306/370/408
[Rk] 3G 9AB 0R 0HR 2RBI 1BB 1K 111/200/111

 アップダウンの激しい2年目のシーズンでした。開幕はHagerstown(A)。4月は、194/252/327という最悪のスタートでしたが、5月に入ると321/418/476とトッププロスペクトの面目躍如という活躍を見せました。ところが、その5月末に親指を故障し、無念の離脱。なんとか8月に復帰し、Vermont(A-)に合流してまずまずの成績を残し、最後の最後に週間打率.485と打ちまくって週間MVPを獲得しました。いい感じでシーズンを終われたと思います。
 来シーズンはAで再びスタートかな。まだまだ若いので、なんとか健康には気をつけて頑張って下さい。

 
1B Bill Rhinehart (Age 23 ‘07#11)
[AA] 61G 219AB 23R 7HR 29RBI 29BB 27K 233/321/397
[A+] 7G 25AB 5R 2HR 4RBI 2BB 5K 320/370/640
[A] 65G 261AB 39R 9HR 56RBI 21BB 36K 295/344/490

 さして期待もされずに迎えた開幕でしたが、Aで猛打が爆発しました。チャンスに強く、RBIマシーン状態で、週間MVPも獲得。オールスター戦でもホームランを放ちMVPを獲得。一躍トッププロスペクトの仲間入りを果たしました。ポジション的にブロックする形になっていたMarreroが6月にケガで離脱すると、代役としてA+に昇格。初打席でいきなりホームランを放つなどし、わずか1週間でさらにAAへ昇格。AAでも最初の10試合で10打点、7月中は3割近い打率で好調を維持していました。疲れが出たのか、最後の1か月は打率2割を切るスランプに陥ってしまいましたが、1年間本当に良くがんばりました。
 来年はAAスタートかな、応援しています!


SS Esmailyn Gonzalez (Age 18 Dominican Rep.)
[Rk] 51G 181AB 42R 2HR 33RBI 23BB 19K 343/431/475 9SB

 リーグ首位打者(出塁率も首位)を獲得するなど、3か月のシーズンを通じて、2番打者としてチームを引っ張りました。プレーオフの4試合でも、7打数16安打(.438)と打ちまくりました。長打はありませんが(まだ若いのでこれからパワーがついてくると期待したい)、ヒットを打つ技術は極めて高いようです。三振の少なさも目を引きます。課題は守備。チーム最多の18エラーを喫しました。ポジションから言って、ある程度は仕方ありませんが、3試合に1エラーは多すぎます。
 来シーズンは、Aからスタートでしょうか。 


Minor League Hitter of the Year 2008 :


Bill Rhinehart

 最後の1か月で数字を落としましたが、それでも評価を大きく上げた1年に変わりはありません。South Atlantic League オールスターのMVP獲得が何と言っても印象的でした。大卒入団で年齢が高いため、1年1年が勝負です。アリゾナ秋季リーグに派遣されることになりましたので、フロントとしても大いに期待しているとみて良さそうです。今年の活躍がまぐれでないことを証明し、来シーズンは、一気にメジャー昇格を狙って欲しいです。



p.s. 公式のMinor League Player of the YearはLeonard Davisが選ばれていました。確かにチームの本塁打王ですが、年齢的なことやこれまでのシーズンを考えると、プロスペクトと呼べるほどの伸びが今後期待できるかどうかは疑わしいと思って見ています。

2008年9月17日水曜日

BA: 2008 GCL Top20

 BAで、マイナーのリーグ毎にトップ20プロスペクトを選ぶという企画がはじまりました。

 下から順番のようなので、まずはGCL(元記事はこちら) 。Nationalsからは、

9. Jack McGeary
14. Esmailyn Gonzalez
18. Destin Hood

 の3人が入りました。Gonzalezはもう少し上位に評価してくれてもいいのに、という気もしますが、リーグが16チームですから、トップ20に3人というのは上出来でしょう(優勝したフィリーズの4人に続き、レッドソックスと同数)。
 
 ちなみに、GCL全体の1位は、今年のドラフト全体14位、TwinsのAaron Hicks外野手。173打数で、4本塁打、12盗塁、318/409/491という好成績でした。

