皆様、あけましておめでとうございます。
当ブログを始めてからほぼ4年。2012年から新ブログに移転することとしました。新ブログは
PHASE 2: 1500 South Capitol St.
となります。ま、同じBloggerですし、代わり映えしませんが。
今後とも宜しくお願いします。
2012年1月13日金曜日
2011年12月27日火曜日
2011シーズンレビュー5: 開幕前予想の結果
最後は、好例の開幕前予想の答え合わせです。青字が開幕前予想。
①Michael MorseとJordan Zimmermann大ブレーク
貧者のWerthと言われたMorseが、本家Werthをしのぐ好成績。30本塁打、100打点(Werthは28本塁打、80打点。ただし100得点)。Jordan Zimmermannも来季のStrasburgと開幕投手の座を争うくらいの好投。投球回数制限のため8月末でシャットダウンされるまでに、防御率3点台前半、13勝、180奪三振でいずれもチームトップ。
◎Morse、Zimmremannの予想はかなりいい線。Werthの数字はかなり甘く見積もっていたことが判明しました。
②最初に離脱するのはAdam LaRocheとJason Marquis
LaRocheは右肩痛が悪化して4月末にDL入り。復帰までの間にChris Marreroが結果を残し、夏に復帰してそこそこの結果を残すもののトレード話がやかましくなる。Marquisは故障再発で5月にDL入り。代わってMayaが昇格。7月に復帰してそこそこ結果を残すも8月にリリース。
△LaRocheについては残念ながら大正解。その後の部分は外れました。Mqrquisは嬉しい誤算(ちなみにDバックス移籍直後に故障でシーズン終了)。
③Espinosaがリードオフに定着
春先は好調だったDesmondが6月にスランプに陥り、以降はEspinosaがリードオフに定着。守備ではエラーが多いものの、15本塁打20盗塁を残し、新人王投票にも上位に顔を出す。Desmondはエラーを減らし守備の評価を高めるものの、出塁率を高められず、6,7番に落ち着く。
×リードオフは、Desmondで開幕しましたが、不振で早々に下位に回りましたた。EspinosaやAnkiel、果てはWerthまで試しましたが、結局8月にDesmondに戻ってそのまま閉幕しました。チーム全体としてリードオフの出塁率.285は断トツで30球団最低ととにかく低く、オフの補強のポイントとされています。
④クローザーはCole Kimballに
開幕からBurnett、Storenとも約半分の機会でセーブ失敗。Clippard、Coffeyなども試してみるがやはり失敗が続き、ブルペン・バイ・コミッティ方式は崩壊。とりあえずBurnettで固定。5月に昇格してきたKimballが支配的な投球を続け、7月にはクローザーの地位を固める。
×いやいや、Storenがびっくりさせてくれました。スプリングトレーニングの状況からまさかここまでやってくれるとは夢にも思いませんでした(いや、夢では思ったかも)。Kimballはいい感じでデビューしましたが、肩の故障で離脱。
⑤捕手はRamosがレギュラーとなりPudgeはトレード
開幕から両捕手とも打撃好調。6月にPudgeをトレード。以降は、控えFloresとの併用ながら、主にRamosが出場機会を得ることに。
△Ramosが早々にレギュラーを確保。故障もあってPudgeのトレードはありませんでしたが、メンターとしてフルシーズンRamosを指導してくれたので、このほうが良かったんでしょう。
⑥オールスターにはZimmermanとZimmermann
オールスターにはこの2人。まず投票でZimmermannが選ばれ、投手から前半だけで9勝を記録したZimmermannが選出。ファイナルボートにMorseが載るものの選出はならず。
×オールスターはClippard。Zimmremanは故障で長期離脱。Zimmremannは前半戦終了時では検討対象にもならかなったと思います。Morseがファイナルボートに載って落選、というところだけは当たりました。
⑦Bryce Harperメジャーデビュー
開幕はHagerstown(A)と決まっていますが当然打撃では圧倒。5月にPotomac(A+)、7月にHarrisburg(AA)と昇格し、9月にメジャーデビュー。メジャーでは主に代打出場ながら、月間3本塁打。マイナーでの通算は打率.350、27本塁打(年間計30本塁打)を予想します。まあ、ケガさえなければそれでいいんですが。
×さすがにそこまで早くはなかったですね。シングルAを圧倒し、7月にA+をスキップしてAAに昇格。軽い故障もあって、そのままAAでシーズン終了。AAは支配したといえるほどの成績ではありません。
⑧Stephen Strasburgのメジャー復帰は9月後半
ことStrasburgに関しては極めて慎重なフロントですから、急いで復帰させる可能性は極めて低いと思います。8月にマイナーでの登板を開始。9月の中旬以降に2回だけメジャーで投げて今季は終了。1勝。
◎順調に回復し、8月7日にマイナーでのリハビリ登板を開始。9月6日にメジャー復帰し、5先発。1勝も当たりました。
⑨ZimmermanがGG+SS
昨季は惜しくも逃したゴールド・グラブでしたが、今季は奪回。シルバー・スラッガーのほうも、打率3割、28本塁打、100打点でしっかりゲット。
×故障で2ヶ月離脱しては話になりません。打率.289、12本塁打、49打点はいかにも寂しい。来年はとにかく健康で。
⑩チームは地区4位に浮上!
