2008年11月6日木曜日

08 Season Review ⑥ & Off Season Outlook : First Baseman

(2008 Season for Nationals:GSは一塁手としての先発数。その他の成績は全成績)

GS AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
Aaron Boone 35 232 23 6 28 .241 .299 .384 0
Dmitri Young 37 150 15 4 10 .280

.394

.400 0
Nick Johnson 34 109 15 5 20 .220 .415 .431 0
Kory Casto 20 163 15 2 16 .215 .297 .313 1

 08年のスプリングトレーニング前の時点のロースターで先発が予想されていたのは、Nick JohnsonDmitri Youngの2人。健康が懸念されたとはいえ、2人いればどちらかは働いてくれるだろうと思っていましたが、予想以上に悪く事態は進展し、2人合わせてファーストでの先発出場は71試合にとどまりました(オールスター以降の出場は2人ともなし)。いつどう離脱したかとか、どこが悪かったかとか、今更詳しく書く気になれません。

 結果を見れば、ファーストでの出場は、先発試合数こそYoungが辛うじて最多ですが、途中出場も含めた全試合数、出場イニング数ではなんとAaron Booneが最多という結果になりました。

 JohnsonとYoungの2人は複数年契約を結んでおり、それぞれ5.5M、5Mの年俸で来季もチームに残ります(Youngは10年もオプションあり)。Johnsonについては、つい先日、ようやくリハビリを開始したというニュースがありました。5月に離脱して、ようやく練習開始とは、やはりケガの直りが遅い選手なんですね。開幕には間に合う予定ということですが、間に合ったからって、年間通じて働いてくれると期待するほど楽観主義者ではありません。Youngに至っては糖尿病で選手生命さえ危ぶまれている状況で、11月4日にAAAへDFAされてしまいました(ウェイバーで獲得する球団さえ現れず)。

 トレードやFAで新たな1塁手を探すべきではないかという議論がファンフォーラムでわき起こっています。カリフォルニアで開かれているGMミーティングではMark TeixeiraPrince FielderAdam Dunnあたりにナショナルズが興味を持っているという噂があり、出席しているボーデンGMも否定していないようです。

 計10M以上のJohnsonとYoungの年俸負担を抱えて、更に高額の一塁手を獲りに行くというのが、チーム経営として正しいのかという問題はあります。しかし、まだ若いRyan Zimmermanにチームの顔を一人で引き受けさせるのはさすがに厳しいというのも、今シーズンを見ていて感じたことの1つであり、再建の鍵となる主軸打者が欲しいというのが正直なファンの気持ちです。マイナーには今季はケガで途中休場となったものの期待値の高いChris Marreroがいますが、来季ようやく20歳で、まだシングルA。あと2年はかかるでしょうから、JohnsonとYoungで戦えないとなれば躊躇なく補強すべきでしょう。FA選手を獲っても失うのはドラフト2順目ですし、1順目が(全体ドラ1を含め)2人もいるので資金的に言えばむしろ助かるくらいかもしれない。

 そうはいっても、まずTeixeiraは資金的に勝てっこないんだろうな・・・。Fielderは交換要員を考えるとかなり辛い。そうすると現実的なターゲットはDunn。

 Adam Dunn(写真)。来季29歳とFA選手の中ではまだ若い。三振王でもありますが、出塁率は高いし、なにより5年連続40本塁打以上を続けているそのパワー(パークファクターはあるにせよ)は、今季のナショナルズに全く欠けていたものです。そして、健康面。この5年間は毎年150試合以上の出場を続けています。守備は目をつむるしかありません。今季からファーストも守りましたが、(もともとのレフトも含め)評価はかなり低いです。個人的には、5,6年前にSIの記事を読んで以来、その純粋なバッターぶりに惹かれています(つまり、ファンタジーでドラフトできたら気分が盛り上がる選手の1人です)。

 ボーデンGMとはレッズのGMとして98年のドラフト2巡目でDunnを指名したという縁もあります。そもそもボーデンGMに対しては元レッズの選手を集め過ぎという批判もあるくらいですが、今度ばかりはその批判を気にせず、是非Dunnを口説き落としちゃって下さい!

