2009年3月31日火曜日

3/30 DET (さあ残り1週間)

 初回にRyan Zimmermanがスプリングトレーニング(ようやく)1号を打ち、幸先良く2点を先制しましたが、2回以降わずか1安打って何ですか?Milledge以外フルメンバーで戦っておきながら・・・。
 
 Shairon Martisはこの春最多となる3失点。2本のホームランによるもの。ボールが先行することが多く5回途中まで94球を要し、不安を残しました。

 スプリングトレーニングも残り1週間。先発投手はそれぞれ次回がスプリングトレーニングの最終登板となります。しっかり締めてシーズンに向いましょう!ロースター争い、特にブルペン投手は、予断を許しません。Joel Hanrahan、Joe Beimel、Saul Riveraは確実ですが、今日Ryan Wagnerがマイナーに落とされても、まだ4人の枠に対して、以下の選手が争っています。

Mike Hinckley
Garrett Mock
Jason Bergmann
Steven Shell
Terrell Young
Wil Ledezma
Jesus Colome
Gary Glover
Jurian Tavarez
Kip Wells

2009年3月30日月曜日

Out of Options List (by Chico Harlan)

 Washington Post紙のChico Harlen記者がブログでナショナルズのOut of Optionsのリストを掲載してくれました。正直よく分からなかったので、ありがたいです。

 これもMLB特有のロースターに関するややこしい(選手の飼い殺しを防ぐため、という点では素晴らしい)制度の1つです。40人ロースターに載っている選手であっても25人ロースターに入れずにマイナーに送ることが球団には認められています。これを「Optionする」といいます。ただし、これは1人の選手につき3年しか認められておらず、この3年を使いきった選手がOut of Optionsの選手ということになります(というのが、いちおうの規則の説明ですが、実際はもう少し複雑で、どの選手がOut of Optionsなのかは素人目にはよく分かりません。)。
 
 このOut of Optionsの選手をマイナーに送る(40人枠から外すしかない)ためにはwaiverを通過させる必要があります。waiverに公示された選手は他球団が自由に獲得できてしまいますので、元の球団としては見返りなしにその選手を失うこととなります。ただし、元の球団とその選手との契約(どんなに巨額の契約であっても)を引き継ぐという側面があります。過去にレッドソックスがManny Ramirezをwaiver公示したものの誰も手を上げなかったということがありましたが、そういうことも起こりうるわけです。現にWily Mo Penaがナショナルズによってwaiverに出されていますが、おそらく200万ドルという年俸がネックで、獲得に名乗りをあげる球団はないとみられています。

 で、そのリストの転載。Casto、Hinckley、Shellあたりが難しい決断を迫られそうです。

Kory Casto
Mike Hinckley
Steven Shell
Josh Willingham
Willie Harris
Daniel Cabrera
Ronnie Belliard
Anderson Hernandez
Joel Hanrahan
Wily Mo Pena (もうwaiver公示されています)

3/29 FLA (Daniel Cabreraが首を痛めて登板回避)

 とはいえ、寝違えのようなものらしく、投球に影響が残るような故障ではないので、開幕ローテーションの3番手の立場は変わりありません。

 で、今日の試合は急きょJurian Tavarezが先発。といっても1回だけ。Joel Hanrahanが2回投げたほかは、各1回ずつブルペン投手が投げました。枠を争っている、Hinckley、Shell、Colome、Ledezmaがそれぞれ無失点に抑え、踏みとどまりました。

 打線はあまり元気なく5安打2得点。Josh Willinghamが3号ソロ。こちらも踏ん張らねばならない立場です。

2009年3月29日日曜日

3/28 HOU (Cintron踏ん張る)

 次第にロースターの整理が進み、3月28日の試合を迎えた時点で、マイナー契約の招待選手で25人枠争いに残っている野手(内外野手)はAlex Cintronのみとなりました。今日は、そのCintronが8番セカンドで先発出場し、2打数2安打(2本とも三塁打)4打点と必死のアピール。これでこの春の成績を.333/.353./.606としました。生き残りをかけた戦いが続きます。
 
 先発はScott Olsen。Christian Guzmanのエラー(今日は計3エラーと厄日でした)で失点が増えたものの、6回途中まで4安打1四球で自責点は1。内容の評価も良かったようです。そしてブルペンでは、Jurian Tavarezが遂に初登板。1回1/3を2安打されながらも無失点。最終回に登板したJesus Colomeも無失点(この春の防御率1.00)と、こちらも熾烈な競争が続きます。
 

2009年3月28日土曜日

開幕ローテーションが決定!

 Shairon Martisが先発4番手、Jordan Zimmermannが5番手と発表されました。個人的には2人とももう少しマイナーで育成したいと思っていましたが、このスプリングトレーニングでいい成績を残していますので、実力的には文句はありません。

 Martisは、スプリングとレーニングが始まった時点での下馬評は高くありませんでしたが、ここまで投手陣で最もいい内容を見せている1人。昨年のスプリングトレーニングでのLannanを思い出させます。投球内容も、必ずしも速球が速いわけではなく(90マイルがせいぜい)、チェンジアップでタイミングをはずして打たせていきますが、これもLannanのよう。それこそ昨季のLannanのように育ってくれることを期待します。

 Zimmermannは、マイナーで開幕を迎えますが、4月19日には昇格することになります。うーん、微妙なタイミング。もうちょっと伸ばすことはできないのか・・・・・。

 とにかく、開幕ローテーションが決定。Lannan, Olsen, Cabrera, Martis, Zimmermann という27歳以下の若いローテーションとなりました。見ていて楽めそうではあります。

3/27 MYM (Lannanは順調)

 録画で映像を見ました。

 John Lannanは6回を3失点。そこそこ打たれていましたが、それでもいわゆるQSには到達。ストライク先行で、テンポよく投げており、安心感を持って見ていられます。リリーフで出てきたGarret Mockもいい感じに見えました。

 打線は、相手がJohan Santana、K-Rodではある程度しかたないか。Alberto Gonzalezのショート守備はいいですね。試合を引き締めていました。それに引き換えセカンドのBelliardは不安です・・・。ところで、故障離脱中のAnderson Hernandez本人が、開幕戦に間に合うだろうとの見通しを語っています。本人としては是が非でもチャンスを逃したくないでしょうから、少し慎重に見なければなりませんが。

Strasburg Watch #6 (今季初被弾も5勝目)

 Stephen Strasburgの第6戦。Texas Christian University (TCU)が相手。初回味方が3点先制して迎えた1回裏の先頭打者にホームランを打たれました。今季初被弾です。しかし、影響を感じさせない投球でその後は素晴らしい投球を見せ、出した走者はわずかに3人で、WHIPが驚異的な水準まで下がってきました。奪三振が14でしたが、これが少なく見えるから恐ろしい・・・。打線がしっかり援護し、降板時点で11-2、白星をあげました。

Stephen Strasburg
3/27 vs TCU (W) 8IP 3H 1BB 2R 14K
2009 season for SDSU
6G (5-0) 42.1IP 24H 8BB 88K 8ER 1.70ERA 0.76WHIP



 ところで、Washington Post紙のコラムニストThomas Boswell氏のコラム(Armed, but Dangerous)に端を発し、また先日のStrasburg(=Boras)は5000万ドルを求めるだろうという噂(関連記事はこちら)、Strasburgを指名すべきか否かが論じられています。
 
 Boswell氏の論旨は、1965年以降のドラフトで全体1位指名された投手13人に大成した投手がいない(1988年パドレス指名のAndy Benesが最高)という点を論拠に、Strasburgを指名することはリスクが高く、最近のMark Prior(1050万ドル)やDavid Price(880万ドル)と同じ水準まで契約金が下がらない限り、他の選手を指名すべきだというもの。

 これを一読した私の感想は、「そうは言っても、Strasburgは次元が違うのではないか。少なくとも、ファンに夢を与えるという意味は十分にあるのではないか。」というものでした。

 と思っていたら、いろいろなブログで反論、反証が示されました。中でも、National Farm AuthorityのBrian Oliver氏の記事(To Draft or Not to Draft)が秀逸。全体1位指名された打者でも今のところHoFはいない(Ken Griffey Jr.、Chipper Jones、A-Rodが殿堂入りする可能性は高いが今のところはゼロ )、投手を指名するリスクが野手を指名するリスクより高い(メジャー昇格率が低い)のは全体1位だけの話ではない、他の上位指名が予想される打者の評価はあまり高くなく、しかもその全員がやはりScott Borasのクライアントであることなどを指摘し、Strasburgを指名するべき、と結論付けています。丁寧に書かれた記事ですし、内容にも同意できます。

2009年3月27日金曜日

開幕25人ロースターのポジション内訳

 開幕25人ロースターのポジションごとの内訳が明らかになりました。先発投手はとりあえず4人でスタート(休みが比較的多いため4月18日までは4人で回せる)。ブルペンは7人。捕手は2人。で残りの12人が野手ということだそうです。

 通常より先発投手が1人少なくなり、その分を野手に回すことになります。ブルペンを増やすのではなく野手にしたということの意味は、Terrell Youngを保持する可能性が下がり、オプションが切れているKory Castoを(個人的には不要と思っていますが)残す可能性が高まりました。

 先発4人ですが、John Lannan、Scott Olsen、Daniel Cabreraは確定。4人目は、既に40人枠に入っているということもあり、Martisが一歩リードと信じたいところ。Jordan Zimmermannが内容では上回るとの声もありますが、(再三書いていますが)FAまでの期間の問題がありますので、何とか回避してくれると信じています。4月19日登板となる先発5番手も、少なくとも1か月間は、Collin Balesterに任せていいのではないでしょうか。あるいはBergmannとか・・・・。

3/25 ATL (Anderson Hernandezが故障離脱・・・)

 痛い!ウィンターリーグで絶好調。スプリングトレーニングに入っても好調を持続し、開幕セカンドは間違いなしと思われていたAnderson Hernandezが左のハムストリングを痛めて退場。6回の打席でセカンドゴロを打ち、一塁に向って走っている途中で痛めました。こちらは先日の故障から復帰してきたBelliardが出場し、タイムリーを打ちました。期待していただけに残念ですが、本人が一番無念でしょう。どのくらいの離脱になるのでしょうか(翌日にMRIを受けるということになっていましたが、とりあえず全く追加情報がありません。ビートライターの皆さん、宜しくお願いします!)。

 故障関連の情報をもう少し、続けます。

 ルール5ドラフトのTerrell Youngも肩の痛みを訴え、MRIを受けているということです。どうやらレッズに返却することになりそうですね・・・。全体ドラフト1位指名だったのに、無駄遣いしてしまいました。前GMのレッズ偏重の結果ですね。もったいない・・・。

 また、ずっと試合から離れていたJesus Flores捕手ですが、もう大丈夫。26日のマイナーの試合で5回を守りました(その試合、投手はJ-Zimで5回1安打無四球という格の違いを見せる投球だったようです)。

 それ以外では、もう1か月くらい試合に出られていないDmitri Youngがまだ復帰のスケジュールが立たないことを除けば、概ね順調。特にNick Johnsonが健康に過ごせていることがなによりです。

 25日の試合に戻ります。まさに背水の陣でいどんだCollin Balesterが5回を4安打無四球、Chipper Jonesに打たれた2ランの2点のみに抑えました。ファーストストライクをどんどん取っていくことができ、内容もまずまず評価されたようです。開幕はBalesterが5番手投手でいいと思うのですが・・・。また、Kip Wellsがナショナルズで初登板。2回を1失点。もう少し調整が必要なように見えましたね。
 
 ちなみに、この試合、相手投手が川上憲伸ということでNHK-BSで深夜に放送してくれました。こんな感じで、日本語中継が見られるとそれはそれで楽しいです。シーズンが開幕してからも是非お願いします。

2009年3月25日水曜日

3/23,24 Shairon Martis(21歳)来てます!

3/23 STL
 Scott Olsenが7安打されながらも5回を2失点。無四球だったことも合わせて考えると合格点の内容でしょう。球速がまだ90マイルに達しないのが不安材料。Josh Bardが初出場(0/3)。Saul RiveraがWBC後初登板を1回2/3を無失点。打線ではNick Johnsonが2安打2打点の活躍。

3/24 BAL
 Shairon Martisは開幕ローテーション当確でしょう!6回3安打1四球の無失点。唯一のピンチだった4回2死満塁ではMatt Wietersを中飛に打ち取りました。文句の付けようがありません。何度か紹介していますが、オランダ領アンティル出身の21歳(3月末に22歳になります)。既に40人ロースターには入っていますので、FAまでの年数を数える気にする必要はありません。堂々とローテに入ってもらいましょう!おそらくスプリングトレーニングでの登板はあと1回。そこで少々荒れても、評価はもう変わらないでしょう。

WBC 3/23 決勝(後編:雑感)

1. 日韓5度の対戦について

 今大会、日韓は5度対戦しました。結果は日本の3勝2敗。日本が戦った9試合の実に半分以上が韓国戦でした。

 このようになったのは単純にブラケットの組み方に原因があり、次回大会(2013年)では、再考すべきでしょう。キューバのカストロ議長に言われるまでもなく、前回大会やオリンピックでの戦績を元に、確率的に米国チームが決勝まで進みやすいようなブラケットを意図的に組んでいることは明らか。1次リーグで同組だったチームを2次リーグでは別組にするようにするだけですから、簡単なことでしょう(主催者が米国ひいきを止めさえすればですが・・・)。

 しかし、それはともかく、この5回の対戦がいろいろな面でいい効果を持っていたようにも思います。
まず5試合を通じて、日韓両チームともがチームとして成長したように見えたのは私だけでしょうか?もちろんそれぞれ他の国との対戦もしていますが、節目節目での対戦で、一番本気でぶつかり合えたのが両チームの対戦でした。日本チームはもちろんのこと、韓国チームにしても、最終戦は妙に肩に力が入らず本来のプレーができるようになっていたように見えました。日本がコールド勝ちした初戦から、対戦のたびにいい試合になり、最終戦は両チームが、熱くかつフェアな戦いをした本当に素晴らしい試合でした。

 さらに、メディアを含めて日本の野球ファン(私も含む)が、韓国野球への認識を新たにしたのではないでしょうか?日韓戦というとどんなスポーツでも対抗意識が先に立ってしまう部分がありましたし、直接対決での対戦成績が悪くても、オリンピックで金メダルを奪われても、どこかで韓国野球に対する見下したような態度があったように思います。それが、この短期間に5試合を見守った今、韓国野球との力の差のなさを認識し、切磋琢磨し合えるライバルとして、とてもポジティブな意識に変わっている自分に気付かされます。皆さんはどうですか?

