2009年1月30日金曜日

Chris Marreroをスプリングトレーニングに招待

 2006年のドラフト1順目入団のChris Marreroがスプリングトレーニングに参加する(招待される)ようです!

 昨季はA+でプレーしましたが6月19日に足首をケガして終了という残念なシーズンでした(秋季キャンプではプレーしていましたので、ケガの影響は心配する必要がなさそうです)。私の個人的な案ではナンバー1プロスペクトとしています(BP、BA、Sickel氏はそろってJordan Zimmermannを1位としていますが)。いくつか見た映像で、スイングの速さ、美しさに魅せられました。既にパワーでも高評価で下が、このオフにますます体を作ってきている模様です。BPのプロスペクトランキングでは評価を下げられていましたが、是非見返してほしいです。

 もちろん、まだまだ選球眼など学ぶことは多くあるはずなのですので開幕はAAくらいではないかと思いますが、現時点でどれだけ通用するか、個人的にはスプリングトレーニングの最大の関心事になります。

2009年1月28日水曜日

上原投手のオリオールズ入団に際して

 先日、上原浩治投手がオリオールズと契約しました。報道を見ていて思ったことは、DCエリアに住んでいる日本人コミュニティでオリオールズ人気が上がり、ナショナルズは忘れられてしまうなあ、ということでした。

 DCエリアは首都だけあって、政府関係機関に限られるにせよ、それなりに日本人も住んでいるはずなのですが、ナショナルズを追っておられる現地発のブログなども寡聞にして存じ上げません(どなたかおられたら、是非リンク貼らせてください!)。そんな中、上原投手がオリオールズに入団したら、ますますナショナルズの影が薄くなってしまう。

 こちら日本におけるナショナルズファンのコミュニティ(現地ではNatmosphereと呼ばれたりする。Red Sox Nationみたいなものです)がほとんど無に等しいことは、このブログを更新していて、常に感じていることです(ナショナルズファンの方、いらっしゃったら是非一緒に応援しましょう!)。まあ、こういう現状について、残念に思う反面、こういう不人気チームだからこそ、私のような者でもブログをつづっていられると、ちょっとほっとする面もあります(苦笑)。

 ところで、お決まりですが、入団会見には日本人記者が大挙して押し寄せました。それを見たナショナルズファンから(ボルチモアとワシントンとは本拠地が近接しており同じテレビ局が契約しているため、ナショナルズファンも中継を見ることができた)、日本人選手ないし日本マーケットに対する球団の考え方を聞いてみたいという声が上がりました。私も聞いてみたい、と思っていたら、早速Stan Kasten球団社長に電話して聞いてみたという記事がありました。

 We are aware of players there. We do scout over there. This year there just wasn't anything that fit with exactly what we needed. It's very tricky, particularly with pitchers. They are so risky -- and that's true of free agent pitchers in general. That's why we spend so much time and energy growing our own. But we're definitely on top of everything there. It's just a matter of being the right fit for us.

 慎重な言い回しに終始した、かなりネガティブなコメントに感じます。フィットする選手ってどんな選手なんだろうか。上原投手がオリオールズと結んだ契約が2年1000万ドルだったことを思うと、むしろ、あと2年くらいは再建モードであろうナショナルズにも、いいフィットだったのではないかと思えます。別の報道によると、ナショナルズは上原投手に全く関心を示さなかったというのが事実のようであり、残念です。

 ちなみに、ワシントン移転後のナショナルズには、大家友和投手が移転1年目の6月上旬まで約2か月間所属していました(開幕ローテーション投手でしたが、ブリューワーズへトレードされました)。エキスポス時代を入れると、吉井理人投手、伊良部秀樹投手もいました。

2009年1月26日月曜日

Dominican Winter League終了(Anderson Hernandez大活躍)

