2008年6月30日月曜日

Collin Balesterがメジャーデビューへ!

 トップ・プロスペクトの1人、コリン・バレスター(Collin Balester)が、ついにメジャー昇格です。(写真は、今年のスプリングトレーニング時のもの。)

 7月1日のマーリンズ戦で先発予定と発表されました。モックやクリッパードのようなスポット・スタートではなく、ヒルが復帰まで時間がかかることを前提とした「本昇格」。ローテーションの一員として定着することが期待されています。Bernadinaの昇格といい、いよいよ本格的に来シーズン以降を見据えた選手起用が始まりました(活発になるのフラッグディール期限後でしょうが)。

 BAにより、ナショナルズ組織で3位(Detwilerの下でBurgessの上)に評価されたトップ・プロスペクトの登場です。04年(エキスポス最後の年)のドラフト4順目で高卒指名された22歳。ルーキーリーグから一段一段昇格し、昨シーズン途中にAAからAAAに上がりました。そして、AAAで開幕を迎えた今シーズン。スプリングトレーニングから4月にかけては結果が伴わず、いいピッチングはするものの勝ち星が付いてこない投手とさえ評されました。しかし、5月以降は調子を上げ、なんと9勝1敗。特に6月は4勝0敗、防御率2.82という好成績を残して、一気にメジャー昇格を決めました。

 将来は、エース級とは言わないまでも先発2番手にはなれる素材と言われています。AAAでの最後の登板の映像を見ましたが、ストレートは常時95マイル近く出ていましたし、コントロールも良かったです。ストレートとカーブはもともと評価が高かったのですが、これらに加え、チェンジアップに磨きをかけ、一番の課題と言われてきたコントロールをしっかり向上させたことが、AAAでの好成績につながったと言えそうです。ただ、ボーデンGMは、(過度のプレッシャーをかけないためでしょう)いきなりメジャーでの結果を求めているわけではないとコメントしています。セントクレア投手コーチや捕手陣とともにメジャーで経験を積む中で、今シーズン終了に向けて完成してくれれば十分でしょう。ちょうど昨シーズンから今シーズンにかけてのジョン・ラナンと同じような成長プロセスを期待したいです。

Collin Balester (2008 season for Columbus(AAA))
15G 9W 3L 78.2IP 64K 23BB 4.00ERA 1.30WHIP

2008年6月29日日曜日

Roger Bernadina メジャーデビュー /080629 Orioles (W3x-2(12))

 Bernadinaのメジャーデビューということもあり、ライブ観戦(コメント参照)。おっ、1番センターです!

 そのRoger Bernadina。初打席でライト前にヒットを放ち、先制のホームを踏みました(1/5 1R)。バント失敗に、盗塁失敗(シチュエーション的に失敗してもいいので積極的に行くべき、というところだったのでマイナス評価にはならないと思う)などいろいろあった1日でしたが、最後はチームが逆転サヨナラ勝ち、思い出に強く残る試合となったでしょう。センター守備も、前後左右とも何度も打球が飛びましたが、落ちついてさばきました。まずまず、合格点ではないでしょうか。(少なくとも)ミレッジのいない間のセンターは任せたよ!

Nationals 3x-2 Orioles (12) Season 33-50 (streak W1)
Pitching: Bergmann, Rivera, Rauch, Ayala, Manning, Hanrahan(W5-2)
Hitting: Harris(2/4) 
HR: Belliard

 39,824人という、ナショナルズ・パーク史上最大の観衆を集めた試合は、ジェイソン・バーグマン(Jayson Bergmann)ジェレミー・ガスリー(Jeremy Guthrie)の好投が光る投手戦で、1-1のまま延長戦に突入。それぞれ、バーグマンはルーク・スコット(Luke Scott)にホームランされたあの1球、ガスリーは立ち上がりの制球難だけが、惜しかった。2人とも低めに球を集めてしっかり打たせてとる投球ができ、ベンチの評価は高いはずです。
 ナッツ打線は、初回に無死満塁から併殺崩れの間に1点を取ったきり、ランナーは出すものの4併殺・・・。試合終盤から延長11回まで、リリーフが完璧に抑えていながらの不甲斐ない打線に怒りさえこみ上げてきました。

 ついに延長12回、3イニング目に入ったアヤラが出したランナーをハンラハンが還されてしまいました。12回裏、マウンドは抑えのジョージ・シェリル(George Sherrill)。左のスリークォーターからの速球に手も足も出ない感じであっさり2死となり、代打ヤングは四球で歩いたものの、もはやベンチは空っぽで出せる代走もいない状況・・・。次のロニー・ベリヤード(Ronnie Belliard)もあっさり2ストライクと追い込まれ、ほぼ諦めていました。テレビの解説も「これでボルチモアとワシントンの通算成績は9勝9敗のタイとなります」とか言っていました。

 しかし、ドラマはここからでした。1球ファールの後の第4球、外角高めにストレートがズドン!ああっ、見逃し三振・・、と思いましたが、アンパイアの手は上がらずボール・・。画面は怒るオリオールズファンを映していましたが、もちろん試合は続行。そして、次の第5球。今度は、内角ひざ元のスライダー。コンパクトなスイングで上手くとらえた打球は、レフトポール際のスタンドへすぅーっと吸い込まれて行きました。逆転サヨナラ2ラン!!!またまたサヨナラ勝ちです(というかこんな形でしか勝てない・・・)。

 疑惑の判定については、確かに入ってたように見えました。シェリルは"Yes, it was a strike"とコメントしていますし、公式サイトの記事でさえ" it appeared to be a strike."と書いています・・・。カウント0-2からの投球だったために、アンパイアとしては高めに外しに行ったボール(がたまたまストライクゾーンに入っただけ)と見えたのだと思います。本当にそれだけのために、ボールと宣告されたんでしょう。ちなみに、ベリヤードのコメントは"I didn't see it pass through. I don't check where a pitch lands"です。おいおい(笑)。正直、オリオールズファンかわいそう、と思っちゃいます。

 まあ、結果は結果です・・。これで今シーズンのインターリーグは8勝10敗として終了。ナ・リーグが弱い弱いと言われるインターリーグですが、ナッツに関して言えば、わずか2つの負け越しで終えましたし、通算でも分が悪くないんですよね。不思議です。オリオールズとの過去4年の通算成績は10勝8敗としました。 
MVP: Ronnie Belliard

[OFF THE FIELD]
 ずっと戦列を離れているジマーマンですが、どうやら手術は回避できるようで、今週中にも打撃練習を再開するという情報が入ってきました。

Milledge→DL、Roger Bernadina→Nats /080628 Orioles (L1-9)

 後半戦に入りましたが、いきなり新たなケガに見舞われました。今度は、ラスティングス・ミレッジ(Lastings Milledge)が3回の守備で打球を追いかけて、右足を痛めてしまいました。開幕からずっとセンターを守り、打撃の波はあったものの、チームの打点王(わずか32とはいえ)となっていただけに、戦力の一層の低下は否めません。これで、開幕戦のスターター9人のうち、グズマンを除く8人がDLを経験するという事態となりました。ここまで来ると、もう笑うしかありません。復帰まではとりあえず未定。

 代わって、Harrsiburg(AA)から、Rogearvin (Roger) Bernadinaが初の昇格を果たしました。既に40人ロースターに入っていたこともあってMike DanielよりもBernadinaとなったようです。今月24歳になったばかりのセンターフィールーダー。Shairon Marisに関して紹介したオランダ領アンティル(Curacao)出身で2001年に契約し、ルーキーリーグから這い上がり、ついにメジャーに到達しました。今シーズンのAAでの成績は下の通りですが、特に4割近い出塁率と盗塁は光っています。パワーはありませんが、11二塁打と7三塁打を記録しています。

Rogearvin Bernadina (2008 season for Harrisburg(AA))
266AB 47R 5HR 38RBI 64SO 31BB .323/.398/.474 26SB

 左打ちで、BAによってナッツのマイナー組織のBest Base Stealerと評される俊足があることからすると、リードオフを任せたい選手です。今シーズンAAで見せていた選球眼が本物かどうか。守備についても、俊足を活かした守備範囲の広さなどから、同じくBAによりBest Defensive Outfielderと評されています。どうせなら1番センターで起用してはどうかと思いますが、さてさて。

 試合のほうは、ジョン・ラナン(John Lannan)が今シーズン最悪に近い内容で、序盤に試合を壊してしまいました。まあ、こんな日もあります。

Nationals 1-9 Orioles Season 32-59 (streak L1)
Pitching: Lannan(L4-9), Colome, Shell, Hanrahan
Hitting: Guzman(2/4 1R), Harris(2/2 1SB) 

2008年6月28日土曜日

前半戦を終えて・・お知らせ

 ちょうど折り返しの61試合目を終えました。なんとか、100敗ペースを切っての折り返しとなりました。開幕前には思いもよらなかった残念な成績です。振り返るのもつらいので、簡単にしか書きませんが、(ジマーマンを筆頭に)数々の故障に見舞われたことが最大の原因と言えるでしょうが、そもそも投打ともタレント不足であるという事実が明らかになりました。もはや気持は、来年いや再来年以降へ向かっていることを否定しません。

 これまで、当ブログでは全試合レビューを意識してきたつもりですが、後半戦は少し形を変えていこうと思います。試合のレビューは必ずしも試合毎ではなく、(特に、負けが込むようなら)何試合かまとめて、ということでいこうかと思います。代わって、プロスペクトの動向やトレード(うわさも含め)など、2010年や11年のシーズンを見据え、フロントやアクタ監督が言うところの「The Plan」に沿った動きを精いっぱい追っていきたいと思います。

 いや、本音を言います。負け試合のレビュー(ばかり毎日毎日)書くのは、正直しんどいです・・・。それに仕事がちょっと忙しくなりそうだというのもあります。

 読んでいてくださる方々、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

080627 Orioles (W4-2), Trade Rumor (Lopez)

"折り返しの61試合目、復帰のペレスの好投などで快勝"

Nationals 4-2 Orioles Season 32-49 (streak W2)

Pitching: Perez, Shell, Hanrahan(W4-2), Ayala(H18), Rauch(S16)
Hitting: Milledge(2/4 1R 1RBI), Young(2/3), Casto(as PH 1/1 1R 1RBI)

 オダリス・ペレス(Odalis Perez)が6月3日以来の登板。4回まで無失点でしたが、内容は3安打3四球と毎回ランナーを背負う投球で、復帰戦ということで当初から決められていた今日の上限の80球に迫ってしまいました。よって、2点のリードでしたが、そこで降板。復帰戦としてはよく投げてくれたと思います。これからフラッグディールの期限までにトレード価値を上げてくれることを期待します。

 2番手で登板したのは、スティーブン・シェル(Steven Shell)。しっかり投げて、リードを守っていれば勝ち星が付くところだったのですが、5,6回に1点ずつ失い、追いつかれてしまいました。もっとも、最初の打者ブライアンロバーツ(Brian Roberts)の三塁打も、デュークスがうまく処理してくれていればダブルあるいはシングルで済んだかもという当りでしたし、6回の失点に至ってはペーニャの明らかなまずい守備と、レフト線(しかも正にオンライン)へのブループシングル、と不運な印象もありましたが。

 打線は、素晴らしい立ち上がりでした。初回、不安定な立ち上がりのダニエル・カブレラ(Daniel Cabrera)に対して、4本の安打に向こうのエラーもあり2点を先制しました。しかし、その後はカブレラに立ち直られてしまい、2回から6回まではわずか2安打と追加点を奪えないままに、追いつかれてしまいました。

 そして、同点のまま舞台は7回裏に。先頭のハリスが歩くと、投手に代わる代打として出てきたコーリー・カスト(Kory Casto)が、カウント1-1からの外角のストレートを逆らわずにレフト戦に流し打つと、相手のミスもあり、ハリスが一気に生還し、勝ち越しに成功しました。さらにデュークスのタイムリーも出て、ダメを押しました。後は、8回はアヤラ、9回はラウチというリレーが、(ランナーは出しながらも)成功し、連勝を飾りました。

 今日のMVPは誰にしようか、少し迷いましたが、やはり決勝打を放ったカストにします。ここのところ(ナショナルズの多くの例にもれず)打撃低迷で、打率も2割を切るところまで落ち、マイナー落ちもうわさされていただけに、チームにとっても、自身にとっても、起死回生の一打となりました。