 願わくは、韓国国民も同じように感じてくれていればいいのですが。そして、サッカーでは、奪い合いの末に押し付けられるようにして2002年に日韓共催ワールドカップが開催されましたが、どうでしょうか?第3回とは言わずとも第4回WBCを日韓共催するっていうのは?

2.MVPについて

 MVPは松坂。松坂???イチローじゃないのか?大会通じて不調と言われてきたとはいえ、最後の一仕事で十分、値します。

 投手の中でも岩隈でしょう。松坂は、確かに昨日も書いたとおり3勝した唯一の投手ですし、2次ラウンド初戦のキューバ戦での投球は圧巻でしたが、さすがに岩隈の貢献度には及ばないでしょう。2人の成績を比べてみます。

Matsuzaka 3G(3GS) 3W 0L 14.2IP 14H 5BB 13K 2.45ERA 1.30WHIP
Iwakuma 4G(3GS) 1W 1L 20.0IP 12H 6BB 15K 1.35ERA 0.90WHIP


 岩隈の黒星は1次リーグでの韓国戦での0-1敗戦。今日も勝ち負け付かずでしたが、内容は見てのとおり。同じ球数制限の下で投げて、投球回数の差を見るだけでもどちらが相応しいかは明らかでしょう。リリーフ登板さえしています。私の中ではイチローと岩隈の2人が甲乙付け難いCo-MVPです!!!

 参考まで、当日の松坂、原監督、イチロー、岩隈の談話を載せておきます。どれもいい談話です。

松坂の談話
 連覇の道は難しいと思ったが、力を合わせて、たどり着けた。前回より日本(のファンの)盛り上がりがすごくて、プレッシャーがあったが、その分勇気とパワーをもらえた。現地ではなかなか盛り上がりを実感できなかったけれど、(連覇で)日本が元気になってくれたらいいなと思います。
 (MVPは)今回に関しては僕だと思わなかったですね。岩隈くんにちょっと悪いなと思いましたね。内容はともかくこの大会では勝つことが一番重要なのでその仕事を果たせたのでよかったと思います。試合開始前からものすごい緊張感のなかで、でもすごくいい雰囲気で、いけるんじゃないかと思いました。

原監督の談話
 (イチローの)あのセンター前ヒットは生涯忘れない。岩隈も最高のいいピッチングだった。(投手陣)13人みんなの思いが送り出したと思う。
 (今日の試合については)うまい監督さんならもう少したくさん点を取れたでしょう。それでも辛抱しながらやった。とにかく我々の目的は勝つということで、声援を頂きました。プレッシャーにつぶされそうになったけれども、全員ではねのけて喜びを分かち合えるということは日本のためにも良かったと思います。

イチローの談話
 ありがとうございます。いやーもう、苦しいところから始まって、苦しさからつらさになって、つらさを超えたら心の痛みになった。最後は笑顔になれた。最後の打席では神が降りてきましたね。自分(の心の中)で実況しながら打席に入った。一つ壁を越えた。
 (「今大会は山あり谷ありでしたが」と質問され)谷しかなかった。最後に山が来ました。これからシャンパンファイト、思いっきり浴びてきます。

岩隈の談話
 みんながついていたので、堂々と投げることができた。同点になったときは「これが野球だ」と思ったけど、イチローさんのヒットで(勝利を)確信した。(決勝の先発)すごい緊張もしたし、すごい大役を任せてもらえたのは、自分自身もいい経験になった。これを自信にしてこれからの野球人生頑張りたい。



3.一番感動したシーン
 

 



















もう年かなあ、こういうのが泣けるなんて。

2009年3月24日火曜日

WBC 3/23 決勝(前編:リアルタイムコメント)

 観戦しながら付けたリアルタイムコメントです。雑記はまた後日掲載します。

1回表
 先頭打者のイチローがセンター前ヒットで出塁。2番中島が送りました(初回から送りバントというのも、らしいんでしょう)が、後が続かず無得点。韓国先発は今大会ここまで日本に対して2戦2勝の奉重根ですが、直球でも140キロ台前半と、あまり調子が良さそうには見えません。

1回裏
 先発は岩隈。今日も低め低めにボールを集め、三振と2つの内野ゴロ、わずか10球の素晴らしい立ち上がり。

2回表
 2死から岩村四球、片岡ライト線へのヒットで1,2塁となり、打者イチローに1ボールとなったところで早くも投手コーチがマウンドへ。引っ掛けて一ゴロ。2回続けて、あと1本が出ませんが、既に51球を投げさせており、いい攻めはできています。

2回裏
 右邪飛、三振、二ゴロで、この回もわずか13球。日本のテレビではニュースために中継が中断している間に終わっていました。

3回表
 先頭の中島は、 ファールファールで粘った末に6球目をショートへ内野安打。そろそろ得点したいところ。続く青木は強打策で2球目を引っ張り、セカンドライナーかと思われましたが、これを弾き(エラー)で、無死1,2塁。今日4番の城島にはバントを指示しましたが、2球ファールにしてしまい(しっかりしろ)、結局三ゴロ・・・。なんとか併殺は逃れて(ホッ)1死1,3塁。ここで小笠原がライト前にタイムリー!!よっしゃー!このまま勝てば小笠原がMVPか?
日本1-0韓国
 さらに内川もライト前に転がして1死満塁と大量得点のチャンス!!ここで打席は緊急招集の栗原。しかし、最悪の三ゴロ併殺・・・・。いい流れだったのに・・・もったいない。

3回裏
 目を離しているうちに1球で1死(記録は一飛となっていました)。見逃し三振、初球を二ゴロで、この回はわずか7球。3回まで計30球。パーフェクトピッチング!

4回表
 8番岩村から始まる打順。片岡のレフトライナーは快心の当たりでしたが惜しくも正面。イチローまで3人で攻撃終了。

4回裏
 三ゴロ、見逃し三振の後、3番金賢洙センター前に初ヒットを打たれ、4番金泰均にはフルカウントから打たれた瞬間ひやっとする飛球を打たれましたが、左飛。この回は17球を費やしました。

5回表
 岩隈を援護する追加点が欲しいところ。3回と同じく中島からのこの回に期待しましょう。その中島はフルカウントから四球。続く青木のカウント1-3からヒットエンドラン。打球はライト前にライナーのヒットで、無死1,3塁!
 ここで先発の奉重根が交代。球数94球でした。 
 日本チームとしては押せ押せのところでしたが、城島はフルカウントから外に逃げる変化球に空振り三振で1死(こらー)。さらに小笠原は空振り三振、しかも盗塁失敗の三振ゲッツー・・・・・・・(最悪)。これで流れが変わらなければいいが・・・・。

5回裏
 岩隈、頼む、嫌な流れを断ち切ってくれ。
 しかーし、先頭の秋信守にセンター左へホームランを運ばれてしまいました。ああああ。野球の流れってこんなもんだよなあ、と改めて感じさせられますね。
日本1-1韓国
 次打者は空振り三振にとったものの、続く高永民の当たりはレフト線への鋭い当たり。二塁打かと思われましたが、レフト内川がショートバウンドを逆シングルでキャッチしてセカンドへ好返球、タッチアウト。次の打者は2球目をキャッチャーへのファールフライに打ち上げてくれました。さっきの内川のプレーは岩隈を助けましたね。流れを呼び戻すプレーとなったかどうか。

6回表
 この回はその内川からでしたが遊ゴロ。栗原の代打稲葉も二ゴロ、岩村は空振り三振。うーん、まだ流れは韓国か?岩隈、頑張れ。

6回裏
 先頭打者を簡単に投ゴロに取ったあと、1番の李容圭にこの試合初の四球を与えましたが、2番打者のところで三振ゲッツー!!先ほどのお返しとばかりにベンチが盛り上がっていました。このムードで攻撃に行きましょう!

7回表
 片岡が三遊間を破るヒット!よし!打者イチローの3球目に盗塁!イチローは、(おそらく)送りバント。しかしいいバントのため三塁手は1塁にも投げられず無死1,3塁。今度こそ追加点をお願いします。 中島がレフトへタイムリー!日本1点を勝ち越し!!
日本2-1韓国
 さらに無死1,2塁で青木の当たりはライトへ。よっしゃー、3ラン!と叫んでしまいましたが、ドジャースタジアムも広いですね。ライトに取られて1死1,3塁。次は城島。今日は仕事が出来ていませんから汚名返上を期待しましたが、三ゴロ併殺打・・・・・(ああああ最悪)。ダメだよ、それは。

7回裏
 まだ74球の岩隈は当然続投。韓国は3番からでしたが、左飛、右飛、そして前の打席ホームランの秋信守も左飛。よし!この回は10球で終えました。もう1回行くか?岩隈だから降りるような気もしますね。

8回表
 小笠原、空振り三振の後、内川がライト前へ運ぶヒット。左打者の稲葉を迎えるところで韓国は3人目として左の柳賢振にスイッチしますが、カウント1-1から引っ張って一塁線を破るエンタイトル二塁打(なお、日本チーム11本目のヒットですが、これがこの試合初めての長打)。1死1,3塁、今度こそ頼む!打者は岩村。0-2からの高めのボール球を無理やりのようですが、レフトへ犠飛を運んで内川が生還!
日本3-1韓国
 片岡は遊ゴロに倒れましたが、この回待望の追加点を奪いました!

8回裏
 岩隈続投!
 しかし、先頭の李机浩に右中間にツーベースを打たれ、無死2塁。球が高いな。遊ゴロで1死3塁。朴勍完のセンターへの深い犠飛で1点差。
日本3-2韓国
 それでも2死で走者がなくなったので岩隈続投。踏ん張ってくれ。が、9番打者に四球を与えたところで杉内にマウンドを譲りました。球数97。4安打2四球6奪三振の2失点。7回以降は高めに入る球も増えていましたが、安定感のある素晴らしい投球。大一番で本当によく投げてくれました。笑顔での降板です。
 代わった杉内。カウントを1-3と悪くしましたが、レフトライナーに打ち取り、しっかり任務を果たしてくれました。

9回表
 さあ、試合はいよいよ9回へ。韓国は4番手投手としてヤクルトでクローザーを務める林昌勇を投入。先頭のイチローがライトオーバーの二塁打を放ちダメ押し点のチャンス。2番中島はバントを2球失敗して、ヒッティング。見事な流し打ちを見せますが、韓国のセカンド高永民がダイビングキャッチ!韓国もまだまだ気合入っています。青木を敬遠して1死1,2塁。城島は浅い中飛、小笠原は三振に倒れ、結局無得点。

9回裏
 杉内続投。左打者も続くし、いいと思います。と思ったら韓国は2番の李晋暎に代えて右の代打。と、ここで原監督出てきてピッチャー、ダルビッシュに交代。頼むぞ!
先頭打者をカウント2-2から外に逃げるスライダーで空振り三振にとり、1アウト。上々のスタート。
しかし、3番金賢洙にはストレートの四球。ここで山田投手コーチがマウンドへ。韓国も代走を起用。4番金大浩にも四球で1死1,2塁。おいおい。ひやひやの投球が続きますが、5番秋信守に対してはカウント2-1から落ちる球で空振り三振!2アウト。あと1人。
しかし、6番李机浩がカウント1-1から三遊間を破るタイムリー!同点・・・。呆然。
日本3-3韓国
 7番高永民を空振り三振に取り、3アウト。野手が関与したのはタイムリーとなったヒットだけで後は三振か四球。まさにダルビッシュの一人相撲。無駄な四球が身を滅ぼすということを改めて実感しました。
 とにかく試合は延長戦へ突入。まあ、決戦に相応しいのかな。

10回表
 先頭の内川がライト前に運ぶヒット!稲葉が送って(あっさり成功。なんでこれができない選手が多いかな・・・)1死2塁。岩村がレフト前にヒットを打ちましたが、当たりが良過ぎて内川は帰れず、1死1,3塁。ここで今日2安打の片岡に代えて代打川崎、でしたがショートフライ・・・・・・・・・・。原采配が裏目に出ました。
 2死1、3塁で、打席はイチロー。今日は既に3安打。さあ、決められるか。決めてくれ。1塁ランナーが2塁に進んで(韓国バッテリーは無視していたので盗塁は記録されず)2死2,3塁となった後、ファールで粘り、カウント2-2からの8球目を打った。打球はセンター前へのライナー!!!2点タイムリーヒット!!!!さすが役者が違います。
日本5-3韓国
 無警戒の中イチローは3塁まで進み、中島は死球。中島が2塁へ進んだ後、青木を敬遠(2打席連続。ピッチャーの林はヤクルトのチームメイトですね)で、2死満塁で城島が何度目かの汚名返上のチャンスでしたが、見逃し三振。今日の城島はダメでした。

10回裏
 ダルビッシュ続投。先頭打者を歩かせて、おいおいという感じでしたが、三振、中飛で再びあと1人の場面までたどり着き。最後は、2番の鄭現旭をカウント2-1から外の変化球で空振り三振!!!!!