 まだベネズエラ(Jose Castilloがプレー中)が残っていますが、カリビアン各リーグのプレーオフが終わりつつあります。
 
 ドミニカ共和国ではLicey Tigersが優勝しましたが、レギュラーシーズンで高打率を残したAnderson Hernandezがまたも活躍。最終戦では、延長12回裏にレフト前サヨナラタイムリーを放ってRonnie Belliardをホームに迎え入れる大活躍でした。

Anderson Hernandez (for Licey Tigers - postseason)
22G 93AB 17R 0HR 12RBI 5BB 11K .344/.374/.462 2SB

 投手ではJorge Sosaが先発ローテーション投手として4試合で2勝0敗、2.45ERA、1.27WHIPといい活躍を見せました。他にもLiceyではBelliard、Jesus Floresがそこそこの働き。さらに、19試合で打率.413のRicardo Nanitaがドミニカ共和国のポストシーズンでの最高打率を記録しましたが、チームは敗退。プエルトリコではWil Nieves、Jorge Padillaがプレーしていましたが、やはりチームは敗退しました。
 
 この後は、ベネズエラの結果が出たところで、カリビアン・シリーズになります。Anderson Hernandezの勢いはこのままスプリングトレーニングまで続くのか!?楽しみです。

2009年1月24日土曜日

Jack McGearyが大学を中退

 BA,BPで5位、John Sickelsで6位と評価されているトッププロスペクトのJack McGeary投手が、スタンフォード大学を中退して、今季からフルシーズンのマイナーでプレーする方向であるとの情報がありました。ファンとしてはとても喜ばしいニュースです。

 07年のドラフト6順目入団ですが、本人の進学志向が強かったためにドラフト順位が下がったもので1順目の才能と言われていました。ナショナルズが指名し契約もしましたが、$1.8Mと1順目の契約金を払い、大学進学も認め、したがって夏休み期間だけ投げればいいという破格の待遇での契約でした。
 
 プロ実質1年目となった昨季、GCLながら内容のある投球を見せて評価を上げていましたが、野球選手に集中するという覚悟を固めてくれたとすれば、ますます期待が高まります。こうなれば来季はA-のHagerstownあたりからのスタートとなるでしょう。着実に階段を上ってください。故障しないことを願います。

トレードの噂(Nick Johnsonなど)

 ナショナルズのフロントの関心はFAからトレードに移ったとされています(それはブラフだという説も根強くありますが)。具体的には、A’sとの間でNick Johnsonのトレードをまとめようとしているという報道と、ヤンキースとの間でNick SwisherかXavier Nadyについて話し合っているという噂があります。

 A'sとの話が最初に出たのは11月後半。A’sがJohnsonのメディカルレコードを要求したという記事でした。しかし、その後、ウィンターミーティングなどでも特に進展はなく、忘れ去られていましたが、A’sがJason Giambiと契約したこともあり、再び両球団が交渉しているという話が出てきました。トレード相手と噂されるのはDaric Bartonですが、合意には程遠いといわれています。Nick Johnsonのケガはまだ100%回復しているわけではないようですが、健康であればいい選手であることは間違いありません。最近、いろいろなProjectionも見ているのですが、ここなんかでは驚くほど高い評価を受けています。Bartonにしても、長くA'sのトッププロスペクトと言われてきた選手ではありますが、パワーナンバーが伸びてこないことは深刻で、あまりいい印象を受けません。

 もう1つは、もともとはMark TeixeiraをFAで獲得したりしたためロースターが余剰気味になっているというヤンキース側の事情で始まった話で、他にもレッズ、ジャイアンツ、ブレーブスなども噂に上がっています。Swisherはこのオフのはじめにホワイトソックスからトレード獲得した選手で、一塁手のレギュラーと言われていましたが、その後のTeixeiraの契約で、もともとの外野手となりますが、外野守備は昨シーズン大きく評価を下げました(センターも守れるが)。そして、なんといっても、今後3年$21Mという高額年俸は大きなネックです。Nadyも外野手で、攻撃力は昨季大きく花開きましたが、まだ信用するのは早い状況。契約状況としても今季終了後にFA、しかも代理人がBorasということを考えると、長期戦略には全く合いません。もちろん交換相手次第、という部分はありますが、Austin Kearnsを年俸全額先方持ちで引き取ってくれるというならともかく、一部ヤンキースファンが言っているようなDukesなんて論外。