ズバリ77勝85敗。最下位メッツより、3位のマーリンズとの差のほうが少ないと予想します。地区優勝はブレーブス。フィリーズは先発投手陣以外は、あまり怖い感じがしませんので今季は沈むと見ます。
×予想を遥かに上回る81勝82敗。地区3位に浮上しました。うーん、来年はどう予想しようかなあ(ニヤニヤ)。
++++++++++++
明日から日本に一時帰国することもあり、本年の更新はこれにて終了です。え?Gio Gonzalezの記事?忘れているわけではありません。
今年はいろいろな要因が重なり更新も滞りがちになりましたが、読んで頂いていた方、コメント頂いた方々にはこの場で感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願いします。良いお年を。
①Michael MorseとJordan Zimmermann大ブレーク
貧者のWerthと言われたMorseが、本家Werthをしのぐ好成績。30本塁打、100打点(Werthは28本塁打、80打点。ただし100得点)。Jordan Zimmermannも来季のStrasburgと開幕投手の座を争うくらいの好投。投球回数制限のため8月末でシャットダウンされるまでに、防御率3点台前半、13勝、180奪三振でいずれもチームトップ。
◎Morse、Zimmremannの予想はかなりいい線。Werthの数字はかなり甘く見積もっていたことが判明しました。
②最初に離脱するのはAdam LaRocheとJason Marquis
LaRocheは右肩痛が悪化して4月末にDL入り。復帰までの間にChris Marreroが結果を残し、夏に復帰してそこそこの結果を残すもののトレード話がやかましくなる。Marquisは故障再発で5月にDL入り。代わってMayaが昇格。7月に復帰してそこそこ結果を残すも8月にリリース。
△LaRocheについては残念ながら大正解。その後の部分は外れました。Mqrquisは嬉しい誤算(ちなみにDバックス移籍直後に故障でシーズン終了)。
③Espinosaがリードオフに定着
春先は好調だったDesmondが6月にスランプに陥り、以降はEspinosaがリードオフに定着。守備ではエラーが多いものの、15本塁打20盗塁を残し、新人王投票にも上位に顔を出す。Desmondはエラーを減らし守備の評価を高めるものの、出塁率を高められず、6,7番に落ち着く。
×リードオフは、Desmondで開幕しましたが、不振で早々に下位に回りましたた。EspinosaやAnkiel、果てはWerthまで試しましたが、結局8月にDesmondに戻ってそのまま閉幕しました。チーム全体としてリードオフの出塁率.285は断トツで30球団最低ととにかく低く、オフの補強のポイントとされています。
④クローザーはCole Kimballに
開幕からBurnett、Storenとも約半分の機会でセーブ失敗。Clippard、Coffeyなども試してみるがやはり失敗が続き、ブルペン・バイ・コミッティ方式は崩壊。とりあえずBurnettで固定。5月に昇格してきたKimballが支配的な投球を続け、7月にはクローザーの地位を固める。
×いやいや、Storenがびっくりさせてくれました。スプリングトレーニングの状況からまさかここまでやってくれるとは夢にも思いませんでした(いや、夢では思ったかも)。Kimballはいい感じでデビューしましたが、肩の故障で離脱。
⑤捕手はRamosがレギュラーとなりPudgeはトレード
開幕から両捕手とも打撃好調。6月にPudgeをトレード。以降は、控えFloresとの併用ながら、主にRamosが出場機会を得ることに。
△Ramosが早々にレギュラーを確保。故障もあってPudgeのトレードはありませんでしたが、メンターとしてフルシーズンRamosを指導してくれたので、このほうが良かったんでしょう。
⑥オールスターにはZimmermanとZimmermann
オールスターにはこの2人。まず投票でZimmermannが選ばれ、投手から前半だけで9勝を記録したZimmermannが選出。ファイナルボートにMorseが載るものの選出はならず。
×オールスターはClippard。Zimmremanは故障で長期離脱。Zimmremannは前半戦終了時では検討対象にもならかなったと思います。Morseがファイナルボートに載って落選、というところだけは当たりました。
⑦Bryce Harperメジャーデビュー
開幕はHagerstown(A)と決まっていますが当然打撃では圧倒。5月にPotomac(A+)、7月にHarrisburg(AA)と昇格し、9月にメジャーデビュー。メジャーでは主に代打出場ながら、月間3本塁打。マイナーでの通算は打率.350、27本塁打(年間計30本塁打)を予想します。まあ、ケガさえなければそれでいいんですが。
×さすがにそこまで早くはなかったですね。シングルAを圧倒し、7月にA+をスキップしてAAに昇格。軽い故障もあって、そのままAAでシーズン終了。AAは支配したといえるほどの成績ではありません。
⑧Stephen Strasburgのメジャー復帰は9月後半
ことStrasburgに関しては極めて慎重なフロントですから、急いで復帰させる可能性は極めて低いと思います。8月にマイナーでの登板を開始。9月の中旬以降に2回だけメジャーで投げて今季は終了。1勝。
◎順調に回復し、8月7日にマイナーでのリハビリ登板を開始。9月6日にメジャー復帰し、5先発。1勝も当たりました。
⑨ZimmermanがGG+SS
昨季は惜しくも逃したゴールド・グラブでしたが、今季は奪回。シルバー・スラッガーのほうも、打率3割、28本塁打、100打点でしっかりゲット。
×故障で2ヶ月離脱しては話になりません。打率.289、12本塁打、49打点はいかにも寂しい。来年はとにかく健康で。
⑩チームは地区4位に浮上!
ズバリ77勝85敗。最下位メッツより、3位のマーリンズとの差のほうが少ないと予想します。地区優勝はブレーブス。フィリーズは先発投手陣以外は、あまり怖い感じがしませんので今季は沈むと見ます。
×予想を遥かに上回る81勝82敗。地区3位に浮上しました。うーん、来年はどう予想しようかなあ(ニヤニヤ)。
++++++++++++
明日から日本に一時帰国することもあり、本年の更新はこれにて終了です。え?Gio Gonzalezの記事?忘れているわけではありません。
今年はいろいろな要因が重なり更新も滞りがちになりましたが、読んで頂いていた方、コメント頂いた方々にはこの場で感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願いします。良いお年を。
2011年12月26日月曜日
2011シーズンレビュー4: 新人王は2人
疲れてきました(笑)。
新人王資格のあった選手は、Ramos、Espinosa、Marrero、Lombardozzi、Brown、
Maya、Kimball、Milone、Peacock、Henry Rodriguezの10人でした。このうち、出場機会を満たし、ルーキーを卒業したのが、Ramos、Espinosa、Maya、H-Rodの4人。
チーム新人王はRamosとEspinosaの2人。決められませんでした。これから2人ともチームを長く引っ張って行ってくれると信じています!
【Rookies of the Year】Wilson Ramos, Danny Espinosa
新人王資格のあった選手は、Ramos、Espinosa、Marrero、Lombardozzi、Brown、
Maya、Kimball、Milone、Peacock、Henry Rodriguezの10人でした。このうち、出場機会を満たし、ルーキーを卒業したのが、Ramos、Espinosa、Maya、H-Rodの4人。
チーム新人王はRamosとEspinosaの2人。決められませんでした。これから2人ともチームを長く引っ張って行ってくれると信じています!