 日本がWBC2連覇を達成!感動した!日本代表に、いやナイスゲームを戦った両チームにありがとう!

Shawn Hillがパドレスとマイナー契約

 マイナー契約とはいえ、行き先が決まって良かったです。パドレスの投手陣はナショナルズ以上に層が薄いので十分チャンスはあるでしょう。幸運を祈ります!

2009年3月23日月曜日

WBC 3/22 準決勝第2試合(日本が米国に完勝)

Japan 9-4 USA
Adam Dunn 0/4 1BB 3K
Joel Hanrahan 0.2IP 0H 1BB 2R 0ER

 準決勝第2試合。日米決戦を制した日本代表が2大会連続の決勝進出を決めました。

 松坂、Roy Oswaltのマッチアップは準決勝にふさわしい顔合わせ。松坂は、いきなり1回表にBrian Robertsに先頭打者本塁打を打たれてどうなることかと思いましたが、レッドソックスでのいつもの松坂、という感じで、球数を費やしながら最低限先発の仕事はし、そして勝ち星はしっかりゲットしました。これで松坂は前回06年大会から6先発で6勝0敗という記録を達成。ちなみに、2位はプエルトリコのJavier Vazquezの3勝(前回1勝、今回2勝)。明日韓国のJung Keun Bongが勝ち投手になれば今大会だけで3勝となりますが、他に1大会で3勝を記録した投手はいません。松坂の6勝という数字はそれだけ際立っています。

 さて、試合は、先制を許した日本でしたが、4回に打者1巡の集中打で5点を奪いOswaltをノックアウト。右打者も左打者も、ライト方向に打球を集め、あれよあれよという間に点を重ねていきました。あまりの意識の統一ぶりに、「ライトの守備が穴」というスカウティングの存在を感じるほどでした。アメリカのライト?そう、Adam Dunnです・・・・・。エラーこそ記録には残りませんでしたが、お粗末なプレーぶりに、(8回など)苦笑してしまうシーンまでありました。うむむ。

 5回から7回までは両軍中継ぎ投手がよく投げてともに0点でしたが、その中で光る内容だったのは、日本の7回に投げた田中。そのまま8回も行かせるかと思いきや交代しましたので、明日も展開によっては登板するのではないでしょうか。対韓国第4戦ではバックスクリーンにホームランを打たれているとはいえ、もう一度投げさせてやりたい。8回表は馬原を投入し、2点差まで迫られ、なおも1死3塁のピンチで代打Evan Longoriaという盛り上がるシーンとなりましたが、三振。

 8回裏、この回から登板のJoel Hanrahanに対して、四球、送りバント、内野ゴロ進塁打、ショートの送球エラーで1点、という日米の野球の違いの象徴のような1点が入った時点で勝負あり。そのあと、そこまで4タコのイチローにも安打が出るなどダメを押し、完勝。最後はAdam Dunnがダルビッシュのストレートを見逃し三振でゲームセット。現在の、日米両チームの戦力差をそのまま反映した試合結果と言えるのではないかと思います。

 これで、ナショナルズの全選手のWBCが終了しました。最後まで戦った米国チームの2人の大会通算成績は下記の通り。Dunnの打撃成績はなかなかよかったと見ることもできますが、序盤の絶好調から次第に(相手投手のレベルが上がるにつれ)調子を落としてきたというのが実態。また、一塁でも外野でも守備の不安を改めて感じさせられた大会でした。Hanrahanはまずまずいい調整になったのではないかと思います。

Adam Dunn[USA] 8G 23AB 9R 3HR 4RBI 9BB 10K 0SB 304/515/739
Joel Hanrahan[USA] 6G 5IP 3BB 4K 1.80ERA 1.20WHIP 1HD

 さて決勝は日韓第5戦。ここまで2勝2敗。ともに全力を尽くすいい試合を期待します!

3/22 HOU (Lannan6回無失点)

 スプリングトレーニング絶不調(前日までなんとわずか1勝)のアストロズ相手とはいえ、John Lannanが6回無失点の快投。4安打されましたが、併殺打3つを打たせ、見事にゼロを並べました。さすが!!

 とはいえ、味方打線も6回までわずか2安打・・・・。  現在7回表攻撃中ですが両軍スコアレス。

 おやすみなさい。

→試合後追記

 結局ナショナルズのヒットは2本のみ。9回裏、併殺を決められずに0-1でサヨナラ負け。先発投手の好投を見殺しとは、昨季と同じではないか・・・。

 なお、9回裏にサヨナラ負けを喫したのは、アリゾナ秋季リーグも経験したZech Zinicola。先頭打者がセカンドゴロエラーで出塁、四球、外野フライ(タッチアップで1死1,3塁)、セカンドゴロ併殺崩れということで、ヒットを許すことなく自責点もゼロながら敗戦投手。初登板だったのにかわいそうでした。

2009年3月22日日曜日

Strasburgが日本球界入り?

 ESPNのPeter Gammonsのブログから引用。

"...some club officials think that if Washington takes San Diego State pitcher Stephen Strasburg with the first overall pick, Boras will ask for Daisuke Matsuzaka money (six years, approximately $50 million) or take him to Japan for a year, a threat that may scare Stan Kasten into selecting a lesser prospect."

 太字イタリックは私が追加しました。はっはっは。まさかねー。日本プロ野球が独立リーグと同じような扱われ方をしているのは、ちょっと不満ですが、そういうふうにアメリカからは見えているのか、と認識を確認できました。

 このような情報が今の時期に出てきた理由は、情報の出所が分かりませんので推測するしかありません。Borasがお得意のマスコミを使った市場形成作戦を開始したのか?はたまたナショナルズに指名を断念させてStrasburgを指名したい他球団(パドレス?マリナーズ?)の陰謀か?

 それにしても6年5000万ドルとはまた吹っかけてきたものです。ちなみに、過去最高額は2001年にMark Priorとカブスが結んだ5年$10.5M。次が2007年のDavid Priceとデビルレイズ(当時)の$8.5M。たいがいにしてくれ。

 Darren Oliverさんの記事が背景の制度も含めて詳しいので、ご参照されるといいかと思います(こちら)。

WBC 3/21 準決勝第1試合(韓国がベネズエラに圧勝)

Korea 10-2 Venezuela

 準決勝の第1試合は韓国がベネズエラに圧勝。2回までに勝負がついてしまい面白くなさそうなので、映像もハイライトしか見ませんでした。

 やはりCarlos Silvaでは無理だったということでしょう。中4日でKing Felixで行くことは考えなかったのかなあ。メジャーリーガーにとっては本大会の基本がシーズンに向けた調整という位置付けだとすれば、そういう起用はご法度なんでしょう・・・。

 ともかく、これで日韓シリーズ第5戦に向けて、あとは日本が勝つだけです。明日を休みにするという法案が国会を通ったというニュースもないようなので、仕方ない、職場で応援しましょう。 

Josh Bard捕手とマイナー契約

 レッドソックスのスプリングトレーニングに参加していたものの自由契約となっていたJosh Bardとマイナー契約を結びました。

Josh Bard (2008 season for Padres)
57G 178AB 11R 1HR 16RBI 202/279/270 0SB

 30歳の捕手。06、07年はパドレスで高打率を残していましたが、昨季はご覧の成績。待球するタイプで、三振も多いものも四球も選び、出塁率はそこそこ。基本的には守備型のバックアップ捕手です。ナショナルズでも、レギュラーはJesus Flores(右ヒジの故障で出遅れていますが、順調でまもなく実戦復帰の見通し)で確定しているので、控えの座を、40人ロースターに入っているWil Neives、やはりマイナー契約のJavier Valentinと争います。

 ちなみに、ここまでのスプリングとレーニングでの成績(3/21現在)は以下の通り。

Bard 429/529/786 (6/14 1HR 3BB 2K) (for Red Sox)
Valentin 250/375/500 (5/20 1HR 4BB 1K)
Nieves 235/350/294 (4/17 2BB 2K)

 Red Soxからリリースされたのは、Tim Wakefieldのナックルボールを捕れなかったためで、Bardのバット自体はむしろ好調なようです。個人的には、リード面を含めてNievesをかっているのですが、今ところ横一線という感じでしょうか。

3/21 STL (J-ZIMが遂に失点)

 ラジオを聴きながらの観戦。

 ここまで12回1/3を無失点に抑えてきたJordan Zimmermannが遂に失点しました。それも、いきなり2回7安打5失点。また派手に打たれましたね(防御率が3.14まで上昇しました)。試合前に、風邪気味との情報が入っていましたが、うーん、そういう理由で見ていいのかなあ。次回登板がポイントになりそうです。今日は、ナショナルズのホーム球場での試合なのですが、なんと満員だそうです(→訂正:6000人を超えるこの春最多の観衆だったものの満員ではなかったそうです。)。Zimmermann見たさに集まったんでしょうが、残念でしたね。

 2回裏にWillinghamが2号ソロを打って5-1。ナショナルズの投手はTerrell Youngに交代しました。

 もう楽しみは終わったので、とりあえず寝ます。

>試合後追記
 その後6回表までに4つのエラーも絡んで12-1と大差をつけられたものの、その後Nick JohnsonのソロやKearnsの満塁弾などで追い上げ、終わってみれば12-11で惜敗という試合でした。外野のポジションを争うWillingham、Kearns、Dukesがそれぞれ2安打ずつ。

 試合後、Zimmermannは、風邪の影響については言い訳しませんでした。
"I felt fine, I'm not going to have an excuse because I had the flu or whatever. You still have to go out there and battle. I told [pitching coach Randy] St. Claire I was ready to go. No excuse today. I just had a bad day."

 そして、これに対するアクタ監督のコメント。
"He didn't make excuses. That was the best thing out of this. He had a built-in excuse, and he didn't even use it."

 いいですねー。

 なお、この試合には、昨季大きく株を上げたトッププロスペクト(BAでは6位、BPでは4位にランク)のDerek Norris捕手が途中からマスクをかぶりました。打席でも打席も2度回って来て、1本タイムリーヒットを放ちました(Box Scoreだけで見ています)。

2009年3月21日土曜日

Strasburg Watch #5 (今季ベストの内容も勝ち負け付かず)

 Stephen Strasburgのサンディエゴ州立大学での第5戦。今日は、好投しながらも勝ち負けが付きませんでした。7回2安打2四球15奪三振の無失点という今日も変わらぬ素晴らしい内容で、2-0とリードして降板しましたが、リリーフが逆転を許し、チームは敗れてしまいました。勝ち星が付かなかったのは今季初ですが、許した走者の数を含め内容としては今季ベストとも言える内容でした。

 ただし、気になる情報が(情報源はこちらFederal Baseball)。7回2死となったところでトレーナーがマウンドに行ったということです。故障?とりあえずその回は投げ切ったのですが、少し心配です。

Stephen Strasburg
3/20 vs Brigham Young (ND) 7IP 2H 2BB 0R 15K
2009 season for SDSU
5G (4-0) 34.1IP 21H 7BB 74Ks 6ER 1.57ERA 0.70WHIP

WBC 3/20 日本が2次リーグ1位通過

Japan 6-2 Korea

 日韓第4戦は日本の完勝で、2次リーグは日本が1位、韓国が2位で通過しました。

 日本の投手陣は、先制こそ許したものの全体的に気合いを感じる(特に小松)投球内容でした。打線では、イチローがブレーキになっているなあと見え始めましたが、終盤はイチローも含めてつながり出し、最高のムードで2次リーグを終えました(村田の離脱は痛いけど・・・・)。

 さあ、これで準決勝の組み合わせが決定(全体のブラケットはこちら)。

3/21 21:00(EST) Venezuela vs Korea 
3/22 20:00(EST) Japan vs USA

 いずれも、当然ながら今大会初顔あわせの好カード。予想するのは難しいですが、個人的にはVenezuelaが投打とも抜けているように見えます。ただし、準決勝の先発はCarlos Silva。韓国が打ち勝つ可能性も十分あるでしょう。

 もう1試合は松坂対アメリカ打線。これはいつものことながら投げてみないと分かりません。この試合からEvan Longoriaが召集され、参加します。松坂の昨年の最終登板となったALCS第5戦でLongoriaにホームランを打たれたことは松坂も覚えているでしょうから、この対戦が1つの鍵を握るような気もします。一方のRoy Oswalt対日本打線は、ここまでのOswaltの内容を見る限りは、日本が付け入る隙は十分ありそうです。また、ブルペンもいつものように1回ずつ交代していくとすれば、調子の悪い投手が1人くらいは混じってきます。ちなみに、どうでもいい情報ですが、Adam Dunnの一塁守備はやはり失格とされたようで、Dunnは外野に戻され、一塁はスーパーユーティリティーのMark DeRosaが守るようです(笑)。それにしても、この試合は日本時間だと月曜朝か・・・・・。国民の休日とかにならないかな・・・・。

 ここまで日韓対決は2勝2敗。どうせなら決勝で第5戦をやって白黒付けて欲しいところですから、日本と韓国にがんばってほしい!!

WBC 3/19 4強最後は日本!

