2008年10月1日水曜日

トッププロスペクトの08年(打者編)

 トッププロスペクトの1年を振り返ってみました。投打のナンバー1、Ross DetwilerとChris Marreroは、それぞれ不振とケガで残念な1年でした。2人とも1年遅れたのは確かですが、まだ期待していいと思います。他の選手の中で完全な期待はずれだったのはケガのJustin Maxwellくらいで、他は順調に成長してくれました。

 まずは打者編。

1B Chris Marrero (Age 20 ‘06#1) 

[A+] 70G 256AB 11HR 38RBI 25BB 55K 250/325/453

 BA、BP両方のプロスペクトランキングでチーム内の堂々1位と、大きな期待を背負って迎えた3年目の今季はPotomac(A+)で開幕。4月は開幕戦でホームランを放ったものの200/284/353(2HR)とかなりひどいスタートとなり気を揉みましたが、5月に入ると267/356/475(6HR)と持ち直し、6月も18日までの294/338/559(3HR)と上昇気流に。
 しかし、好事魔多し。18日の試合で本塁突入の際に足首を負傷。そのままシーズン終了。6月に入って三振数もぐっと減っており、何かをつかんだかと思われたところだっただけに、残念。今シーズン、ドラフト1順目指名のA***n C**wと契約できなかったことに次ぐ痛いニュースでした。
 もうそろそろプレーできるということですから、来年の開幕には十分間に合います。来シーズンもA+からやり直しかな。Burgessとチームメイトになるでしょうから、一緒にステップアップしてきて下さい。


RF Michael Burgess (Age 19 ‘07#1)
[A+] 19G 71AB 6HR 19RBI 9BB 26K 225/325/521
[A] 112G 410AB 18HR 60RBI 46BB 136K 249/335/469

 フルシーズン1年目をケガなく過ごせたのが何よりでした。何といっても魅力はパワー。本塁打は、全支配下選手中ではLeonard Davisに1本及ばず2位でしたが、計24本塁打と19歳にはなかなかのものです。週間MVPを獲得する爆発力も見せましたし、オールスターのホームラン競争でも優勝しました。一方で、三振王ぶりは一年間通じて変わりませんでした。四球もまずまず選びますが、三振率が3割近いですから課題は明らか。A+ポストシーズンにも出場し、Potomacのリーグ優勝に貢献しました。
 来シーズンの開幕もA+と見られていますが、課題を克服して、飛躍してくれることを願います。  


LF Justin Maxwell (Age 24 ‘05#4)
[AA] 43G 146AB 35R 7HR 28RBI 31BB 20K 233/367/459 13SB

 昨シーズン才能を開花し、セプテンバーコールアップでメジャーデビューすると満塁弾などでインパクトを与え、一躍トッププロスペクトとなりました。今シーズンは、メジャーのスプリングトレーニングでもよく打ち(269/367/538)、開幕25人枠争いにも名を連ねましたが、開幕はHarrisburg(AA)。打率こそ低かったものの、出塁率、長打率、打点、盗塁などで十分な成績を残していました。
 しかし、5月26日の試合の守備で右ひじを痛め、手術でシーズン終了。上でもケガ人が続出しただけに、健康なら間違いなく早い段階で呼ばれていたでしょう。残念。現在も、まだ完全には癒えていないようで、秋季リーグなどに参加する予定もありません。何とかケガをきちんと直してくれれば・・・と思いますが、もともとケガの多い選手。復活を願うばかりです。


2B Jake Smolinski (Age 19 ‘07#2)
[A] 50G 184AB 28R 4HR 22RBI 19BB 33K 261/338/402
[A-] 24G 98AB 17R 0HR 9RBI 9BB 17K 306/370/408
[Rk] 3G 9AB 0R 0HR 2RBI 1BB 1K 111/200/111

 アップダウンの激しい2年目のシーズンでした。開幕はHagerstown(A)。4月は、194/252/327という最悪のスタートでしたが、5月に入ると321/418/476とトッププロスペクトの面目躍如という活躍を見せました。ところが、その5月末に親指を故障し、無念の離脱。なんとか8月に復帰し、Vermont(A-)に合流してまずまずの成績を残し、最後の最後に週間打率.485と打ちまくって週間MVPを獲得しました。いい感じでシーズンを終われたと思います。
 来シーズンはAで再びスタートかな。まだまだ若いので、なんとか健康には気をつけて頑張って下さい。

 
1B Bill Rhinehart (Age 23 ‘07#11)
[AA] 61G 219AB 23R 7HR 29RBI 29BB 27K 233/321/397
[A+] 7G 25AB 5R 2HR 4RBI 2BB 5K 320/370/640
[A] 65G 261AB 39R 9HR 56RBI 21BB 36K 295/344/490

 さして期待もされずに迎えた開幕でしたが、Aで猛打が爆発しました。チャンスに強く、RBIマシーン状態で、週間MVPも獲得。オールスター戦でもホームランを放ちMVPを獲得。一躍トッププロスペクトの仲間入りを果たしました。ポジション的にブロックする形になっていたMarreroが6月にケガで離脱すると、代役としてA+に昇格。初打席でいきなりホームランを放つなどし、わずか1週間でさらにAAへ昇格。AAでも最初の10試合で10打点、7月中は3割近い打率で好調を維持していました。疲れが出たのか、最後の1か月は打率2割を切るスランプに陥ってしまいましたが、1年間本当に良くがんばりました。
 来年はAAスタートかな、応援しています!


SS Esmailyn Gonzalez (Age 18 Dominican Rep.)
[Rk] 51G 181AB 42R 2HR 33RBI 23BB 19K 343/431/475 9SB

 リーグ首位打者(出塁率も首位)を獲得するなど、3か月のシーズンを通じて、2番打者としてチームを引っ張りました。プレーオフの4試合でも、7打数16安打(.438)と打ちまくりました。長打はありませんが(まだ若いのでこれからパワーがついてくると期待したい)、ヒットを打つ技術は極めて高いようです。三振の少なさも目を引きます。課題は守備。チーム最多の18エラーを喫しました。ポジションから言って、ある程度は仕方ありませんが、3試合に1エラーは多すぎます。
 来シーズンは、Aからスタートでしょうか。 


Minor League Hitter of the Year 2008 :


Bill Rhinehart

 最後の1か月で数字を落としましたが、それでも評価を大きく上げた1年に変わりはありません。South Atlantic League オールスターのMVP獲得が何と言っても印象的でした。大卒入団で年齢が高いため、1年1年が勝負です。アリゾナ秋季リーグに派遣されることになりましたので、フロントとしても大いに期待しているとみて良さそうです。今年の活躍がまぐれでないことを証明し、来シーズンは、一気にメジャー昇格を狙って欲しいです。



p.s. 公式のMinor League Player of the YearはLeonard Davisが選ばれていました。確かにチームの本塁打王ですが、年齢的なことやこれまでのシーズンを考えると、プロスペクトと呼べるほどの伸びが今後期待できるかどうかは疑わしいと思って見ています。

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