2008年8月31日日曜日

GCL Nationals 惜しくも決勝で敗れる

 GCL Leagueのチャンピオンシップ。 惜しいところでタイトルを逃しました。投手陣は誤算が多かったものの、Esmailyn Gonzalez、J.P. Ramirezがいい活躍を見せてくれました。

(Game1)8/29
GCL Nationals 5-1 GCL Phillies
[Piching]
Smoker 1.2IP 1H 2BB 0K 1R(0ER)
Kelly (W) 6.1IP 4H 2BB 5K 0R
Gil 1IP 0H 0BB 1K
[Hitting]
E. Gonzalez 2/4 2RBI
J.P. Ramirez 2/4 1HR 1R 2RBI
Labrie 2/4 2R 1SB

 打線は今日もGonzalezに引っ張られる感じで序盤からしっかり点を取ってくれました。先発したSmokerの2回途中離脱の理由よく分りません。故障という情報も入っていませんが、少し心配です。しかし、その後を受けたChristopher Kelley が快投を見せ、先勝しました。

(Game2)8/30-31(雨天中断による)
GCL Nationals 4-5 GCL Phillies
[Piching]
McGeary (L) 3.1IP 7H 2BB 6K 5R
Hicks (31日の冒頭から登板)3.1IP 1H 1BB 3K 0R
Tanco 1.1P oH 1BB 1K 0R
[Hitting]
J.P. Ramirez 3/4 1BB
Labrie 3/5 1R
Lombardozzi 2/4 1R 1SB

 雨中試合開始。1点先制したものの、McGearyがつかまり、4回裏6連打などで5点を失い、なお1死2,3塁という場面で雨天中断となりました。翌日、その場面から後を受けたHicksが連続三振でピンチを切り抜けると、その後じわじわと点差を縮め、最終回1点返して1点差と迫り、なお2死満塁と攻め立てましたが、代打Adrian Nietoが投手ゴロに倒れてゲームセット。

(Game3)8/31
GCL Nationals 0-9 GLC Phillies 
[Piching]
Frias 4IP 4H 0BB 4K 2R (ER0)
Demny 3.1IP 3H 2BB 0K 1R
[Hitting]
E. Gonzalez 2/3
Labrie 1/2

 ダブルヘッダーのため7回までの試合。初回にエラーがらみの走者を置いて3ランを打たれたことから始まり、まったくいいところなく終了。打線も3安打のみでは・・・。

2008年8月28日木曜日

GCL Nationals (Rk)が地区優勝!

 ナショナルズ傘下のルーキーリーグのGCL Nationalsのレギュラーシーズンが終了。33勝22敗で地区優勝を飾り、16チームから4チームが進むプレーオフに進出しました。

 勝因は、何と言っても攻撃力。とはいえ、チーム本塁打数は6本とリーグ最少(トップは38本で、ブービーでも13本)、打率もリーグ6位でした。ポイントになったのはリーグ1位となった出塁率。08年ドラフト(以下、特に記載がなければ08年ドラフトを指す)22順目でリーグの得点王となったセンターのChris Curran(311/397/402, 14SB)とリーグ首位打者(出塁率もトップ)となったEsmailyn Gonzalez(343/431/475, 9SB)との1、2番コンビに引っ張られ、ダントツの総得点を記録しました。

 攻撃陣、投手陣、それぞれレギュラーシーズンでの成績を確認しておきます。 

 将来の正遊撃手との期待もあるGonzalezの首位打者獲得は本当にうれしいニュースです。3ヶ月のシーズンを通じてほとんど波がなく、チームをひっぱりました。三振の少なさも素晴らしい。ただし、チームトップとなる18エラーというのは頂けません。練習あるのみ、です。Curranの意外な活躍も目をみはりました。他には、9順目のJohn Higley(346/486/458)、38順目のRonnie Labrie(324/423/446, 9SB)、19順目のStephen Lombardozzi(283/371/322)と、好成績を収めた打者が林立。