【Rookies of the Year】Wilson Ramos, Danny Espinosa
2011年12月25日日曜日
2011シーズンレビュー3: 野手MVP Morse
続いて野手です。
【捕手】
開幕前の見立てでは、PudgeとRamosが併用され、次第にRamosのウェイトが増していくと思われていましたが、開幕からの打撃好調でRamosが早々にレギュラーの地位を確立。途中息切れしましたが、シーズン終盤はまたよく打って、結果的には15本塁打。ルーキーシーズンとしては文句なし。打てる捕手として大いに期待されます。盗塁阻止率もかなり高く、またリード面でも格段の進歩を見せました。Pudgeの指導もあったのではないかと思われます。
Pudgeは出場機会が激減しながらも決して腐った様子を見せず、さすがHall of Famer(当確)の品位を見せてくれました。盗塁阻止率5割と守備は今でも一流も、いかんせん打てず。そして7月上旬に腹筋の故障で離脱。当初思われたより回復に時間がかかったこともあり、残念な数字に終わりました。しかし、それよりなにより、Ramosの指導をしてくれたことに大いに感謝。FA退団しましたが現役続行の意向。あと156本となっている通算3000本安打目指して新天地で頑張ってください。
Pudgeの離脱後はFloresが久しぶりのメジャー復帰。打撃成績は残せませんでしたが、まずは健康にプレーできただけでもよかったのではないでしょうか。
【内野手】
一塁は、オフに2年契約を結んだLaRocheがスプリングトレーニング中に肩を故障。とりあえず開幕したものの極度の打撃不振で早々にDL入り。手術を受けてシーズン終了。ここまでは全くの期待外れです。
LaRoche離脱後ファーストに入ったのがMorse。自身も開幕から1か月は打撃不振でしたが、一塁で常時出場するようになった5月以降打ち始め、そのままシーズン終了までハイレベルで打ち続けました。およそほとんどの打撃部門でチームトップ。ナ・リーグMVP投票でも、5ポイントで19位に入りました。昨季までは一流投手との対戦では圧倒されているように見えることもありましたが、今季は自信を持って打席に入っていました。魅力はなんと言ってもパワー。バックスクリーン、さらには右方向に強い打球を打てるパワースイングで、Beast(野獣)のニックネームを獲得しました。既に29歳ということで、おそらく今がピークと思われますが、来季も主軸と期待されます。9月になり、ルーキーのMarreroが昇格してファーストに入るとMorseはレフトに戻りましたが、打撃の調子は落ちませんでした。
三塁はZimmremanが不動のはずでしたが、スライディングで脇を傷めほぼ2か月欠場。その間、CoraやHairstonで埋めましたが、戦力ダウンは明らか。Zimmremanは出場していたときも長打力で数字が大きく下がったことが気になります。
二遊間は、2年目のDesmondとルーキーのEspinosaが年間通じて頑張りました。Desmondは相変わらず守備が安定しないこと、打撃でも出塁率が低いこともあり、長期的にはアップグレードを考えたほうがいいのではないかという気もしますが、まだ伸びシロはあると思われます。対して、Espinosaは好守とも素晴らしかった。特に守備はゴールド・グラブ候補に上がっても不思議ないレベル。打撃も、後半戦に失速しましたが、前半は新人王の有力候補と言われるほど長打、打点を量産。長打力のある二塁手は貴重です。こちらは今後何年にもわたってチームを支えること間違いなし、と信じられる内容でした。
【外野手】
鳴り物入りで入団したWerthでしたが、打撃はさっぱりでした。チャンスに凡退、しかも三振、しかも見逃し三振のシーンがどれほどあったことでしょう。ライトと、9月に守ったセンターの守備はまずまずでしたが、高年俸とっているんだから、来季はこんな打撃成績では許されません。
センターは今季も安定しませんでした。最多出場機会を得たのがAnkiel。強肩の見せ場は何度かありましたが、いかんせん打てず。個人的にお気に入りのBernadinaもチャンスをものにすることができず。いいときは打席でも素晴らしく、守備でも記憶に残る好プレーを何度も見せてくれましたが、悪いときは好守とも集中力を欠いているとしか思えないようなお粗末なプレーがありました。ベンチ・フロントからの信頼はかなり低下しており、来季は出場機会を得られるかどうか・・・。
レフトは、Morse(右)とLaynce Nix(左)の併用で開幕。Morseが一塁に回った後はNixが頑張りましたが、Nixが故障で調子を落とすとやりくりに苦労しました。7月にレッズから獲得したGomesは完全に期待外れ。来季はMorseが戻ることになります。
【MVP】Michael Morse
文句なしでしょう。ただ、勝手MVP Pointでは、8WでEspinosaとタイでした。特に前半戦はEspinosaのクラッチぶりが目立ちましたから。
【捕手】
開幕前の見立てでは、PudgeとRamosが併用され、次第にRamosのウェイトが増していくと思われていましたが、開幕からの打撃好調でRamosが早々にレギュラーの地位を確立。途中息切れしましたが、シーズン終盤はまたよく打って、結果的には15本塁打。ルーキーシーズンとしては文句なし。打てる捕手として大いに期待されます。盗塁阻止率もかなり高く、またリード面でも格段の進歩を見せました。Pudgeの指導もあったのではないかと思われます。
Pudgeは出場機会が激減しながらも決して腐った様子を見せず、さすがHall of Famer(当確)の品位を見せてくれました。盗塁阻止率5割と守備は今でも一流も、いかんせん打てず。そして7月上旬に腹筋の故障で離脱。当初思われたより回復に時間がかかったこともあり、残念な数字に終わりました。しかし、それよりなにより、Ramosの指導をしてくれたことに大いに感謝。FA退団しましたが現役続行の意向。あと156本となっている通算3000本安打目指して新天地で頑張ってください。
Pudgeの離脱後はFloresが久しぶりのメジャー復帰。打撃成績は残せませんでしたが、まずは健康にプレーできただけでもよかったのではないでしょうか。
【内野手】
一塁は、オフに2年契約を結んだLaRocheがスプリングトレーニング中に肩を故障。とりあえず開幕したものの極度の打撃不振で早々にDL入り。手術を受けてシーズン終了。ここまでは全くの期待外れです。
LaRoche離脱後ファーストに入ったのがMorse。自身も開幕から1か月は打撃不振でしたが、一塁で常時出場するようになった5月以降打ち始め、そのままシーズン終了までハイレベルで打ち続けました。およそほとんどの打撃部門でチームトップ。ナ・リーグMVP投票でも、5ポイントで19位に入りました。昨季までは一流投手との対戦では圧倒されているように見えることもありましたが、今季は自信を持って打席に入っていました。魅力はなんと言ってもパワー。バックスクリーン、さらには右方向に強い打球を打てるパワースイングで、Beast(野獣)のニックネームを獲得しました。既に29歳ということで、おそらく今がピークと思われますが、来季も主軸と期待されます。9月になり、ルーキーのMarreroが昇格してファーストに入るとMorseはレフトに戻りましたが、打撃の調子は落ちませんでした。