 結論。どちらも噂のままで終わってくれればいいです。

09 Nationals Top Prospects (BP、BA、Sickels、私案)

1/24
 BPのトップ11が発表されました(元記事はこちら)。星5つの選手はいませんが、星4つが3人ということで、ぎりぎり許容範囲かな。

Four-Star Prospects
1. Jordan Zimmermann, RHP
2. Michael Burgess, RF
3. Ross Detwiler, LHP

Three-Star Prospects
4. Derek Norris, C
5. Jack McGeary, LHP
6. Chris Marrero, 1B
7. Destin Hood, LF
8. J.P. Ramirez, OF
9. Esmailyn Gonzalez, SS

Two-Star Prospects
10. Rogearvin Bernadina, CF
11. Adrian Nieto, C

Just Missed: Garrett Mock, RHP; Colton Willems, RHP; Terrell Young, RHP

コメント:
・Marreroの評価が低いことが目立ちます。
・J.P. Ramirezはやはりここでも(Hood、Nietoとともに)ランクイン。


1/8
 BAのトップ10が発表されました(元記事はこちら)。BAのトップページの記事タイトルは"Long Road Ahead"。現状をよく表しています。

1. Jordan Zimmermann, RHP
2. Ross Detwiler. LHP
3. Chris Marrero, 1B
4. Michael Burgess, OF
5. Jack McGeary, LHP
6. Derek Norris, C
7. Destin Hood, OF
8. Adrian Nieto, C
9. J.P. Ramirez, OF
10. Esmailyn Gonzalez, SS

コメント:
・ 上位5人は順番はともかく、予想の範囲内。Detwilerの評価が大きく下がらなくてほっとしました。
・ Norrisはここまで高く評価されるとは驚き。8位のNietoと合わせて2人の捕手が入っているのはいろんな意味で心強い。
・ 7位以下にHood(2順目)、Nieto(5順目)、Ramirez(15順目)と08年ドラフトの高卒野手3人が並びました。Nieto、Ramirezは進学の可能性が高いと言われていたところをオーバースロットの契約金を払って入団させた選手。ドラフト順位よりは潜在能力は高いと言われていましたが、それにしてもちょっと驚き。
・ 昨季AA以上でプレーしたのがZimmermannのみ。まだまだ再建への道は遠いと思わざるを得ません。08年ドラフト3人衆なんて、契約が遅かったためマイナーでのプレーもほとんどありません。ドラフト前からフォローしているBAは評価できるわけですが、才能を評価されただけで、プロとしてどれだけやれるかはこれから。
・ 来年はもっと上位にくるのではないかと期待するのがEsmailyn Gonzalez。パワーが付いてくれば・・・。


 BA恒例のツール別ベスト選手も紹介しておきます。Bernadinaの名前がうれしです。

Best Hitter for Average J.P. Ramirez
Best Power Hitter Chris Marrero
Best Strike-Zone Discipline Derrek Norris
Fastest Baserunner Roger Bernadina
Best Athlete Justin Maxwell
Best Fastball Jordan Zimmermann
Best Curveball Jack McGeary
Best Slider Jordan Zimmermann
Best Changeup Shairon Martis
Best Control Jack McGeary
Best Defensive Catcher Sandy Leon
Best Difensive Infielder Danny Espinosa
Best Infield Arm Ian Desmond
Best Defensive Outfielder Roger Bernadina
Best Outfield Arm Michael Burgess