 Dunnを獲得しない場合は、来季の開幕スターターはJohnsonに期待するしかありません。健康不安への対応として、FAとなったBooneのようなサードも守れるベテランを1枚獲得すべきでしょう。具体的には、Booneと再契約するか、Eric HinskeRich Auriliaが候補か。Johnsonの控えなら純粋な控えというわけではなく、ある程度出場機会は得られるででしょうから、これくらいの選手は契約に乗ってくれるのではないかと見ています。

2009開幕予想: Adam Dunn
(back-up Nick Johnson)

2008年11月5日水曜日

08 Season Review ⑤ & Off Season Outlook : Catcher

(2008 Season for Nationals:GSは捕手としての先発数。その他の成績は全成績)
GS AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
Jesus Flores 78 301 23 8 59 .256 .296 .402 0
Wil Nieves 46 176 15 1 20 .261

.309

.341 0
Paul Lo Duca 19 139 13 0 12 .230 .301 .281 1
Luke Montz 6 21 2 1 3 .143 .308 .286 0

 Jesus Flores(写真)が予想以上にいい働きをしました。チームの育成方針により今シーズンはAAAで過ごすはずが、Paul Lo Duca、Jhonney Estradaの相次ぐ故障により、レギュラーの座を確保。打席では驚くほど勝負強く、打点を稼いでいきました。9月2日のフィリーズ戦でChase Uttleyにタックルを受けて最後の1か月を棒に振っていなければ、チーム打点王は間違いなかったでしょう。打率も、対戦相手に研究されたのか、レギュラーとしてはじめてフルシーズンを過ごしてきたためか、8月に入り少し落としましたが、それまでは.280前後を打っていました。課題は選球眼。後半戦になって三振が増え、四球が減り、かなり懸念すべき数字に落ち込みました。課題といわれていた守備、リード面については、経験を積む中で向上しているようですが、まだまだ平均以下という感じを受けます。 

 控え捕手のWil Nievesも期待以上の働きを見せました。ディフェンスがいいことは期待通りで、特にJohn Lannanの飛躍の影には彼の力が大きかったように思います。また、4月25日のカブス戦で自身メジャー初本塁打となるサヨナラツーランを放つなど、打席でも意外な活躍を見せてくれました。

 来シーズン24歳になるFloresのレギュラーは鉄板。控えはこのままNievesか、セプテンバーコールアップのLuke Montzか、あるいはFAでベテランを獲得するか。いずれにせよ、補強を急がなければならないポジションではありません。

2009開幕予想:Jesus Flores
(back-up Wil Nieves)

2008年11月4日火曜日

08 Season Review ④ Rookie of the Year

Rookie of the Year 2008 : John Lannan


 言うまでもないですね。いちおう、独断の月間ROYを確認しておきます。

4月 John Lannan 
5月 John Lannan
6月 John Lannan
7月 John Lannan
8月 Steven Shell
9月 Mike Hinckley

 この3人の他に、ルーキー資格を持っていた選手で、それなりの出場機会があったのは、打者(100打数以上)ではKory Casto、Emilio Bonifacio、投手(40イニング以上)ではCollin Balester、Garret Mock、Charlie Manningがいましたが、まあ、Lannanとでは勝負になりません。強いて次点をあげるとすれば、Shellでしょう。ただ、どの選手も来シーズンに向けていい経験は積んだと思いますので、それぞれ飛躍してくれることを期待します(Castoは微妙ですが・・)。

(追記)Charlie Manningはマイナーへ落とそうとウェイバーにかけたところ、カージナルスにさらわれました。

AFL (11/3まで)

 AFLの状況。

 投手陣では、Van Allenが厳しい数字です。この2週間の2登板のうち、1試合で3回途中7失点と激しく打ち込まれ、11月3日の試合では3回を1失点で乗り切り初勝利を記録。Zinicola、Carrはブルペンで良い仕事を続けています(Zinicolaは11月3日の試合で1回2失点と打たれましたが、それまでは防御率1点台でした)。Detwilerは調整登板モードのようで、1回限定での登板が続いています。