三塁はZimmremanが不動のはずでしたが、スライディングで脇を傷めほぼ2か月欠場。その間、CoraやHairstonで埋めましたが、戦力ダウンは明らか。Zimmremanは出場していたときも長打力で数字が大きく下がったことが気になります。
二遊間は、2年目のDesmondとルーキーのEspinosaが年間通じて頑張りました。Desmondは相変わらず守備が安定しないこと、打撃でも出塁率が低いこともあり、長期的にはアップグレードを考えたほうがいいのではないかという気もしますが、まだ伸びシロはあると思われます。対して、Espinosaは好守とも素晴らしかった。特に守備はゴールド・グラブ候補に上がっても不思議ないレベル。打撃も、後半戦に失速しましたが、前半は新人王の有力候補と言われるほど長打、打点を量産。長打力のある二塁手は貴重です。こちらは今後何年にもわたってチームを支えること間違いなし、と信じられる内容でした。
【外野手】
鳴り物入りで入団したWerthでしたが、打撃はさっぱりでした。チャンスに凡退、しかも三振、しかも見逃し三振のシーンがどれほどあったことでしょう。ライトと、9月に守ったセンターの守備はまずまずでしたが、高年俸とっているんだから、来季はこんな打撃成績では許されません。
センターは今季も安定しませんでした。最多出場機会を得たのがAnkiel。強肩の見せ場は何度かありましたが、いかんせん打てず。個人的にお気に入りのBernadinaもチャンスをものにすることができず。いいときは打席でも素晴らしく、守備でも記憶に残る好プレーを何度も見せてくれましたが、悪いときは好守とも集中力を欠いているとしか思えないようなお粗末なプレーがありました。ベンチ・フロントからの信頼はかなり低下しており、来季は出場機会を得られるかどうか・・・。
レフトは、Morse(右)とLaynce Nix(左)の併用で開幕。Morseが一塁に回った後はNixが頑張りましたが、Nixが故障で調子を落とすとやりくりに苦労しました。7月にレッズから獲得したGomesは完全に期待外れ。来季はMorseが戻ることになります。
【MVP】Michael Morse
文句なしでしょう。ただ、勝手MVP Pointでは、8WでEspinosaとタイでした。特に前半戦はEspinosaのクラッチぶりが目立ちましたから。
2011年12月24日土曜日
2011 シーズンレビュー2: 投手MVP Clippard
投手陣。
【先発】
シーズン序盤は開幕ローテの5人(Livan、Lannan、Zimmremann、Gorzelanny、Marquis)が大きく崩れず、最初に6人目の先発投手が必要となったのは実に5月29日のことでした。故障離脱したGorzelannyに代わって最初に呼ばれたのはMayaでしたが、さっぱり振るわずわずか4試合でマイナー降格。復帰したGorzelannyがまたしばらく先発しましたが、結局7月下旬にブルペンに降格。また、フラッグディールで予定通りMarquisが移籍し、開いたところにDetwilerと王建民が入りました。Zimmremannが投球回数制限に到達したところでStrasburgが復帰。9月にはLivanをシャットダウンして開いたスポットを使い、Milone、Peacockの期待の両ルーキーを試しました。ほぼフロントの開幕前の予定通りの動きができたのではないでしょうか。
チーム最多勝は自身初の2桁勝利を達成したLannan。打線の援護に恵まれず過去3年の勝ち星が9,9,8でしたが、遂に2桁勝利。チームでただ1人シーズン通じてローテーションを守ったことも高く評価してあげたいと思います。相変わらず世間的な評価は低いのですが、速球の平均球速はデビューした2007年の86.5マイルから年々上がり、昨季は88.6マイル、そして今季は89.6マイルに達し、奪三振率、被本塁打率も明らかに向上。一皮向けた感があります。
とはいえ、そんなLannanもZimmremannとStrasburgの輝きの前に霞むのは致し方ないところ。
ZimmremannはTJからの完全復活。防御率3.18はリーグでも10位に入る数字。奪三振数もチーム1位。シーズン序盤は空振りが取れない、三振が取れないと心配した時期もありましたが、オールスター後の奪三振率はTJ前の水準まで戻しました。試合終盤に疲れが見えたところで一発を打たれる傾向(被本塁打率は高くないため、球場観戦した試合で打たれたので印象が強いだけかもしれませんが)を克服すれば堂々たる一線級の投手です。
Strasburgはもう語るまでもありませんね。わずか5試合の登板でしたが、TJからの順調な回復どころか、さらに進化して戻ってきたという強烈な印象を残してくれました。
Livanはもう限界だと思います。良いLivanと悪いLivanがはっきりしているのは例年どおりですが、今季は悪いLivanが圧倒的に多かった。本人は、ロングリリーフとしてでもナショナルズに残りたいという発言をシーズン終盤から繰り返してきましたが、フロントの構想に入っていないことは明らか。マイナー契約の可能性はあるでしょうが、これだけの功労者をマイナー契約というのも・・・。どこかの球団(できればNL東地区以外)に移籍して、もう一花咲かせてくれることを願っています。ちなみに、野球を辞めてもゴルフでいつでもプロになれる腕前だそうです。
王建民はシーズンが進むにつれて球速も上がり、シンカーの切れも良くなり、復活を印象付けました。早々に再契約に成功していますので、来季もローテーション投手として期待。肩の故障からの復活はなかなか例がないのですが、このまま成功してくれることを願っています。
9月に昇格したMilenoとPeacockの2人は、印象的なメジャーデビューを果たしました。2人に共通するのは、全くビビッていないこと。過去のルーキー達(Mock、Balester等)はどうしてもボールが上ずっていましたが、この2人は実に落ち着き払ったマウンドさばきを見せてくれました。特にMiloneの内を突く投球術には恐れ入りました。オプションやら何やら契約関係もあり開幕ローテーションとはいかないかもしれませんが、大きな期待をかけています。
【ブルペン】
スプリングトレーニングで大不振だったStorenが、リーグ4位となる43セーブを記録することになるとは誰が予想したでしょうか。開幕次点で事実上のクローザーだったBurnett調子を崩したこともあって、早くも4月後半には9回を任されるようになり、多少の波はありましたがクローザー適性を完全に示しました。夏にトレードの噂もありましたが手放さなくて良かったとほっとしています。
