2010年4月8日木曜日

ALLTIME NATS HITTING/PITCHING LEADERS(シーズンプレビューの代わり:その3)

 ワシントン・ナショナルズが、元々モントリオール・エキスポスだったことは周知の通りです。1969年に創設されたモントリオール・エキスポスが、2005年に本拠地を移転するとともに名称を変更したものであり、一般的には同一フランチャイズとみなされています。公式HPのFranchise Historyのページはエキスポス時代を含めて球団史としています。しかし、エキスポスと(おそらくは意図的に)断絶している部分もあります。例えば、エキスポスの永久欠番は引き継いでいません。エキスポスでTim Rainesが付けていた背番号30は、公式HPでは永久欠番として紹介されているにもかかわらず、現在Justin Maxwellが付けていたりします。あまり輝かしい歴史でなかっただけに、オーナー、フロントとしても微妙なんでしょうね。

 それはともかく、「ワシントン・ナショナルズとしての」投打の個人成績の球団記録はどうなっているんだろうと思ったら意外に見つからないんですね。エキスポス時代からの通算成績のトップ10又は50はbaseball-reference.com(打撃投手)、公式HPでも見ることができます。公式HPでStatsを2005年以降の成績だけに加工することができますが、やや見づらいです。
 
 そこで、この機会にまとめてみました。ナショナルズとなった2005年以降の各成績の球団トップ10に加えて、現役で今後トップ10入りが期待される選手を並べています。(Hitting LeadersPitching Leaders

 いくつか、気付いた点。

● Ryan Zimmermanは既にフランチャイズ・プレーヤーでした。球団移転初年の6月にドラフト1位指名され、その9月にはメジャー・デビューし、翌年からはずっとレギュラーとして出場。既に出場試合数、打席数、打数、得点、安打、単打、二塁打、本塁打、打点、三振数、塁打数、併殺打、犠飛とほとんどの積上げ系の打撃成績で球団記録保持者となっています。三塁打(1位がGuzman)、四球(1位はNick Johnson)でも2位。四球は、現在58個差で追っていますから、こちらも今季中に更新しそうです。なお、800打席以上という基準を設けると長打率でも1位となっていて、出塁率や打率ではNick Johnsonに次ぐ2位ですが、今季中に800打席に到達するDunnが抜いてしまいそうです。

● Nyjer Morganは今年にも球団盗塁記録を更新しそうです。昨季、わずか2か月しか在籍していないのに24盗塁を記録。球団記録はFelipe Lopezの49ですから、今年の夏前にも更新してしまいそうな勢いです。逆に言うと、これまでのナショナルズがいかに足を使うチームでなかったか、と言うことでしょう。

● 今回集計して一番驚いたのが奪三振王。なんと297奪三振のJason Bergmannでした。先発、ブルペンと役割を変えながら2005年からずっと在籍している唯一の投手であり、ブルペン投手が昨季大きく入れ替わったため、登板試合数のトップ10にランクインするただ唯一の現役投手ですが、まさか奪三振王とは。それにしても297とは少ない。エキスポス時代のPedro Martinezが1997年にシーズン305奪三振を記録しています(笑)。さすがに今季は無理でしょうが、Stephen Strasburgがあっという間に抜いてくれることでしょう。

● 先発投手に限定すると積上げ系の成績はLivan HernandezとJohn Lannanがトップ争い。今季中にLannanが抜くかなと思っていましたが、Livanも開幕ローテーションに入りましたので、この2人の争いが続きます。勝ち星はLannanが上回って欲しいなあ(現在Lannan20勝に対してLivan26勝)。

● セーブについては、これまでに記録された全160セーブの実に59.5%をChad Corderoが記録。今季後半からメジャーに上がってくるであろうDrew Storenがしっかりクローザーに定着して、Corderoの記録を脅かしてくれることでしょう。

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