LHSP Ross Detwiler
 5G 8.0IP 0.00ERA 1.38WHIP 3BB 3K
LHSP Cory VanAllen
 5G 12.2IP 9.25ERA 1.89WHIP 2BB 13K
RHRP Zech Zinicola
 9G 11.1IP 3.18ERA 1.06WHIP 2BB 7K
RHRP Adam Carr
 9G 9.1IP 1.83ERA 1.07WHIP 1BB 6K

 10月25日の試合でDavisとRhinehartがともに2ランを放つなど、打撃陣も数字を伸ばしてきました。しかし、Davisは25日の試合を最後に出場がありませんが、理由は明らかにされていません。Rhinehartの打率、出塁率はなかなか上がってきませんが、打点を稼いでいるのはさすがと言うべき。下位打線ながらDesmondはショートのレギュラーとして出場しており、まずまずの成績を残しています。それにしてもDavisが心配です。故障でないといいのですが。

SS Ian Desmond
 55AB 14R 1HR 9RBI 11BB 14K 273/377/455 1SB
1B Bill Rhinehart
 53AB 8R 2HR 12RBI 6BB 10K 208/300/396 0SB
OF Leonard Davis
 43AB 14R 2HR 11RBI 2BB 7K 326/383/581 1SB

2008年11月2日日曜日

Chad Cordero, Ryan Wager, Pete Orr退団

 ワールドシリーズも終わっていよいよストーブリーグが始まりました。FA宣言やロースター整理に関連した動きなども出てきます。FAは、さっそくOdalis Perezが申請しましたが、まだ他にも出てくると思いますので、後日まとめて報告します。

 今日は、ロースター整理の動きでの3人の退団のニュースを。

 これもMLB特有の制度ですが、ルール5ドラフトという制度があります。詳細は面倒なので(すいません)書きませんが、一定期間マイナー(もちろんメジャーでもいい)で過ごした選手で40人ロースター(NPBで言う支配下登録選手に相当?)に登載していない選手は、他球団が指名して獲得できてしまうという制度です。趣旨は、マイナーでくすぶっている選手に移籍のチャンスを与えること(飼い殺し対策)。ただし、この制度を通じて獲得したチームはその選手を次の1シーズンを通じてメジャー25人枠(DLでもいい)に入れておかなければならないという条件があり、仮に外すのであれば原則として元の球団に返却しなければなりません。

 この制度を使った移籍が実現した選手としては、Johan Santana(99年オフにHOUからFLA経由でMINへ)が有名ですが、ナショナルズではJesus Flores(06年オフにNYMから獲得)がいます。

 このルール5ドラフト、今年は12月11日に予定されており、各チームはそれまでに40人ロースターを整理することになります(奪われたくない選手を登載し、まあいいやという選手を外していく)。この外していくプロセスは、designated for assignment(いわゆるDFA。outrightというのもありますが、どう違うのか正直理解できません・・・)などを経て、つまりはマイナーに落とすことになります。ただし、その際にはウェイバーにかける必要があり、さらに、ウェイバーを通ったとしても、一定のベテランは本人がマイナー行きを拒否することができることになっています(FAになる)。

 で、シーズン終了後、ナショナルズでも既にいろいろな動きがあります。

 まず、Charlie Manning、Ryan Langerhans、Lavel Speignerの3人が外されることになり、このうちCharlie Manningがカージナルスにウェイバーで奪われたのは既報の通りです(LangerhansとSpeignerはAAA Sylacuseへ)。

 そして今回、Chad CorderoRyan WagerPete Orrの3名に対して、マイナー行きの決定が行われましたが、3人ともこれを拒否。ナショナルズを退団してFAとなりました。

 Corderoは言わずと知れた元クローザー。本当にがっかりのシーズンでした。今季年俸が600万ドルで、調停申請権があるため、高すぎるという判断になったようです。本当は安く再契約したいところですが、そうもいかないんでしょうね。Wagnerは元ドラ1で、Felipe LopezやAustin Kearnsとともにレッズから移籍してきましたが、期待はずれで年々成績を落とし、今季はAAAでも打ち込まれていました。まだ25歳ですが、再起はあるでしょうか。来季には30歳になるOrrは、メジャーでもAAAでもパッとしない1年だったのでしかたないかな。