11/23
 John Sickels氏のTop 20が公表されました(元記事はこちら)。寸評の要約(一部意訳)とともに載せておきます。

************
1. Jordan Zimmermann (RHP) Grade B+:大学時代から好きだった。かなり過小評価されていると思う。
2. Michael Burgess (OF) Grade B+: パワー、それに若さはある。三振の多さが懸念材料。B?
3. Chris Marrero (1B) Grade B: まだ19歳なのにHigh-Aでプレーしたこと、怪我があったことを考えて、評価を下げないでおく。
4. Ross Detwiler (LHP) Grade B-: High-Aでの数字は良くはないが、本格派左腕ということで依然スカウトには好かれている。
5. Garrett Mock (RHP) Grade B-: もう1人の過小評価されている投手。メジャーでの奪三振率は素晴らしい。制球を良くすることが必要。
6. Jack McGeary (LHP) Grade B-: 潜在能力は高いが、メジャーには遠い。C+?
7. Justin Maxwell (OF) Grade C+: ツールは素晴らしいし、技術も向上しているが、健康でいることができないし、もう25歳。
8. Esmailyn Gonzalez (SS) Grade C+: もう少し高いレベルで見る必要があるが、今季成長した。
9. Destin Hood (OF) Grade C+: ツールは素晴らしいが、(契約が遅かったため)まだ実績データが少ない。
10. Shairon Martis (RHP) Grade C+: とても若い。AAAでも実績を残したが、スカウトの評価は良くない。
11. Rogerarvin Bernadina (OF) Grade C+: 理想的な4番手外野手。ついにツールを利用し始めた。
12. Adrian Nieto (CA) Grade C+: もっと実績データが必要だが、5順目で指名(契約)できたというのはスティールになるかもしれない。
13. Derek Norris (CA) Grade C+: パワー、選球眼、肩が良い。フルシーズンでのデータが必要だが、非常に期待されるスリーパー。評価の仕方によっては8位まで上がりうる。
14. Colton Willems (RHP) Grade C+: 奪三振率を上げてほしい。上がらなければ評価は下がる。
15. Josh Smoker (LHP) Grade C+: 健康ならもっと上にランク。この評価は甘めに付けている。
16. Marvin Lowrance (OF) Grade C+: パワーがある。
17. Paul Demny (RHP) Grade C+: まだまだ先は遠いが、伸びしろがある。
18. J.P. Ramirez (OF) Grade C+: スイングは早いが、パワーがどれだけ伸びるか疑問。来年はもっと上位にランクするかもしれない。
19. Tyler Clippard (RHP) Grade C: 忘れられつつあるが、使いでのある投手になる可能性はまだ残されている。
20. Ian Desmond (SS) Grade C: ツールはいい。守備はいいが、たぶん打つほうが問題。

その他: Adrian Alaniz(RHP), Will Atwood(LHP), Mike Daniel(OF), Leonard Davis(OF), Danny Espinosa(SS), Marco Estrada(RHP), Graham Hicks(LHP), J.R. Higley(OF), Mike Hinckley(LHP), Marcus Jones(OF), Stephen King(3B), Luke Montz(CA), Yunior Novoa(LHP), Brad Peacock(RHP)

SYSTEM IN BRIEF: ナショナルズのマイナーは、人々が思っているほど悪くないが、非常に良いというわけでもない。C+レベルのプロスペクトは多く抱えているが、上位のほんの数人を除きインパクトのある才能に欠けており、またMarreroやDetwilerでさえ大きな疑問符が付く。健康がここに挙げた多くの選手にとって大きな問題。球団としては、積極的なドラフトを続ける必要があるし、中南米への投資をさらに拡大することも有益と思われる。

*************
コメント:
・Jordan Zimmermannの最後のnは2つだってば。
・Garret Mockへの高評価に驚き。確かに奪三振率は高かったものの、そこまで球威もなく、メジャーでは支配的な投球内容ができず、ブルペンに回された投手なんですが・・・。
・逆にBill Rhinehartの名前がないことにショックを受けました。


