2011年6月7日火曜日

ドラフト1日目、全体6位でRendon!!

 今年もMLBドラフトがやってきました。ナショナルズは一昨年、昨年と2年連続で全体1位指名権を持ち、何の迷いもなくStrasburg、Harperを指名してきましたが、今季は全体6位から始まり、Adam Dunnの移籍に伴いホワイトソックスから譲られた23位とサンドイッチピックの34位をあわせ、3つの指名権を1日目に持っていました。誰が残っているかという、ここ数年なかった興味でドキドキしながらMLB.networkで観戦しました(「観戦」は変かな)。

 結果は、6位は予想外の嬉しいピック、23位と34位は期待通りの順当なピック。期待値を少し上回ったという感じ。3人ともScott Borasがアドバイザーについているという点がポイントか。契約期限までもつれ込んだ場合、どういう交渉になるんだろう。大丈夫かな・・・。


6) Anthony Rendon, 3B, Rice 
 BAの直前ランキング1位のトッププロスペクト。直前まで多くの記者が全体2位でマリナーズが指名すると予想していたので、6位まで落ちてきてかなりびっくりしました。Rizzo GMも驚いていましたが、残っていれば指名することに迷いはなかったようです。個人的には6位では投手を指名して欲しかったのですが、Rendonが残っていれば仕方ない。Best Available Talentを指名したことは間違いありません。これにより、結果的に3年連続でBAのランキング1位の選手を指名できたことになります。

 バットコントロール、パワー、選球眼ともある今ドラフト最高の打者。守備も平均をはるかに上回るとされるが、今季は肩の故障に悩まされたため主にDHで出場。数ヶ月前は全体1位指名確実と言われた時期もありましたが、ここまでスライドしてきたのはひとえに故障への心配のため。肩に加え、昨年には足首にもメスを入れています。大学の最初の2年間で46本塁打を放ちましたが今季は6本塁打に終わっています。故障を克服して本来のパワーを発揮できるかどうかが1つのポイントになるでしょう。

 もう1つの論点は守備位置。180センチ程度と体格がそんなに大きくなく、肩の故障への不安、そしてなんと言ってもナショナルズの三塁手にはRyan Zimmermanがいることで、二塁手へのコンバートもささやかれています。ドラフト直後のRizzo GMのコメントは「三塁手としてゴールドグラバーになれる選手。マイナーのキャリアは三塁手としてスタートさせる。コンバートは将来考えなければならなくなったところで考えること」ということでした。(ちなみに、昨日のRendonの指名を聞いたZimmermanのリアクションは「さあコンバートの用意をしないとな」というジョークだったそうです)。まだ先の話。まずは契約して、故障をしっかり直し、マイナーで打撃成績を残してから心配しましょう。

 なお、昨年のドラフト3順目のRick Hague(A+で好スタートを切りながらわずか4試合でDLに入ったまま)とはRice大学でチームメイト、2008年15順目のJ.P. Ramirez(A+)とはテキサス州で子どもの頃からの友だちだそうです。


23) Alex Meyer, RHP, Kentucky
 BAの直前ランキングでは19位。ナショナルズが全体6位で指名するのではという予想もあった中、19位で取れたのはギャンブル成功。高卒時の2008年にレッドソックスから指名され2百万ドルの契約金を提示されながら蹴って進学。今回のボーナスはいくらになるのやら・・・。上述のとおりアドバイザーはBoras。

 エースになれるだけのボールは持っているが、制球が課題という典型的な荒削り投手。身長2メートルを超える長身から投げ下ろす常時90マイル台後半の速球と90マイル前後のスライダーが武器というというパワー系投手。課題の制球力は高卒時からは改善しているものの、まだまだの模様。先発としてやっていくには変化球ももう1つ身につける必要がありそうです。パワー系投手はエースになれる可能性があるので何人いてもいいです。楽しみです。