 4強が出揃いました。全体のブラケットはこちら

Pool 1 敗者復活最終戦
Japan 5-0 Cuba
 日本代表4強おめでとうございます。なんと言っても岩隈が偉い。彼が試合の流れを作ったと思います。誰でも気付いたと思いますが、改めてゴロ率の高さに驚愕。取ったアウト18個のうち、ゴロがなんと14(残りは、フライが2と三振が2)。低め低めへのコントロールと、微妙な変化を駆使しての結果でしょう。さすが、パ・リーグ5位の楽天で21勝を挙げ沢村賞を獲得するだけのことはあります。ペトコパークはピッチャー有利とは言われますが、あの内容ならどこでも抑えられるに決まってます。6回で余力を残しての降板というのも(本人が言ったかどうかは知りませんが)、岩隈らくていい(笑)。そして3回をパーフェクトリリーフの杉内。2人とも「美しい」という形容詞を送りたい投球を見せてくれました。

Pool 2 1位2位決定戦
Venezuela 10-6 USA
 それに引き替えもう一試合は醜い試合でした。(録画を見始めたのですが、途中で嫌になって、ハイライトだけ見ました)
 何げにこの試合の一番のポイントはAdam Dunnが「一塁手」としてフル出場したこと。Kevin Youkilis(レッドソックス)の離脱により、仕方なく守ったようです。エラーを2つ記録し、またエラーと記録されなかったもののお粗末なプレーが(私が映像で見た範囲でも)見られました。チームUSAの首脳陣も一塁手の緊急招集を検討しているとのこと。うーむ。ナショナルズとしても起用法を真剣に考えさせられる情景でした。
 また、Hanrahanは8回裏に登板して1回を3人(2三振)で抑えましたが、あまり緊張感のない場面でしたので、あくまで参考。
Adam Dunn[USA] 0/3 1R 2BB 2K 2Errors
Joel Hanrahan[USA] 1IP 0R 0H 0BB 2K

3/19,20 (Martis, Balesterの明暗)

3/19 BAL
 先発はShairon Martis。5回2失点でしたが、内容としては素晴らしく、2安打(うち1本が2ラン本塁打)、1四球。Hillのリリースで更に広がった先発候補枠に名乗りを上げるには十分。Martisも個人的にはもう少しAAAで育成したい投手ですが、ここまで13回を投げて防御率2.08(更に、WBCイタリア代表との試合でも2回無失点でした)。既に40人枠に入っていることも加味すると、文句の付けようがありません。
 打線では、打率1割台とスロースタートのJosh Willinghamにスプリングトレーニング1号2ランが出ました。ポジション争いでは厳しい立場なので、もう少し頑張ってほしいところ。試合は、1点を追う9回裏にAnderson Hernandezが同点三塁打を放ち、さらに相手エラーでサヨナラ勝ちを収めました。

3/20 DET
 Collin Balesterの立場が苦しくなってきました。スプリングトレーニングが始まる段階ではローテーション争いをする投手の中では一歩前に出ていた感のあったBalesterでしたが、ここまで投げる試合投げる試合、ことごとく評価を下げ続けてきました。そして、今日も。3回まではソロ本塁打による1点だけでしのいできましたが、打順が一巡した4回につかまり、6短打で4点を失いました。結果は、4回9安打1四球3奪三振の5失点。本人も言うように、結果を出さねばというプレッシャーにつぶされて、力みから高めにボールが上ずるという悪循環が止まらないようです。本人も、それにアクタ監督も、開幕AAAを意識した発言が目立つようになってきました。残念です・・・。ただし、当面はメジャーのスプリングトレーニングでの登板を続けるようです。 
 打線では、Wily Mo Pena(まだいたのか!?)が2安打1打点(ちなみに現在の打率は.280)。また、一昨日負傷退場したMilledgeが1番センターでフル出場し、安心しました(4タコ3三振でしたが・・・)。

2009年3月19日木曜日

Shawn Hill をリリース

 ついにこの日が来たか、という感もありますが、Shawn Hill投手がリリースされました。リリーバーのJoe Beimelとメジャー契約を結ぶため、40人ロースター枠から押し出された格好です。 (なお、Mike Rizzo暫定GMは、タイミングはたまたまであると説明しています)

 木曜日の朝にアクタ監督から本人に通告されました。もちろん決定したのはオーナーを含むフロントでしょうが、伝えたのは監督。苦渋の仕事だったようです。

 "It was probably the toughest decision I ever had to make since I've been here"
 
 エキスポス時代の2004年にデビューして以来、エースの器と言われながら、度重なる右腕の故障により、シーズンを通じて投げたことは遂にありませんでした(2007年の16試合先発が最多)。しかも近頃は原因さえもよく分からないこともありました。

 今年も、2月末に一度先発した後、右腕に違和感を感じ登板を回避。この時、次の登板の直前まで症状を球団側に隠していたという点も印象を悪くしたかもしれません。それでも、この火曜日にようやく復帰して1回を3人で抑え、金曜日にも次回先発が予定されていたところだったので、この判断には驚きました。残念ですい。(そういえば、昨春はJohn Pattersonに同じようなことが起きましたね。)

3/18 (Belliard、Milledgeが故障・・・)

 マーリンズとの試合のプレーの中で、Ronnie Belliardが左足首、Lasings Milledgeが左ひざをそれぞれ捻って退場しました。どのくらい重いケガかははっきりしませんが、映像を見たところ、Belliardはかなり痛そうにしていましたので、心配です。Milledgeはそこまでの感じはしませんが。

 試合のほうは、Olsenが古巣相手に先発しましたが、4回4失点と不安な内容。ブルペンも、Bergmannだけは2回を抑えましたが、Mock、Terrell Youngのロースター候補2人はともに失点・・・。7-1の9回裏に4点を返しましたが届かずに敗戦。8勝8敗2分の勝率5割に戻りました。

 この試合には昨年のドラフト3順目指名入団のDaniel Espinozaが9番ショートでフル出場。初打席は死球をもらって出塁。2打席凡退の後、9回の第4打席に投手の足元を抜ける初安打。いい振りをしています。守備でも3回裏に深い位置でフライをキャッチしてタッチアップの走者を本塁で刺すなどいいプレーを見せました。今季はまだまだAボールでしょうが、期待して見ていきましょう。

2009年3月18日水曜日

Joe Beimelと契約(1年200万ドル)

 ドジャーズからFAとなっていたJoe Beimel投手と1年200万ドルで契約。

Joe Beimel (2008 season for LAD)
71G 5W1L0SV49.0IP 21BB 32K 2.02ERA 1.45WHIP

 市場に最後まで残っていた中ではそこそこの契約を得ると思われていた実績のあるリリーフ投手。アクタ監督は、8回のセットアッパーとして期待しているとコメントしています。個人的には、WHIPの高さなどを考えると対左で使うならともかく、セットアッパーを務められるかについては懐疑的です。

 この時期に補強することになったのは、チーム編成の中でブルペンへの不安が高まっていたため。オフの間にほとんど補強することはなく、若手に期待していたところでした。クローザーのJoel HanrahanとSaul Riveraの2人はWBCに参加して、しっかりした成績を残していますが、それ以外のブルペン候補の投手のスプリングトレーニングでの成績は以下の通り。 なお、このうち、Justin Jonesは既にマイナーキャンプ行きが告げられていますので、25人枠に残ることはないでしょう。また、ビザの関係で、Julian TaverasとJorge Sosaはまだ登板機会がありません。(なお、ブルペンについて、スプリングトレーニングに向けて書いた記事はこちら。)

(as of 3/19/2009)
IP ERA
Garrett Mock 9.0 6.00
Terrell Young 9.0 4.00
Steven Shell 8.0 5.63
Mike Hinckley 6.1 9.95
Jesus Colome 6.0 1.50
Wil Ledezma 5.1 0.00
Jason Bergmann 5.0 0.00
Justin Jones 4.2 0.00
Ryan Wagner 4.0 9.00
Gary Glover 4.0 2.25


 確かに不安はありましたが、ここまで不安定とは・・・。まだまだスプリングトレーニングは長いので、信頼を取り戻す時間はあります。Shellなんかは復調の兆しもありますので、まだまだ期待できると思っていますが、Hinckley、Youngは厳しいか。

 なお、Beimelのために40人ロースターを空ける必要があり、なんとShawn Hillがリリースされました。それについては、別記事にて。

J-Zim開幕ローテーション説について


 Mike Rizzo GM補佐(=暫定GM)が、Washington Post紙のChico Harlanのインタビューに答えていた中に、J-Zimに関するものがありました。全部引用しておきます。

Zim is one of our top prospects, and those guys are not only coveted. They have to be protected. He's a 22-year-old right-handed pitcher from a cold weather state who's never pitched many innings in one season in his career, so we're going to do what's best in the long-term of the Washington Nationals and the long term of Jordan Zimmermann. Like I said, we still have close to three weeks left, and we're taking it day-by-day with him. He's been outstanding, without a doubt, and he's one of the bright, bright parts of our future.

 J-Zim自身のパフォーマンスがあまりに素晴らしいため、既に開幕ローテーション入りを前提とした記事なんかも見受けられます。

 しかし、以前から言っているように、私自身はAAAで開幕させて、夏になった頃に昇格させるのがいいと思っています。理由は2つ。1つはRizzoが言っているように、これまでのキャリアで6か月間先発ローテーションを守った経験はなく、オーバーワークから故障するのではないかとの懸念があること(昨季は134イニング、1年メジャーで投げれば180イニングくらいまで行ってしまう)。もう1つは、5月末まで昇格を待てばFAとなる年を1年先送りできるということです。これは何気に重要です。22歳の4、5月の2か月間と28歳のフル1年の取引きですから、答えは明白でしょう。(昨季で言えば、Jay Bruce(レッズ)やClayton Kershaw(ドジャーズ)が5月末まで待ってデビューしています)

 開幕から上で見たいという誘惑は私の中でも、日に日に高まっていますが、フロントには思慮深い判断をお願いしたいなあと思っていたので、Rizzo氏がどう見ているのか気になるところでした。ポイントは上記のコメントのうち太文字にしたところ。長期的視点から、慎重な発言に終始していて安心しました。

開幕投手はJohn Lannan

 4月6日の開幕戦@マイアミの先発をJohn Lannanが務めると報じられました。
 
 24歳の左腕。昨季は9勝15敗ながら、防御率は3.91と素晴らしい内容。スプリングトレーニングでも順調に過ごしており、タイミングの問題で正式なオープン戦での登板はまだ3試合ですが、WBCイタリア代表や紅白戦dの登板を含めてもまだ1点も許していませんから、当然といえば当然の選択。

 おめでとう。好投を、そして勝ち星を願っています。

WBC 3/18 USAが逆転サヨナラで、韓国が日本を破り、勝ち抜け

Puerto Rico 5-6x USA
Joel Hanrahan[USA] 0.2IP 0H 1BB 1K 0R
Adam Dunn[USA] 0/3 2K 1HBP
Saul Rivera[Puerto Rico] 1IP 1H 0BB 0K 0R

 9回表にダメ押しの1点を奪って勝ち抜け濃厚な2点リードのPuerto Ricoでしたが、クローザー不在が響きました。かわいそうなのであえて名前は書きませんが、9回裏に登板した投手が連打と四球で1死満塁とし、交代した次の投手もストライクが入らず、押し出しで1点差。さらに、David Wright(メッツ)にサヨナラタイムリーを打たれました(カウントを悪くしてからでした)。ひどい試合だ。ベネズエラだったら命さえ危険で国に帰れないところでしょう。

 ところで、この大会最初で最後のナショナルズの選手同士の対戦が実現しました。Saul RiveraがPuerto Rico1点リードの7回裏2死1,3塁の場面で登場し、見事に後続を断ち、そのまま続投した8回裏先頭打者にヒットを打たれたところで、打席にAdam Dunnを迎えました。結果はファーストゴロでRiveraの勝ち。ランナーとして残り、代走を出されてDunnは交代。Riveraも次の打者を打ち取ったところで交代となりました。RiveraのWBCは終了。ケガがなくて何より。通算成績は以下の通り。結局1点も取られませんでした。

Saul Rivera[Puerto Rico] 5G 3.2IP 0BB 1K 0.00ERA 0.27WHIP 2HD

Korea 4-1 Japan  

 もう1試合は、日韓第3戦。1回表に韓国が3点先制。初回から1塁にヘッドスライディングとは、イチローへの挑戦でしょうか。気合の入り方が違うと感じました。2回以降は立ち直ったダルビッシュでしたが、追いかけるとなると脆い日本打線。ちぐはぐな攻撃を続け、内野ゴロの間の1点にとどまりました。今日もイチローにはヒットが出ず・・・。

 日本代表は、4強最後のいすを賭け、明日キューバと再戦です。勝ってもう一度韓国とやって欲しいな。

WBC 3/17 Venezuela一抜け

Venezuela 2-0 Puerto Rico
Cuba 7-4 Mexico
 

 チームVenezuelaが準決勝進出一番乗り。
 Felix Hernandez(マリナーズ)からK-Rod(メッツ)までのリレーでPuerto Ricoを完封。なかなかいいチームです。Puerto Ricoは今大会初めて負けました(これで勝ちっぱなしのチームはなくなった)。明日、前回コールド勝ちしたUSAと再戦です。なお、Saul Riveraは8回に登板して三者凡退ときちんと仕事しました。

Saul Rivera[Puerto Rico] 1IP 0H 0BB 0K 0R

Pool 1では、Cubaがメキシコに完勝。Mexicoは敗退です。(全体のブラケットはこちら)。

2009年3月16日月曜日

3/15-16 (Jordan Zimがまたしても無失点)

時差ボケでちっとも眠くないこともあり、さっきまでWBCの日本―キューバ戦をフル観戦しました。

さて、スプリングトレーニングは続いています。

3/15 DET
 先発したCollin Balesterが3回を無失点に抑えました、といえば好投した感じですが、本人も周囲も2安打3四球という内容、特にコントロールが悪かったため、厳しい評価となりました。アクタ監督はスプリングトレーニング中の先発ローテーションに入れ続けて行くと明言しており、まだ開幕までは時間があるので、少しずつ調子を上げていってくれることを期待します。打線は打てず、初の完封負け。

3/16 FLA
 Jordan Zimmermannが今日は4回を2安打無四球6奪三振で無失点。依然としてスプリングトレーニングで点を許していません。内容も支配的な投球だったようです。所詮スプリングトレーニングで主力打者との対戦は少ないのではないかとか、打順が2回り目に入ったら打たれるのではないかとか、疑問を呈することはできますが、これは本当にホンモノかもしれないという期待を抑えられません。
 なお、今日のZimmermannは2番手で2回~5回を投げました。先発したのはShawn Hill。右腕の痛みで、2月27日以来の登板となりましたが、1回を3人2三振。とりあえず今日のところは何の違和感もなかったそうですが、問題は明日以降どのような反応を見せるかでしょう。

WBC 3/15 オランダ敗退

 この大会を個人的に盛り上げてくれたオランダが米国に負けてついに敗退しました。でも本当によく頑張りました。大相撲的に言えば「殊勲賞」を贈呈したいと思います。ありがとう!!

