2009年3月28日土曜日

Strasburg Watch #6 (今季初被弾も5勝目)

 Stephen Strasburgの第6戦。Texas Christian University (TCU)が相手。初回味方が3点先制して迎えた1回裏の先頭打者にホームランを打たれました。今季初被弾です。しかし、影響を感じさせない投球でその後は素晴らしい投球を見せ、出した走者はわずかに3人で、WHIPが驚異的な水準まで下がってきました。奪三振が14でしたが、これが少なく見えるから恐ろしい・・・。打線がしっかり援護し、降板時点で11-2、白星をあげました。

Stephen Strasburg
3/27 vs TCU (W) 8IP 3H 1BB 2R 14K
2009 season for SDSU
6G (5-0) 42.1IP 24H 8BB 88K 8ER 1.70ERA 0.76WHIP



 ところで、Washington Post紙のコラムニストThomas Boswell氏のコラム(Armed, but Dangerous)に端を発し、また先日のStrasburg(=Boras)は5000万ドルを求めるだろうという噂(関連記事はこちら)、Strasburgを指名すべきか否かが論じられています。
 
 Boswell氏の論旨は、1965年以降のドラフトで全体1位指名された投手13人に大成した投手がいない(1988年パドレス指名のAndy Benesが最高)という点を論拠に、Strasburgを指名することはリスクが高く、最近のMark Prior(1050万ドル)やDavid Price(880万ドル)と同じ水準まで契約金が下がらない限り、他の選手を指名すべきだというもの。

 これを一読した私の感想は、「そうは言っても、Strasburgは次元が違うのではないか。少なくとも、ファンに夢を与えるという意味は十分にあるのではないか。」というものでした。

 と思っていたら、いろいろなブログで反論、反証が示されました。中でも、National Farm AuthorityのBrian Oliver氏の記事(To Draft or Not to Draft)が秀逸。全体1位指名された打者でも今のところHoFはいない(Ken Griffey Jr.、Chipper Jones、A-Rodが殿堂入りする可能性は高いが今のところはゼロ )、投手を指名するリスクが野手を指名するリスクより高い(メジャー昇格率が低い)のは全体1位だけの話ではない、他の上位指名が予想される打者の評価はあまり高くなく、しかもその全員がやはりScott Borasのクライアントであることなどを指摘し、Strasburgを指名するべき、と結論付けています。丁寧に書かれた記事ですし、内容にも同意できます。

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