Pitcher of the Year 2009: John Lannan
質量ともにJohn Lannanで全く異論はないはずですが、いちおうスタッツを確認しておきます。
人数が多いのでまず先発投手。
GS(G) | IP | W | L | S | K | K/9 | BB/9 | ERA | WHIP | |
John Lannan | 33 | 206.1 | 9 | 13 | 0 | 89 | 3.88 | 2.97 | 3.88 | 1.35 |
Craig Stammen | 19 | 105.2 | 4 | 7 | 0 | 48 | 4.09 | 2.04 | 5.11 | 1.29 |
Jordan Zimmermann | 16 | 91.1 | 3 | 5 | 0 | 92 | 9.07 | 2.86 | 4.63 | 1.36 |
J. D. Martin | 15 | 77.0 | 5 | 4 | 0 | 37 | 4.32 | 2.81 | 4.44 | 1.42 |
Shairon Martis | 15 | 85.2 | 5 | 3 | 0 | 34 | 3.57 | 4.10 | 5.25 | 1.42 |
Garret Mock | 15(28) | 91.1 | 3 | 10 | 0 | 72 | 7.09 | 4.34 | 5.62 | 1.73 |
Ross Detwiler | 15(14) | 75.2 | 1 | 6 | 0 | 43 | 5.11 | 3.93 | 5.00 | 1.59 |
この他に前半はScott Olsen(11GS)、Daniel Cabrera(8GS)が、後半にはCollin Balester(7GS)、Livan Hernandez(8GS)、Marco Estrada(1GS)が先発機会を与えられましたが、仕事をしたのはLivanくらい。正直な感想を言えば忘れたい面々です(Balesterごめんよ)。
John Lannanの「2季連続の好投」は結構衝撃を与えているようです。これだけ三振が取れないのに好成績を収めている投手は本当に珍しい。昨季も同じような成績(勝ち星の9勝のみならず)で、どんな投手でも大体.300あたりに修練するとされているBABIP(インプレーボールの被打率)という数字が.273と低かったためにまぐれ扱いされたりしましたが、今季もこの数字は.276と低いまま(ちなみに6試合に投げた2007年も.273)。未だに懐疑的な見解も多いようですが、応援している者としては制球力と手元での変化により打者が打ちにくい投球ができている証拠と好意的に見ています。
チーム奪三振王はLannanの半分以下の投球回数ながら、Jordan Zimmermann。防御率を見るとずいぶん苦労したように見えますが、ここでもBABIPを見てみると.339という異常に高い数字。ここまでくると不運だったといえるでしょう。ポテンシャルとしてはその時点(Strasburg契約前)のナショナルズ投手陣で最高の能力を持つことを示すデビューイヤーとなりました。しかしTJ手術・・・。ああ無情。
三振が取れるという点ではGarret Mockも高水準。不思議なことにブルペン投手(春先)としてよりも先発投手(夏以降)のほうが総じて成績が良く、先発投手としてに限ると、K/9は7.58まで上昇。四球を減らす必要はありますが、可能性を感じる内容です。
Shairon Martisは春先にトトトトトンと5勝を上げましたが、その後調子を崩しマイナー落ち。そのまま声がかかることはありませんでした。07、08年はマイナー・メジャー通じて「三振が取れる投手」だったはずなのに、今季はマイナーでも同じような奪三振率でした。復活への鍵はやはり奪三振率だと思われます。個人的には応援したい投手の1人です。
代わって後半にローテーション入りしたのがCraig Stammen、J. D. Martinの2人。今季のいい意味でのサプライズ。ともに制球重視で、奪三振が少ないという意味で、「右のLannan」という感じですが、Lannanほど高く評価すべき投手かどうか・・・。今季大きく価値を上げた2人ですからトレードバイトとして活用できるなら出し時かと思います。
最後に出てきたのがRoss Detwiler。9月の内容は本物かどうか。来春が楽しみです。
次にブルペン。
G | IP | W | L | S | K | K/9 | BB/9 | ERA | WHIP | |
Ron Villone | 63 | 48.2 | 5 | 6 | 1 | 33 | 6.10 | 5.36 | 4.25 | 1.71 |
Jason Bergmann | 56 | 48.0 | 2 | 4 | 0 | 40 | 7.50 | 4.69 | 4.50 | 1.56 |
Mike MacDougal | 52 | 50.0 | 1 | 1 | 20 | 31 | 5.58 | 5.58 | 3.60 | 1.52 |
Joe Beimel | 45 | 39.2 | 1 | 5 | 1 | 24 | 5.45 | 3.40 | 3.40 | 1.34 |
Jurian Tavarez | 42 | 35.0 | 3 | 7 | 1 | 32 | 8.23 | 6.94 | 4.89 | 1.74 |
Tyler Clippard | 41 | 60.1 | 4 | 2 | 0 | 67 | 9.99 | 4.77 | 2.69 | 1.13 |
Joel Hanrahan | 34 | 32.2 | 1 | 3 | 5 | 35 | 9.64 | 3.86 | 7.71 | 1.96 |
Sean Burnett | 33 | 25.1 | 1 | 1 | 0 | 20 | 7.11 | 4.62 | 3.20 | 1.07 |
クローザーは、前半がJoel Hanrahan、後半がMike MacDougal。Hanrahanはダメダメで遂にトレード放出と相なり、MacDougalもセーブ失敗こそ1つしかありませんが不安定な内容。このBB/9、K/9では、来季のクローザーを委ねていいのかどうか不安になります。ちなみに、Hanrahanはパイレーツに行ってからは33試合で1.72/1.37と好成績を残しています(ただし、クローザーとしては使われていない)。
ブルペン投手で持続的にいい投球を見せてくれたのは、そのHanrahanのトレードでやってきたSean Burnett、マイナーでの素晴らしすぎる成績を引っさげて昇格してきたTyler Clippard、それにフラッグディールトレードでロッキーズに移籍していったJoe Beimelの3人くらいでした。来季への期待が大きいのはClippard。今季の酷使がたたらないことを願います。
こちらも「勝手MVP」を確認しておきます。
4W: Martis, Lannan
3W: Stammen
2W: Zimmermann, Martin, Mock, Burnett
1W: Villone, Olsen, Clippard, Detwiler
Lannanを含め先発投手陣が崩壊していたシーズン序盤に1人頑張っていたMartisが目立ちますね。シーズン後半にLannanが追いつきました。Olsenが完投勝利を記録したことを、覚えてる人はほとんどいないでしょうね(笑)。
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