しかし、インパクトでStorenをしのいだのがClippardの活躍ぶり。昨季に続いて打者を圧倒する投球。時々リトルリーグに中学生が混じっているような気がすることさえありました。認められてオールスターにも出場し、勝ち投手にもなりました。
大きな可能性を感じさせたのがHenry Rodriguez。スプリングトレーニングの出遅れに始まり、昇格直後は荒れるにもほどがあるだろうと叫びたくなるほどの悲惨な登板も多かったのですが、シーズンが進むにつれて安定し、100マイル近い速球に加えて変化球も切れるときは切れまくり、良いときはClippardをしのぐ支配的な投球を見せてくれました。
開幕直後はクローザーも勤めたBurnett。一時、調子を崩し心配しましたが、投球フォームを変えた後半戦はかなり安定。少なくとも対打者ではしっかり結果を残しています。もう1人、試合終盤でいい働きをしてくれたのがCoffey。シーズン通じていい仕事をしてくれました。FA退団しましたが、再契約したい投手の1人。逆に全然ダメだったのSlaten。故障離脱の前も後も出れば打たれる状態でした。
若手では、Cole KimballとRyan Mattheusが目立ちました。ただ、両投手とも肩を痛めて途中離脱。Mattheusはリハビリを経てシーズン終了間際に復帰しましたが、Kimballは手術に踏み切っており、早くても来年夏の復帰と言われています。肩だけに心配。それにしてもRiggleman前監督によるKimballの起用方法には大きな疑問が残りました。こうして故障されただけになおさら。ほんとにもう。9月にメジャーデビューを果たしたSeverinoは奪三振率の高さが目立ちますが、サンプル数が少ないので何ともいえません。
ロングリリーフとして起用されたのが、先発から降格となったGorzelanny、Balester、Mayaそれにシーズン終盤になってStammen。この中ではStammenの好投が目立ちました。もうちょっと使ってやってくれてもいいのにと思ったほど。Gorzelannyもブルペンに回ってからはなかなか好投、特に左打者相手にはしっかり結果を残しました。
【MVP】Tyler Clippard
Lannan、Zimmremannにあげたいようにも思いますが、やはりClippardを外すことはできません。圧巻でした。
当ブログの勝手MVP Pointでも、Lannanとともに4W。ブルペン投手がこの勝手MVPに選ばれるチャンスはそんなに多くないはずなのに4度も。それだけ試合の流れを左右した好投が多かったということです。
【先発】
シーズン序盤は開幕ローテの5人(Livan、Lannan、Zimmremann、Gorzelanny、Marquis)が大きく崩れず、最初に6人目の先発投手が必要となったのは実に5月29日のことでした。故障離脱したGorzelannyに代わって最初に呼ばれたのはMayaでしたが、さっぱり振るわずわずか4試合でマイナー降格。復帰したGorzelannyがまたしばらく先発しましたが、結局7月下旬にブルペンに降格。また、フラッグディールで予定通りMarquisが移籍し、開いたところにDetwilerと王建民が入りました。Zimmremannが投球回数制限に到達したところでStrasburgが復帰。9月にはLivanをシャットダウンして開いたスポットを使い、Milone、Peacockの期待の両ルーキーを試しました。ほぼフロントの開幕前の予定通りの動きができたのではないでしょうか。
チーム最多勝は自身初の2桁勝利を達成したLannan。打線の援護に恵まれず過去3年の勝ち星が9,9,8でしたが、遂に2桁勝利。チームでただ1人シーズン通じてローテーションを守ったことも高く評価してあげたいと思います。相変わらず世間的な評価は低いのですが、速球の平均球速はデビューした2007年の86.5マイルから年々上がり、昨季は88.6マイル、そして今季は89.6マイルに達し、奪三振率、被本塁打率も明らかに向上。一皮向けた感があります。
とはいえ、そんなLannanもZimmremannとStrasburgの輝きの前に霞むのは致し方ないところ。
ZimmremannはTJからの完全復活。防御率3.18はリーグでも10位に入る数字。奪三振数もチーム1位。シーズン序盤は空振りが取れない、三振が取れないと心配した時期もありましたが、オールスター後の奪三振率はTJ前の水準まで戻しました。試合終盤に疲れが見えたところで一発を打たれる傾向(被本塁打率は高くないため、球場観戦した試合で打たれたので印象が強いだけかもしれませんが)を克服すれば堂々たる一線級の投手です。
Strasburgはもう語るまでもありませんね。わずか5試合の登板でしたが、TJからの順調な回復どころか、さらに進化して戻ってきたという強烈な印象を残してくれました。
Livanはもう限界だと思います。良いLivanと悪いLivanがはっきりしているのは例年どおりですが、今季は悪いLivanが圧倒的に多かった。本人は、ロングリリーフとしてでもナショナルズに残りたいという発言をシーズン終盤から繰り返してきましたが、フロントの構想に入っていないことは明らか。マイナー契約の可能性はあるでしょうが、これだけの功労者をマイナー契約というのも・・・。どこかの球団(できればNL東地区以外)に移籍して、もう一花咲かせてくれることを願っています。ちなみに、野球を辞めてもゴルフでいつでもプロになれる腕前だそうです。
王建民はシーズンが進むにつれて球速も上がり、シンカーの切れも良くなり、復活を印象付けました。早々に再契約に成功していますので、来季もローテーション投手として期待。肩の故障からの復活はなかなか例がないのですが、このまま成功してくれることを願っています。
9月に昇格したMilenoとPeacockの2人は、印象的なメジャーデビューを果たしました。2人に共通するのは、全くビビッていないこと。過去のルーキー達(Mock、Balester等)はどうしてもボールが上ずっていましたが、この2人は実に落ち着き払ったマウンドさばきを見せてくれました。特にMiloneの内を突く投球術には恐れ入りました。オプションやら何やら契約関係もあり開幕ローテーションとはいかないかもしれませんが、大きな期待をかけています。
【ブルペン】
スプリングトレーニングで大不振だったStorenが、リーグ4位となる43セーブを記録することになるとは誰が予想したでしょうか。開幕次点で事実上のクローザーだったBurnett調子を崩したこともあって、早くも4月後半には9回を任されるようになり、多少の波はありましたがクローザー適性を完全に示しました。夏にトレードの噂もありましたが手放さなくて良かったとほっとしています。
しかし、インパクトでStorenをしのいだのがClippardの活躍ぶり。昨季に続いて打者を圧倒する投球。時々リトルリーグに中学生が混じっているような気がすることさえありました。認められてオールスターにも出場し、勝ち投手にもなりました。