MVP: Kory Casto

[TRADE RUMOR]
 ところで、今日の対戦相手であるオリオールズがフェリペ・ロペスに関心を持っているとの報道がありました。今シーズン終了後にFAとなるロペスですから、不振でスタメン落ちしている現状では、FAとなった場合、ただ失うだけ、という結果にもなりかねません。フロントはどう判断するでしょうね。

2008年6月27日金曜日

Shawn Hill→DL、Odalis Perez→Activated

 既に予定されていた動きですが、発表されました。ペレスは、早速、明日のオリオールズ戦に登板の予定です。ヒルは、検査の結果、やはり異常は見付からず(というか、見付けられず)、いつ戻ってこられるかは不明です。

2008年6月26日木曜日

Futures GameにはShairon Martis(AAA)


 メジャーのオールスターに先立ち13日に開催されるマイナーリーガーのオールスター戦、Futures Gameに、ナショナルズから、Shairon Martisが選ばれました。USAチームとWorldチーム(米国以外出身者)で対戦するのですが、Curacao(後述)出身のMartisは、Worldチーム。各球団2人までとのことですが、1人だけになってしまってちょっと残念です。その分、Martisには頑張って欲しい。

 もともとはFAとして04年にジャイアンツと契約し、06年のフラッグディールでマイク・スタントン(Mike Stanton)とのトレードでやってきました。昨シーズンをA+でしっかり投げた後、今シーズンはAAでスタートし、つい先日AAAへの昇格を果たしています(AAA昇格後は、1試合に登板、5回4失点8奪三振)。ストレートは90マイル前後ですが良いムーブがあり、変化球もまずまず、身体が仕上がってくれば、もっと伸びる可能性があるということです。まだ21歳という若さです。

Shairon Martis (08 season for Harrisburg(AA))
14G 4W 4L 74.2IP 57K 28BB 3.98ERA 1.35WHIP


 さて、それってどこ?って感じの出身地Curacaoについて。まず、読み方は「キュラソー」、リキュールで有名ですね。南米大陸のすぐ北に浮かぶ小島です。野球が盛んな島のようで、04年には島の代表がLittle League World Seriesで優勝したりしています。先輩には、Andruw Jones(LAD)、Jair Jurrjens(ATL)などがいます。World Baseball Classicには当然オランダ・チームのメンバーを輩出。Martisも先輩達と一緒に選ばれ、先発したパナマ戦で7回参考ながらパーフェクトに抑え、オランダ唯一の白星をマークしました。

 それにしても、Curacaoというのはあくまで一島の名前であって、国・地域名としては、オランダ領アンティル(Netherlands Antilles)のはずなのですが、その辺りのいい加減さは、さすがアメリカと言うべきでしょうか(笑)。

080625 Angels (W5x-4)


"初4番フローレスの名誉挽回サヨナラ打で、連敗脱出"

Nationals 5x-4 Angels Season 31-49 (streak W1)

Pitching: Redding, Rivera(H10), Ayala(H17), Rauch(BS4 W4-1)
Hitting: Dukes(2/3 2BB 2R), Milledge(2/4 1BB 2R 2RBI), Pena(2/3 1RBI)
HR: Milledge(7)  

 2年目のヘスス・フローレス(Jesus Flores)。貧打に喘ぐナッツ打線の中で、グズマンとともに好調を維持し続けて、正捕手の座もがっちりつかみましたが、メジャー119試合目で、ついに4番に座りました。今シーズンのここまでの活躍が認められた結果です。しかし、それで硬くなったのでしょうか、初回、4回の打席では三振、さらに6回無死2,3塁で内野ゴロ、7回無死満塁では三振とランナーを帰すことさえできませんでした。特に7回は後続も倒れて無得点に終わり、次の回にエンゼルスに同点に追いつかれていたことから、もしこの試合を落としていればフローレスは責任を強く感じることになったでしょう。

 しかし、試合は同点のまま推移し、9回裏へ。フローレスにドラマチックなチャンスが与えられることになりました。先頭のデュークスがヒット出て、ミレッジのサードゴロの間に2進。ここで打席に立ったのがフローレス。さすが、三度目のチャンスは逃しませんでした。2ボール1ストライクからの4球目の変化球を上手く流し打った打球は右中間を破るサヨナラ打。まさに、汚名返上、名誉挽回の一打。ベンチ・フロント、ファンの中でのフローレスへの信頼感は、ストップ高です。 (今日の写真は、3回表1死満塁からのライトフライでタッチアップしてきた走者をブロックしようとするシーン。デュークスからの返球も良かった)

 先発はティム・レディング(Tim Redding)。今日も勝ち星に値する好投を見せてくれましたが、8回にアヤラがつかまり、ラウチが追いつかれたために勝ち負けつきませんでした(6試合連続・・)。ラウチは相変わらず、安定していい球を投げています。

MVP: Jesus Flores 

 ところで、ふと気づいたのですが、6月はここまで7勝(16敗)ですが、そのうち3勝はマリナーズからの頂き物。で、残りの4勝はというと、

5日 10-9 STL 延長10回裏逆転サヨナラ勝ち
10日 7-6 @PIT 9回表2点を奪って逆転勝ち
20日 4-3 TEX 延長14回サヨナラ勝ち
今日 5-4 LAA 9回サヨナラ勝ち

とまあ、なんとかかんとか勝ったという試合ばかりです。いやはや、弱すぎる・・。

Jim Bowden(GM) on Future

 公式サイトにジム・ボーデンGMのチャットのトランスクリプトが掲載されています。GM発言の中から、中長期的なチームの将来に関連した発言だけ抄訳してみました(カッコ内は私がつけた注です)。

  • Destin Hoodは、6月のドラフトでナショナルズが2順目に指名した選手だ。今日(6月25日)午後4時からナショナルズ・パークで打撃練習をすることになっている。今(何時かは不明)は、プライベートでホワイトハウスのツアーに行っているはず。彼のバットは、中軸を打てる可能性を秘めている。Ryan Zimmerman(05年1順目)、Chris Marrero(06年1順目)、Michael Burgess(07年1順目追加)、そして今回と、ナショナルズは、過去4回のドラフトで1人ずつ中軸を打てる潜在能力のある選手を指名してきた。
  • Collin Ballesterは、今シーズン、チェンジアップを数多く投げて、磨きをかけているところだ。順調に成長しており、9月1日までのどこかのタイミングでメジャーに到達することになるのではないかと感じている。
  • Jesus Floresが、現在のナショナルズの正捕手だ。06年12月のルール5ドラフトで(メッツから)獲得した。まだ23歳で、ZimmermanLastings MilledgeElijah DukesJohn Lannanと合わせてみると、現在、ナショナルズには、将来のチームで重要な役割を果たすことになるであろう23歳の選手が4人(5人の間違いか?)いる。
  • (マイナーで注目すべき選手としては)AAAでは、現在の先発投手陣、つまりBalester、Tyler ClippardGarret MockShairon MartisMarco Estrada。AAでは、外野手陣、つまりMike Daniel, Roger BernadinaJustin Maxwell、捕手のLuke Montz、それからJordan ZimmermannCory Van Allenの両先発投手に目を向けるべきだ。
  • Dukesは、打率.280、本塁打25~30本という打者に成長するだけの潜在能力を持っており、現に、タンパベイとの間で19歳のGlenn Gibsonとトレードした際に期待したような選手に育ちつつある。オールスター選手になる可能性も十分にあると考えており、トレード時に心配していたのはグラウンド外の問題だけだった。
  • Milledgeは素晴らしい選手に育っていくだろうと考えている。(メッツから獲得した)トレードを発表した際にも、メッツは短期的な利益を得、ナショナルズは長期的な利益を得ることになるだろうと言った。このトレードの評価は5年後にくだすべきだと思う。
  • Floresが、現在のところ、ナショナルズの将来の正捕手である。Montzには、来年、バックアップを争う機会が与えられることになるだろう。攻撃面でも守備面でも彼の成長には強い印象を受けている。
  • Aaron Crowの(入団に向けた)交渉には、これまでのところがっかりしている。ZimmermanRoss Detwiler (07年1順目)、Marreroのように、すぐに契約書にサインしてくれるだろうと期待していた。私の意見を言わせてもらえば、彼は、Zimmermanのようなメジャーに早くに到達できる数少ない選手の1人なのだから、契約しないことによって、せっかくのチャンスを逃していることになる。

 最後のCrowに関するコメントが気がかりですね。まだ1順目30人中8人しか契約に至っていないので、パニックになる時期ではありませんが。早く契約して投げた方が自分のためでもあると思うんだけどなあ・・・。

2008年6月25日水曜日

Edgardo BaezもオールスターMVP!(A+)

 Carolina LeagueとCalifolnia Leagueの代表が対戦するオールスターゲームが開催され、我がPotomac NationalsのEdgardo BaezがMVPに選ばれました。ベンチスタートのBaezでしたが、5回に代打で出場すると四球を選び、その後センターとして出場を続けました。そして、1-1の同点で回ってきた8回裏の第2打席。右中間に流し打った打球は決勝となるソロホームラン!文句なしのMVPです。

 その他の選手では、Matt Rogelstadが8番セカンドとして先発出場したものの2打席凡退。Stammenは、ロースター上は登録されていましたが、既にAAに昇格していることから登板はありませんでした。

080624 Angels (L3-8)

"ケガ、ケガ、ケガ、ここまで重なると笑えてきます"

Nationals 3-8 Angels Season 30-49 (streak L4)

Pitching: Hill(L1-5), Shell, Colome, Hanrahan, Manning
Hitting: None
HR: Pena(2), Dukes(3) 

 情けない日なので、簡単に。

 故障のニュースがこれでもか、と来た1日でした。まず、試合前、ニック・ジョンソン(Nick Johnson)がシーズンエンドと発表されました。次に、ジョンソン離脱の影響もあって深刻な攻撃力不足というチーム事情もあり、レフトで先発出場したポール・ロデューカ(Paul Lo Duca)。初回早速エラーを犯すと、2回に、めまいがするとのことで退場、病院送りとなりました(検査後すぐに退院しましたが)。さらに、3回までに8点(自責点6)を失ったショーン・ヒル(Shawn Hill)が降板。右ひじ痛が悪化し、DL入りの方向です。

 その他。ロデューカに代わって途中出場のウィリー・モー・ペーニャ(Wily Mo Pena)が、ソロホームラン。6月に入って初本塁打、というか初打点です。こんな勝負の決まった日に、ようやくです(冷笑)。

 いい話を探すとすれば、2番手で投げたスティーブン・シェル(Steven Shell)が、2回を無失点に抑えたことくらいでしょうか。

2008年6月23日月曜日

080623 Angels (L2-3)

"バーグマン快投も、守備の乱れから逆転されて、3連敗"

Nationals 2-3 Angels Season 30-48 (streak L3)

Pitching: Bergmann, Rivera(BS4 L3-4), Rauch
Hitting: Guzman(2/4), Harris(2/4 2R 1RB)
HR: Harris(4)

 ジェイ・バーグマン(Jason Bergmann)は素晴らしい投球でした。7回を投げ、6安打無四球6奪三振で1失点。まだ球数も82球と余力は十分でしたが、7回裏1死3塁の場面で代打を送られて降板しました。ここ数試合不安定な投球が続いていましたが、今日は、エンゼルスのエース、ジョン・ラッキー(John Lackey)に一歩も引けをとらない投球でした。
 
 1-1の同点で迎えた7回裏のナショナルズの攻撃。1死後、3回裏に2試合連続となるホームランを放っていたウィリー・ハリス(Willie Harris)が3塁打。ここでバーグマンに代わる代打ロデューカの当りは、ピッチャーへの鋭いライナー。運悪くボールはラッキーのグラブに納まり、ハリスが飛び出していたため、あわやダブルプレーかと思われましたが、ラッキーから3塁への送球が悪送球となる間に、ハリスがホームイン!ナショナルズが勝ち越し、バーグマンに勝ち投手の権利が発生しました。