11/20
 BA、BPは年明けになりそうだったのでもう少しじっくり検討するつもりだったのですが、Sickels氏がそろそろ公表しそうなので、その前に私なりのリストをアップしてみます。Collin Balesterは卒業生扱い(仮に入れるなら、Detwilerの次あたりか)。

1 Chris Marrero 1B
2 Jordan Zimmerman RHP
3 Michael Burgess OF
4 Ross Detwiler LHP
5 Jake McGeary LHP
6 Destin Hood OF
7 Esmailyn Gonzalez SS
8 Derek Norris C
9 Josh Smoker LHP
10 Bill Rhinehart 1B

Honorable mentions: Danny Espinoza SS, Colton Willems LHP, Shairon Martis RHP, Justin Maxwell OF, Roger Bernadina OF, Leonard Davis OF, William Atwood LHP

2009年1月19日月曜日

WBCには7選手が参加予定

 2006年に第1回が開催され、王監督率いる日本が優勝したWorld Baseball Classic。この3月に第2回が開催されます。スケジュールは以下の通り。

【1次予選ラウンド】
A:東京(3/5-9):日本、中国、台湾、韓国
B:メキシコシティ(3/8-12):メキシコ、キューバ、南アフリカ、オーストラリア
C:トロント(3/7-11):アメリカ、C:カナダ、ベネズエラ、イタリア
D:プエルトリコ(3/7-11):プエルトリコ、ドミニカ共和国、オランダ、パナマ

【2次予選ラウンド】
サンディエゴ(3/15-19): AとBの各上位2チーム
マイアミ(3/14-18): CとDの各上位2チーム

【準決勝】
LA(3/21-22)

【決勝】
LA(3/23)

 予選ラウンドではダブル・エリミネーション方式が取られ、実力のあるチームが確実に勝ちあがることが想定されています。(MLB機構の思惑通りにアメリカチームは勝ちあがれるのでしょうか(笑))

 さて、19日に各チームの参加登録の45人が発表になりました。(最終的には2月24日にベンチ入りの28人が発表されます)。日本チームの話題などは他に譲るとして、ナショナルズからは7選手。

OF Roger Bernadina(NED) 
SP Shairon Martis (NED)
SP Daniel Cabrera (DOM)
IN Jose Castillo (VEN)
IN Pete Orr (CAN)
OF Jorge Padilla (PUR)
RP Saul Rivera (PUR)

 第1回にも参加したのが、Martis、Cabrera、Orr。MaritsはPanama相手に7回コールドゲームながらノーヒッターを記録しています。素直に選ばれて頑張って欲しい気持ちもありますが、特に投手は故障の懸念がどうしてもあるので、Martisなんかは回避して欲しいようにも思います。

2009年1月15日木曜日

お知らせ:1週間ほど中東へ

訂正:
 こちらでもネットは十分つながりました。今時どこでも大丈夫ですね。

**********

 仕事で1週間ほどサウジアラビアへ出張してきます。その間ブログ更新はありませんのでご了承ください。

 FA市場はホント動きませんね。撤退と表明しているナショナルズですが、果たして・・・。

Jordan Zimmermannが開幕ローテ入り?


 昨季のナショナルズのMinor League Pitcher of the Yearを獲得し、BA、Sickels(BPはまだ出ていない)のプロスペクトランキングで堂々1位に輝くトッププロスペクトのJordan Zimmermann(nは2つ!)が、スプリングトレーニングに招待されたようです。

 本人のコメント。若々しくて意気込みを感じられるいいコメントです。

 "Obviously, I'm excited, but I'm not going to be given the job. I have to go to Spring Training and show them that I'm ready to be in the Major Leagues. ”
 
 昨季はA+を完全に支配し、上がったAAでもかなり支配的な投球を見せました。9月昇格の候補とも取りざたされましたが、既に投球回数が134回に上っていたため回避されたという経緯がありましたので、春には呼ばれるだろうとは思っていました。