大きな可能性を感じさせたのがHenry Rodriguez。スプリングトレーニングの出遅れに始まり、昇格直後は荒れるにもほどがあるだろうと叫びたくなるほどの悲惨な登板も多かったのですが、シーズンが進むにつれて安定し、100マイル近い速球に加えて変化球も切れるときは切れまくり、良いときはClippardをしのぐ支配的な投球を見せてくれました。
開幕直後はクローザーも勤めたBurnett。一時、調子を崩し心配しましたが、投球フォームを変えた後半戦はかなり安定。少なくとも対打者ではしっかり結果を残しています。もう1人、試合終盤でいい働きをしてくれたのがCoffey。シーズン通じていい仕事をしてくれました。FA退団しましたが、再契約したい投手の1人。逆に全然ダメだったのSlaten。故障離脱の前も後も出れば打たれる状態でした。
若手では、Cole KimballとRyan Mattheusが目立ちました。ただ、両投手とも肩を痛めて途中離脱。Mattheusはリハビリを経てシーズン終了間際に復帰しましたが、Kimballは手術に踏み切っており、早くても来年夏の復帰と言われています。肩だけに心配。それにしてもRiggleman前監督によるKimballの起用方法には大きな疑問が残りました。こうして故障されただけになおさら。ほんとにもう。9月にメジャーデビューを果たしたSeverinoは奪三振率の高さが目立ちますが、サンプル数が少ないので何ともいえません。
ロングリリーフとして起用されたのが、先発から降格となったGorzelanny、Balester、Mayaそれにシーズン終盤になってStammen。この中ではStammenの好投が目立ちました。もうちょっと使ってやってくれてもいいのにと思ったほど。Gorzelannyもブルペンに回ってからはなかなか好投、特に左打者相手にはしっかり結果を残しました。
【MVP】Tyler Clippard
Lannan、Zimmremannにあげたいようにも思いますが、やはりClippardを外すことはできません。圧巻でした。
当ブログの勝手MVP Pointでも、Lannanとともに4W。ブルペン投手がこの勝手MVPに選ばれるチャンスはそんなに多くないはずなのに4度も。それだけ試合の流れを左右した好投が多かったということです。
2011年12月23日金曜日
2011シーズンレビュー1: 地区3位浮上
そろそろ年末が近付いてきましたが、ようやく2011年シーズンレビューが書きあがりました。
まずはチームとしての戦いぶりから振り返ります。
昨季から勝ち星を11増やし、80勝81敗(ドジャーズとの試合を1試合雨天中止としたため全161試合)。わずかに5割には届きませんでしたが、30球団中では15位と上位グループ。ブログ開始から4シーズン目にして初の地区最下位脱出、球団史上初の地区3位!と、大躍進のシーズンとなりました。
開幕直後を1勝4敗とつまづいたものの、シーズン序盤は大きな連敗もなく、借金基調ながらも時折貯金生活(といっても最大2でしたが)も送りました。5月下旬に5連敗で崩れそうになりましたが、6月中旬に今季最長となる8連勝を記録すると、1敗の後さらに4連勝し、ファンの気持ちを盛り上げてくれました。最後に5割を記録したのは7月18日(48-48)。オールスター後、7月下旬と8月下旬の2度の6連敗でプレーオフ争いからは完全に脱落しましたが、若手主体となった9月を17勝10敗と大きく勝ち越し、来季に望みを持たせるいい感じで閉幕。ファンは気分のいいオフを過ごしています。監督がRiggleman (38-37)からDavey Johnson(40-43) に変わりましたが、その前後で成績は大きく変わりませんでした。何度も書いていますが、交代してくれて本当に良かったと思っています。
ナ・リーグ東地区はフィリーズが4連覇。Halladay、Hamels、Oswaltに加えオフにCliff LeeとFA契約してできた驚異的な 4本柱に、ルーキーのVance Worleyまでが台頭。手が付けられない先発投手となってしまいました(チーム防御率30球団1位)。高齢化で劣化すると見られた打線でしたが、夏にHunter Penceをトレード獲得するなどきっちり補強してまさに死角なし。30球団1の102勝を記録して独走。ただ、そのフィリーズに対してナショナルズは頑張りました。最後の4連戦でスウィープするなど、10勝8敗と勝ち越しています。地区2位は終盤に大失速して最終日にワイルド・カードを逃したブレーブス。そして3位にナショナルズ。メッツはシーズン中にK-RodやBeltranをトレード放出するなど解体モード、マーリンズはJosh Johnson、Hanley Ramirezの投打の主軸がいずれも故障離脱ということもあり、最下位に沈みました。
チーム・スタッツで見ると、投手陣は頑張ったものの打線が打てなかったという印象が裏付けられます。ナ・リーグ6位のチーム防御率3.58をはじめほとんどの投手成績でリーグ平均を上回りました。例外は15位だった奪三振と11位だった完投勝利数くらい。これに対して、打撃成績は、本塁打数(7位)と盗塁数(8位)を除くと下位に沈み、特に三振数1323はリーグ最多を独走で、これは何か対処が必要とされます。
5割目前まで到達し、しかも主力は若くさらなる伸びが期待されており、「来季はいよいよプレーオフ争いだ」と言っても恥ずかしくないところまで来ました。ただ、今季プレーオフに出た8チームとはまだまだ戦力差があり、ここからのもう1ステップが簡単ではないことは覚悟しておきましょう。
まずはチームとしての戦いぶりから振り返ります。
昨季から勝ち星を11増やし、80勝81敗(ドジャーズとの試合を1試合雨天中止としたため全161試合)。わずかに5割には届きませんでしたが、30球団中では15位と上位グループ。ブログ開始から4シーズン目にして初の地区最下位脱出、球団史上初の地区3位!と、大躍進のシーズンとなりました。
開幕直後を1勝4敗とつまづいたものの、シーズン序盤は大きな連敗もなく、借金基調ながらも時折貯金生活(といっても最大2でしたが)も送りました。5月下旬に5連敗で崩れそうになりましたが、6月中旬に今季最長となる8連勝を記録すると、1敗の後さらに4連勝し、ファンの気持ちを盛り上げてくれました。最後に5割を記録したのは7月18日(48-48)。オールスター後、7月下旬と8月下旬の2度の6連敗でプレーオフ争いからは完全に脱落しましたが、若手主体となった9月を17勝10敗と大きく勝ち越し、来季に望みを持たせるいい感じで閉幕。ファンは気分のいいオフを過ごしています。監督がRiggleman (38-37)からDavey Johnson(40-43) に変わりましたが、その前後で成績は大きく変わりませんでした。何度も書いていますが、交代してくれて本当に良かったと思っています。