 しかし、この1点を守れないところが今のチーム状態を表しています。8回表、サウル・リベラが登板。先頭のショーン・フィギンス(Chone Figgins)にバントヒットで出塁を許すと、2塁への盗塁の際にフローレスが悪送球し、あっという間に無死3塁のピンチ。ここで、次打者エリック・アイバー(Erick Aybar)の打球はセカンドへのゴロでしたが、前進守備を敷いていたこともあり、ロペスがはじきボールはセンターへ転々。同点となり、打者走者も2塁へ。続くギャレット・アンダーソン(Garret Anderson)にセンター前に運ばれあっさりと逆転を許してしまいました。接戦の中で明暗を分けるのはちょっとしたミスですが、1回に2つが重なっては勝てるはずもありません。8,9回はいいところなくゲームセット。

[OFF THE FIELD]
 ニック・ジョンソン(Nick Johnson)が右ひじを手術するようです。ほぼシーズン終了の模様。ほんとに、あちこちケガが多い選手です。来シーズンも契約が残っています。しっかりハビリしてください。オースティン・カーンズ(Austin Kearns)が今週中にもマイナーの試合で調整を始めるようです。復帰すると、おそらくライトに入り、デュークスはレフトに移ることになるでしょう。

Leonard Davisが週間MVP(A+)

 A+ポトマックのLeonard Davis三塁手がCarolina Leagueの週間MVPに選ばれました。週間打率.526(19打数10安打)、2本塁打、4打点と大活躍。

 シーズン打率も.342と素晴らしいシーズンを送っています。04年(エキスポス最後の年)のドラフト8順目の24歳。昨シーズンから打撃に開眼したようです。今シーズンは、ケガで開幕は少し出遅れたため他の選手達より10数試合少ないにもかかわらず、リーグで2位タイとなる13本塁打を記録しています。どこまで伸びるでしょうか。

080622 Rangers (L3-5)

"ラナン、今日も好投も勝てず、借金は最多の17へ"

Nationals 3-5 Rangers Season 30-47 (streak L2)

Pitching: Lannan, Ayala(L1-4), Hanrahan, Shell
Hitting: Guzman(1/3 1BB)
HR: Harris(3), Belliard(5) 

 今日もジョン・ラナン(John Lannan)は良かった。6回を投げて、4安打無四球6奪三振と素晴らしい内容でした。しかし、ソロホームランを2本浴び、1-2とリードを許した場面で降板することになりました。驚くべきことに、これで5試合続けて6回2失点での降板となりました。しかし、その間なんと0勝3敗・・・。ラナンへのランサポートは2.6で、全30球団の投手の中で断トツに少ないようです(過去5シーズンを見ても、ランサポートの最少は3点台のようです)。こういう投手は応援してしまいます。

 試合は、ラナン降板後、ロニー・ベリヤードの2ランで一時は同点に追いつきました(ラナンの黒星はなんとか消えた)が、アヤラ、ハンラハンが勝ち越しを許してしまい、敗戦。借金が最多の17に膨らんでしまいました。

 9回表には、昇格したばかりのスティーブン・シェル(Steven Shell)がメジャーデビュー。見事三者凡退。明日から、昨年まで7年間所属した古巣エンジェルスとの対戦になります。それなりの思いはあるでしょうから、きっといい投球を見せてくれることでしょう。なお、一緒に昇格してきたオーアは、先発出場したものの3打席凡退に倒れています(右中間への惜しいライナーもありましたが)。

6月24日追記:スティーブン・シェル投手のことなら、こちらのタケタケさんのブログをご覧下さい。

2008年6月22日日曜日

Pete Orr, Steven Shell→Nats、Mock, Sanches→AAA

 スポットスタートでまずまずの登板をしたギャレット・モック(Garret Mock)の降格は予定通り。次はオダリス・ペレス(Odalis Perez)が戻ってきます。ブライアン・サンチェス(Brian Sanches)は不振のための降格。昨日も激しく打たれ、とうとう防御率が7点台まで上昇してしまっていました。

 代わって昇格したのが、ピート・オーア(Pete Orr)スティーブン・シェル(Steven Shell)

 オーアはスプリングトレーニングで打率.395という素晴らしい(チームトップ)の記録を残し、最後の最後までロースター枠を争っていましたが、開幕はAAAスタート。そこそこしっかり数字を残し、今回の昇格につなげました。長打こそありませんが、ブレーブス時代からベンチプレーヤーとしての実績は十分です。定着してくれることを期待しています。

Pete Orr (as of 080621 @Columbus(AAA))
 251AB 46R 2HR 30RBI .267/.324/.410 15SB

 シェルは、初めてのメジャー昇格。01年のドラフト3順目でエンジェルスから指名されましたが、メジャーへの昇格を果たすことなく、今シーズンからナショナルズ傘下へ移ってきました。オーアと同じくスプリングトレーニングの最終盤でロースターから漏れましたが、AAAでしっかり活躍して初昇格をつかみました。AAAでは何度か先発もしていますが、ナショナルズではロングリリーフとしての登板が予定されています。

Steven Shell (as of 080621 @Columbus(AAA))
 22G 3W 2L 58.1IP 14BB 54K 2.62ERA 1.08WHIP

080621 Rangers (L3-13)

"ペーニャ、今日も守れず打てず"

Nationals 3-13 Rangers Season 30-46 (streak L1)

Pitching: Mock(L0-2), Manning, Sanches, Colome
Hitting: Young(3/4 1RBI), Pena(2/5 1R)
HR: Milledge(6) 

 ペーニャ・・・。先日、今の調子ならウェイバーも通ってしまうのではないかと書いたところでしたが、今日もダメでした。確かに2安打しました。しかし、守れない、大事なところで打てない・・・。

 初回、先頭バッターのイアン・キンスラー(Ian Kinsler)の放った大飛球がレフトへ。フェンス際まで後退していったペーニャが腕を伸ばした先、グラブにあたった打球はそのままフェンスを越えてしまいました。ホームラン。触らなくてもフェンスを越えたかもしれません(ビデオだけではなんとも言えない)が、滞空時間の長い飛球だったので、上手い外野手であれば十分とれたでしょう。結果論ですが、あの打球をペーニャが取っていれば、初回は3失点ではなく、無失点だったことになります。

 試合は、初回に3点を先制されたナショナルズがレンジャーズを追いかける展開。4回にミレッジのホームランなどで2点、5回裏にも1点を返し、6回表を終えたところで3-4と1点まで迫りました(ただ、5回は無死満塁としながらデュークスのダブルプレーの間の1点のみ。これも痛かった)。しかし、6回裏1死満塁のチャンスでペーニャは速球に刺しこまれて浅いライトフライに倒れました。後続も倒れてこの回無得点。こうしてナショナルズがつかめなかった流れは当然のようにレンジャーズに行き、7回表の一挙7点につながりました。

 2度目の登板となったギャレット・モック(Garret Mock)でしたが、初回に3点を失い、4回にもダブルプレーの間に1点を失ったものの、前回に比べればずっと良い内容でした。6回を投げ、8安打1四球で4失点、8奪三振と先発投手としての仕事はしました。6回を投げ切ってベンチに戻った際には、アクタ監督、セントクレア投手コーチとがっちり握手していました。今回はあくまで離脱のペレスに代わるスポットスタートなので、試合後にAAAに降格となりましたが、今後に向けて信頼を取り戻す投球ができました。

2008年6月21日土曜日

Chris Marrero→Season Out (A+)、Bill Rhinehart→A+など

 残念なニュースです。右足首を痛めてDL入りしたChris Marreroですが、手術が必要とのことで、復帰まで2か月かかる、つまり、今シーズンはほぼ終了、ということです。せっかく調子が上がってきたところだったので、がっかりです・・・。アリゾナ秋季リーグに出られるように調整していくようです。
 
 これで枠が空いたことで、Bill Rhinehartが昇格しました。Marreroにブロックされていたので、どうなるかと思っていましたが、思わぬ展開となりました。、このチャンスをつかめるでしょうか(早速、初戦で2ランを放ちました!)。

 その他の注目したい異動としては、右先発投手でHarrisburg(AA)でしっかりローテを守って好投してきたShairon MartisがColumbus(AAA)へ昇格。また、空いた席をうめるように、右先発投手のCraig StammenがA+からAAへ昇格しました(オールスターに選ばれていましたが、どうするのかなあ)。Ross Detwilerはチームメイトにどんどん先に行かれています。焦ってないといいけど。

Garret Mock→Nats、Ryan Langerhans→AAA

 スポットスターターとしてやはりギャレット・モック(Garret Mock)が呼ばれました。前回のメジャー初先発では不本意な5回途中降板でしたが、今度はがんばってね。

 代わってAAAに落とされたのがライアン・ランガーハンス(Ryan Langerhans)。守備固めとしては、貴重でしたが、いかんせん打てませんでした(AAAだと打てるのになあ)。ウィリー・モー・ペーニャ(Wily Mo Pena)を落とすという選択肢もあったのではないか(Waiverをクリアできるでしょう、きっと)と思いましたが、ランガーハンスになりました。
 
Ryan Langerhans (as of 080620)
30AB 0HR 3RBI .200/.314/.200 2SB

Wily Mo Pena (from 0806/1-20)
44AB 0HR 0RBI .205/.205/.250

080620 Rangers (W4x-3(14))


"大当たりのデュークスが14回サヨナラ打"

Nationals 4x-3 Rangers (14) Season 30-45 (streak W1)

Pitching: Redding, Manning, Ayala, Rauch, Rivera, Hanrahan(W3-2)
Hitting: Dukes(5/6 1BB 2R 2RBI 2SB), Flores(3/6 2RBI)
HR: Dukes(2) 

 イライジャ・デュークス(Elijah Dukes)が大当たり。3回裏は、2死走者なしからレフト前ヒットで出塁して攻撃をつなげ、ヘスス・フローレス(Jesus Flores)の2点タイムリーで生還。8回裏は、同点となるソロホームラン。そして延長14回裏は、前の打者グズマンが三振でチャンスを逸したかと思った2死満塁の場面で、三遊間をゴロで抜けるサヨナラ安打。まさに、ワンマンショーでした。
  
 14回という長い試合になりましたが、投手陣もよく踏ん張りました。先発のティム・レディング(Tim Redding)は、2回2死から、2つの四球(1つはピッチャーに対してのもの・・)などで満塁とし、イアン・キンスラー(Ian Kinsler)に走者一掃の二塁打を浴びてしまいましたが、その後は立ち直り無失点。結局、6回を5安打2四球5奪三振のクオリティ・スタートを記録し、ブルペンに後を託しました。

 今日はそのブルペンが素晴らしかった。5投手が計8回を投げ、わずか1安打1四球、もちろん無失点。勝ち投手はジョエル・ハンラハン(Joel Hanrahan)となりましたが、ブルペン全体を高く評価したい勝ち星でした。

 それにつけても、今日はデュークスの日でした。彼の潜在能力をいかんなく発揮したという感じでしょうか。打率を一日で3分近く、.270まで上げました。ミレッジやロペスなどを一気に抜き去り、チームでは、グズマン、フローレスに次ぐ数字です。6月だけ見れば、打率.347(ちなみに5月は.167)、12打点はいずれもチームトップを記録しています。

 ところで、こうしたデュークスのプレーからは、未来のナショナルズの中心選手としての活躍が期待されるのですが、すぐ思い出されるのが、デュークスの過去にまつわる素行の問題です。実は、1週間ほど前のミレッジのサヨナラ本塁打で勝った試合後に、ベンチでアクタ監督と口論をしているシーンがあり、騒然となりました(普段めったに怒らないアクタ監督だったので)。 原因は未だに明確にはされませんが、なにか誤解があったということでした。この時、デュークスを(マスコミから)守ったのがドミトリー・ヤング(Dmitri Young)。デュークスと契約した時から期待されていた役割ですが、単に話し相手になることから始まって技術的な相談まで、ヤングは本当の弟のようにデュークスの面倒を見てやってきたそうですし、デュークスもヤングを慕っているようで、実際試合前などは2人が一緒にいるシーンが多く見られるようです。これは、ヤング自身がDL入りしていた間でも変わりないなかったとのこと。そんなわけで、今日もサヨナラ安打のデュークスに一番に駆け寄って行ったのはヤングでした(写真)。