 ただ、個人的にはまだ早いのではないかという感を持っています。公式ページの記事によると、GM補佐のMike Rizzoからの電話では、ローテーション投手を争う立場にあると言われたようです。しかし、07年ドラフト指名入団ですから、まだ3年目(フルシーズンでは2年目)に入る状況。昨季のイニング数を考えても、本気で育成するなら、開幕はマイナーで迎えさせて(昨季のBalesterのように)夏場以降にデビューさせるべきではないかと思います(もちろん深い再建期にある以上FAを1年先延ばしにする効果もある)。
 

 現状のローテーション候補を確認しておくと、Olsen、Lannanは確定。Cabrera、Balesterもほぼ当確と言われており、残りの1席を、Martis、故障明けのHill、その他Clippard、Mock、BergmannそしてZimmermannが争うと言われています。Hill復活しないかなあ。

 ともかく、楽しみないい前向きな話です。

2009年1月14日水曜日

Caribbean Winter Leagues レギュラーシーズン終了

 カリブ諸国で開催されているウィンターリーグもレギュラーシーズンを終了し、プレーオフに突入しています。ナショナルズに所属する選手たちも、各地でプレーしてきました。ほんの数試合調整のために出場したような選手もいますが、フルシーズン戦ってきた選手もいます。

 特筆すべき成績を残したのはAnderson Hernandez。得点、安打、二塁打、三塁打でドミニカリーグのトップ。打率.365は2位ですが、1位の選手の2倍の打席数でしたから、事実上リーディングヒッターの大活躍。ナショナルズはFAのOrlando Hudsonに関心を示しているとのことですが、この活躍はフロントの意思決定に多少の影響を及ぼしているでしょう。信頼して二塁手のレギュラーを任せてやってもいいと思える活躍です。

 また、08年シーズンの後半をケガで棒に振ったJustin Maxwellが元気にプレー。打率こそ伸びてきませんでしたがパワーと選球眼は期待を抱かせるもので、出塁率.400 、長打率.455は立派な数字。今季こそは健康に過ごしてメジャーに上がってきてもらいたいものです(センターの長期的な解決策になればベスト)。

 その他の打者では、Ronnie BelliardWil Nievesもまずまずの成績。残念だったのは、Roger Bernadinaが参戦したものの故障のためわずか11試合の出場にとどまったこと。スプリングトレーニングに向けて大事を取ったとのことですが、心配しました。Jesus Floresも、終盤になって戻ってきましたが、故障で一時離脱しました。

 マイナー打者ではルール5(AAA級)で指名したRicardo Nanitaが実にいい活躍。Jorge PadillaFrank DiazJose Castilloといった正念場の選手たちも頑張りました。

 投手陣はそもそも参加した選手が少ないのですが、ナショナルズとマイナー契約してブルペン投手と見られているJorge Sosaがドミニカでは先発投手として好投。他にDaniel CabreraSaul Riveraも少し投げました。

 Anderson Hernandezが所属するLicey Tigersはプレーオフにも進んでおり、引き続き要チェック、と思ってスタッツを見たら、Ricardo Nanitaが14試合を終えて打率.483と大当たり。まだまだ楽しみは続きます。