ナ・リーグ東地区はフィリーズが4連覇。Halladay、Hamels、Oswaltに加えオフにCliff LeeとFA契約してできた驚異的な 4本柱に、ルーキーのVance Worleyまでが台頭。手が付けられない先発投手となってしまいました(チーム防御率30球団1位)。高齢化で劣化すると見られた打線でしたが、夏にHunter Penceをトレード獲得するなどきっちり補強してまさに死角なし。30球団1の102勝を記録して独走。ただ、そのフィリーズに対してナショナルズは頑張りました。最後の4連戦でスウィープするなど、10勝8敗と勝ち越しています。地区2位は終盤に大失速して最終日にワイルド・カードを逃したブレーブス。そして3位にナショナルズ。メッツはシーズン中にK-RodやBeltranをトレード放出するなど解体モード、マーリンズはJosh Johnson、Hanley Ramirezの投打の主軸がいずれも故障離脱ということもあり、最下位に沈みました。
チーム・スタッツで見ると、投手陣は頑張ったものの打線が打てなかったという印象が裏付けられます。ナ・リーグ6位のチーム防御率3.58をはじめほとんどの投手成績でリーグ平均を上回りました。例外は15位だった奪三振と11位だった完投勝利数くらい。これに対して、打撃成績は、本塁打数(7位)と盗塁数(8位)を除くと下位に沈み、特に三振数1323はリーグ最多を独走で、これは何か対処が必要とされます。
5割目前まで到達し、しかも主力は若くさらなる伸びが期待されており、「来季はいよいよプレーオフ争いだ」と言っても恥ずかしくないところまで来ました。ただ、今季プレーオフに出た8チームとはまだまだ戦力差があり、ここからのもう1ステップが簡単ではないことは覚悟しておきましょう。
2011年12月22日木曜日
Mark DeRosaと1年契約
ジャイアンツからFAとなっていたユーティリティのMark DeRosaと1年契約に合意。
長くくすぶっていましたが、2006年頃からスーパーユーティリティとして名を上げ、2年前のオフのFAランキングでは12位(Yahoo!)と高く評価され、ジャイアンツと2年12百万ドルで契約。しかし、この2年は故障でわずか73試合の手出場にとどまり.235/.313/.279とさっぱりでした。
投手、捕手、センター以外はすべて守れるという点が魅力。打撃は?ですが、ベンチプレーヤーとしては悪くない補強と見ます。
長くくすぶっていましたが、2006年頃からスーパーユーティリティとして名を上げ、2年前のオフのFAランキングでは12位(Yahoo!)と高く評価され、ジャイアンツと2年12百万ドルで契約。しかし、この2年は故障でわずか73試合の手出場にとどまり.235/.313/.279とさっぱりでした。
投手、捕手、センター以外はすべて守れるという点が魅力。打撃は?ですが、ベンチプレーヤーとしては悪くない補強と見ます。
Carlos Riveroをウェーバー獲得
フィリーズからウェーバーにかけられていたCarlos Rivero内野手をクレームしました。
ベネズエラ出身。もともとインディアンズが17歳で契約しましたが、2009年オフにフィリーズがウェーバーで獲得。この時、もともとの遊撃手から三塁手にコンバートされています。一時はかなり期待され、BAでインディアンズの組織内11位のプロスペクトとまで評価されたこともありましたが、伸び悩み、過去3年間はAAで足踏み。この秋ようやくAAAを7試合経験しました。パワーもなく足もなく、守備も荒い、とあまり芳しいスカウティングレポートは見ません。来季開幕はAAかAAAでしょうし、まだメジャーには遠そうです。
それでもまだ23歳なので少しは期待感を持っていいのかな(フィリーズファンの関連記事参照)。
ベネズエラ出身。もともとインディアンズが17歳で契約しましたが、2009年オフにフィリーズがウェーバーで獲得。この時、もともとの遊撃手から三塁手にコンバートされています。一時はかなり期待され、BAでインディアンズの組織内11位のプロスペクトとまで評価されたこともありましたが、伸び悩み、過去3年間はAAで足踏み。この秋ようやくAAAを7試合経験しました。パワーもなく足もなく、守備も荒い、とあまり芳しいスカウティングレポートは見ません。来季開幕はAAかAAAでしょうし、まだメジャーには遠そうです。
それでもまだ23歳なので少しは期待感を持っていいのかな(フィリーズファンの関連記事参照)。
2011年12月21日水曜日
John Sickels: Nationals Top 20 Prospects
[1/20 更新]
Gio Gonzalezとのトレードでトップ10のうち4人が放出されたことを受け更新されました。それでもB-以上が9人残っています。
[12/21オリジナル]
Sickelsさんのプロスペクトランキングが公表されました(元記事)。
上位はほとんど変わりませんが、既に発表されているBA、Fangraphsのランキングと比較して目立つのは、Miloneへの好評価。潜在能力の高さを重視する傾向のあるBAに比べて、実現可能性(メジャーへの距離)のウェイトが大きいのかなと思われます。
Sickelsさんのランキングは、組織内順位とともに、各選手のGrade(A, B, C)がついていて他球団、あるいは過去と比較できる点が特徴です。今年のナショナルズのランキングの最大のポイントは、Grade B-以上の選手がなんと13人もいることです。過去は、6、7、7でしたから、それだけマイナー組織が充実しているということの表れかと思います。
Grade A
1. Bryce Harper, OF, Grade A
2. Anthony Rendon, 3B, Grade A-
Grade B
3. A.J. Cole, RHP, Grade B
4. Brad Peacock, RHP, Grade B
3. Brian Goodwin, OF, Grade B
6. Derek Norris, C, Grade B
4. Alex Meyer, RHP, Grade B
5. Matt Purke, LHP, Grade B-
9. Tom Milone, LHP, Grade B-
6. Steve Lombardozzi, 2B, Grade B-
7. Sammy Solis, LHP, Grade B-
8. Destin Hood, OF, Grade B-
9. Robbie Ray, LHP, Grade B-
Grade C
10. Chris Marrero, 1B, Grade C+
11. Dan Rosenbaum, LHP, Grade C+
12. Michael Taylor, OF, Grade C+
13. Dave Freitas, C, Grade C+
14. Rick Hague, INF, Grade C
15. Matt Skole, 3B, Grade C
16. Jason Martinson, SS, Grade C
17. Tyler Moore, 1B, Grade C