 他のドラフト上位指名選手では、2順目のDestin Hood(256/333/349)が25試合でちょっともの足りない数字。5順目のAdrian Nieto(217/308/348)は8試合、15順目のJ.P. Ramirez(364/533/364)は5試合に出場しただけ。このあたりは、サンプル数も少ないのでなんともいえません。プレーオフでは是非活躍してください。

 投手陣で最も顕著な活躍を果たしたのは、07年15順目のPatrick Arnold(4-0, 1.80, 1.08)と6順目のPaul Demny(4-0, 2.50, 1.19)。Demnyは36回で40奪三振という奪三振率も光ります。最終登板でちょっとだけ打たれましたが、それまでは完ぺきに近い内容でした。07年追加1位で期待されながら今シーズン序盤はHagerstownで散々だったJosh Smoker(2-1, 1.37, 1.25)でしたが、降格してきてからの6試合はすっかり立ち直り、トッププロスペクトの面目躍如といったところです。同じく昨年の6順目で期待の高いJack McGeary(2-2, 4.07, 1.24)は、シーズン通じてローテーションを守り12試合に先発。シーズンが進むにつれ調子を上げ、8月の防御率は2.28というなかなかの数字でした。こちらもイニング数を上回る三振を奪っています。でもって、McGearyはまた秋からスタンフォード大学に戻っていきますので来年も夏だけなんですよね。また、ドミニカリーグ上がりの20歳、Marcos Frias(3-4 2.92, 1.24)もMcGearyとともにシーズン通じて活躍し、まずまずの成績を残しました。

 他の今年のドラフト指名選手では、4順目のGraham Hicksがシーズンの最後の最後に合流し、1試合2回だけ投げて無失点に抑えました。もう少し、上で投げたりするのでしょうか。

 Team MVP: Esmailyn Gonzalez (上の写真は、06年7月の入団会見時)

 Team Cy Young: Paul Demny


6:54追記
 準決勝(1ゲーム)でGCL Twinsを破ました。活発な打線が(ホームランはなしですが)初回にいきなりい6点を奪い、そのまま押し切ってしまいました。期待の若手が活躍してくれて、うれしいです!

GCL Nationals 10-5 GCL Twins
[Piching]
Arnold (W) 5.2IP 6H 2BB 6K 2R
[Batting]
E. Gonzalez 2/4 1BB 2R 1RBI
Hood 2/5 R 2RBI
J.P. Ramirez 2/5 1R 2RBI
Lombardozzi 2/4 2R RBI

 GCL Philliesとのチャンピオンシップは3回戦制。第1戦Smoker、第2戦McGearyと両19歳のプロスペクトの先発が予想されています。楽しみです。

2008年8月4日月曜日

Expected 2011 Starters

 大型トレードの興奮冷めやらぬ8月上旬、上位チームと下位チームとがはっきり分かれ、MLBのシーズンも終盤に入っていこうとしています。MLBのナショナルズはもちろん後者で、今シーズンははや終了。MiLBのボックススコアをチェックしてプロスペクト達の成績に一喜一憂している毎日です(笑)。

 そんな中、自分なりに、2011年のスターターを予想(夢想)してみました。あくまで、現在ナショナルズ球団に所属している選手を対象とし、全くの独断で選んでみました(コメントなどあれば、是非お願いします)。Ryan Zimmermanを除き、私のこのブログを除いて、日本では全くといっていいほど無名の選手が並ぶリストができ上がってしまいました。

 まあ、まずは見てやって下さい(赤字は現在40人ロースターに入っている選手)。

Position Frontrunner Runner-Up
SP1 Jordan Zimmermann -
SP2 Aaron Crow -
SP3 John Lannan -
SP4 Ross Detwiler -
SP5 Colton Willems Collin Balester
CL Adam Carr Zechry Zinicola
CA Jesus Flores Luke Montz
1B Chris Marrero Bill Rhinehart
2B Stephen King Emilio Bonifacio
3B Ryan Zimmerman -
SS Esmailyn Gonzalez Ian Desmond
LF Elijah Dukes Destin Hood
CF Justin Maxwell Roger Bernadina
RF Michael Burgess Mike Daniel