 そのオランダに引導を渡したアメリカ、なんとか崖っぷちで残りましたが、次もPuerto RicoとVenezuelaの敗者と負けられない戦いが続きます。我がナショナルズのAdam Dunnも大会3本目となるソロホームランを打ったように、今日は打ち勝ちましたが、投手陣は相変わらずピリッとしませんな(ダイジェストしか見てませんが)。

Pool 2
USA 9-3 Netherlands
Adam Dunn 2/4 1HR 1K

Pool 1
Japan 6-0 Cuba
Korea 8-2 Mexico

(全体のブラケットはこちら

 日本戦はちょうど飛行機に乗っていたのでライブでは見ることができず、帰って来てから録画で見ました。初回に連打を浴びた時はどうなるかと思いましたが、結果的にはCubaに圧勝。松坂が85球という球数制限の中で6回を5安打されながら「無四球」8奪三振という好投。うん、好投でした。野手陣は、イチローが落球したり、牽制死が続いたりといろいろミスと評されそうなものもありましたが、打席では忍耐強く、フィールド上では守備、走塁ともに積極的、いい野球ができたように見えました。また、キューバ先発のChapmanを十分に研究していたように見えました。1次リーグでの韓国との初戦といい、スカウティングがよく機能しています。

 次は、メキシコに完勝した韓国と準決勝進出をかけての対戦。敗退がかかった試合のほうがもっと燃えたんでしょうが、1次リーグでは1勝1敗に終わった両チームなので白黒付ける試合となります。もしかしたら本大会最後の対戦になるかもしれません(逆に言えば、さらに2度対戦する可能性もある・・・)。好ゲームを期待します。

2009年3月15日日曜日

WBC 3/14 米がコールド負け!

 米国本土上陸戦(2次リーグ)が始まりました。まずは、日本が入っていないPool 2の1回戦。

Venezuela 3-1 Netherlands
 注目していたオランダは、今日も頑張り、ベネズエラをわずか3安打に封じ込めましたが、うち2本がホームラン(Miguel CabreraとJose Lopez)。オランダは6安打を放つも長打は二塁打が1本だけと長打力の差がでました。K-Rodからも1安打しましたが、最後は抑えられ惜敗。でも、いい試合でした。(実は出張先でMLB.TVで中継見てました)

Puerto Rico 11-1 USA (7回コールド)
 なんでしょうね、これは。先発のJake Peavyが2回6失点では勝負になりません。(Dunnの打席だけ見るために少し映像も見ましたが)途中からは緊張感が切れてしまっているようでした。まあ、明日オランダに勝てばいいんだろという余裕かもしれませんが、ドミニカがそんな感じで敗退しましたからね。明日オランダが勝ったら第3回WBCの開催地は(もし開かれるなら)オランダにしましょう(笑)。Adam Dunn、Joel Hanrahan、Saul Riveraのナショナルズの3人は、それぞれ仕事をしました。

Adam Dunn 2/3 1R
Joel Hanrahan 1.0IP oR 1H 1K
Saul Rivera 0.1IP oR

3/12-14 スプリングトレーニングも半ば

 スプリングトレーニングも、半ばに差し掛かりました。初戦スプリングトレーニングとはいえ、ここまで7勝6敗2分と勝ち越しているのはいい気分です。

3/12 ATL
 Daniel Cabreraがこの春で最もいい内容の投球。4回途中までを4安打1四球2奪三振。少しずつ調子を上げてきてくれればいいです。打線ではRyan Zimmermanが2点タイムリーを打ちましたが、それだけ。

3/13 HOU
 先発のScott Olsenは4回を投げきり6安打2四球ながらも失点は2で抑えました。ぎりぎりの投球ですね。心配されているブルペンは今日はきれい0を並べることができました。それより、Brad Eldredがまた打ちました。チームトップとなる3号。

3/14 NYM
 8回までわずか2安打無得点と沈黙していたナショナルズ打線でしたが、9回表に一挙に爆発、Justin Maxwellの2ランで締めくくって6点。逆転勝利でした。先発したのは、Shairon Martis。4回を4安打1失点と十分な内容。うーん、彼も本当はもう少しマイナーで育成したいんだけどなあ。ちなみにJohn Lannanは遠征を回避して、今日マイナーで投げ込んだようです。

Chad Corderoがマリナーズとマイナー契約

 昨季までのナショナルズのクローザーであったChad Corderoがマリナーズとマイナー契約。まだFA前でしたが、右肩の故障で離脱したこともあり年俸調停をしかけることなくFAとしていました。故障はまだ完全には癒えていないようですが、投げられる状態にはあるようです。マリナーズのブルペンはクローザーもはっきりしない状態ですから、チャンスはあるのではないでしょうか。新天地で頑張ってください。

 ところで、同じように年俸調停をしかけずFAとなりメッツと契約した昨季のナショナルズのローテーション投手であったTim Reddingですが、この春は学生相手の練習試合を含む2試合に投げて2試合とも1回持たずに大量失点。調整不足か故障かははっきりしませんが、当面、スプリングトレーニングでの登板は見合わせて調整するようです。

2009年3月14日土曜日

Strasburg Watch #4 (7回14K)

 Strasburgの第4戦でしたが、今日も勝ち投手になりました。ネバダ大ラスベガス校を相手に、7回を投げて2失点したものの14奪三振で、自身開幕4連勝。安定感抜群で惚れ惚れしてしまいます。

Stephen Strasburg
3/13 vs UNLV (W) 7IP 6H 1BB 2R 2ER 14K
2009 season for SDSU
4G (4-0) 27.1IP 19H 5BB 59Ks 6ER 1.98ERA 0.88WHIP

2009年3月13日金曜日

Jack McGearyがキャンプに参加

 いいニュースが入ってきました。プロスペクトのJack McGeary投手がマイナーのスプリングトレーニングに参加するためにフロリダに到着しました。

 以前、一度スタンフォード大学を中退すると報道されてましたが(関連記事)、中退するのではなく、春学期を休学し、秋学期にはまた学校に戻るとのことです。卒業が1年遅れることになりますね。
 
 夏のショートシーズンだけではなく、スプリングトレーニングからフルシーズンのマイナー(今年はAのHagerstownかな)で過ごすことができれば、一層の成長が期待できるでしょう。

09 WBC 3/11,12 (2次リーグ進出チーム決定)

 3/11、12日にかけて、グループB,C,Dでも2次リーグ進出チームが確定しました。全体のトーナメント表はこちら

 Pool Bではメキシコにオーストラリアが勝ち、2次リーグ進出を決めました。1回目の対戦ではオーストラリアのほうがコールド勝ちしていたのに、今度はメキシコがコールド勝ち。野球って分からないスポーツです。順位決定戦では、そのメキシコにキューバがコールド勝ち。強さを見せました。

 Pool Cの順位決定戦ではベネズエラがアメリカに勝ち、Pool Dの順位決定戦ではプエルトリコがオランダに完勝。Adam Dunnはヒットこそ出ませんでしたが2四球でそれなりの仕事はしました。プエルトリコのSaul Riveraは8回の最後のアウトを取り、ホールドを記録しました。

Venezuela 5-3 United States
Adam Dunn [USA]: 0/2 2BB 1R 1K
Puerto Rico 5-0 Netherlands
Saul Rivera [Puerto Rico]: 0.1IP 0BB 0K (H)

 これで、2次リーグ進出チームが決定し、各第1戦の対戦相手が決まりました。それぞれ左が1次リーグ1位通過チームです。(日本以外で)注目はやはりオランダ、1つくらい勝って欲しい!!

Pool 1
Cuba - Japan
Korea - Mexico

Pool 2
Venezuela - Netherlands
Puerto Rico- USA

Kip Wells、Julian Tavarezとマイナー契約

 12日にKip Wells投手とマイナー契約。メジャー通算65勝の31歳のベテラン右腕。昨季はロッキーズとロイヤルズで25試合に登板(2先発)したものの、故障もあって、1勝3敗、防御率6.21 に終わっています。個人的には、パイレーツでの印象が強い選手です。

 昨季のOdalis Perezと同じようなローリスクの契約。Jordan Zimmermannのデビューを少し先に送りたいと思っているファン(私も)にとっては朗報です。ただ、当面はマイナーキャンプに参加して、調子が上がってくるのを待つようです。また仮にメジャーに上がる場合でも、役割は先発とは限らないとのこと。まずは様子を見たいところ。

 さらに、翌13日には35歳の大ベテランJulian Tavarezともマイナー契約。昨季はレッドソックス、ブリューワーズ、ブレーブスと渡り歩き52試合の登板で1勝5敗、防御率5.10と不本意な成績に終わっていました。スターターの経験もそこそこありますが、スプリングトレーニングで結果の出ないブルペンにてこ入れが必要との判断での契約のようです。

→3/15 追記
 TavarezはWBCのドミニカ代表だったんですね。1回1/3を無失点という記録が残っています。よって調整は既に済んでおり、すぐにチームに合流してゲームに出るようです。

2009年3月11日水曜日

お知らせ:1週間ほどロンドンへ

 今度はロンドンです。WBCの2次ラウンドの序盤が見られないのが残念です。帰ってくるまで、日本代表(とオランダ代表)、敗退しないで!

 (今回はパソコンを持っていくのでニュースは確認できると思います。)

09 WBC 3/10 (オランダがドミニカを再び破る!)

 まさか、まさかです!オランダが再びドミニカを破り、2次リーグに進むことになりました!0-0で迎えた延長11回表に1点を失ったものの、その裏2点を奪って逆転サヨナラ勝ち(11回裏の攻撃はここ)!!またしてもドミニカ側のエラーが絡んでの得点でしたが、10回まで0点に抑えたこと自体が偉大。この際、応援してしまいましょう!

 Pool Bのオーストラリアもキューバ相手に途中までリードしながら惜敗。面白い試合が目白押しですね。

 全体のトーナメント表はこちら。なお、ナショナルズの選手の出場はありませんでした。

2009年3月10日火曜日

3/10 NYM (Jordan Zimmermannまたも無失点)

 Jordan Zimmermannが先発ということで、ライブでラジオ中継を聞いてみました。

 初回1,2番に連打を許すなど、前回登板までほど支配的ではなく、4回途中までに4安打2四球と多くのランナーを許しましたが、それでも要所では三振が取れました。球数が予定に達したため、4回1死1,2塁の場面で降板しましたが、後続を抑えてもらえたため結果的には3回1/3を無失点と、しっかり結果を残してきました。

 打線も、初回にDukesが特大の2ラン(ラジオではover everythingと言っていた)、3回には昨夜サヨナラ2ランを打ったEldredが3ランを放ち、4回を終えて、5-0でリードしています。

 もう眠いので寝ます。

[追記]
 試合は終わってみれば5-5の引き分け。Mike Hinckleyが2安打2四球で1回持たずに降板(4失点)。心配になってきました。

3/9 HOU (Balester、Detwilerが窮地に)

 先発ローテーションを争っているCollin Balesterが2本のホームランを打たれるなど、3回を4安打4失点。ボールが高めに入ったところを打たれたと、本人もアクタ監督も同じコメント。前回登板と同じ失敗を繰り返したというところが痛く、立場が苦しくなってきました。明日投げるJordan Zimmermannの内容が注目されます。

 他の投手では2回無失点のJustin Jones、1回無失点のSteven Shellが結果を残しました。心配なのは、2番手で登板したRoss Detwiler。今日も2回を2安打2四球1失点と結果を残せず。そろそろ近付いてきた最初のカットで落とされそうな気がしてきました・・・・。
 
 打線はよく打ち、8得点。Christian Guzmanが3安打、Zimmermanが2安打。そして今日から復帰したKearnsが初回の3ランと二塁打と好発進。Rick Eckstein新打撃コーチとフォームを修正した成果とのことですが、信じていいのかなあ・・・。