 大学では先発でしたが、MLB NetworkでPeter Gammonsさんはクローザーとしての資質があるのではないかと指摘していました。将来はともかく、まずは先発として育成してください。


34) Brian Goodwin, OF, Miami-Dade JC
 BAランキングでは44位。バットコントロール、ギャップパワー(まだ成長途上)、選球眼、俊足、好守(守備範囲と強肩)がそろういわゆるファイブ・ツール・プレーヤーになれる可能性のある外野手。Rizzo GMは1番センターになれる素材と話しています。

 不安視されているのは素行面。高校を出てノースカロライナ大学に進んだものの問題を起こして退学(学業関係で問題を起こして退学させられたとのことですが、真相がよくわからないままにこういう記事が流布しているのはちょっとかわいそうな感じもします)。球団はきちんと調査して問題ないと判断したとのことですが。

4 件のコメント:

ララ さんのコメント...

こんにちは~!お久です。コメントいただいちゃってありがとうございます(^-^) Rendon見た瞬間、こちらに来ようかとも思ったんですが、最近お忙しそうだったので、記事が出たらにしようかと思ってました。 しかし#6でRendonピックできるとは...WASのフロントも残ってるとは予想してなかったのでは?Starsburg-Harper-Rendonは何と言っていいか、感想の言葉が出てこないです。 しかも、#23でエース級のポテンシャルでRizzo GMのお気に入りMeyerまで手にしましたし、#34のBrian GoodwinもCFは(Eury Perezはいるけど)ベストフィットだと思ってたので、良いドラフトしてるなと思ってました。 WAS、ARI、ウチが初日の勝ち組ベスト3だと思いますね。 ただZimmermanがいるのにどうするんでしょうね?2Bで使うつもりなんでしょうか?どっちも守備の評価高いし、難しいけど、Zimmermanを動かすとも思えないし... ウチもBellとかを2日目に期待したいけど、NorrisはWASが獲りそうじゃないですか?去年もAJ Cole、Robby Ray獲って良かったし、今季もってRizzoさんが言ってましたしね。 3年後はローテがStarsburg-Meyer-Zimmermann-AJ Cole-Robby Ray or Solis クローザーStoren C Ramos 1B Norris or Marrero 2B Rendon 3B Zimmerman SS Desmond or Espinoza OF Harper Goodwin Werth ですかね。バラ色ですな(^-^)

(ララさん、記事立てるの遅くてすいません。勝手にコメントの場所変えちゃいました。御容赦下さい。)

estoppel さんのコメント...

ララさん

こちらこそ、ありがとうございます。
Rendonはほんとびっくりでした。2順目でPurkeというのもまたびっくり。

Rendonの守備位置の問題はまた考えればいいこと。とりあえずしっかり故障を直して成長してくれればと願っています。

去年のColeの指名にはほんとに興奮させられましたが、今年はそこまでのSignability選手はいなさそうです。上位4人で資金が枯渇しそうですから仕方ないかな。

3年後の絵はちょっと夢過ぎです(笑)。でも、そこまで上手くいかずとも足りないところを2人くらいFAで補えれば十分優勝争いできると信じています!!

ララ さんのコメント...

Purkeまで...Boras×4ですね(--;)毎年やってるから、駆け引きに慣れたのかな?全部契約できたら$20Mくらい行きそうですね。

あとはMatt Skoleも良いですよね。Bryan HarperはHarperの兄でしたっけ?ウチが以前指名したCody Stubbsも獲ってますね!

estoppel さんのコメント...

Purkeはさすがに契約できないんじゃないかと見ています。
本人もシニアに戻ってドラフトでの評価をもう一度高めたいと思っているのではないでしょうか。
労働組合との協定で厳格なスロットシステムが導入されるという観測が強くなればレバレッジはきくと思いますが、現状ではさすがに妥協点が見出せないのではないかと・・。

まあ指名を見たときはちょっとテンション上がりましたが(笑)。