08 Season Review ③ Pitcher of the Year

Pitcher of the Year 2008 : John Lannan

G IP W L S K ERA WHIP
Tim Redding 33 182.0 10 11 0 120 4.95 1.43
John Lannan 31 182.0 9 15 0 117 3.91 1.34
Odalis Perez 30 159.2 7 12 0 119 4.34 1.48
Colin Balester 15 80.0 3 7 0 50 5.51 1.50
Jay Bergmann 30 139.2 2 11 0 96 5.09 1.43
John Rauch 48 48.1 4 2 17 44 2.98 1.01
Joel Hanrahan 69 84.1 6 3 9 93 3.95 1.36
Saul Rivera 76 84.0 5 6 0 65 3.96 1.49
Steven Shell 39 50.0 2 2 2 41 2.16 1.08
Garret Mock 26 41.0 1 3 0 46 4.17 1.46
Mike Hinckley 14 13.2 0 0 0 9 0.00 0.81

 全く迷う余地がありません。勝ち星、奪三振ではTim Reddingの後塵を拝しましたが、先発陣唯一人の防御率3点台。シーズン通じて安定した投球を続け、クオリティ・スタート(QS)は31先発のうち21試合(MLB全投手中の16位タイ)を数え、QS率68%は20先発以上の投手128人中の18位という堂々たる成績でした。勝ち負けは逆(15勝9敗)でも不思議ないのに、そうすれば当然新人王候補にもなったのに、と残念というよりLannanに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 
 ストライクゾーンを広く使って球を出し入れする投球術が素晴らしく、ほぼ完成された投手のようにも見えますが、体を更に作ればストレートの球威が増すのではないかといわれています。将来は、マイナーの選手が育ち、フリーエージェントでもしっかり補強するという前提で、2011年のNLDS第3戦に先発できる投手に育ってくれることを期待しています。まず来年は2桁勝たせてあげたい!

 ここでも月間MVPを振り返ります。(5月のバーグマンは一瞬の幻でした。)

4月 John Lannan 
5月 Jayson Bergmann
6月 John Lannan
7月 John Lannan
8月 Odalis Perez
9月 Mike Hinckley

 次に勝ちゲームのMVP POINT。ここでもLannanが6Wで独走。Odalis Perezが4Wで続きましたが、後は2W以下。いかにLannanが素晴らしいシーズンを送ったかは明らかです。

 次点らしい次点はいませんが、強いて挙げるならJon RauchとSteven Shell。RauchはフラッグディールトレードでDバックスに移籍していきましたが、それまではまさにブルペンのアンカーとして大いに活躍してくれました。Rauchの移籍と同じ頃に登場したのがShell。なかなか芽が出ない投手でしたが、チャンスをつかみました。後半戦はブルペンでもっとも頼りになる選手に成長し、メジャー初勝利も記録。今シーズン最も伸びた選手の一人です。

2008年11月1日土曜日

08 Season Review ② Hitter of the Year

Hitter of the Year 2008 : Christian Guzman

(2008 Season)
AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
Jesus Flores 301 23 8 59 .256 .296 .402 0
Ryan Zimmerman 428 51 14 51 .283

.333

.442 1
Cristian Guzman 579 77 9 55 .316 .345 .440 6
Lastings Milledge 523 65 14 61 .268 .330 .402 24
Austin Kearns 313 40 7 32 .217 .311 .316 2
Elijah Dukes 276 48 13 44 .264 .386 .478 13
Felipe Lopez 325 34 2 25 .234 .305 .314 4
Ronnie Belliard 296 37 11 46 .287 .372 .473 3
Willie Harris 367 58 13 43 .251 .344 .417 13
Aaron Boone 232 23 6 28 .241 .299 .384 0

 チームとして全く打てなかったナショナルズでしたが、その中で唯一シーズン通じて高い水準の打席を続けてくれた打者が、Christian Guzmanでした。アクタ監督もシーズン終了直後に公言していますし、いろんな応援ブログもほぼ一致して、今シーズンのナショナルズのHitter of the Yearとしています。