 試合は乱打戦の末に、10回裏Brad Eldredの2ランでサヨナラ勝ち。

Fangraphsのチームランキング

 守備スタッツなど独特のスタッツを駆使して一部のメジャーファンから注目されているFangraphsでメジャー30球団の総合ランクの記事がありました。フロント、メジャー、マイナーをそれぞれ評価して、30位からカウントダウンしていくという企画です。

 その第1回の記事で、つまり全体30位=最下位で、ナショナルズの記事がアップされていました。現状では致し方ない評価かと思います。現状を見つめる意味で全訳してみます。

#30: Washington Nationals

Front Office: D-
Jim Bowdenの辞任前ならF評価。彼がいなくなったことで、球団として正しい方向へ進むための扉が開かれた状況にある。残念ながら、Stan Kastenは、新しいGMになるつもりはないようだ。新しいGMがチーム全体を刷新し新たな進路をとることになるだろうが、今のところリーダーシップは宙に浮いており、チームがどこに向っているのかを分かっている者はいない。

Major League Talent: C-
いい若い選手は何人かおり、Ryan Zimmerman, Elijah Dukes, Lastings Milledge, John Lannan, Joel Hanrahanは、昨季、メジャーでやれることを示した。Adam DunnとCristian Guzmanは堅実なベテラン。しかし、スターとなる力のある選手は大きなリスクを抱えており、現在チーム頼っている選手には大きな伸びが期待できない。また、ロースターもあまりフィットしていない。何もかもがうまく機能したとしても5割が精一杯だろうし、それもかなり難しい。

Minor League Talent: C
マイナーにはJordan Zimmerman(n), Collin Balester, Ross Detwilerといい若い投手が何人かいる。また、この夏のドラフトの全体1位でStephen Strasburgを指名するとすれば、将来のローテーションへの期待はいくらか大きくなる。しかし、野手のプロスペクトの層は非常に薄い上に、Esmailyn Gonzalezの事件があった。ここしばらくチームの成績が悪かったことからすれば、もう少しいいマイナーシステムを期待したいところだが、現状は決して良いとはいえない。

Overall: F
そう、これは落ち込んでいる人を蹴飛ばすようなものである。しかし、ナショナルズよりひどい球団を見つけることは不可能である。昨季30球団最悪の102敗を喫し、ドミニカにおけるスカウトに関連したスキャンダルのさなかにGMが辞任。新しいGMを雇わずに、球団社長が自ら業務を行い、Mike Rizzo GM補佐を昇格させることなくある程度の権限を与えている状況である。

ナショナルズファンが将来に期待することのできるものはあるが、2009年はあまり面白いシーズンとはならないだろうし、2010年もおそらくあまり変わらないだろう。

09 Top 10 Free Agents (Yahoo! Jeff Passan)

 Yahoo!のJeff PassanによるFAランキング(元記事はこちら)。いよいよオープンマーケットでの交渉が始まったFA関連記事を追うときの参考用です。(著名どころではESPNのKeith Lawのランキングもありますが、Milton Bradleyが9位だったり、K-Rodがトップ10に入っていなかったりとちょっと違和感があったので、こちらにしました。)

1. CC Sabathia LHP →NYY(7y/$161million) 投手としては史上最高額。
2. Mark Teixeira 1B →NYY(8y/$180million) クリスマス前に急転直下で決定。
3. Manny Ramirez OF →LAD(2y/$45million) 長々と交渉した末、3月に入ってようやく決着。
4. A.J. Burnett RHP →NYY(5y/$82.5million)
5. Francisco Rodriguez RHP →NYM(3y/$37million + option$14million)
6. Rafael Furcal SS →LAD(3y/$30million + option$13million) ATLと泥試合。
7. Adam Dunn OF →WAS(2y/$20million) 来た!
8. Ben Sheets RHP →Tommy John手術・・・・・
9. Orlando Hudson 2BLAD (1y/$3.38M+incentive $4.8M)衝撃的に安い契約。
10. Derek Lowe RHPATL (4y/$60million) 契約終了時には40歳。高いな。

 以下、主な日本人選手、個人的に注目の選手(約2名の恐いもの見たさを含みます)、そしてナショナルズ退団(*)、ナショナルズ入団(#)の選手。

17. Kerry Wood RHP →CLE(2y/$20.5million)
24. 田沢純一 RHP →BOS (3y/$3.3million) まずはAAからスタートのようです。
27.Mike Mussina RHP→引退
29. Randy Johnson LHP →SF(1y/$8million)
30. 上原浩治 RHP →BAL (2y/$10million) BAL初の日本人選手。
38. Jason Varitek CA → BOS (1y/$5million + mutual option) いろいろありましたが残留決定。
41. Trevor Hoffman RHP → MIL (1y/$6million)
42. Rocco Baldelli OF BOS (1y/$0.5million) 最大$7Mのインセンティブ付。背番号5だそうです。
43. Ken Griffey Jr. OF →SEA (1y/2million) スーパースターの地位を築いた古巣に復帰。
45. 川上憲伸 RHP →ATL (3y/$23million) こちらも(メジャー契約では)ATL初の日本人選手。 
46. Greg Maddux RHP→引退
50.Joe Beimel LHP→WAS (1y/$2million) 3月18日になって契約。
53. Pedro Martinez RHP
64. Nomar Garciaparra UT →OAK (1y/$1million)
73. David Eckstein SS →SD(1y/$0.85million)
74. Mark Prior RHP →SD (minor)
78. Felipe Lopez* 2B ARI(1y/$3.5million)
88. Odalis Perez* LHP →WAS (minor) 解雇
96. Aaron Boone* UT HOU(1y/$0.75million)
97. Chad Cordero* RHP →SEA (minor) 3/12にようやく決まりました。
98. Luis Ayala* RHP →MIN (1y/1.3million)
113. Eric Gagne RHP →MIL(minor) →故障により3/8に解雇
117. Richie Sexon 1B
149. Paul Lo Duca* C
152. Corey Patterson# OF →WAS (minor)
172. Trot Nixon OF →MIL (minor)
NR. Chris Schroder* RHP →OAK (minor)
NR. Ryan Wagner* RHP →WAS (minor)

 年俸調停権を有していた選手で契約を提示されずにnon-tender FAとなった選手。
Tim Redding* RHP → NYM (1y/$2.25million) さすがにメッツとはちょっと微妙な気持ち。
Takashi Saito RHP → BOS (1y/$2million) 最大$5Mのインセンティブ。
Daniel Cabrera RHP →WAS (1y/$2.6million)

09 WBC 3/9 (毎日が番狂わせ)

 今日も番狂わせがありました(全体のトーナメント表はこちら)。ここのところ毎日のように大方の予想外の結果の試合があります。野球というスポーツの性格を感じますね。プレーオフが5回戦制や7回戦制で争われる理由このあたりにあるわけです。

 で、今日の番狂わせで、カナダがイタリアにまさかの完敗で敗退。Jason Bay(BOS)とかJustin Morneau(MIN)とかメジャーの主力が結構いたのに・・・。Pete Orrは今日も9番セカンドで先発したものの散々で、第4打席では代打を送られてしまいました。結局大会通算で、6打数ノーヒット3三振に終わりました(泣)。イタリアは2次リーグ進出を賭けてベネズエラと戦います。

Pool C Canada 2-6 Italy
Pete Orr (CAN) 0/3 2K  

 Pool Dでは、1戦目でドミニカに勝ったオランダ代表がプエルトリコを相手に惜敗。7回まで1-0でリードしていましたが、8回裏に3四球で満塁としたところから3点を失って逆転負け。7回裏も1死満塁のピンチを迎えながら何とかしのぎ、もしやと思わせましたが力尽きました。2次リーグ進出を賭けて、ドミニカと再戦することになります(明日勝っても、やはり番狂わせとは呼ばれるんでしょうね)。プエルトリコは2次リーグ進出決定。Saul Riveraの登板はありませんでした。

 Pool Aでは、ともに2次リーグ進出を決めている日韓が再戦し、1-0で韓国が雪辱。素晴らしいとしか形容しようのない投球を見せた岩隈が失点しての敗北なので、個人的にはあきらめがつきます。投球内容では明らかに3人の先発投手で一番良かったでしょう。同じ韓国戦に投げながら、松坂に白星が付き、岩隈に黒星が付くとは皮肉なものです。ところで、四球が選べない、チャンスに打てない打線に、北京五輪での日本打線のフラッシュバックを見たのは私だけでしょうか(ああ恐ろしい)。それにしても、やはり両国の対戦は面白い。サンディエゴでの(おそらく大一番での)対戦がますます楽しみになってきました。 

09 WBC 3/8 (Dunnが2戦連続弾)

 今日もオーストラリアがメキシコをコールドで下す番狂わせがあったり、キューバが6本塁打と期待通りの強さだったりと、楽しい大会が続いていますね。(全体のトーナメント表はこちら。)
 
 Pool Cでは、アメリカが2連勝で、日韓に続く2次リーグ進出を決めました。この試合、2-3とリードされたアメリカ打線が6回表に大爆発で一挙8点。終わってみれば15-6とコールド寸前の点差でした。今日も6番ライトで先発出場のDunnは7回の先頭打者として2戦連続となるソロホームランを放ったほか、5打席で4度出塁と期待通りの働き。Hanrahanも1安打されながら2/3回の仕事をしました。

Pool C USA 15-6 Venezuela
Adam Dunn 2/3 HR(2) 3R 1RBI 2BB 1K
Joel Hanrahan 0.2IP 1H 0R

 カナダ、プエルトリコは試合なし。

2009年3月8日日曜日

09 WBC 3/7 (USAの初戦でDunnが2ラン!)

 WBCが始まりましたね。(全体のトーナメント表はこちら

 日本が韓国にコールド勝ちしたり(韓国投手をよく研究していたように見えました)、ドミニカがオランダに負けたり(2回までだけ見ましたが、ドミニカの初回の集中力のなさはひどかった)とニュースに事欠かない序盤戦ですが、(特に日本戦の)論評はほかに譲るとして、当ブログでは引き続き、ナショナルズの選手たちに焦点を当てていきます。

 Pool CのチームUSAの初戦、6番ライトで出場したAdam Dunnが早速やってくれました。1点リードの6回の第3打席、低めの球を上手くすくい上げて、左中間スタンドへツーランホームラン!!。お見事!!結果的にはこれが決勝点となりました。またこの試合には、USAのJoel Hanrahanが6回表に登板し、ホールドを記録したものの1安打1四球で1失点。

Pool C USA 6-5 Canada
Adam Dunn[USA] 1/1 HR 2R 2RBI
Joel Hanrahan[USA] 1IP 1H 1BB 1R (H)
Pete [CAN]0/4 1K

Pool D Puerto Rico 7-0 Panama
Saul Rivera[PUR] 1IP 1K 0R

3/7,8 NYM(2連勝)

 スプリングトレーニング、WBCに10人近い選手を派遣しているとはいえメッツに連勝というのはいい気分です。

3/7 
 今日もテレビ中継があったので、録画で見ました。先発のScot Olsenは90マイルに達しないストレート中心の投球で、よく打たれました。アウトに取った中にも鋭い打球が多く、3回2失点で終わったのはむしろラッキー。2番手で出てきたJosh Towersのほうが余程いい内容でした。

 今日もアウェイのためレギュラー野手では、Ryan ZimmermanとAnderson Hernandezだけが出場。2人とも元気な様子を確認できました。今日もむしろ注目はキッズたち。レフトで先発したLeonard Davisはレフトへ1号(風に乗った感じでしたが)、代打で出てきたChris Marreroはセンターへタイムリー、Ian Desmondも内野安打とはいえ初安打を放ちました。また、キッズと呼んでいいかどうかはわかりませんが、Joel Guzmanもソロホームランを含む2安打2打点。初めて映像を見ましたが、体格、打席での様子からはさすが元トッププロスペクトの雰囲気を感じました。

3/8
 テレビはなし。先発Lannanが4回自責点0(失点2)、2番手Martisは2回を無安打無失点。この2人はいいですね。ホームの試合で主力が並んだ打線は13安打で8得点。Milledge、Zimmermanが各2安打。いい感じ。手のひらのまめがつぶれて1週間ほど休んだKearnsが戦列復帰し、この春初安打を打ちました。

2009年3月7日土曜日

3/6 BAL (今季初のテレビ観戦)

 この春初めてナショナルズの試合をMLB.TVで放送。録画で見ましたが、この春最悪の試合と言っても過言ではない試合でした。

 今日のDaniel Cabreraはスカウティングレポートが言うとおりのダメ投手でした。2回1失点という結果でしたが、1死満塁で押し出し四球となったはずのボール球を空振りしてもらったり、Roger Bernadinaの2つのダイビングキャッチに救われたりといった幸運に恵まれた結果で、内容は最悪。制球難は相変わらずで、3回の予定を投げ切れませんでした。4盗塁を許した大きな投球モーションも不安。

 2番手で登場したのはRoss Detwiler。前回登板は1死も取れずに降板。今回は何とか1回を投げ切りましたが3安打で1点を失いました。カウントを悪くして置きに行ったボールを打たれるという悪い内容でした。変化球ではほとんどストライクが取れず、90マイルがやっとのストレートでは打たれて当然。まだ春も早いのでもう少し見たいと思いますが、今日の姿からはあまり大きな期待は持てません。

 投手陣では、ロースター入りが期待されながら結果が出ていなかったMike HinckleyとSteven Shellがそれぞれ1回1/3、2回を無失点と、3試合目の登板でようやく結果を残したことが収穫か。
 