 今後、時々(数か月に1度くらい?)、アップデートしていきたいと思います。

 なぜ2011年を選んだか疑問に思われるかも知れませんが、フロントの最近の言動から、ペナントを争う最初のターゲットを2011年シーズンに置いているのではないかという感じが強まってきたからです。 
 いまさら言うまでもありませんが、チームは現在(果てしなく深い)再建期に入っています。どんなにチームが低迷していようとも、再建期だからということでフロントやアクタ監督以下のベンチの責任を問う様子は(少なくとも今シーズンに関しては)見られません。そんなフロントが常々言う言葉が「The Plan」です。これはペナントを争えるチームを作る長期計画に他なりません。現在のチーム運営・編成は、①将来のペナント争いに向けて選手を育成すること、②(若手の無理に早い昇格を避けるための)つなぎの選手を活用しつつ、場合によってはトレードを通じてさらに将来のチーム力を高めること、を基本コンセプトとしていることは明らかです。また、③将来のチームに必要な選手かどうかを見極めることも、最優先課題となっています。

 今シーズン開幕前に、Jesus Floresの育成のためにPaul Lo Ducaらと契約したこともこの流れの中で理解されてきました(結果的には、Floresの思わぬ成長により既に先発マスクはFloresですが)。ただ、具体的に何年をターゲットにしているのかという時期は曖昧でした。ファンフォーラムでは、2010年派と11年派に分かれていました(09年を期待している者は既にいない…)。

 そこに、先日のJon Rauchのトレード、Cristian Guzmanの契約延長が行われ、2011年派が優勢となっています。Rauchの契約はオプションを含め2010年まででしたので、10年をターゲットにしているとすれば、格安で確実な仕事をしてくれるであろう彼を放出する必要はなかったと思われます。おそらく優勝争いをするチームのメンバーとしてはやや弱いと思われるGuzmanの新契約が2010年までのものとなっていることも11年派に力を与えています(上記のEsmaiyn Gonzalezがまだルーキーリーグであり、早くても11年に昇格となることを考え、結んだ契約ではないかと言われています)。

 その他、Dmitri Young、Austin Kearnsといったペナント争いをするには明らかに弱い選手との契約期間(オプション最終年)が、いずれも2010年までとなっている(現状では2人とも行使されるとは思えませんが)ことも、10年までは何とかつなぎつつ、仮にFloresのように予想以上に早く昇格できればポジションを取って代わらせるという方針かと思われます。

 Ryan Zimmermanの在籍が保証されている最終年が2011年であることも、重要な要素です。懸案となっている契約延長が仮に成就しなかったとすれば、2011年シーズンが、彼のFA前最終年になります。ワシントン移転初年度のドラフト1順目指名で、チームの顔として育ててきたZimmermanを中心として、(Zimmermanを含め)期待されている現在23歳前後の選手が26歳前後になる2011年こそが、チーム再建の目標ではないかと思われます。というか、そう信じたいです。

 そんな訳なので、気の長い話ですが、2011年まで、頑張って見守っていこうと思っています。

2008年8月1日金曜日

Cory VanAllenが実戦復帰(Rk)

 シーズン序盤にPotomac(A+)で驚異的な好投を見せ、Harrisburg(AA)に昇格したものの、その後故障で離脱していたCory VanAllenが、ようやく7月30日にGCL Nationals(Rk)の実戦で投げました。結果は、4回を投げて3安打無四球2三振で1失点(自責点は0)とまずまずでした。次回登板はHarrisburgのようです。

 試合(ボックススコアはこちら)は、2番手で投げた今年のドラフト6順目(これまでに契約済みの投手では最高順位)のPaul Demny が、4回を無安打1四球のみと快投し、勝ち投手となりましたし、すっかりリードオフに定着しているChris Curran外野手(22順目)がホームランを含む4安打3打点、Daniel Killian捕手(7順目)が満塁ホームランを放つなど、他の選手も含め08年のドラフト組が大活躍してくれました(Destin Hoodも1安打)。また、将来のショートと期待される、Esmailyn Gonzalezも2安打2打点と好調を維持しています。