MVP: Elijah Dukes

2008年6月20日金曜日

GCL Nationals (Rk) Roster

 ルーキーリーグ(マイナーの中でも一番下)のGCL(Gulf Coast League)が開幕しました。ナショナルズのチームは6月20日が初戦。開幕ロースターを紹介しておきます(スターターはさっぱり分かりません)。先日のドラフトで指名された選手(青字表示)が、6順目指名のPaul Demny投手や7順目指名のDaniel Killian捕手など、現時点でも、以下6人います(今後、契約を済ませた他の08年ドラフト選手が順次合流してくる予定)。他のトッププロスペクトとして注目されている選手としては、Jack McGeary投手とEsmailyn Gonzalez内野手。この2人は将来を嘱望されています。

Pitchers (14) 
 Miguel Aracena
 Patrick Arnold
 Moises Corporan
 Paul Demny
 Clayton Dill
 Shane Erb
 Marcos Frias
 Jack McGeary
 Juan Jaime
 Steven Shepard
 Mason Smith
 Damian Silva
 Federico Tanco
 Jorge Urena

Catchers (4)
 Yan Carlos Hiciano
 Daniel Killian
 Sandy Leon
 Wilfri Pena 

Infielders (8)  
 Dani Arias
 Luis Castillo
 Frank Cruz
 Esmailyn Gonzalez
 Ronnie Labrie
 Francisco Soriano
 Yeurys Tejeda
 Eduardo Urbina

Outfielders (6)
 Christopher Blackwood
 Chris Curran
 Steve Doetsch
 Yhonson Lopez
 Brett Newsome
 Derrick Phillips

Zinicola→AAA(Promoted)

 リリーフのZechry ZinicolaがAA HarrisburgからAAA Columbusへ昇格しました。シーズン開幕はA+で迎えましたので、2回目の昇格、AAAレベルへは初めての昇格になります。
 
 球威のあるストレートで抑え込むというスタイルののブルペン投手、23歳。06年ドラフトの6順目で指名され、直後に快投してAAまで昇格を果たしたものの、期待された07年シーズンは2年目のジンクスでしょうか、AAで苦労しました。今年5月初旬に再昇格してきてからのAAでの成績は以下のとおり。A+のときほどUntouchableな数字ではありません。もう少しじっくり育てるべきだとの考え方もありますが、一度AAを回避してAAAで投げてみる、というのも一案かもしれません。また、もう1人のブルペンのプロスペクトで最近AAに昇格してきたAdam Carrに押し出されたという見方もあります。いずれにせよ、急いでメジャーに上げるのではなく、AAでもAAAでもいいので、しっかりとしたクローザーに育ててもらいたいところです。

Zhecry Zinicola (08 season @Harrisburg(AA))
 15G 18.2IP 3W 2L 6S 13K 13BB 2.89ERA 1.88WHIP

 ちなみに、ともにAAに昇格してきた3人のうち、Jordan Zimmarmannは順調に登板を重ね、8試合の先発で2勝1敗、防御率3.24という成績を残しています。一方、Cory Van Allenは故障者リスト入りしている状況です。AAで物凄く良かっただけに悔しいです。

080619@MIN (L3-9)

"ヒルが今シーズン最悪の内容、ツインズに3連敗"

Nationals 3-9 Twins Season 29-45 (streak L3)

Pitching: Hill(L1-4), Sanches, Hanrahan, Rauch
Hitting: Guzman(2/4 1BB 1RBI), Lopez(2/4 1R)
HR: Young(3)

 2回に2点を先制されても3回表にグズマン、デュークスの連続タイムリーで同点とし、その辺りまでは緊張感のある試合でした。しかし、ショーン・ヒルが今シーズン最悪の内容で、4回途中7失点(自責は6)でマウンドを降りてしまいました。守備が悪い(2、3回の失点はそれぞれデュークス、ペーニャのミスが絡んでいる)、打線がチャンスに打てない(ヒットは10本で、ミネソタの12本と遜色ない)のは、昨日と、というかシーズン通じて変わりませんので、ヒルに同情する余地がないわけではありませんが、それにしても悪すぎました。5回以後は、緊張感のない試合だったようです。

 シアトルでの3連勝は、やっぱり相手が弱かっただけ、ということなんでしょうね。次はレンジャース。オダリス・ペレスのスポットはギャレット・モック(Garret Mock)が再チャンスをもらえるようです。頑張ってね。

 ところで、このシリーズでは、ヤング兄弟の競演が初めて実現しました。兄ドミトリー(Dmitri Young)、34歳。弟デルモン(Delmon Young)22歳。結果は、ドミトリー(2/11 1RBI) デルモン(1/10 2RBI)と2人ともパッとしませんでしたが、ドミトリーは最後の打席でソロホームランを放ちました。両親を含め多くの家族が観に来ていたそうです。

2008年6月19日木曜日

Chris Marrero→DL(A+)

 06年のドラフト1順目、トップ・プロスペクトのChris Marrero一塁手がタッチアップで本塁に突入した際に右足首を負傷し途中退場してしまいました。大事をとる意味で、とりあえず10日間ほど休むようです(A+のオールスター明けから出場予定)。重症でなければいいけれど・・・。

080618@MIN (L2-11)

"残塁28って、なんですか。ついでに3エラー?"

Nationals 2-11 Twins Season 29-44 (streak L2)

Pitching: Bergmann(L1-5), Rivera, Colome, Sanches
Hitting: Guzman(3/4 1R), Dukes(3/5), Boone(2/4)
HR: Lopez(2)

 最悪の部類に入る試合。先発のバーグマンは悪くない。6回を投げて、5安打3四球自責点は1。しかし、守備がぼろぼろで2回までに3点を失ってしまいました。そして打線。いちいち書く気にもなれませんが、11安打を放ってチャンスはたくさんありましたが、残塁28って・・・。終盤にブルペンが打ち込まれて、終了。忘れて、次の試合に行きましょう。

 ちなみに、デュークスはかなりハイペースで打っており、6月はここまで3割を超える打率で、シーズン打率も2割4分台まで上げてきました。

2008年6月18日水曜日

RhinehartがオールスターMVP!(A)


 South Atlantic Leagueのオールスターゲームが開催され、見事、我がHagerstown SunsのBill RhinehartがStar of Stars(=MVP)に選ばれる活躍でした。3番ファーストで堂々の先発出場。初回に先制2ランを放つと、同点に追いつかれた直後の3回にもセンター前に勝ち越しタイムリーを放ちました。さらに4回にもヒットを打って、3打数3安打1本塁打3打点で退きました。最終的にチーム18安打で13点を奪って勝ちましたが、RhinehartのMVP選出は文句なしだったようです。ちなみに、第1打席にホームランを打たれたのは、ロッキーズ傘下でここまで10勝1敗(防御率2.10)という成績を残している20歳のJhoulys Chacinでした。
(写真は、Noth Divisionチームのユニフォームを着たRhinehart)

 同じく6番ライトで先発したMichael Burgessは、試合は3打数ノーヒット1打点に終わりましたが、ホームランダービー(予選は試合前、決勝は試合の2回と3回の間に行われたらしい・・)では、3ラウンドで計16本を放ち、堂々の優勝を飾りました!飛距離を含め観衆に強いインパクトを与えたとのことです。

 もう1人選ばれていたSean Rooney捕手も途中出場し、1打数1安打を記録しています。

080617@MIN (L1-2)

"好投のラナン、一球に泣く"

Nationals 1-2 Twins Season 29-43 (streak L1)

Pitching: Lannan(L4-8), Manning
Hitting: None

 あれは、やはり、相手がマリナーズだったからか・・・。

 先発のジョン・ラナン(John Lannan)は、頑張りました。5回まではわずか1安打、3回にグズマンのタイムリーであげた1点を守ってきました。6回も簡単に2死を取りましたが、今日2安打目のシングルを打たれると、次打者ジャスティン・モルノー(Justin Morneau)への初球、カーブが甘く入ってしまいました。打球は、ライトスタンド3階席まで届く、特大の逆転2ラン。ずっと丁寧な投球で低めにボールを集めていたのに、魔がさしたかのような一球でした。悔しいだろうなあ。しかし、この内容で負け投手というのはあまりにかわいそう。
 
 そうなった理由は、いつものように打てない打線。リバン・ヘルナンデス(Livan Hernandez)以下にわずか5安打。しかも、そのうちの3人までを次打者が併殺打で消してしまったのでは・・・・。3連勝のいい気分で乗り込んできたはずですが、相手ツインズに変わったとたん、投手は頑張るものの打線は打てず、という今シーズンの悪いパターンに戻ってしまいました。

2008年6月17日火曜日

Vermont Lake Monsters (A-) Roster

 Vermont Lake Monsters (A-)のシーズンが6月17日に開幕。開幕ロースターを紹介しておきます(スターターはさっぱり分かりません)。先日のドラフトで指名された選手(青字表示)が、8順目指名のRicardo Pecina以下13人います(今後、早く契約できれば他の08年ドラフト選手も合流の可能性あり)。他のほとんどの選手は07年のドラフト組。EnglundやSouzaといった期待されてHagerstown(A)で開幕したものの不振で再スタートを期す選手(リンク付き表示)には特に頑張って欲しいです。

Pitchers (13)
 Will Atwood (SP)
 PJ Dean (SP)
 Ryan Delaughter
 Johan Figuereo
 Austin Garrett
 Randy Matias (SP) 
 Pat McCoy (SP)
 Tommy Milone
 Brad Peacock (SP)
 Ricardo Pecina (SP)
 Carlos Peralta
 Jose Pinales
 Casey Whitmer

Catchers (3)
 Ricky Nolan
 Derek Norris
 Chris Solis

Infielders (7)
 Nick Arata
 Robby Jacobsn
 James Keithley
 Jose Lozada
 Steve Souza
 Tyler Moore
 Blake Stouffer

 
Outfielders (6)
 Garrett Bass
 Jake Dugger
 Stephen Englund
 Michael Guerrero
 Brian Pruitt
 Jesus Valdez

【SEA】 ビル・バベシGM解任

 マリナーズファンたちの間では何年も前から待たれていたことですし、今シーズンのここまでの戦いぶりから時間の問題といわれてきましたが、ナショナルズが、トリガーを引く役目を果たすことになるとは思いもよりませんでした。ナ・リーグ最下位チームに地元で3連敗したという事実はそれほど重かったのでしょう(ナショナルズとしては、ちょっと情けない扱い)。

 当面はLee Pelekoudas球団副社長が代行のようですが、新GMがどうなるのか、チームはどう変わるのか、注目していきたいです。2010年か11年を念頭に立て直してくれることを期待します。城島(~11年)、イチロー(~12年)は長期契約を結んでいますが、運命や如何。

 バベシはダメGMだったと散々に言われていますが、03年の秋に就任してからの主な業績をまとめてみました(もれているかもしれませんが)。確かに、高値づかみが目立ちますね。

03年11月 最初の仕事はRaul Ibañezとのの契約(3年1325万ドル)でした。契約延長(2年1100万ドル)を経て、現在に至るまで中心選手(守備はどうかと思いますが)ですから、これは悪くない仕事でした。

04年1月 Carlos Guillenをタダ同然でタイガースに放出。見返りはRamon SantiagoJuan Gonzalez(かの通算434本塁打の選手ではない。現在はドジャーズのマイナーにいる内野手)。このギーエンのブレイクこそが、バベシに見る目がなかったという批判のはじまりになりました。

10月 Bob Melvin監督解任(確かに99敗したシーズンでしたが、メルビン監督自身は、その後Dバックスで最優秀監督賞を受賞することになるのであった)。セットで批判され続けることになるMike Hargrove監督と契約(07年7月に辞任。その後はいよいよ責任回避もできなくなった)。

12月 Richie Sexsonと契約(4年5200万ドル)。契約内容自体もさることながら、今日に至るまで切ることができずに来たことが、おそらくバベシの最大の失敗。

同月 Adrian Beltreと契約(5年6400万ドル)。セクソンよりは戦力になったが、前年の成績(.334 48HR 121RBI)に釣られた高値づかみであることは紛れもない事実。3割を超えたことも、(40本どころか)30本を超えたことも、100打点を超えたことも、それっきり一度もない。

05年11月 城島と契約(3年1650万ドル)。これはとりあえず成功でした。08年4月に契約延長(3年2400万ドル)したことはちょっと疑問。Jeff Clementを使う気があったのかなかったのか。

