2011年10月4日火曜日

2011 セプテンバーコールアップ

 記事にするのを忘れていましたが、セプテンバーコールアップの選手を(今さらですが)まとめておきます。既にメジャー経験のあったCraig StammenYuniesky Mayaの他、Brad Peacock投手、Stephen Lombardozzi二塁手、Atahualpa Severino投手、Cory Brown外野手が昇格。早めに昇格していたChris MarreroTom Miloneも併せてなんと6人もの選手が、この秋メジャーデビューを果たしました。


Chris Marrero
[AAA] 127G 546PA 14HR 69RBI 3SB 58BB 97K .300/.375/.449 3SB
 昇格時の記事はこちら
 
[MAJOR] 31G 117PA 0HR 10RBI 4BB 27K .248/.274/.294 0SB
 最後の4試合で15打数1安打と失速したため(最後の3連戦が初の地元フロリダでの試合となって硬くなったようです(笑))一見残念な数字が残りましたが、全体としては好印象の9月を過ごしました。本塁打こそありませんでしたが、右へも左へも強い打球を飛ばし、きっちり犠飛も打てるなど状況に応じた打撃ができることも示しました。気になるのは三振の多さと四球の少なさですが、マイナーでの成績を見る限り、適応すれば改善すると期待されます。少なくとも、メジャーの投手に対しても決して力負けしていませんでした。課題とされた守備もデビュー戦での衝撃的な2エラーの後はなんとノーエラー。フットワークには課題もあると言われていますが、補球についてはかなり他の内野手を助けていた印象です。


Tom Milone
[AAA] 24G(24GS) 148.1IP 16BB 155K 3.22/1.03
 昇格時の記事はこちら
 
[MAJOR] 5G(5GS) 1W0L 26.0IP 15K 4BB 3.81/1.23
 若手が投げる日は早めの継投に徹していたJohnson監督の方針で、勝っていても5回途中で降板させられたことが2度あったため個人の勝ち星こそ1つだけですが、チームは先発した5試合に全勝。どの試合でもきっちり試合を作っていました。与四球、わずかに4しかもうち2つは敬遠と、下馬評どおり制球力は抜群。こちらも下馬評どおり最速でも90マイルに達するか達しないかでしたが、細かい制球に自信があるからでしょうが小気味よいテンポで内角にも投げ込んでうち取っていきました。「投球術を知っている」という印象を強く受けました。冗談ではなく、Mark Buehrleを思わせてくれました。来季の開幕ローテーション争いに割ってはいる資格は十分です。


Brad Peacock
[AA] 16G(14GS) 98.2IP 129K 23BB 2.01/0.86
[AAA] 9G(9GS) 48.0IP 48K 24BB 3.19/1.25
 2006年のドラフト41順目。入団まではほとんど投手としての経験がなかったという変り種。昨季ぐぐぐっと評価を上げ、アリゾナ秋季リーグにも参加(ただしブルペン投手として)。今季はAAで開幕しましたが完全に支配。2度の週間MVPの後、AAのオールスター、Futures Gameに選出された後AAAに昇格。シーズン終了後にはAA Eastern LeagueのPitcher of the Year にも選ばれました。AAAでも、AAほど支配的ではないにせよ好成績を残し、昇格を勝ち取りました。

[MAJOR] 3G(2GS) 2W0L 12.0IP 4K 6BB 0.75/1.08
 ドラフト指名順にちなんで背番号は41。訳の分らない場面で登板させられたデビュー戦では打ち込まれましたが、2度の先発機会ではそれぞれ5回(2安打)と5.2回(1安打)をともに無失点で勝利投手。メジャーの打者相手でも全く物怖じすることなく、安心して見ていられる点はMiloneと同じ。違いは90マイル台後半の速球でぐいぐい押していく投球ができること。時折、内側にもズバっと投げ込む制球力があり、ポップフライと三振でアウトを取れていました。少し四球が多かったことが気になりますが、こちらも来季は開幕からメジャーで行ける、と思わせるのに十分な内容でした。


