2009年11月27日金曜日

09 Season Review 1 Hitter of the Year

 いよいよオフも本格的になってきました。当ブログにおける2009年シーズンレビューとオフの注目を順番にアップしてきたいと思います。まずは、野手のMVPから。

Hitter of the Year 2009: Ryan Zimmerman


 まず打撃成績。打席数の多い打者から順に並べました(次点はJosh Bard)。例外はMorgan。盗塁数がチームトップだったので掲載しています。

PA

R

HR

RBI

AVG

OBP

SLG

K%

BB%

SB

Ryan Zimmerman

694

110

33

106

.292

.364

.525

19.5

10.6

2

Adam Dunn

668

81

38

105

.267

.398

.529

32.4

17.5

0

Cristian Guzman

555

74

6

52

.284

.306

.390

14.1

2.9

4

Josh Willingham

502

70

24

61

.260

.367

.496

24.4

12.5

4

Nick Johnson

424

47

6

44

.295

.408

.402

18.7

15.1

2

Elijah Dukes

416

38

8

58

.250

.337

.393

20.3

11.2

3

Willie Harris

393

47

7

27

.235

.306

.390

19.2

15.0

11

Alberto Gonzalez

316

31

1

33

.265

.299

.351

9.3

4.6

1

Nyjer Morgan

212

35

1

12

.351

.396

.435

13.1

5.4

24


 打撃成績だけでみると、Adam DunnRyan Zimmermanの2人で甲乙付けがたいところ。Dunnの本塁打数は40本に届きませんでしたが、それでも昨季のチームトップが14本(MilledgeとZimmerman)だったのとは大違い。低い低いと言われた打率でキャリアハイを記録。ヒットがでない時期でもしっかり四球を選んで出塁するところはさすがでした。三振が多いのは織り込み済み。Zimmermanに関しては安打数、本塁打数、得点、打率、出塁率、長打率と多くの部門で自己ベストを記録。Dunnに比べると少しパワーと出塁率で見劣りしますが十分素晴らしい内容でした。このZimmermanの成績の向上の背景にDunnの存在があったことも否定できないでしょう。

 これを眺めて改めて(悪い意味で)成績で気になったのは、Alberto GonzalezCristian Guzmanの出塁率の低さ。三振も少ないので、要するに早打ちということですね。来季1番に盗塁を狙えるNyger Morganを据えようと思うのであれば、この2人が2番を打つことは避けるべき。使うなら下位打線しかないはずです。逆にJosh WillinghamElijah Dukesは意外なほど出塁率が高い。Dukesは期待されたほど出塁率が上がらないという印象が強いシーズンでしたが、最後の1か月でぐぐっと数字を上げました。長打率は最後まで低いままでしたが、天性のパワーは証明済み。しっかり打っていればいずれ結果は付いてくると信じています。

 Morganの成績は出来過ぎでしょう。来季開幕時に29歳という年齢が気がかりです。センター守備はそんなに衰えないでしょうから、なんとか出塁率.350のリードオフとして定着してくれることを期待しています。


 次に同じ選手達について守備成績を並べてみます(こちらも次点は捕手のJosh Bard)。複数のポジションを守った選手については、主なポジション(カッコ内)に限っています。 

IP

E

FP

UZR

Ryan Zimmerman(3B)

1337.2

17

.963

17.9

Adam Dunn(1B)

540.0

8

.986

-13.9

Adam Dunn(LF)

505.0

5

.953

-14.4

Cristian Guzman(SS)

993.2

20

.962

-2.5

Josh Willingham(LF)

691.2

5

.971

-4.7

Nick Johnson(1B)

806.1

7

.992

-5.8

Elijah Dukes(RF)

548.1

7

.951

-3.6

Willie Harris(CF)

467.1

1

.993

-6.1

Alberto Gonzalez(2B)

363.0

1

.995

-3.0

Alberto Gonzalez(SS)

279.1

9

.932

-3.6

Nyjer Morgan(CF)

391.0

3

.979

13.0


 まず伝統的な守備スタッツであるエラー数と守備率で見るとZimmermanの17エラー、守備率.963はあまり良くない数字です。しかし、これを守備範囲、外野の肩、併殺への貢献などを加味したUZRで見ると17.9となり、これは三塁手の中ではEvan Longoria(TB)に次ぐ2位。この数字は実は凄い数字です。今「三塁手で2位」と書きましたが、こちらを見てもらうと分かりますが、Longoriaの他にはダントツ1位のFranklin Gutierrez(SEA)が上にいるだけの、「全30球団のポジションプレーヤーで3位」で、ナショナルリーグのプレーヤーでは、独走の1位となります。きちんと評価され、Gold Glove賞を獲得したことは、既に書いたとおり。

 Morganが13.0とこれもかなりの好成績(しかも積み上げスタッツで1か月少ない中の結果)でしたが、その他は全員マイナス。ひどいものです。

 この守備での貢献を加味すると、Hitter of the YearはZimmermanということで、満場一致かと思います。


 ところで、当ブログでは、「勝手MVP」を選んできました。こちらで見ると・・・・

8W: Willingham
6W: Zimmerman
5W: Dunn
3W: Dukes, Gonzalez
2W: Desmond, Maxwell
1W: Kearns, Flores, Harris, Morgan, Guzman, Orr

 Willinghamが独走。内容を見ると、7,8月に5Wをまとめて稼ぎましたが、それ以外はぽつりぽつりという程度。好調と不調の波が大きかったという印象通りですが、それでも勝利への貢献度という点では、Dunnと並ぶ程度に評価してもいいかもしれません。

 Zimmermanは意外に伸びませんでした。逆に、DukesやGonzalezは意外なクラッチぶりを示したという感じです。DesmondとMaxwellに関してはご祝儀というわけではなくちゃんと活躍してのMVP授与ですから。お間違えなく。

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