12月 Jarrod Washburnと契約(4年3750万ドル)。これも、前年の防御率3.20に釣られた、明らかな高値づかみ。

06年12月 Miguel Batistaと契約(3年2500万ドル)。昨年は働いてくれたので、まあ良しとすべきかなぁ・・。いやいや、モップアップとしては破格に高い。

同月 Horacio Ramirezを獲得する見返りに、Rafael Sorianoをブレーブスへ放出。あまりにアンバランスなトレードで唖然としました。まあ、ソリアーノも度重なるケガに見舞われていますが。

07年7月 イチローと契約延長(5年9000万ドル)。これは妥当なところでしょう。
 →6月18日追記:ライトに戻すようです。だとすれば、この契約はかなり高いと言わざるを得ないように思います。

12月 Carlos Silvaと契約(4年4800万ドル)。いくら先発を補強すればプレーオフが狙える、と信じていたとしても、6年間で通算55勝の投手に対する契約ではない。

08年2月 最後の大きな仕事は、Erik Bedardをオリオールズからトレードで獲得したことでした。交換相手は、Adam Jones(センターのレギュラーとして立派に務めています)、George Sherrill(既にクローザー)、Chris TillmanKam MickolioTony Butler。送ったプロスペクトがどこまで成長するかは分かりませんが、少なくともベダードは期待外れに終わりそうです(シーズン途中での放出でどこまで取り返せるか・・・)。

Paul Lo Duca→Activated、Tyler Clippard→AAA

 うーん・・・。ロデューカの復帰にともない、クリッパードがAAAに落とされてしまいました。前回登板で好投し、今シーズン1勝目をあげたばかりなので、もう1回は登板させたかったのですが、ロースター枠を空けるにはこれしかなかったようです。残念。

 ペレスが、次の登板予定日にはまだ(規則上)復帰できないので、スポットスターターが必要になります。ギャレット・モックにもう1度チャンスをあげて欲しいなあ。

2008年6月16日月曜日

080615@SEA (W6-2)


"コーリー・カストのメジャー初本塁打が勝ち越し3ラン"

Nationals 6-2 Mariners Season 29-42 (streak W3)

Pitching: Redding, Colome(W2-1), Hanrahan
Hitting: Dukes(2/3 1BB 2R 1SB), Milledge(3/4 1RBI 1SB), Flores(0/5 2RBI)
HR: Casto(1) 

 ナショナルズ3連勝、今シーズン初のシリーズスィープ。

 というか、マリナーズ弱すぎです。2回表から7回表終了までライブ観戦しましたが、少なくとも今日のナッツは完全に自滅しており、たいがいのチームは勝てたはずです。3回裏の1点なんて、なんでもないゴロを二塁手のロペスがお手玉して悪送球して許したランナーが、2死3塁から、ライトフライをデュークスがグラブの土手に当てて落球して生還したものです。無安打無四死球3エラーでの失点・・・。打線は打線で、7回まで、得点圏でわずか12打数1安打、フローレスの2本の内野ゴロの間に得点するのがやっとでした。

 もっとも、一方のマリナーズも(こちらは試合を通じて)得点圏で11打数1安打(イチローのタイムリー)。先発のティム・レディングがそこまで良かったかというと、球数も要しており、そんなでもなかったと思うのですが、6回を5安打2四球4奪三振で失点2(自責点1)と約1か月ぶりにクオリティ・スタートを記録しました。でも、またしても(5試合連続で)勝ち負けは付きませんでした。勝ち投手は7,8回を抑えたコロメ。9回はハンラハンが無失点。この3連戦は、ブルペン投手陣が10回をわずか1失点、6安打1四球9奪三振に抑えてくれました。密かに、立派です。

 さて、試合は、私が観られなくなった後の8回表に、コーリー・カスト(Kory Casto)が勝ち越し3ランを放ち、その後ミレッジにも犠牲フライが出て、結果的にはナッツの快勝で終わりました。マリナーズが送りバントの処理をミスした無死1,3塁のチャンスで、それまで当たりそうな気配がなかったペーニャへの代打としてカストが送られました。昇格直後の好調は去り、しばらくヒットが出ていませんでしたが、大きな仕事をしてくれました。1ストライクの後の2球目のストレートを高々とライトのポール際へ運びました(微妙な当たりで、マクラーレン監督も抗議しましたが、ポールの根元辺りに当たったようです)。オレゴン州出身で、マリナーズファンとして育ったカストにとっては、喜びもひとしおのメジャー第1号になったことでしょう。

 ちょっといい話。公式ページの記事によると、スタンドに来ていたカストの父親(今日は父の日!)が、ホームランボールを探しに行き、ボールを拾ったファンに100ドルで譲ってくれるように頼むと、そのファンはナショナルズの帽子を2つと交換してくれればいいと言って、(チームから2個のキャップをもらってきて)無事に手に入れることができたそうです。カスト父のコメント。インタビューでは涙も見せていたようですが、ここは興奮が伝わってきますね。

 What a Father's Day. You can't beat that. I'm absolutely wiped out right now. I'm watching the ball. I'm saying, 'Stay fair, stay fair.' Once it hit off the foul pole, it was quite a feeling. It was something really special. I don't even know how to explain it. I was really proud.

MVP: Kory Casto

2008年6月15日日曜日

080614@SEA (W5-2)


"クリッパード好投、フローレス決勝2ランで、快勝"

Nationals 5-2 Mariners Season 28-42 (streak W2)

Pitching: Clippard(W1-1), Rivera(H9), Ayala(H16), Rauch(S15)
Hitting: Flores(2/4 1BB 1R 3RBI), Belliard(2/5 1R 1RBI), Lopez(2/5 1RBI), Pena(2/4), Young(2/3 1B), Dukes(1/3 2BB 1R 1SB)
HR: Flores(4)

 ナッツ先発は、オダリス・ペレスのDL入りで、2度目の機会が与えられたタイラー・クリッパード(Tyler Clippard)。前回は5回途中で降板しましたが、今日の結果は6回7安打3四球2奪三振。ソロ本塁打2本による2失点に抑えました。7回にランナーを2人出したところで降板することになりましたが、先発としての仕事は十分果たしてくれました。ペレスの復帰まで、少なくともあと1回は登板機会がありそうですから、期待したいです。

 シアトルの先発は、オフにボルチモアからトレードでやってきたエリック・ベダード(Erik Bedard)。手こずるかなと思っていましたが、意外にもそこそこヒットは打てたし、2点を取ることができました。何より、球数を投げさせ、6回で降板させたことが、大きな意味を持ちました。

 そして、2-2で迎えた7回表、先発失格でロング・リリーフに降格されていたミゲール・バティスタをこの回から引きずり出しました。先頭のデュークスが歩いたところから、2死2塁とし、打席はヘスス・フローレス(Jesus Flores)。変化球をうまくすくい上げた当たりは、レフトスタンドへの勝ち越し2ラン!試合の流れをつかんだ、狙い通りの展開でした。

 7回裏、無死1,2塁でクリッパードが降板した後は、リベラが、イチローを併殺打(珍しいですよね)に打ち取るなどで切り抜け、8回はアヤラが3人で抑え、(9回表にダメ押しの1点を追加して3点差として)9回はラウチが三者連続三枝でゲームセット!いつ以来か思い出せないほどの快勝。5月18・19日以来の連勝です・・。

MVP: Jesus Flores

2008年6月14日土曜日

Odalis Perez→DL、Tyler Clippard→Nats

 ペレスは結局DL入りとなりました。予想通りクリッパードが昇格。ペレスの離脱が長引くのかどうか、ひいてはクリッパードがローテーション投手として定着するのかは、まだ不明です。

080613@SEA (W7-6)

"2回に集中打で6点を奪うも、薄氷の逃げ切り勝ち"


Nationals 7-6 Mariners Season 27-42 (streak W1)

Pitching: Hill(W1-3), Rivera(H8), Hanrahan(H2), Rauch(S14)
Hitting: Milledge(2/5 1R 1SB), Flores(2/5 1R 2RBI), Young(1/4 1BB 1R 2RBI) 

 マリナーズ先発のナックルボーラーR.A.ディッキー(R.A.Dickey)を攻略し、2回までに8安打で7点を奪い、2回終了時点で7-1と楽勝ペース。長打はヘスス・フローレス(Jesus Flores)の2点タイムリー二塁打だけでしたが、こつこつとシングルを積み重ねました。逆方向への強い打球が多かったことに好印象を受けました。

 ところが、先発のショーン・ヒル(Shawn Hill)がさっぱりで、3回、5回に2点ずつ返されて、気が付けば7-5まで追い上げられてしまいました。ヒルは結局5回を12安打1四球で5失点(自責点は4)。とはいえ、無死満塁からセクソン三振、城島併殺打、といったマリナーズの拙攻に助けられた部分もあり、5回まで投げ切らせてもらえたのは、点差があったことと、今シーズンまだ勝ち星がなかったヒルへの温情のようにも見えました(球数は5回1死で5点目を取られた時点で100を超えていた)。

 こうなるとリリーフ勝負。ナッツ打線は、2回途中から投げたローランド・スミス、グリーン、ローの前にわずか2安打、追加点を取れませんでした。しかし、一方のナッツのリリーフもがんばり、6回サンチェス、7回リベラが無失点に抑え、8回にはハンラハンが犠牲フライを打たれて1点差まで詰め寄られましたが、9回はラウチが抑えて逃げ切りました。ヒルは、ようやく今シーズン初白星です。

 なお、イチローには、3安打されました(第3打席もハリスの候補でなんとかアウトにしたけどヒット性の当たりだった)。まだ打率3割にも達していませんが、さすがです。8回には2盗も決められ、1打で同点というシーンを作られてしまいました。(写真はなんとなくイチローを使ってみました・・・)

 今日のMVPは、誰にしようか迷いましたが、ドミトリー・ヤング(Dmitri Young)を選びました。初回2死1塁から先制タイムリーを放ったことと、2回も前のミレッジが三振して、無死満塁のチャンスだったのにこの回1点止まりか・・・と思われた場面で、押し出しの四球を選びビックイニングにつなげてくれました。特にこの四球はスウィッチヒッターにもかかわらず右対右を選択し、またフルカウントから2球ファールで粘った末に選んだという、価値のある四球でした。

MVP: Dmitri Young

2008年6月13日金曜日

080612 @PIT (L5-7)

"バーグマン、また自信喪失?終盤の反撃も及ばず"

Nationals 5-7 Pirates Season 26-42 (streak L2)

Pitching: Bergmann(L1-4), Sanches, Manning, Rivera, Ayala, Rauch
Hitting: Guzman(3/5 1R 3RBI), Dukes(2/4 Triple 1BB 2RBI) 

 序盤からバーグマンが打たれ、5回を終わって1-6。そこから一時は1点差まで追い上げましたが、及ばず。またまた連敗です。勝てませんねぇ。6月に入ってからまだ2勝(どちらも奇跡的な逆転勝利・・・)。30球団を見渡しても、下にはマリナーズしかいなくなりました(マリナーズほど雰囲気が悪くないのは、元々の期待が低かったからか・・・)。
 
 チーム11安打ですから、今日はよく打ったほうです。特に1,2番で計5安打、全5打点を上げました。イライジャ・デュークス(Elijah Dukes)は2安打で打率を.220まで上げてきました。しかし、そのデュークスをそれぞれランナーに置いた3回の1死3塁、5回の1死2塁で、ミレッジ、ブーンの3、4番が凡退したことに代表されますが、もっと点を取れそうなところであと1本が出ませんでした(デュークスにしても、押せ押せムードになっていた6回、タイムリーを打った後、無理して二塁に向かいタッチアウトになって、攻撃を終わらせてしまいました)。
 
 バーグマンは、心配です。初回、2番のフレディ・サンチェスのライナーを背中に受ける(結果はサードのエラー)、不穏な立ち上がりでしたが、案の定ライアン・ドューミット(Ryan Doumit)にこの3連戦でなんと4本目となる2ランを浴びてしまいました。2回はさらにひどく、3連打で無死満塁とされると、ピッチャーのゴーゼラニーに押し出し四球・・・。前回に続き、非常に印象が悪いです。結局、5回途中までに8安打1四球で失点6(自責は4)と、失望の結果に終わりました。前回登板でめった打ちにあって、また自信をなくしてしまったのでしょうか。

