2008年11月6日木曜日

08 Season Review ⑥ & Off Season Outlook : First Baseman

(2008 Season for Nationals:GSは一塁手としての先発数。その他の成績は全成績)

GS AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
Aaron Boone 35 232 23 6 28 .241 .299 .384 0
Dmitri Young 37 150 15 4 10 .280

.394

.400 0
Nick Johnson 34 109 15 5 20 .220 .415 .431 0
Kory Casto 20 163 15 2 16 .215 .297 .313 1

 08年のスプリングトレーニング前の時点のロースターで先発が予想されていたのは、Nick JohnsonDmitri Youngの2人。健康が懸念されたとはいえ、2人いればどちらかは働いてくれるだろうと思っていましたが、予想以上に悪く事態は進展し、2人合わせてファーストでの先発出場は71試合にとどまりました(オールスター以降の出場は2人ともなし)。いつどう離脱したかとか、どこが悪かったかとか、今更詳しく書く気になれません。

 結果を見れば、ファーストでの出場は、先発試合数こそYoungが辛うじて最多ですが、途中出場も含めた全試合数、出場イニング数ではなんとAaron Booneが最多という結果になりました。

 JohnsonとYoungの2人は複数年契約を結んでおり、それぞれ5.5M、5Mの年俸で来季もチームに残ります(Youngは10年もオプションあり)。Johnsonについては、つい先日、ようやくリハビリを開始したというニュースがありました。5月に離脱して、ようやく練習開始とは、やはりケガの直りが遅い選手なんですね。開幕には間に合う予定ということですが、間に合ったからって、年間通じて働いてくれると期待するほど楽観主義者ではありません。Youngに至っては糖尿病で選手生命さえ危ぶまれている状況で、11月4日にAAAへDFAされてしまいました(ウェイバーで獲得する球団さえ現れず)。

 トレードやFAで新たな1塁手を探すべきではないかという議論がファンフォーラムでわき起こっています。カリフォルニアで開かれているGMミーティングではMark TeixeiraPrince FielderAdam Dunnあたりにナショナルズが興味を持っているという噂があり、出席しているボーデンGMも否定していないようです。

 計10M以上のJohnsonとYoungの年俸負担を抱えて、更に高額の一塁手を獲りに行くというのが、チーム経営として正しいのかという問題はあります。しかし、まだ若いRyan Zimmermanにチームの顔を一人で引き受けさせるのはさすがに厳しいというのも、今シーズンを見ていて感じたことの1つであり、再建の鍵となる主軸打者が欲しいというのが正直なファンの気持ちです。マイナーには今季はケガで途中休場となったものの期待値の高いChris Marreroがいますが、来季ようやく20歳で、まだシングルA。あと2年はかかるでしょうから、JohnsonとYoungで戦えないとなれば躊躇なく補強すべきでしょう。FA選手を獲っても失うのはドラフト2順目ですし、1順目が(全体ドラ1を含め)2人もいるので資金的に言えばむしろ助かるくらいかもしれない。

 そうはいっても、まずTeixeiraは資金的に勝てっこないんだろうな・・・。Fielderは交換要員を考えるとかなり辛い。そうすると現実的なターゲットはDunn。

 Adam Dunn(写真)。来季29歳とFA選手の中ではまだ若い。三振王でもありますが、出塁率は高いし、なにより5年連続40本塁打以上を続けているそのパワー(パークファクターはあるにせよ)は、今季のナショナルズに全く欠けていたものです。そして、健康面。この5年間は毎年150試合以上の出場を続けています。守備は目をつむるしかありません。今季からファーストも守りましたが、(もともとのレフトも含め)評価はかなり低いです。個人的には、5,6年前にSIの記事を読んで以来、その純粋なバッターぶりに惹かれています(つまり、ファンタジーでドラフトできたら気分が盛り上がる選手の1人です)。

 ボーデンGMとはレッズのGMとして98年のドラフト2巡目でDunnを指名したという縁もあります。そもそもボーデンGMに対しては元レッズの選手を集め過ぎという批判もあるくらいですが、今度ばかりはその批判を気にせず、是非Dunnを口説き落としちゃって下さい!

 Dunnを獲得しない場合は、来季の開幕スターターはJohnsonに期待するしかありません。健康不安への対応として、FAとなったBooneのようなサードも守れるベテランを1枚獲得すべきでしょう。具体的には、Booneと再契約するか、Eric HinskeRich Auriliaが候補か。Johnsonの控えなら純粋な控えというわけではなく、ある程度出場機会は得られるででしょうから、これくらいの選手は契約に乗ってくれるのではないかと見ています。

2009開幕予想: Adam Dunn
(back-up Nick Johnson)

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

一つ残念に思うことは、ワシントン移転以降に対価が上昇するに連れてパフォーマンスがどんどん下がっていく選手が多いことです。特にFA選手に対しての投資ですが。YoungとJohnsonで$10M以上の負債は痛いですよね。WaiverやTradeでは良い動きが目立つのでその辺が勿体無い気がします。

Dunnについてはランナーを置いた場面でどれだけ打てるかなぁという点に掛かってくる
と思います。レッズ時代の打順や編成がグリフィー絡みで制約を受けていたからかもしれませんが、その辺はイメージでしかないのですが、獲得した暁にはクラッチさを発揮して欲しいですね。

estoppel さんのコメント...

hausさん
他にでかいのはKearnsの09年8M。長期契約のタイミングって難しいですね。
その点、レイズのGMはロンゴリアといい、お見事でした。

Dunnの件は所詮妄想なのに、コメント頂いて恐縮です・・・。ポイントは、Zimにかかる負担を減らしたい、それだけです。