 違う見方をすると意外な選手の名前も浮上するのですが、それは後で書くとして、まずはGuzmanの今季を振り返っておきます。
 
 4年契約の最終年。過去3年間、06年の全休を始めほとんど仕事ができずすっかり不良債権扱いされていましたが、復活しました。シーズン後半は時々お休みしながらも主に2番ショートとして138試合に出場。いずれもリーグ4位となる183安打、打率.316を記録しました。打撃の向上には視力矯正出術がポイントだったようですが、そもそも肩をはじめとするケガを再発させずグラウンドに立てたことだけでも、(他の選手が軒並みケガに見舞われたことを思うと)感謝したいくらいです。そんなGuzmanのハイライトは8月28日のサイクルヒット達成。ホームラン、シングル、ダブルと打った後、8回の最終打席のトリプルで見事に記録し、チームも大勝。そんな活躍で、オールスター明けの7月に2年1600万ドルの契約延長。再建中のチームには高いようにも思いますが、FA市場に出ればもう手が届かなかったかもしれません。健康、かつ成績を落とすことなくシーズンを終えたということを考えると、基本的にはいい契約だったと見ています。来年も上位打線を打つことになるでしょうが、2番ならもう少し出塁率を高くして欲しいところです。

 さて、GuzmanをMVPとするかどうかの前に、当ブログで独断で選んでいた月間MVPを振り返っておきます。

4月 Wil Nieves
5月 Cristian Guzman
6月 Elijah Dukes
7月 Willie Harris
8月 Lastings Milledge
9月 Elijah Dukes

 これを見ると、Guzmanが選ばれたのは5月だけですね。そうそう4月はNievesを選んだんだった。実働3か月のDukesが、そのうち2か月で月間MVPを獲得と、いかに素晴らしい才能の持ち主であるかが改めて確認されますね。Guzmanは1回。

 次に、チームの勝利毎に1人ずつ選んできたに貢献したMVP POINTを改めて振り返ってみます。これだと、Ryan Zimmermanが6Wで1位なんですね。さすが勝負強いところを見せたというべきでしょうか。続くのはDukesが5W、Milledge、Flores、Harrisが4W。Guzmanは、わずか3Wでした。

 こうしてみると、Guzmanで本当にいいのかな、という気もしてきます。確かに、こつこつときっちり成績を残してきたGuzmanではありますが、強い印象を残した試合は先のサイクルヒットの試合くらいでした。それに比べるとZimmerman、Dukesは、先日の独断で選ぶベスト5試合でも書いたとおりインパクト抜群(まあ、Zimmermanに関しては、出場している間だけ連敗し、欠場とともに連敗脱出ということもありましたが(笑))。記録に残る選手と記憶に残る選手。MVPをどちらが受賞すべきかというのは大いに論争のあるところです。でも、さすがにシーズンの半分くらいしか出場しなかった両選手と比べてはGuzmanが可哀想。ということで、私もGuzmanを選びました。

 ところで、上記では割愛していますが、スタッツを見ていてトリビア的な事実を発見。最多出場試合を記録したのは、なんとWillie Harrisでした(140試合)。途中出場も含め、セカンド(14)、サード(14)、ショート(3)、レフト(86)、センター(17)と見事なユーティリティーぶりでしたが、まさか最多試合出場とは・・・。

2008年10月30日木曜日

08 Season Review ① Best Five Games

 102敗もしたのですから、レビューを書くとすれば、敗因は何かということが中心になってしまいがちですが、せっかく応援してきたのだから、いい面に光を当てて、まずは、全59勝の中でベスト5試合を(独断で)選んでみました。

1.ジマーマンのサヨナラ本塁打で開幕戦を飾る(3/30 Braves W3x-2

 新球場ナショナルズ・パークのこけら落しにブッシュ大統領を迎えてのブレーブスとの開幕戦。開幕投手はOdalis Perez。1回に幸先良く2点を先制したものの、ブレーブス先発のTim Hudson以下の投手陣の前に1回裏2死から最後のRyan Zimmermanの打席まで実に24者連続で凡退(思えば、この試合から貧打ぶりははじまっていました)で、追加点はなく、勝利目前の9回表にとうとうパスボールで追いつかれがっくりでした。しかし、2-2で迎えた9回裏、Zimmermanがサヨナラホームランを放っての劇的な勝利で、記念すべきナショナルズ・パーク開幕戦を飾りました。