 試合後、チームはシアトルへ移動。インターリーグが再開し、(偶然ですが)熾烈な最下位攻防戦が始まります(涙)。

[OFF THE FIELD]
 ケガがらみのニュースがいろいろ。アーロン・ブーン(Aaron Boone)が首を痛めて退場しました。症状は不明です。前回の登板を回避したオダリス・ペレス(Odalis Perez)が、もう1試合飛ばすようです。代役はおそらくクリッパードでしょう。指に死球を受けて約1か月戦列を離れているポール・ロデューカ(Paul Lo Duca)ですが、マイナーで順調に調整を済ませ、復帰するようです。ただし、正捕手の座はフローレス、ということはアクタ監督もはっきり明言しています。ニエベスがAAA行きになりそうです(ちょっと残念)。

2008年6月12日木曜日

Adrian Alaniz, Adam Carr→AA

 Adrian AlanizAdam CarrがPotomac(A+)からHarrisburg(AA)に昇格となりました。

 Alanizは、07年のドラフト8順目で入団した24歳。プロ入りしてからA級とはいえ通算17勝2敗というのは、驚異的な数字です。先日の記事でも書きましたが、軟投派なので、どこまで通用するか注目です。

Adrian Alaniz (as of 080610 @Potomac(A+))
12G 65.1IP 9W 0L 56K 25BB 2.62ERA 1.15WHIP

 Carrは3年目24歳のリリーフ投手。昨シーズンの好調で頭角を現し、スプリングトレーニングではメジャーのゲームに登板したりと、大きく期待されていました。昨シーズンも終盤にはAAに昇格していましたが今シーズンはA+でも苦労しています。故障はないようですが、AAに上がって環境が代わり、吉と出るか。

Adam Carr (as of 080610 @Potomac(A+))
21G 26.1Ip 3W 4L 5S 31K 13BB 6.15ERA 1.59WHIP

Zimmerman Out 4-6週間?シーズン終了?

 ヘッドスライディングをして左肩(投げる方の肩ではない)を痛めてDLしているジマーマンですが、最悪シーズン終了の手術を受けることになるかも知れないという、痛いニュースが入ってきました。

 欠場し始めた当初は軽傷でDL入りも不要とのことだったのに、痛みがなかなか引かず、DL入り、MRI、各地の医師のセカンドオピニオン、とニュースが入ってくるたびに重傷になってきました。そして今回、シンシナティまで出向いて診察を受けた結果、以下の方針が発表されました。

 ・ 最低4-6週間は練習禁止の上でのリハビリ
 ・ オールスター期間中に再診察
 ・ その結果が悪ければシーズン終了の手術に踏み切る

 現状、バットを振ろうと思えば振れるらしいのですが、ことジマーマンに限っては慎重の上にも慎重をというフロントの方針でこういうことになっています。

080611 @PIT (L1-3)

"やはり打線は水もの、貧打に逆戻り"

Nationals 1-3 Pirates Season 26-41 (streak L1)

Pitching: Lannan(L4-7), Hanrahan, Colome
Hitting: Dukes(1/5 1RBI), Lopez(1/4 1R)

 先発のラナンは不安定な、というかヨレヨレの立ち上がりでしたが、そこを何とかしのげるのが信頼される理由です。初回、いきなり3連打で1点を失ったものの、その後の無死2,3塁は内野ゴロと三振で追加点を許さず、2回は味方の2つのエラーもあって1死満塁とされましたが、併殺で切り抜けました。3回以降もランナーは許しましたが、失点はソロ本塁打による1点のみ。結局、6回を7安打無四球3奪三振の2失点のクオリティ・スタートでした。防御率も3.43とまた少し低下。勝ち星をあげたかったなあ。

 懸念したとおり打線の爆発は続きませんでした。貧打、チャンスに打てないナショナルズ打線に逆戻り。7安打で1得点。ホームランなし。1本出れば、というチャンスは何度もありましたが、ものにできないのもいつもの通り。20残塁を記録しました(ただし、パイレーツは21残塁)。9回はキャップスがマウンドに登り、1死1塁でデュークスが打席に立ち、ウェイティング・サークルにはミレッジという場面がやってきました。ナッツファンとしては昨日の再現を期待しましたが、結果は最悪のダブルプレーで、ミレッジには回りもしませんでした(ただ、デュークスの当たりそのものは非常に鋭い当たりだったので、不運だったとも言えますが)。

 ロッキーズが1-0、9回サヨナラ勝ちを収めたため、4月28日以来のナ・リーグ最低勝率に転落してしまいました。(ア・リーグを見ると、ロイヤルズ、そしてマリナーズがさらに低い勝率です)

2008年6月11日水曜日

Alaniz, Stammen, Rogestad, Baezがオールスターに(A+)

 2位に7ゲーム差を付けぶっちぎりで首位を走り、既に前期の地区優勝を決めているPotomac(A+)から以下の選手がCarolina Leagueを代表するオールスターに選ばれました(California League代表と対戦するそうです)。

SP Adrian Alaniz
SP Craig Stammen
2B Matt Rogelstad
OF Edgardo Baez

 Marrero、Detwilerという2人のトッププロスペクトが、選出されるような活躍ができていないのは残念です。

080610 @PIT (W7-6)


“チーム5本塁打、ミレッジの9回逆転2ランで逆転勝利"

Nationals 7-6 Pirates Season 26-40 (streak W1)

Pitching: Redding, Rivera, Ayala(BS3), Manning, Hanrahan(W2-2), Rauch(S13)
Hitting: Belliard(3/4 2R 3RBI), Young(3/4 1R 1RBI), Milledge(2/4 1R, 2RBI), Dukes(2/5 1R), Guzman(2/5)
HR: Belliard2(4), Young(2), Flores(3), Milledge(5)

 ナ・リーグ最少のチーム本塁打数のナショナルズですが、今日はなんとチーム5本塁打。まず、3点を追う5回、DLからの復帰初戦となるロニー・ベリヤード(Ronnie Belliard)が、反撃ののろしとなる4号ソロ。再び3点差となった7回にはドミトリー・ヤング(Dmitri Young)が2号ソロ。更に1死後、ヘスス・フローレス(Jesus Flores)が3号ソロを放つと、ベリヤードが2者連続、2打席連続となる4号ソロを放ち、同点に追いつきました。ベリヤードは8回にも一時は勝ち越し点となるタイムリーを放っており、3安打で3打点と大活躍でした。脱帽です。昨日は大変失礼なコメントをしてしまいました。

 このまま終われば、素晴らしい逆転勝利、だったのですが、今日の試合はもつれました。8回裏に投入したアヤラが1死も取れずに同点とされて降板すると、後を受けたハンラハンが犠牲フライで勝ち越しを許してしまい、ハートブレイキングな敗戦を覚悟しました。

 迎えた9回表、今シーズンここまでセーブ失敗無しのクローザー、マット・キャップス(Matt Capps)の前にあっさり2死となり、もうダメかと思いましたが、ここでデュークスが2塁打で出塁(今日2安打で打率を.207とし、.200のペーニャを抜きました)。そして、打席にはラスティングス・ミレッジ(Lastings Milledge)。キャップスが投じた初球のストレートをたたいた打球はレフトスタンドへ、劇的な5号逆転2ランとなりました。3番を打つようになってからの8試合では打率.281と調子を上げてきています。5番で振り回すよりは、つなぐ意識のでる上位打線のほうがよいようです。9回裏は、ラウチがきっちり3人で締め、連敗を4で止めました。ロッキーズも勝ったので、ゲーム差なしで最低勝率を逃れている状況は変わりませんが。

 それにしても、負けるときは簡単に負けるのに、6月に入ってからは、どちらも最終盤での逆転2ランでなんとかひっくり返しての2勝しかできないなんて、実力のなさを感じてしまいます。今日の試合では打線がよく打ったので、勢いに乗っていって欲しいところですが、打線はなかなか持続しませんからねぇ。どうでしょうか。

 先発のレディングは、6回を投げて8安打1四球3奪三振で4失点と、今日もぴりっとしませんでした。まあ、初回にホームランなどで3点を失いながらもよく試合を作ってくれた、というべきでしょうか。これで4試合続けて勝ち負け付かずに終わっていますが。

MVP: Lastings Milledge

2008年6月10日火曜日

Ronnie Belliard→Activated

 予定通り、クリッパードは月曜日の登板後にAAAに戻り、代わってロニー・ベリヤード(Ronnie Belliard)がDLから復帰しました。セカンドのポジションは、開幕はベリヤードだったものの一度は実力でフェリペ・ロペス(Felipe Lopez)が奪いました。しかし、そのロペスも近頃はすっかり不調をかこっており、ベリヤードにもセカンドでの出場機会がかなり与えられることになると思います。ロペスがしっかり1番セカンドに定着できるのがベスト・シナリオだったのですが、残念です。

 もっとも、ベリヤードのマイナーでの調整は15打数ノーヒットだったので(これを調整と呼べるのか?)、あまり期待もしていませんが。

080609 Giants (L2-3)

“クリッパードが初登板も5回途中降板、対ジャイアンツ4連敗"

Nationals 2-3 Giants Season 25-40 (streak L4)

Pitching: Clippard(L0-1), Sanches, Colome, Manning, Ayala
Hitting: Milledge(1/2 2BB 2R), Young(2/4), Guzman(2/5)

 まさかジャイアンツに4連敗を喫するとは・・・。ナショナルズと貧打ではいい勝負の比較的弱小球団だと侮っていた私が悪うございました。
 
 タイラー・クリッパード(Tyler Clippard)がナショナルズの一員として初登板。しかし、昨日のモックと全く同じ4回1/3で降板となりました。5安打4四球6奪三振で3失点。4回までは2安打1失点に抑えていましたが、5回につかまり3連打を浴びました。球数が98球となったところで降板。三振の数も多く、内容的には昨日のモックよりも良かったと思います。が、やはり、先発投手たるもの5回途中で降りてもらっては困ります・・・。

 クリッパードの後を受けたブルペンが今日は残りをノーヒットに抑えて打線の反撃を待ちましたが、1点届きませんでした。9安打放ったものの、つながりませんでした。7回裏には1死1、3塁で代打のブーンがダブルプレー。8回裏には1点返して更に2死満塁まで攻め寄せましたがロペスが凡退。9回は1死から代打ニエベスがエラーで出塁し、今一番頼りになるグズマンに回ったため期待は高まりましたが、結果は最悪のダブルプレーでゲームセット。

 それまで5割近い成績を残していたホームでの試合でしたが、7連戦を1勝6敗で終え、休みなしでピッツバーグ、シアトルへのロードに旅立ちました。

2008年6月9日月曜日

Edgardo Baezが週間MVP(A+)

 A+ポトマックのEdgardo Baez外野手がCarolina Leagueの週間MVPに選ばれました。29打数14安打(.483)、3本塁打12打点の大活躍で、シーズン42打点はリーグの打点王に躍り出ています。03年のドラフト4順目指名のプエルトリコ出身の22歳。故障もあり、これまではあまり成績を伸ばせていませんでしたが、今年は順調に成績を伸ばしてきています。

 マイナーにはいい打者がたくさんいます・・・。ナショナルズのほうは、週間も月間もMVPの候補にさえ名前が挙がりませんから・・・。

Prospect Watch (as of 080601)

 ちょっとまとめるのに手間取りました。もう6月に入ってから9日も過ぎており、いろいろと動きがありましたので、(→斜体の部分でその後の動きをフォローしています)

 6月1日終了時点での成績(月間成績ではなく、通算成績)。Van Allen、Zinicola、King, Rhinehartをトップ・プロスペクトリストに追加しました。 シーズンが深まるにつれて、このリストが長くなっていくと思います。

[Pitchers]
G IP W L K BB ERA WHIP
Ross Detwiler lhp (A+) 11 46.0 4 2 50 26 5.09 1.65
Jordan Zimmermann rhp (AA) 4 21.1 1 1 20 11 3.80 1.41
Jordan Zimmermann rhp (A+) 5 27.1 3 1 31 8 1.65 0.84
Collin Balester rhp (AAA)  11 56.1 5 3 45 17 4.47 1.31
Colton Willems rhp (A) 10 53.2 4 4 33 16 4.36 1.25
Cory VanAllen rhp (AA) 5 26.2 3 1 21 7 3.71 1.20
Cory VanAllen rhp (A+)  5 27.1 3 0 19 7 0.66 0.91
Zechry Zinicola rhp (AA) 10 13.0 2 2 11 5 2.08 1.62
Zechry Zinicola rhp (A+) 8 12.1 2 0 15 3 0.00 0.49