 打線はと言えば、バスで3時間以上かかるロードの試合ということで、ショートのGuzmanを除いて野手全員が控え。おかげで楽しみな若手のRoger Bernadina(2/4 1RBI)とJustin Maxwell(1/4 1R)をじっくり見ることができました。Bernadinaは守備での好プレーに加え、ライト線へ鋭い二塁打を2本打ったほか、凡退した打席でもいい打球を放っていました。今すぐメジャーで使ってやりたい!MaxwellはトッププロスペクトのChris Tillman(Eric Beddardのトレードでマリナーズから来た20歳の投手)からライトオーバーの三塁打。流し打ちでしたがよく伸びました。

 さらには、途中出場のIan Desmond(0/2)、Destin Hood(0/1 1BBスプリングトレーニング初打席はフルカウントからの四球でした)、Chris Marrero(1/2)といったキッズの打席を見ることができ、個人的には楽しめました。

 ところで、プロスペクトということでいえば、BA,BPなどで満場一致のナンバー1プロスペクトMatt Wietersも4回裏に登場し、左打席でレフト線へ技ありのタイムリー二塁打を放ちました。さすが。

2009年3月6日金曜日

Strasburg Watch #3 (8回18K)

 Strasburgの第3戦。サンディエゴ大(USD)相手に、8回を投げて2失点したものの18奪三振で、勝ち投手。自身開幕3連勝。直近のランクで全米16位の強豪が相手でも(SDSUは52位タイ。過去2試合の対戦相手はいずれも圏外でした)全く問題なし。驚異の奪三振数を重ねていっています。

Stephen Strasburg
3/5 vs San Diego (W) 8IP 5H 1BB 2R 2ER 18K
2009 season for SDSU
3G (3-0) 20.1IP 13H 4BB 45Ks 1.77ERA 0.84WHIP

MLB.com Nationals 09 Top 10 Prospects

 公式ページに、MLB.comのトップ10プロスペクトが紹介されていました。スカウティングレポートの要約(直訳ではない)を付けておきます。順位は付いておらず、アルファベット順に並んでいます。

Roger Bernadina, OF: オランダ領アンティル出身の24歳。左打者。2008年のMLB.comのナショナルズのMinor League Hitter of the Year。Harrisburg(AA)とColumbus(AAA)を合わせた打率.335はチームのフルシーズンのマイナー選手全体で最高。また41盗塁を記録したように、チームで最も足のある選手。センターの守備も高評価。打率.211に終わったメジャーデビュー、特に6月下旬の昇格では苦しんだが、9月の再昇格後は36打席で打率.306とよく打った。

Michael Burgess, OF: 2007年のサンドイッチピックの20歳。特に長打力、パワーが期待されるプロスペクトの1人。AとA+を合わせて打率.246に終わったが、24本塁打と79打点はいずれもチーム全体で2位。外野手としても26補殺はマイナー全選手でトップ。162三振(マイナー全選手で8位)が示すように、選球眼が依然として課題。

Ross Detwiler, LHP: ミズーリ大出身。2007年ドラフトの全体6位指名で入団。その年の9月にメジャー昇格を果たし、「2007年ドラフト組」の中で最初にメジャーデビューを果たした。しかし、2008年はCarolina League(A+)を制したチームのローテーションの中心となり、124回を投げて8勝8敗、防御率4.86、114奪三振という成績。身長195cmで、90マイル台前半のストレートといいカーブを持っているが、決め球となるチェンジアップの習得が課題。

Destin Hood, OF: 18歳。高校ではショートだったが外野へコンバートされた。1順目指名のAaron Crowとは契約できなかったため、2008年ドラフトでナショナルズが指名し入団した選手では最高順位。2順目指名ではあるが、1順目の才能があると言われている。アラバマ大でフットボールをプレーすることになっていたが、期限直前に契約。ルーキーリーグで25試合に出場し、打率.256、14打点。素晴らしいアスリートでスウィングスピードは早いが、外野守備がまだ発展途上であることは言うまでもない。

Chris Marrero, 1B: 2006年の1順目でマイアミの高校から入団。2007年にAとA+の125試合で打率.273、23本塁打、88打点を記録。パワーではチームのトッププロスペクト(Burgessをしのぐ)。昨季、外野から一塁手にコンバートされたが、6月中旬の試合で本塁に滑り込んだ際に足首を骨折しシーズンを終えてしまった。故障までの成績は、A+の70試合で打率.250、11本塁打、38打点。

Justin Maxwell, OF: 昨シーズン、故障に泣いたトッププロスペクト。まだ春のうちに、試合中にダイビングキャッチを試みて腕を骨折。メリーランド大出身。2005年のドラフト7順目。初のフルシーズンとなった2007年には、A、A+合わせて打率.281、27本塁打、83 RBI打点、35盗塁と活躍し、9月にはメジャーデビューも果たした。身長195cmで、野球センスがある抜群のアスリート。秋季練習とウィンターリーグで失った時間を取り戻し、今季は2007年の状態に戻ること、さらにはメジャーに定着することを目指している。

Jack McGeary LHP: 19歳。スタンフォード大への進学を強く希望していたため、2007年ドラフトでは7順目まで順位を下げた。しかし、ナショナルズは入団交渉を積極的に進め、1順目並の契約金に加え、3年間大学に通うこと、さらには大学の学費を払うことに合意した。したがって、スプリングトレーニングには2010年まで参加しない予定(estoppel.08注:先日大学を中退するとの報道があった。)。チームで最も評価の高いカーブが武器。昨季はルーキーリーグの12試合での先発で、防御率4.10、60投球回で64奪三振を記録した。

Adrian Nieto, C: 2008年ドラフト5順目でマイアミの高校から入団。子どもの頃に両親と伴にイカダに乗ってきたキューバからの移民の19歳。期限直前に契約し、ルーキーリーグに少しだけ参加して、打率.217。両打ちで、全方向へ打ち返すパワーがある、捕手としてのゲームコールの評価も高い。

Derek Norris, C: Nietoとともに、ナショナルズの将来の捕手と期待される。カンザスの高校出身で、2007年のドラフト4順目の20歳。捕手にしては足があり、昨季は11盗塁。ショートシーズンのリーグで打率.278ながら、リーグ最多となる63四球を選び(56三振)出塁率.444を記録。忍耐強い打者であるとともに、将来は長打力も期待されている。守備力の向上にも努力しており、昨季は盗塁阻止率47%だった。

Jordan Zimmermann, RHP: 3部リーグのウィスコンシン-スティーブンポイント大出身で、2007年のドラフト2順目入団。昨季、A+とAAとで合わせて10勝3敗、防御率2.89を記録し、チームのトッププロスペクトに駆け上がった。チームで最も評価の高いストレートとスライダーを主体に、カーブとチェンジアップを含め4球種を使う。昨季は134回を投げて、134奪三振に対して47四球。

3/5 DET (Shawn Hill先発回避)

 先発予定だったShawn Hillが右腕の痛みにより回避。医師の診察を受けにチームを離脱しました。前回登板の翌々日には既に痛みが出ていたとのこと。昨秋に手術に踏み切りましたが、やはり、今年もダメなのかなあ。祈ることしかできません。

 代わって先発したのは招待選手のGustavo Chacinでしたが、制球が定まらず4安打4四球で3回持たずに降板。チャンスを活かせませんでした。

2009年3月5日木曜日

3/4 NYM (Jordan Zimmermannが3回を9人で抑える)

 先発のJordan Zimmermannが、3回を打者9人で完璧に抑えました。これで前回と合わせて計5イニングス一人の走者も許していません。無四球、6奪三振と内容も素晴らしい。2番手でやはり3回を投げ2本のホームランで4点を失ったCollin Balesterとは明暗が分かれました。まだ開幕ローテーションうんぬんを言うには早い時期ですし、個人的にはマイナーで開幕してほしいとさえ思っていますが、興奮させられるのは否定できません!

 打線はNick Johnsonのスプリングトレーニング2号となる2ランなどで6点。Johnsonの健康は問題なさそうです。Ryan Zimmermanが2安打、Lastings Milledgeにも初安打が出ました。

2009年3月4日水曜日

Rizzo GM補佐がGMの日常業務を執行

 Kasten球団社長が会見し、GMの日常業務をMike Rizzo GM補佐に執行してもらうと発表しました。Interim(暫定)GMなどの肩書を(とりあえず)与えませんが、他球団に対して、トレード等の申し入れはRizzoに対して行うように、との通知を出したとのことです。ただし、実権はKasten社長が握り、2人体制となるようです。うまく機能してくれることを願います。

 新GM探しは続くことになります。Kasten社長は、Rizzoを信頼しており急ぐ必要は感じていないとコメントしていますが、早く安定した体制を作ってもらいたいところです。
 

vs WBCイタリア代表(Exhibition Game)

 3月3日は、WBCイタリア代表との練習試合が行われました。

 ヨーロッパでは比較的野球が盛んな国ではありますが、代表チームを組むに当たっては、「イタリア系」アメリカ人もエントリー可というルールの適用を受けて何とかチームを作っています。前回はMike Piazzaが注目を集めましたが、今回はCatalanotto(IF, TEX)、Punto(IF, MIN)、Grilli(RP, COL)くらいがなんとかメジャーの開幕ロースター入りしそうな程度です。ちなみにPiazzaはコーチとしてベンチ入りしています。

 さて、試合ですが、先発Lannan、2番手Martisがともに3回ずつを無失点(出したランナーもLannanが2人、Martisが3人)。打線もDukesのソロホームランなどで5回までに6点。6回を終えて6-0と快勝ペース。ところが、ブルペンが捕まり、まさかまさか、9回表には6-6の同点まで追いつかれてしまいました。

 嫌な感じの試合でしたが、9回裏2死、走者を2人置いてBernadinaが豪快に3ランを放ってサヨナラ勝ち。何とか面目を保ってくれました。この試合はあくまでエキシビションなので、スプリングトレーニングのスタッツには反映されませんが、Bernadinaはこのホームランを含めて3安打、先発2人とともに強い好印象を残しました。

2009年3月3日火曜日

BA :09 Top 100 Prospects

 BAのトップ100プロスペクトが公表されました。(元記事はこちら

 ナショナルズからはただ1人と寂しい結果になりました。昨年の3人はMarreroは故障、Detwilerは不振、Balesterは卒業でいなくなりました。

41 Jordan Zimmermann RHP

 全体のトップ10は以下の通り。3位以下はBPとずいぶん違いますが、このワンツーは不動ですね。チーム別ではA'sとレンジャーズの7人が最多。最少は1人でその選手の上位順に、タイガース、我がナショナルズ、パドレス、アストロズでした。

1. Matt Wieters C (BAL)
2. David Price LHP (TB)
3. Colby Rasmus OF (STL)
4. Tommy Hanson RHP (ATL)
5. Jason Heyward OF (ATL)
6. Travis Snider OF (TOR)
7. Brett Anderson LHP (OAK)
8. Cameron Maybin OF (FLA)
9. Madison Bumgarner LHP (SF)
10. Neftali Feliz RHP (TEX)

Kasten球団社長がGM業務を執行

 Jim Bowdenが辞任し空席となっているナショナルズのGM職ですが、暫定GMを置くことなく、当面はStan Kasten球団社長が業務を執行し、他球団とのトレードの話し合いなどを行っていくことになりました。さっそく日曜日にはRyan Zimmermanの代理人との契約延長に関する交渉が行われた模様です。トレードはともかく、Zimの契約延長はどうなるのかと気を揉んでいたので、よかったです。

スプリングトレーニング、5試合終了

 スプリングトレーニングの試合が25日から始まり、5試合を終え、先発投手陣が一巡しました。

2月25日(vs HOU)
・先発John Lannan、2番手Shairon Martisとも2回無失点と上々の初マウンド。Lannanはこのまま開幕投手の呼び声も。
・Chris Marreroが代打で登場。その打席は凡退したものの次の打席ではシングル。
・Austin Kearnsは初回は無死満塁、3回2死1,2塁でともに三振・・・。最悪のスタート。

2月26日(vs DET)
・先発Collin Balester、2番手Jordan Zimmermann、ルール5ドラフトのブルペンTyrrell Youngがいずれも2回無失点。素晴らしい。
・Chris Marreroが今日も1安打。打点も記録。
渦中の人になりつつあるMike Rizzoの28日のコメントを参考まで。
"If you tell me Chris Marrero is not one of the top 100 prospects in baseball we could have a very spirited discussion on that."
・打線全体でわずか4安打。Johnson、Dunn、Zimmermanも無安打。

2月27日(vs HOU)
・先発したShawn Hillが1回を無失点(1四球)のスタート。注目された翌日の状態も良かったようです。次回登板は2回を予定。
・セットアッパー、クローザーと目されるSaul Rivera、Joel Hanrahanも初登板。順調に1イニングずつを無失点に抑えました。Hanrahanは2奪三振。
・Josh Willinghamが初出場。2打数1安打でした。

2月28日(vs STL)
・2番手で出てきたRoss Detwilerが1安打4四球で1死も取れずに降板。うむむむ。大きな不安材料です・・・・。
・先発のDaniel Cabreraは2回で被安打4と、いまいちな投球でしたが、課題のコントロールはまずまず。
・打線は全体でわずか4安打。Marreroも3打席3三振でした。

3月1日(vs BAL)
・5試合目にしてようやくチーム1号が出ました。Nick Johnson。ここまでは健康に過ごしています。
・初先発のScot Olsenは2回を2安打無失点とまずまず順調。
・Garret Mockが2試合連続失点(というか被弾)。今日はMatt Wietersにスプリングトレーニング1号を献上してしまいました。