【Hitters】
G AB R HR RBI BB SO SB AVE OBP SLG
Anderson Hernandez 2B

50

211

41

1

29

15

31

6

.365

.406

.531

Justin Maxwell OF

41

132

26

7

24

37

38

5

.220

.400

.455

Ronnie Belliard 2B

18

66

13

4

16

7

11

0

.333

.405

.561

Jesus Flores

C

32

85

11

3

15

5

25

0

.247

.295

.412

Wil Nieves

C

30

101

8

1

6

11

13

0

.297

.368

.327

Alberto Gonzalez 2B

38

142

25

0

14

6

14

1

.303

.327

.331

Roger Bernadina OF

11

40

3

1

1

3

11

0

.175

.250

.275

Jose Castillo 2B

50

181

32

8

37

22

33

5

.320

.401

.541

Joel Guzman 3B

31

109

22

6

16

16

28

2

.257

.369

.468

Jorge Padilla OF

38

139

30

10

44

22

26

1

.317

.421

.612

Frank Diaz OF

59

214

36

7

40

15

29

11

.308

.349

.495

Ricardo Nanita OF

47

160

18

4

26

17

18

6

.313

.374

.463



【Pitchers】
G IP W L SV K BB ERA WHIP
Daniel Cabrera RHSP

2

4.1

0

0

0

3

3

6.23

2.54

Jorge Sosa RHRP

11

57.0

6

2

0

24

16

2.53

1.18

Saul Rivera RHRP

6

6.1

0

1

0

6

1

4.26

1.74

2009年1月8日木曜日

J.P.Ramirezについて


 1/7に公表されたBAのプロスペクトランキングで9位にランクされて注目を集めたJ.P.Ramirezについて調べてみました。(写真は高校全米代表チームでのもの)

 左投げ左打ちのテキサスの高校出身の外野手。Tulane大学への進学が決まっていましたが、契約期限直前に100万ドルを超える契約金で、入団が決まりました。

 5'10", 185 lbsですからさほど大きくはありませんが、スウィングスピードがあり、高校では1年生で.500(10本塁打)、2年生で.629(8本塁打)、3年生で.521(8本塁打)と打ちまくり、1年生時からずっと全米のスカウトの注目を集め、各賞を獲得。2008年7月(ドラフト指名後)には、BAの選ぶSecond Team All-Americanに名を連ねましたが、同じリストにDestin Hoodやツインズに1順目指名されたAaron Hicksなんかも入っているので、かなり才能を評価されていたことは確かです。

 契約が遅かったので当然ですが、昨季はルーキーリーグでわずか11打席。数字からの評価は簡単ではありませんが、悪くないスタートは切っています。

J.P. Ramirez (2008 season for GCL Nationals (Rk))
11AB 2R 4H (all singles) 8RBI 4BB 0K .364/.533/.364

 Hood、Adrian Nietoとともに動向を追いかけていきたいと思います。

John Pattersonが引退

 John Pattersonの引退というニュースが入ってきました。96年ドラフト1順目でまだ30歳。故障に泣かされた野球人生でした。

 96年のドラフト全体5位でエキスポスに指名されながら、代理人のスコット・ボラス(またか)が規則の隙を突いてDバックスと高額契約を結んだという悪名高い事件(江川事件を髣髴とさせる)の末にプロ入り。しかし、Dバックスでは江川ほどにも活躍できず、02年にようやくメジャーデビューを果たしますが、マイナーと行ったりきたりして04年にはエキスポスに(!)トレードされました。不思議なもので、この移籍後にようやく才能が開花。05年には31先発で9勝7敗ながら185奪三振、防御率3.13とエースとしての働きを見せました。結局フルシーズン健康に働けたのはこの年のみ。エースとして期待されながら、右腕の故障のため06年は8試合、07年は7試合の先発で各1勝にとどまり、08年は開幕前にナショナルズを解雇され、マイナー契約を結んだレンジャーズでも復活することはありませんでした。

 通算成績は、88試合(78先発)で18勝25敗、415奪三振、防御率4.32となっています。(他球団ででも)復活を願っていましたので、残念です。

2009年1月6日火曜日

Expected 2011 Starters (Jan 09)