 この日の興奮は今もっても忘れられませんが、もう何年も前のことのようにも感じます(笑)。続くフィリーズ戦でも連勝し、合わせて開幕3連勝というこの上ないスタートを見せましたが、思えばこれが08年ナショナルズの絶頂期。直後に9連敗。以降、勝率5割を上回ることも、NL東地区で最下位を脱することもありませんでした。

2.ラナンが3000奪三振のスモルツに投げ勝つ(4/22 @ATL W6-0

 今季はとにかく打線が打てなかった。9月になってようやく役者がそろいチームとしての打撃成績も向上しましたが、それまではほとんどの打撃成績でリーグ最下位でしたから。完封負けも21試合に上りました。どんなに好投しても、勝ち星にはなかなかつながらない、投手には我慢が求められるシーズンでした。

 John Lannanの今シーズン初勝利となった試合。相手先発のJohn Smolzが通算3000奪三振という偉業を達成したこの試合で、7回まで堂々と渡り合い、1-0でリードした状況で降板、見事な勝ち星をあげました。Lannanはこの試合に限らず、MVP POINTを記録した試合だけでも6試合、負けた試合でも4月17日のメッツ戦で6回11奪三振、6月17日のツインズ戦など、好投は枚挙に暇はありませんが、この試合の印象が一番強いですね。

3.好守で大ピンチをしのぎ息詰まる投手戦を制す(5/15 @NYM W1-0

 全く精彩を欠きシーズン終盤にはブルペンに回されてしまったJay Bergmannですが、5月は素晴らしかった。今シーズンわずか2勝のうちの1つがこの試合でしたが、7回を3安打2四球9奪三振の快投。とはいえナッツ打線も相手先発Mike Pelfreyの前に6回まではノーヒットで、しびれるような投手戦となりました。8回に唯一のチャンスをものにして犠牲フライにより1点を奪うと、8、9回にはピンチをWillie Harrisのダイビング・キャッチをはじめとするドラマチックな守備でしのぎきりました。もともと1-0の試合は大好きなのですが、中でも一際手に汗を握る試合でした。 

4.お目覚めデュークスが延長10回逆転サヨナラ弾(6/5 @STL W10x-9

 戦列を離れることが多く81試合の出場に終わったElijah Dukesでしたが、出場した試合では強い印象を与えました。この試合もその1つ。開幕戦でいきなり故障。5月に入って復帰しましたが完全に癒えないままだったこともあり、この試合の前までは打率.155(9/58)と深刻な打撃不振でした。ところが、この試合で突如爆発。三塁打、シングル、シングルのあと、10回裏にようやくのシーズン第1号となる逆転サヨナラ本塁打を放ちました。他にも、6/20、8/30、9/7には延長戦で勝利打点を記録、8/28と9/6には1試合2本塁打を放つなど、クラッチぶりとパワーを見せてくれました。健康と素行さえなんとかなれば、ナショナルズでなくても主力を打てる打者です。

5.バレスターがメジャー初先発初勝利(7/1 @FLA W9-6

 開幕前BAで組織内3位のトッププロスペクトと評され、開幕からAAAで好成績を残し、堂々とメジャー昇格を果たしたCollin Balesterの初登板。5回1安打3四球3奪三振1失点の内容で、打線の援護もあり、見事に勝ち投手となりました。シーズン終盤は疲労もあったのか、成績を落としましたが、来シーズンは開幕ローテーションの柱として飛躍してくれることを願います。

 このBalesterの昇格の頃から、チームはペナントをあきらめ、来シーズン以降を見越した選手起用を始めました。Steven Shell、Roger Bernadina、そして9月には入るとMike Hinckley、Shairon Martisなどがデビューし、そこそこ活躍しました(もちろん、期待はずれな選手も多くいましたが)。移籍して来たEmilio Bonifacioなどを含め、来シーズンの戦力として期待しています。