Stephen Lombardozzi
[AA] 65G 291PA 4HR 23RBI 18BB 38K .309//366/.454 16SB
[AAA] 69G 325PA 4HR 29RBI 21BB 40K .310/.354/.408 14SB
 2008年の入団以来ずっと3割目前の高打率と3割7分台の高出塁率を続けてきましたが、今季も、開幕したAAでも昇格したAAAでもほぼ同じ高い水準の打撃を続けることができました。セカンド守備の評価も安定して高く、開幕前の13位(BA)からプロスペクトとしての地位をぐっと引き上げたことは間違いありません。

[MAJOR] 13G 32PA 0HR 1RBI 1BB 4K .194/.219/.226 0SB
 先発出場した試合に限れば、6試合だけと限られた機会でしたが、うち4試合でヒットを記録。もう少し使ってもらえれば適応できた可能性はあります。ただ、テレビ画面を通じても全体的にオーバーマッチの印象を受けました。体格的ももう少し大きくなって欲しいという印象(LOMBARDOZZIという長い名前のため余計に背中が小さく見えました)。来季は、もう一度AAAでしっかり結果を残すことが求められそうです。


Atahualpa Severino
[AAA] 35G 32.0IP 38K 23BB 4.50/1.88
 昨年のCappsのトレード時、今年のMarquisのトレード時と2度もメジャーに昇格しながら、登板機会を与えられないままに降格させられるという悔しい思いをしていました。今季はAAAでもいまいち成績が伸びませんでしたが、40人枠に入っていることから機会を与えられました。

[MAJOR] 6G 1W0L 4.2IP 7K 1BB 3.86/1.29
 三度目の正直でようやくメジャーデビューの機会を与えられ、最後の登板となった9月26日の試合では負けている場面で登板して無失点に抑えた後、Michael Morseが逆転3ランを打ってくれたおかげで初白星も記録しました。少ない登板機会でしたが、左腕からの球威のある球で三振を奪えることを証明。来季につながる投球と言えるでしょう。


Cory Brown
[AAA] 462PA 14HR 39RBI 47BB 134K .235/.326/.402 4SB
 昨オフJosh WillinghamとのトレードでHenry Rodriguezとともにアスレティックスから入団。将来のセンターとも期待していましたが、スプリングトレーニングではいきなり故障。ケガが癒えて合流したAAAでも不振で、シーズン後半はレギュラーポジションさえ失う有様でした(シーズンの終了間際になって突如打って週間MVPを獲得しましたが、時既に遅しの感)。それでも40人枠に入っていることで昇格させてもらいました。

[MAJOR] 3G 3PA 0BB 2K .000/.000/.000 0SB
 せっかくの機会だったのに、代打で3打席で凡退しただけで、ブドウ球菌感染症からくるヒザの痛みのため手術を受けてシーズン終了。スプリングトレーニングに続き、どこまでも不運としか言いようがありません。

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 このうちPeacockとLombardozziは初の40人ロースター入り、またStephen Strasburgを60日DLから復帰させたため、9月の始めに40人ロースターを3つ空ける必要が生じました。肩の故障で来季半ばまで復帰が見込まれないCole Kimballを60日DL入りとしたほか、Garret MockをDFA、Adam Carrを解雇しました。Mockは「とうとうこの日が来た」という印象です。今季はAAAからルーキーリーグまで落ちましたが、マイナーでもぼろぼろ。最後まで制球難を克服できませんでした。Carrは昨季評価を上げ、アリゾナ、スプリングトレーニングでも好調で期待させましたが、残念ながら故障してしまいました。

Garret Mock (2011 for AAA, AA, A+, Rk)
26G(7GS) 49.1IP 51K 29BB 6.39/1.62

Adam Carr (2011 for AAA)
17G 19.0IP 13K 12BB 6.63/1.79

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