 Detwiler、Balester、Willemsはなかなか調子が上がってきません。Detwilerは、奪三振率は高いのですが、オフに投球フォームを変えた影響で制球力が定まらないとか言われています。しっかり調整して欲しいところです。Zimmermann、Van Allen、Zinicolaの3人が素晴らしい投球を見せ5月頭に昇格したのは既報の通りです。さすがにAAでは成績を落としていますが、それでも十分に高評価できる成績です(→Van Allenは6/5にDL入りしてしまいました。ケガの具合は不明。心配です)。5月30日にSmokerがHagerstownで先発しましたが、残念な結果に終わっています。この後Hagerstownに残るのか、A-に行くのかはまだよく分かりません。

[Hitters]
AB R HR RBI AVG OBP SLG SO SB
Chris Marrero 1b (A+)   194 29 8 26 .232 .317 .418 42 0
Michael Burgess of (A) 200 33 12 38 .260 .320 .515 67 3
Justin Maxwell of (AA)   146 35 7 28 .233 .367 .459 28 13
Jake Smolinski of (A)    184 28 4 22 .261 .338 .402 33 1
Stephen King 3B (A)  106 18 2 15 .340 .397 .519 22 2
Bill Rhinehart 1B (A)  210 34 7 49 .319 .373 .519 30 0

 Maxwellは既報の通りDL入り。心配です。Burgessはリーグの本塁打王を走るパワーは文句なし。この1か月で打率を少し上げたものの、三振も相変わらず多いままです。ストライクゾーンをしっかり把握することと、変化球への対応が課題。Marreroは少し調子を上げてきましたが、まだまだ期待には遠いですね。Smolinskiは悪夢のような4月の後、5月は.321/.418/.476という好成績を残しました(→親指の故障でほぼシーズンエンドとの情報が入ってきました。ショックです)

 追加した1人は、Stephen King。06年3順目の期待の20歳。元々ショートでしたが今はサードを守っています。フロリダでのextended spring trainingで力を示し、4月の末に昇格してこの成績。早くPotomacへ昇格させましょう。そしてもう1人、Rhinehartは07年のドラフト11巡目とそこまで高評価ロスペクトではありませんでしたが、組織全体の最多となる49打点をあげるなど、開幕からここまで継続して素晴らしい成績を残してきました。週間MVPも獲得し、South Atlantic Leagueのオールスター(スターター)にも選ばれています。

 その他の選手についてはチーム毎に。 (成績は月間成績ではなく、現所属球団での通算成績)

[AAA Columbus] 
 Tylar Clippard(4-4/3.53/1.31)とGarrett Mock(2-2/3.05/1.21)が次第に調子を上げてきており、メジャー昇格に向けてアピール(→実際、6/8,9にスポットスタートでメジャー登板)。メジャーで打ち込まれて失意の降格となったMike O'Conner(3-0/1.93/1.00)でしたが、マイナーでは打たれませんねぇ。一方Matt Chicoは1試合に登板して打ち込まれた後ヒジの異常でDL入りとなりました。AAで先発投手として好成績を残して昇格してきたBobby Brownlie(1-1/4.41/1.35)でしたがが、慣れないブルペン登板で調子を崩したのか、AAAでは打ち込まれています。ブルペンでは、Brian Sanches(14G/7S/0.98/0.65)とCharlie Manning(19G/6S/1.95/1.19)の2人が素晴らしい成績を残し、メジャーに昇格していきました。

 出遅れていたKory Castoが復帰して週間MVPを獲得する活躍をしたのは既報の通り(→ジマーマンのDL入りに伴い6/3にメジャー昇格。レギュラー三塁手として出場しています)Yurendell de Caster(.280/.354/.427)は依然として好調を維持。AAで.330/.437/.396の好成績を残し昇格してきたJorge Padilla(.261/.357/.390)は、ちょっと苦しんでいます。

[AA Harrisburg]
 Michael Daniel(.312/.355/.429/10SB)、Rogearvin Bernadina(.328/.387/.495/17SB)、Luke Montz(.346/.418/.632/10HR)は依然として好調を維持。Daniels、Bernadinaの2人はメジャー昇格候補の外野手の1,2番手として名前が挙がっています。Ian Desmond(.246/.304/.377)も少し復調してきました(→と思った矢先、6/4にDL入りしてしまいました)

 Zimmermann、VanAllenが加わったローテですが、開幕からのメンバーであるShairon Martis(4W2L/3.19/1.26)、Marco Estrada(6W2L/2.14/1.30)の2人も良い結果を残しています。Estradaは05年のドラフト6順目の右腕。大卒の24歳なのでそろそろ飛躍したいところです。

[A+ Potomac] 
 Detwilerが微妙な投球を続けているポトマックですが、昇格していったZimmarmannに続いて、やはり同期の8順目Adrian Alaniz(7W0L/2.72/1.19)が依然無敗という好投を続けています。AAのローテーションに空きが出れば昇格もあり得るでしょう。

 Leonard Davis(.285/.372/.538/8HR)が4月の末に合流してから、長打のあるところを見せています。Matt Rogelstad(.289/.340/.513/7HR)は安定した成績。

[A Hagerstown] 
 Burgessはともかく、King、Rhinehartに加え他の選手もよく打ちました。Burgess、Rhinehartとともにオールスターに選ばれたSean Rooney(.310/.363/.345)捕手。がんばっていますが、いかんせんパワーが足りません。06年8順目で入団した3年目の22歳ですから、まだまだ伸びしろはあると思います。他にも、昨年のドラフト27順目の22歳のAaron Seuss(.305/.338/.507/8HR)も打ちまくっています。5月は球団マイナー選手最多の7本塁打を放ちました。打撃陣に光る選手が目立つ一方で、投手陣はあまりパッとしませんでした。

Minor League Player of the Month:

Hitter: Bill Rhinehart

5月の成績:115AB 18R 5HR 30RBI .322/.362/.565 0SB

 週間MVP、オールスターに選ばれる成績ですから、文句の付けようがありません。特に月間打点30は驚嘆の勝負強さです。Marreroにブロックされる形になっていますが、いずれ昇格することでしょう。


Pitcher: Adrian Alaniz 

5月の成績:6G 33.0IP 5W 0L 2.73ERA 1.12WHIP 35K

 5勝0敗。素晴らしいとしか言いようがありません。シーズン通じても負け無しですから、昇格は時間の問題。ただし、軟投派の投手なので、どこかで壁にぶつかるような気もしますが。

2008年6月8日日曜日

Rob Mackowiak→Released

 モックのためにロースター枠を作る必要があり、ロブ・マコヴィアク(Rob Mackowiak)外野手が解雇となりました。この成績では時間の問題。本人は、レギュラーで出られなかったので、と言い訳していますが、レギュラー外野陣の惨憺たる状況は周知の通りであり、チャンスがなかったとは言わせません。まあ、解雇と言っても150万ドルは契約上フルに支払われるわけですが・・・。

Rob Mackowiak (as of 080607)
53AB 7R 1HR 4RBI .132/.254/.208 oSB

080608 Giants (L3-6) Garret Mockメジャーデビュー

“メジャーデビューのプレッシャーか、モックが5回に突然崩れ逆転負け"

Nationals 3-6 Giants Season 25-39 (streak L3)

Pitching: Mock(L0-1), Rivera, Hanrahan, Manning, Rauch
Hitting: Milledge(2/4 1R 2RBI), Guzman(2/5), Pena(2/4)
HR: Milledge(4)

 ギャレット・モック(Garret Mock)のメジャー初登板初先発。注目の1人だったので、夜中に起きてライブ観戦してみました。しかし、残念な結果に・・。3月29日のスプリングトレーニングの最終戦で見せた好投にはほど遠い内容でした。とにかく変化球のキレが悪かった。カットボールは高めに浮き、カーブはプレートを大きく外れる。結果として、元々そこまで球威もないストレートに頼ることになり、打たれました。それでも4回までは、バックの好守もあり、さすが貧打のジャイアンツ打線ということもあり、3つの併殺のおかげで無失点に抑えてきました。

 その間に打線も、ミレッジの4号ソロなどで3点をとり、打てないナショナルズ打線としては精一杯、ルーキーのデビュー戦をサポート。ただ、4回、1死1,3塁でハリスが併殺打に倒れ追加点を奪えなかったのが、結果的には痛かった。

 迎えた5回。勝ち投手の権利を意識したのでしょうか。先頭打者にヒットを打たれると、四球とボークで無死2,3塁とし、投手のジトーは何とか打ちとったものの、続く打者にストレートの四球を与えたところで投手コーチがたまらずマウンドへ。しかし、それでも落ち着きは取り戻せず、押し出しの四球を出したところで、交代が告げられました。まだ70球だった、後を受けたリベラが打たれ逆転を許した、とはいえ、モック続投という選択肢はなかったと思います。ヒットを打たれたならともかく、自滅では悔いが残ることでしょう。試合終了後マイナー行きとなりましたが、これは明日登板のクリッパードの枠を空けるためで予定通り。さすがに、もう1度くらいはメジャー昇格のチャンスを与えられるでしょうから、しっかりAAAで実績を積んで、その時こそチャンスをつかんでくれることを期待します(もっとプレッシャーかかるでしょうが・・・)。

 借金は、どんどん増えて14・・。ナ・リーグ最低勝率のロッキーズの足音が聞こえてきました。

Garret Mock、Tyler Clippardがスポットスタート

 オダリス・ペレスが左肩の違和感を覚えたため登板回避。また、先日雨でダブルヘッダーが行われたため、2人のスポットスターターが必要にました。

 で、AAAで調子を上げてきたギャレット・モック(Garret Mock)タイラー・クリッパード(Tylar Clippard)の2人に白羽の矢が立ちました。特にモックは25歳で回ってきたメジャーデビュー。チャンスを活かしたいところです。
 
Garret Mock (As of 080607 @Columbus(AAA))
11G 3W 2L 61.2IP 51K 13BB 3.06ERA 1.22WHIP  
 04年にDバックスにドラフト3順目で指名されて入団し、06年の夏にリバン・ヘルナンデス(Livan Hernandez)とのトレードでマット・チコ(Matt Chico)とともに移籍してきました。もともとはチコよりも評価の高いプロスペクトでしたが、ヒザの故障で遅れました。

Tylar Clippard (As of 080607 @Columbus(AAA))
12G 4W 4L 60.2IP 59K 25BB 3.41ERA 1.20WHIP
 03年にヤンキースにドラフト9順目で指名され入団し、昨シーズンメジャーデビューを果たしましたが、先発事情の苦しいヤンキースで無理に昇格させられた感もあり、定着できるほどの成績も残せず(3勝1敗も防御率 6.33)、このオフにトレードで移籍してきました。

080607 Giants (L0-6)

"ヒル8回途中まで好投も、また援護なし"

Nationals 0-6 Giants Season 25-38 (streak L2)

Pitching: Hill(L0-3), Ayala, Hanrahan
Hitting: None 

 7回を終わって0-0の投手戦でした。ナッツの先発は今シーズンまだ勝ち星のないヒル。7回まで無失点。8回1死から連打を浴びて降板し、アヤラが打たれたため自責点は2となりましたが、3回から6回の4イニングを12人で抑えるなど好投してくれました。

 そのヒルの後を受けて、0-0、8回1死1,3塁の場面で出てきたアヤラでしたが、シングル、四球、シングルの後、ルーキーのジョン・ボウカー(John Bowker)に満塁弾を打たれ、あっという間に6点を失ってしまいました。緊張感の切れた試合はこんなものです。打たれたのは確かにアヤラでした。でも責める気にはなれません。 問題は今日も打線。ジョナサン・サンチェス(Jonathan Sanchez)以下の前にシングルのみの4安打。完封負けでは・・・・。

080606 Giants (L1-10)

"バーグマンが復帰後初の炎上、大敗"

Nationals 1-10 Giants Season 25-37 (streak L1)

Pitching: Bergmann(L1-3), Colome, Sanches, Manning
Hitting: Dukes(1/4 1RBI)