18. Jeff Kobernus, 2B, Grade C
19. Eury Perez, OF, Grade C
20. Justin Bloxom, 3B-1B, Grade C
OTHERS: Brian Dupra, RHP; Wirkin Estevez, RHP; Taylor Hill, RHP; Blake Kelso, INF; Kevin Keyes, OF; Cole Kimball, RHP; Pat Lehman, RHP; Rafael Martin, RHP; Estarlin Martinez, OF; Randolph Oduber, OF; Josh Smoker, LHP; Kylin Turnbull, LHP; Zach Walters, INF
Gio Gonzalezとのトレードでトップ10のうち4人が放出されたことを受け更新されました。それでもB-以上が9人残っています。
[12/21オリジナル]
Sickelsさんのプロスペクトランキングが公表されました(元記事)。
上位はほとんど変わりませんが、既に発表されているBA、Fangraphsのランキングと比較して目立つのは、Miloneへの好評価。潜在能力の高さを重視する傾向のあるBAに比べて、実現可能性(メジャーへの距離)のウェイトが大きいのかなと思われます。
Sickelsさんのランキングは、組織内順位とともに、各選手のGrade(A, B, C)がついていて他球団、あるいは過去と比較できる点が特徴です。今年のナショナルズのランキングの最大のポイントは、Grade B-以上の選手がなんと13人もいることです。過去は、6、7、7でしたから、それだけマイナー組織が充実しているということの表れかと思います。
Grade A
1. Bryce Harper, OF, Grade A
2. Anthony Rendon, 3B, Grade A-
Grade B
3. Brian Goodwin, OF, Grade B
4. Alex Meyer, RHP, Grade B
5. Matt Purke, LHP, Grade B-
6. Steve Lombardozzi, 2B, Grade B-
7. Sammy Solis, LHP, Grade B-
8. Destin Hood, OF, Grade B-
9. Robbie Ray, LHP, Grade B-
Grade C
10. Chris Marrero, 1B, Grade C+
11. Dan Rosenbaum, LHP, Grade C+
12. Michael Taylor, OF, Grade C+
13. Dave Freitas, C, Grade C+
14. Rick Hague, INF, Grade C
15. Matt Skole, 3B, Grade C
16. Jason Martinson, SS, Grade C
17. Tyler Moore, 1B, Grade C
18. Jeff Kobernus, 2B, Grade C
19. Eury Perez, OF, Grade C
20. Justin Bloxom, 3B-1B, Grade C
OTHERS: Brian Dupra, RHP; Wirkin Estevez, RHP; Taylor Hill, RHP; Blake Kelso, INF; Kevin Keyes, OF; Cole Kimball, RHP; Pat Lehman, RHP; Rafael Martin, RHP; Estarlin Martinez, OF; Randolph Oduber, OF; Josh Smoker, LHP; Kylin Turnbull, LHP; Zach Walters, INF
2011年12月13日火曜日
Doug Slaten を解雇
年俸調停対象選手への契約提示期限。ナショナルズは7人が対象となっていましたが、うちブルペン左腕のDoug Slatenにだけは契約を提示せず。事実上の解雇となりました。まあ、仕方ないですね。2010年はよく働いてくれましたが、今季は対戦打者の打撃成績.356/.434/.603から明らかなように出れば常に打たれていましたから。
John Lannan、Michael Morse、Tyler Clippard、Tom Gorzelanny、Jesus Flores、Jordan Zimmremannの6選手には契約が提示されました。ボーダーラインと思われていたのがGorzelanny。本年1月にカブスから獲得したときの代償がそこそこ大きかったこと(結果的には3人とも期待外れでしたが)、ブルペン投手としては15試合22.1イニングで2.42/1.08と好成績を残したこと、特に対左打者での有効性は成績から示されていることから、年俸はやや高めですが残ってもいいなと思っていました。ブルペンのロングリリーフ・スポットスターターの座をCraig Stammenと争うことになりそうですが、契約から言って可能性は高いと思われます。もっとも、開幕間際にカットされる可能性も十分あります(このプロセスによる年俸は保証されておらず、開幕前にカットされる場合には日割りで支払われます)。
今後、来季年俸の交渉が行われ、妥結しない場合には2月に年俸調停が開かれることになります。Jordan Zimmremannとは大型複数年契約を結んでくれないかなと密かに願っています。
John Lannan、Michael Morse、Tyler Clippard、Tom Gorzelanny、Jesus Flores、Jordan Zimmremannの6選手には契約が提示されました。ボーダーラインと思われていたのがGorzelanny。本年1月にカブスから獲得したときの代償がそこそこ大きかったこと(結果的には3人とも期待外れでしたが)、ブルペン投手としては15試合22.1イニングで2.42/1.08と好成績を残したこと、特に対左打者での有効性は成績から示されていることから、年俸はやや高めですが残ってもいいなと思っていました。ブルペンのロングリリーフ・スポットスターターの座をCraig Stammenと争うことになりそうですが、契約から言って可能性は高いと思われます。もっとも、開幕間際にカットされる可能性も十分あります(このプロセスによる年俸は保証されておらず、開幕前にカットされる場合には日割りで支払われます)。
今後、来季年俸の交渉が行われ、妥結しない場合には2月に年俸調停が開かれることになります。Jordan Zimmremannとは大型複数年契約を結んでくれないかなと密かに願っています。
ラベル:
11-12 Offseason,
Clippard,
Flores,
Gorzelanny,
Lannan,
Morse,
Zimmermann(Jordan)
登録:
投稿 (Atom)