 7月1日の試合まで5試合になりました。この後も、当然ながらあと半分シーズンは続いたのですが、残念ながらベスト・ゲームに数えられるような試合はほとんどありませんでした。候補になるのはShairon Martisがメジャー初勝利をあげた9/23の試合くらいでしょうか。8/28のグズマンのサイクル安打など、個々の選手のいいパフォーマンスはありましたが、やはりペナントをあきらめたチームの試合でファンが感動することはありません。来年はシーズンを通じて好ゲームを続けてくれるよう、お願いします。

08 Season Review プロローグ

 08年のワールドシリーズは、フィラデルフィア・フィリーズが1980年以来2度目の制覇を成し遂げ幕を下ろしたわけですが、ナショナルズにとってこのシリーズにはもう一つ看過できない側面がありました。それは、敗れたとはいえタンパベイ・レイズがチーム初のワールドシリーズに進出を果たし、「最も情けないフランチャイズ」の肩書きをあっさり返上したこと。ここ4年でヒューストン、コロラドそしてタンパベイと3チームが初のリーグ優勝を飾り、これで「ワールドシリーズ出場経験のないフランチャイズ」は、シアトル、テキサス、ワシントンの3球団のみとなりました。

 このうちマリナーズはプレーオフには4度、うち3度はALCSまでコマを進めており、頭一つ抜けています。残りの2球団の過去のプレーオフ戦績は以下のとおり。出場1回のみと未だシリーズ勝ち上がりなし、どちらが情けないのでしょうか?

Washington Nationals (Montreal Expos)
 (1981) [NLDS] W3-2 Phillies [NLCS] L2-3 Dodgers

Texas Ragers (Washington Senators)
 (1996) [ALDL] L1-3 Yankees
 (1998) [ALDL] L0-3 Yankees
 (1999) [ALDL] L0-3 Yankees


 プレーオフ出場回数でレンジャーズを上回ることが当面(5ヵ年計画?)の目標です。 

***************

 そんなワールドシリーズも終わったところで、これから何回かにわけてナショナルズの08年シーズンレビューを書いていきます。30球団中30位に終わったチームですから、シーズンレビューを書くのも正直苦痛でした。何度も途中で投げ出したくなりましたが、せっかく1年間追いかけてきたのだからと奮い立たせて自分なりにいろいろ書いてみたものを順番にアップしていきたいと思います。

2008年10月27日月曜日

新コーチ陣発表

 いつまでもGMのがんの話題がトップというのもなんなので、大して関心も集めるとも思えませんが、コーチ陣が発表されていたので、紹介しておきます。シーズン最終日にManny Acta監督とRandy St. Clair投手コーチ以外を解雇し、刷新しました。

Bench Coach: Jim Riggleman
First Base Coach: Maquis Grissom
Third Base Coach: Pat Listach
Hitting Coach: Rick Eckstein
Bullpen Coach: Randy Knorr

 Jim Rigglemanは、92年~99年までパドレス、カブスで監督を務め、今季もマリナーズのベンチコーチを務めていましたが、シーズン途中に解任された前監督に代わって指揮をとりました。ただ、地区優勝の経験もなく、どうかな、という印象です。

 Marquis Grissomは、05年のジャイアンツを最後に引退した後、初めての首脳陣入り。エキスポス時代に盗塁王2度、オールスターにも2度選出の外野手で、外野守備、走塁の指導も期待されます。
 
 Pat Listachは、92年にブリューワーズでショートとしてデビューし新人王を獲得も、その後はパッとせず97年を最後に引退。今季まで3年間はカブスのマイナー組織で監督を務めてきました。

 Rick Ecksteinは、AAAの打撃コーチから内部昇格。コーチとしての評価は全米的に高く、北京オリンピックのアメリカ代表チームの打撃コーチも務めました。今季のナショナルズは深刻な貧打に悩み、シーズン中しばしば打撃コーチに批判の矛先が向けられていました。打撃コーチ一人で全てが変わるとは当然思いませんが、ちょっと期待したくなります。

 Randy Knorrも内部昇格。捕手出身。今季はPotnomac(A+)の指揮をとり、見事にリーグ優勝を果たしました。