 昨年8月に一案(こちら)を作ってからおよそ半年。その後のトレード等を踏まえて改定してみました。(赤字は現在40人ロースターに入っている選手)。

Position Frontrunner Runner-Up
SP1 Jordan Zimmmerman -
SP2 Ross Detwiler -
SP3 John Lannan -
SP4 Collin Balester -
SP5 Colton Willems William Atwood
CL Adam Carr Zechry Zinicola
CA Jesus Flores Derek Norris
1B Chris Marrero Bill Rhinehart
2B Anderson Hernandez Danny Espinosa
3B Ryan Zimmerman -
SS Esmailyn Gonzalez Ian Desmond
LF Josh Willingham Justin Maxwell
CF Elijah Dukes Roger Bernadina
RF Michael Burgess Mike Daniel

・最大の変更点は、"a lefty who must not be named"の削除。

・代わってSP4だったRoss DetwilerをSP2へ。シーズン序盤からメカニックをいろいろといじっていたため制球を乱していましたが、球威そのものは期待通りのようです。シーズン終盤とアリゾナ秋季リーグで少し信頼を取り戻しました。いずれにしても、おそらくAAスタートとなる今季は正念場でしょう。9月昇格を目指して欲しい。

・空いたスポットには、既にメジャーデビューしているCollin BalesterをRunner-Upから移しました。昨季終盤は少し打たれましたが、しっかりしたローテーション投手になれると見ています。

・Runner-Upのポジションには、08年12巡目でショートシーズンを支配したWilliam Atwoodを期待を込めて入れてみました。大卒左腕。イニング数を超える奪三振率は期待を持てる数字です。どこまで伸びてくるでしょうか。08年ドラフト組から投手を誰か1人入れたかったということです・・・。

・SP5は夏の成績を見てColton WillemsからJack McGearyに差し替えようかと思いましたが、McGearyは大学に通いながらなので、11年には間に合わないと思われます。WillemsもA級でちょっと苦戦しましたが着実に育っていると見ています(奪三振率が低い点が気になりますが)。2011年開幕にはぎりぎりです。

・クローザーは正直なところ力不足です。アリゾナ秋季リーグ(かなりの打高投低だったとはいえ)を見ても、2人ともセットアップがせいぜいに見えます。ここはコンテンダーになる日にはFAなりで補強すべきところでしょう。

・控え捕手をLuke MontzからDerek Norrisに変更。Montzも40人ロースター入りを果たすなど伸びましたが、Norrisはそれ以上に評価を上げました。

・Stephen Kingはサードにコンバート、Emilio Bonifacioはマーリンズへトレードで二塁手は2人ともいなくなり、ここはプロスペクトと呼べる人材が全くいなくなってしまいました。長期的な正二塁手は空席状態。ドミニカ冬季リーグでAnderson Hernandezが育つ可能性を見せている。将来的には、現在はショートのDanny Espinosa(08年3巡目)、Esmailyn Gonzalez、Ian Desmond(40人ロースター入りを果たしました)の誰かをコンバートしてもいいと思う。

・Destin Hoodは高卒の上、契約が遅れたこともあり2011年には間にあわないと見て外しました。もちろん順調に育ってほしいことに変わりはありません。変わってマーリンズからやってきたWillinghamをレフトに入れました。Zimmermanと同じで、2011年がFA前最終年です。玉突きでDukesとMaxwellを移動。

 これに2,3人FAでいい選手を引っ張ってくれば、結構いいチームに見えません?

2009年1月2日金曜日

09年謹賀新年

 あけましておめでとうございます。今朝は箱根駅伝(前半)見てました。面白かった!2区以降はドラマの連続。まさにスポーツは筋書きのないドラマです。明日は沿道にでも行ってみようかな。

 さて、ナショナルズですが、「今年こそ優勝!」なんて言える状況には程遠く、今年も育成の年となりそうです。引き続きマイナーのプロスペクトにも注目して行きます。そして、今年のナショナルズに関しては、なんといっても、6月のドラフトで、Stephen Strasburgを指名し契約することができるかが最大の注目となります。楽しみにしながら、追いかけていきたいと思っています。

 どうぞ皆様、本年もよろしくお願いします。