 投手陣は明暗がかなり分かれましたね。先発投手候補がそろっていい投球をして、首脳陣もご満悦でしょう。個人的には、この1順目の先発5人のままで開幕まで順調に行ってくれることを願っています。ブルペンで期待の若手Shell、Hinckley、Mockがそろって今一つなスタートなのが残念ですが、逆にいえば、3人以外は期待通りです。(Detwilerは論外)

 打撃陣は、主要打者ではMilledgeを除いて初安打を記録しましたが、全体に低調な感じは否めません。目立つのは最多の4安打を放ったAlberto Gonzalez。Justin Maxwell、Pete Orrも3安打。

 Anderson Hernandezがまだ1打席も出場していないので、気になっていたのですが、故障のためではなく、ウィンターリーグにフル出場していたことから休暇を与えているためだそうです。今週の試合からは出てくるようです。

 故障の情報も一部入ってきました。
・Wily Mo PenaがDHとして2試合に出場した後、右肩痛で休んでいます。診断の結果、投げるのも、打つのも控えるようにとのこと。復帰時期は未定。今年もダメそうです。
・Jesus Floresが3月1日の試合前に右ひじに痛みを訴えて、出場を見送りました。MRIを受けましたが、軽症ですぐに復帰できるとのこと。ほっ。

2009年3月2日月曜日

WBCにDunn、Hanrahanが参加へ、Daniel Cabreraは不参加

 まず、2月24日にドミニカ共和国代表として参加する可能性のあったDaniel Cabreraが不参加を表明。初のナ・リーグということで、打撃練習など習得することが多いため、ということでした。

 一方、3月1日になり、Adam Dunnがアメリカ代表として参加することになりました。27日の試合で負傷したロッキーズのBrad Hawpeの代役ということで、代表チームではレフト?(Hawpはライトでしたが、どうするのかな?)。ナショナルズの一員としてチームに溶け込む時間が少なくなることがやや心配ですが、チームUSAへの参加なら名誉なことか・・・。

 さらに、追加。3月2日になってクローザーのJoel Hanrahanにも召集がかかりました。Brian Fuentes (LAA)、B.J. Ryan (TOR)、Joe Nathan (MIN)が次々と辞退した結果です。

 これでWBCへの参加は以下の4名となりました。

OF Adam Dunn (USA) 
IF Pete Orr (CAN) 
RP Saul Rivera (PUR)
RP Joel Hanrahan (USA)


 みなさん、くれぐれも故障には気を付けて、頑張ってきてください。

Jim Bowden GMが遂に辞任

 遂に、という感じですが、Jim Bowden GMが辞任しました。解雇ではなく、辞任。

 2004年秋にGMに就任して以来、一度も勝率.500を超えることがなかった上、昨季は30球団ワーストの102敗。トレードやドラフトなどでも数々のミスを犯してGMとしての能力に疑問符を付けられ、”Fire Jim Bowden”というブログが人気を集めていました(今後、このブログがどうなるのかはまだ発表されていません)。そして、ドミニカ共和国を舞台としたスキャンダルでFBIからさえ事情聴取を受けるという事態に陥り、今回の辞任に至りました。
 
 3月1日の朝、まず選手たちに対して説明を行い、その後記者会見が開かれました。

 本人のプレスリリースはこちら。辞任の理由について、プレスリリースでも同趣旨の部分はありますが、記者会見録では以下のように語っています(Mannyへの言及はジョークでしょう)。

“I have become a distraction. Unless you are Manny Ramirez, there is no place for distraction in baseball. I want to be able to turn the page and I want this franchise to be able to have everybody, from the media to the fans, focus on what the game is about. It's about players. It's about what happens on the field."

 まさに、そのとおり。GMとしての資質、実績はともかく、私としてはまさにこの理由で早く辞めて欲しいと思っていました。

 ところで、この会見ではかなり感情的なシーンもあったようです。同情する部分がないとは言いませんが、辞任に至ったもう1つの理由として、マスコミによる誹謗中傷記事によりGMとしての仕事ができなくなったと主張する姿は気持ちのよいものではありません。それにしても、プレスリリースの中でこれだけの行数を費やすとは・・・・。

“My resignation is based upon my realization that my ability to properly represent the Washington Nationals has been compromised because of false allegations contained in the press. I am disappointed by the media reports regarding investigations into any of my professional activities. There have been no charges made, and there has been no indication that parties have found any wrongdoing on my part.

“I will also carry with me the cold hard realization that my life has been turned upside down by a news media that prints entire stories attributed solely to anonymous sources who refuse to be identified and who are free to allege anything they choose for any purpose without fear of retribution. One can only understand the impact of false allegations, insinuations and innuendos by the press if they themselves been the subject of those false allegations. “

 この辞任に際しての、Stan Kasten社長のプレスリリースはこちら。Bowdenに対する最低限の敬意を払いつつ、事実上は「辞めさせた」感を受けます。Kasten社長には、後任のGM選びという仕事が待っています。これについてのKasten社長のコメントは以下のとおり。

"I can tell you that we are not missing a beat. Our staff has a meeting tomorrow morning -- first thing.”

 ドミニカの一連の処理を行ったMike Rizzo GM補佐、Kasten社長とブレーブス時代からの縁がある ブルージェイズのTony LaCava GM補佐などが噂されていますが、噂を追いかけるのは正直うんざりした気分です。後はKasten社長に任せて、フィールドでのプレーに気持ちを向けて行きたいと思っています。

 102敗、GMの辞任。グラウンド上でもグラウンド外でも今が一番の「底」のはず。上昇しかありません!

Esmailyn Gonzalez事件のその後

 3月1日に遂にJim Bowden GMの辞任という事態にまで至りましたが、まずは、出張中の展開を簡単に、まとめておきます。それ以前の経緯は、こちらこちら
 
2月20日
 元Esmailyn Gonzalez(本名Carlos Alvarez Daniel Lugo、以下Lugo)の現在の代理人(契約した2006年当時とは異なる)がLugo本人と電話で話したそうです。本人の発言の引用はありませんが、代理人によると、深い悔恨を示すとともに重圧から解放されたとも語っていたとのことです。

2月21日
 Jose Rijo GM特別補佐がチームを離れ、ドミニカに帰国。Lugoの契約当時の代理人のBasilio Viscainoとは旧知の仲で今回の事件への深い関与が噂されていました。コーチとしてメジャーのスプリングトレーニングに参加していましたが、球団と話し合って離脱を決めたようです(このときは、Rijo本人もそのように行っていましたが、後日、解雇された後、この離脱は球団に強いられたものであったとRijo本人が修正しました)。
 Rijo自身は事件への関与を否定し、”Everyone else will find out about truth in time.”とコメント。
離脱の理由については、”I just feel like I ‘m too much of a distraction right now. I want the team to be able to concentrate.”と発言するとともに、帰国には病気の母に会いに行くためでもあるとしていました。

2月22日
 LugoのbusconであったBasilio ViscainoがESPNの取材に応えました。
 まずこのbusconというのが何者かということですが、 英語ではstreet agentと訳されたりしています。ドミニカ共和国では周知のとおり野球が盛んで少年たちが小さい頃から野球をしているわけですが、そんな野球少年たちの中から、才能のある選手を見つけ、コーチをしたり、それこそ生活の面倒をみたりして、育て、そしてメジャーリーグ球団との契約の仲介をするという、代理人というかブローカーのような人々のことです。ドミニカではかなり一般的な存在のようですが、報酬がその選手とメジャー球団との契約金の2割とか3割とか高いことと、正規の報酬以外にキックバックなど不透明な金の流れがささやかれ、どうしても怪しさをぬぐいきれない存在です。
 さて、そのViscainoのコメントですが、正直驚かされました。全く知らなかった、この事件はLugoとそのいとことによって仕組まれたものだと主張しています。最近Lugo本人とも話したとして、”He(=Lugo) said he did it because he thought if he didn’t change his identity he would not never sign.”とコメントしています。仮にこの主張が事実であるとすれば、伝えられるところによれば、ViscainoはLugoに初めて会ったとき、13歳を17歳と信じたということになります。まさか、そんなことはあるまいに・・・・・。しかも、またいとこだし(笑)。
 ひどいコメントです。全く信用できません。

2月23日
 この件に関しては、Kasten球団社長から発言を控えるようにと言われていたJim Bowden GMが初めてコメントを出しました。
 “I’m innocent of any wrongdoing, and besides that I d0n’t have any comment.” 
 これまで、あまりにも情けない話なのであまり触れないで来ましたが、Bowdenが問われていたのは、Lugoの件だけではなく、より広範なラテン系選手の獲得に関する不明朗な資金の流れに関する疑惑。既にFBIによる捜査が進んでおり、昨年夏にはBowdenもRijoも事情聴取に応じています。FBIによる捜査の対象となっているのは具体的にはレッズのGM時代の件のようですが、Lugoの事件も構図というか構造的には基本的に同じです。
 それにしてもこういうプレーと関係のないところで大騒ぎになるというのは、それだけでもチームには有害。さすがにこれまでBowdenを庇ってきたオーナーグループも解任の意思を固めたとの噂もあります。

2月25日
 Washington Postのビートライターは現在Chico Harenという記者が務めていますが、昨年のスプリングトレーニングまで(2006年のLugoの入団当時を含む)担当していたBarry Svrlugaがこの事件に関連して復帰し、2006年以来となる、ドミニカ共和国への上陸取材を敢行し、Lugo本人の取材で面白い記事を書いています(元記事はこちら)。興味深い点は以下の通り。

・“I feel bad, really bad. I feel bad because of what I did.”と基本的に自分(とインタビューにも同席していたいとこ)の非を認め、他に関与した者や資金の流れについてはコメントを拒否。ただし、2006年の取材時に父親と紹介した男が実は父親ではなかったことを告白。とはいえ、実の父親にも、母親にも会えずに取材は終わっています。
・Esmailyn Gonzalezというのが遠い親戚の名前であることも判明しました。
・一方、Lugo自身の暮らしぶりは高級車を2台(うち1台はホンダ・アコード)買ったという以外、家も変わっておらず、つつましい(というか貧しい)暮らしぶりだったようで、140万ドルがどこに行ったのかははっきりしないままです。
 
2月26日
 Jose Rijo GM特別補佐を解雇。
 また、同時にRijoがドミニカ共和国で経営し、ナショナルズのマイナー施設となっていた野球アカデミーも閉鎖することが発表されました。この野球アカデミーがそのままドミニカサマーリーグのチームだったわけですが、14人の選手を解雇して昨季2チームだったのを1チームに減らすことになりました。スタッフも、投手コーチとトレーナー1人を除いて全員解雇。監督にはドミニカウィンターリーグのLicey Tigersの監督だったFernando Raveloを任命。当然ながら本拠地も変更しました。まさに人心一新という感じです。
 なお、これらの判断を行ったのは、以上の発表をマスコミに対して行ったKasten球団社長と、現地に飛んでRaveloとの面接や新本拠地の選定などを行ったMike Rizzo GM補佐のラインであり、Bowdenの出番はほとんどありませんでした(ただし、Rijoへの最終的な解雇通告はKastenの見ている前でBowdenが電話で行った模様)。一方で、後任GM探しが始まったとの報道もありました。

2月27日
 ドミニカ共和国から戻ったMike Rizzo GM補佐がマスコミのインタビューに答えました。前日のKasten社長からの発言内容からさして付け加えることはありませんが、この席にBowden GMは同席していなかったようです。

2月28日
 スプリングトレーニングの試合にBowden GMが姿を見せず、いよいよ解雇間近か、との報道。

 以上の経緯を経て、3月1日、Jim Bowden GMの辞任という展開にいたりました。

Odalis Perezを解雇

 当然の結末。遅いくらいです。(経緯はこちら

2009年3月1日日曜日

Spring Training Outlook 7 (SS)

 2005年に結んだ4年契約の最初の3年間惨憺たる成績で不良資産扱いされていたChristian Guzman(31)が大復活を遂げ、昨夏、新たに2年契約を締結。2010年までチームにいることになりました。(08年シーズンレビューはこちら

 ということでレギュラーはGuzmanで確定。難点は守備と、早打ちで四球が少なく出塁率があまり高くないところ。いまさら向上を期待することは無理でしょう。昨季は2番を打つことが多かったのですが、本当はもう少し下位で打たせたい。ただ、それでも3割をきちんと打てるというのは大きな魅力です。

 昨季はあの故障続出のチームの中で例外的に健康に過ごしましたが、Guzmanはもともと故障の多い選手。故障時の控えがポイントになります。二塁手が本職のAnderson Hernandez(26)もショートを守れますが、昨季途中にヤンキースから移ってきてなかなかの働きを見せたAlbert Gonzalez(25)、それにプロスペクトのIan Desmond(23)にも、いざという時にはチャンスをつかむつもりでスプリングトレーニングに向かってもらいたいところです。

 Desmondは、昨季AAで.251/.318/.406という成績でしたが、アリゾナ秋季リーグで頑張り、ルール5ドラフトからプロテクトするために40人ロースターに入りました。プロスペクトランキングではBAは19位、Sickels氏は20位。開幕はAAAが濃厚ですが、守備はもともと評価されており、長打に開眼しつつあることから、もしかすると今季ブレイクする可能性もあると見ています。 

→ところが、スプリングトレーニング初日の身体検査で、左手の有鉤骨の疲労骨折が発見されてしまいました。本人は全く痛みも違和感もないそうですが、治療に入るようです。どのくらい遅れるのかわかりませんが、残念。

→再検査の結果、異常なしと判明しました。数日ロスしましたが、スプリングトレーニングのゲームには出場しています。良かったー。