 再昇格後、ずっと好投してきたバーグマンでしたが、今日は序盤から打ちこまれました。3回までに8失点と大炎上。特に最後にホセ・カスティーヨに3ランを打たれて、試合終了。カスティーヨの一発については、打たれる直前にファーストのブーンがファールフライを落としたという可哀そうな面もありましたが、いずれにせよ、今日は駄目でした。アウトにとっていたのもいい当たりが偶然外野手の正面をついたものが多かったほどですから。

 打線は、ティム・リンセカム(Tim Lincecum)の前に手も足も出ず。一線級の投手が出てくるとすぐこうなります。

2008年6月7日土曜日

08 Draft #12-50

 12位以下の指名選手は以下の通り。と、簡単に済ませようと思ったのですが、42位で日本人が指名されていました。

 鷲谷修也外野手。北海道出身。駒大苫小牧高校では田中将大投手(楽天)と同期で、甲子園優勝メンバー。卒業後アメリカに野球留学中。本人のブログも発見しました(http://ameblo.jp/washiya/)。本人は今年は契約するつもりはないようです。42位では、それがいいと思います。

 ナショナルズは、春の前川勝彦(どこ行ったんだか・・・)の件といい、日本市場に対してアピールしたいという意思が見え隠れしています。今のところ日本での知名度が低いことは否定しようもありませんが、ちまちまやってないで、どうせならダルビッシュに1億ドルくらい費やしてほしい。

12. William Atwood, LHP U of South Carolina at Columbia
13. Blake Stouffer, 2B Texas A&M
14. Harold Coleman, RHP LSU
15. JP Ramirez, OF Canyon HS (TX)
16. Tyler Moore, 1B Mississippi State
17. Jose Lozada, SS Bethune-Cookman College
18. Bobby Hansen, LHP Lewis Palmer HS (CO)
19. Stephen Lombardozzi, Jr SS St Petersburg JuCo
20. Nicholas Akins, OF Riverside CC (CA)
21. Michael Guerrero, OF Mississippi
22. Chris Curran, 2B Miami Dade CC (FL)
23. Derrick Phillips, OF Westminster Christian Academy (MO)
24. Christopher Kelley, RHP Rice
25. Joseph Garrett, LHP College of Charleston
26. Cory Mazzoni, RHP Seneca Valley HS (PA)
27. Chris Solis, CA U of Incarnate Word (TX)
28. Nicholas Arata, SS Florida Atlantic Univ
29. Christopher Heston, RHP Seminole CC (FL)
30. Casey Whitmer, RHP U of Texas
31. Bryan Harper, LHP Las Vegas HS (NV)
32. Scott Silverstein, LHP St Johns HS (DC)
33. William Cather, OF University of Maine - Orono
34. Brian Pruitt, OF Stetson (FL)
35. Clayton Dill, LHP Missouri Baptist College
36. John Lambert, LHP Santa Fe CC (NM)
37. Casey Selsor, LHP Ronald Reagan HS (TX)
38. Ronnie Labrie, 3B Lynchburg College (VA)
39. James Keithley, SS U of Texas - San Antonio
40. Avery Barnes, OF Florida
41. Mike Rayl, LHP Palm Beach CC (FL)
42. Naoya Washiya, OF College of the Desert JuCo
43. Anthony Meo, RHP Cranston HS West (RI)
44. Juan Padron, 1B Rice
45. Colin Rooney, SS Saddleback CC
46. Robert Brantly, C Chaparral HS (CA)
47. Anthony Coletti, LHP South Broward HS (FL)
48. Alex Dickerson, OF Poway HS (CA)
49. Robert Zimmerman, OF Osceola Senior HS (FL)
50. Fernando Frias, OF George Washington HS (NY)

08 Draft #2-11

 結局2日間のドラフトでナショナルズは50人の選手を指名しました。フロントによると、11順目までの選手を"impact players"と考えて、確実に契約を結びたいと考えているとのことなので、まずは、11順目までの選手について、いろんなところから拾ってきたスカウティング・リポートのポイントとともに(真偽のほどは不明)。

2. Destin Hood, OF, St Pauls Episcopal HS (AL) , R/R, 6'01", 180, 1990-04-03
 粗さが目立つもののパワーが魅力の強打者。守備でも粗さが目立つため、高校時代のショートから外野にコンバートされることは確定的。フットボールでのアラバマ大への進学の意向が示されていた。契約できるか?

3. Daniel Espinosa, SS, Cal St Long Beach, S/R, 6'00", 190, 1987-04-25
 大学では、クロスビー(OAK)、トロウィツスキー(COL)、ロンゴリア(TB)の後継者。彼らほど攻撃力は期待できないが、守備は素晴らしい。将来はユーティリティー・プレイヤーか?

4. Graham Hicks, LHP, George Jenkins HS (FL), L/L, 6'05", 170, 1990-02-09
 まだまだ成長途上。大成が期待される長身の高校生左腕。

5. Adrian Nieto, C, American Heritage School (FL), S/R, 6'00", 1989-11-12
 名門高校で、全体3位指名のHosmerとチームメイト。強肩、好打で、(BAによると)全体でも73番目、高校生捕手としては2番目に高い評価を得ていたが、ここまで残っていた。ヒジのけがもあって評価を落としたか。

6. Paul Demny, RHP, Blinn College, R/R, 6'03", 220, 1989-08-03
 90マイル台半ばの直球を投げるということ以外、あまり情報がない。意外に受け止められた指名。

7. Daniel Killian, C, Kellogg CC, L/R, 6'04", 195, 1989-01-14
 強肩。昨年のドラフトでもナショナルズが32位で指名したものの契約には至らず。

8. Ricardo Pecina, LHP, U San Diego, L/L, 6'00", 215, 1987-07-01
 全体4位でオリオールズに指名されたBrian Matuszとサンディエゴ大でローテーションを組んでいた左腕。

9. John Higley, OF, Sacramento CC, R/R, 6'03", 1988-06-21
 選球眼も併せ持つパワーヒッター。ヒザの故障で07年を全休。今シーズンはファーストを守り、打撃成績もそこそこ残している。

10. Tom Milone, LHP, U Southern California, L/L, 6'01", 205, 1987-02-16
 直球は85マイル前後ながら、抜群の制球力とチェンジアップで三振を取れる。

11. Marcus Jones, OF, North Carolina St U, R/R, 6'03", 195, 1986-09-09
 足のある外野手。打撃に粗さが残る。高卒時の05年にもナショナルズが38位で指名していた。

2008年6月6日金曜日

Aaron Crow (RHP): 08 Draft #1

 ドラフト1順目全体9位でナショナルズが指名したのは、Aaron Crowでした。右の先発投手です。今年のドラフトでは最高と(BAによると)評される動きの95マイル前後のストレートにスライダーとチェンジアップを交える投球スタイル。内外角にしっかり投げ分けるコントロールもあり、ほぼ完成された投手だと言われています。ちなみに(あまりアテにはなりませんが)、今シーズンの成績は、15試合に先発、13勝無敗、防御率2.35、とのことです。完封は4試合。43イニング連続無失点というNCAA史上歴代4位の記録を樹立しました。



 全体1位から8位の指名は以下の通り。ロイヤルズはスコット・ボラスをアドバイザーとするために指名順が落ちるのではないかと言われていたHosmerで勝負に出ましたね。契約できるでしょうか。

1. TB SS Tim Beckham Griffin HS (GA)
2. PIT 3B Pedro Alvarez Vanderbilt U
3. KC 1B Eric Hosmer Am. Heritage Sch. (FL)
4. BAL LHP Brian Matusz U of San Diego
5. SF C Gerald Posey Florida State U
6. FLA C Kyle Skipworth Patriot HS (CA)
7. CIN 1B Yonder Alonso U of Miami
8. CWS SS Gordon Beckham U of Georgia


 Gordon Beckhamが残っていれば、そちらに行くべきだったと思いますが、残る選手では最もいい選択だったと思います。他の選択肢としては、両打ちの一塁手Justin Smoakがありました。Alonsoより上という評価もあるSmoakですが、ボーデンGMによれば、スカウト・フロントが全員一致でCrowを支持したとのことです。投手としては2番目の、右腕としては最も高い評価を得ていた投手で、全体4位や5位で指名されるとの予想もあった中で9位まで残っていたのですから、当然の選択だったと思います。ちなみに、Smoakは全体11位でレンジャーズが指名しました。

 契約に大きな障害はないようです。どのくらい通用するものなのか、早く契約して投げて欲しい。

080605 Cardinals (L1-4, W10x-9(10))

 昨日の試合が雨で流れたためダブルヘッダーで開催。あまりの貧打に打線を大きく組み替え、2番にデュークス、5番にカストを入れました。この新打線が、1試合目では機能しなかったものの、2試合目には大ブレークしました。

[Game 1] "打線の組み替えも不発、ラナンを援護できず"

Nationals 1-4 Cardinals Season 24-36 (streak L4)

Pitching: Lannan(L4-6), Hanrahan, Ayala
Hitting: Guzman(2/5), Casto(1/2 2BB 1R)

 9回を除き毎回ランナーを出しながら、1点のみ。残塁は実に20を計上しました。特に、初回の1死1、3塁を逃したのが痛かった。相手先発が4月の月間最優秀投手のトッド・ウェルマイヤー(Todd Wellemeyer)だったので、仕方ないとも言えますが。

 先発は、ラナン。コントロールに苦しみながらも6回を4安打4四球の内容で、失点は4回にトロイ・グロースに打たれた2ランのみのクオリティ・ピッチでしたが、負けがついてしまいました。自軍が点をとってくれない中で投げるピッチャーは本当にかわいそうです。これで過去4試合の得点は、0,0,1,1です・・・。

[Game 2]"大爆発のデュークスが、最後は逆転サヨナラ2ラン"

Nationals 10x-9 Cardinals (10) Season 25-36 (Streak W1)

Pitching: Redding, Rivera(H7), Manning(H2) Ayala(H15), Rauch(BS3), Sanches(W2-0)
Hitting: Guzman(4/6 3R 1RBI), Dukes(4/6 3R 4RBI), Boone(3/4 2R 2RBI), Casto(3/4 1BB 2RBI)
HR: Dukes(1)

 長く打率1割にも満たない不振が続いていたイライジャ・デュークス(Elijah Dukes)が突然の大爆発。四球での出塁が増えるなど徐々に調子を上げてきたこともあり、今日の第1試合から2番に起用されていましたが、この試合では、初回にタイムリー3塁打を放つと、3回にもタイムリー。そして1点を追う延長10回無死1塁、カージナルスのクローザー、ライアン・フランクリンがカウント2ー2から投じた外角のストレートをひっぱたいた打球はセンターへの大飛球。手応えでスタンドインを確信したのでしょうか、打席から3歩ほど出たところで、デュークスは既にガッツポーズ。ようやく出た今シーズン第1号は、チームを大逆転負けでの5連敗という泥沼から救う、貴重な、逆転サヨナラ2ランとなりました。第1試合と合わせ、今日1日で10打数5安打と打ちまくり、打率を5分以上あげました(まあ、これでようやく2割を超えたというレベルなわけですが・・・)。あと2塁打が出ていればサイクルだったのに惜しかった。

 序盤から久しぶりに打線が火を噴き、3回を終えて7-0。今日はこのまま圧勝かと思われましたが、先発のレディングがぴりっとせず、6回表2死からメジャー初打席のピッチャーのマーク・ウォーレル(Mark Worrell)に3ラン本塁打を打たれるなど、6点を返されてしまいました。何やってんだか(怒)。その後は両軍のリリーフが頑張り、試合は8-6のまま9回まで進みました。9回表、マウンドにはラウチが登り、もう大丈夫かなと思っていましたが、なんと2死から連続タイムリーを浴び同点にされてしまいました。ずっと好投を続けており、セーブ失敗となると4月17日以来ですから、ラウチを責める気にはなりません。

 延長戦に入り、10回表にサンチェスがホームランを打たれて勝ち越しを許し、流れからいって負けを覚悟し、なんという酷い試合かと記事の構想を考えていたところ、その裏まさかまさかのドラマが待っていました。興奮、というよりも、ほっとした、というのが正直な感想です。

MVP: Elijah Dukes

2008年6月4日水曜日

080603 Cardinals (L1-6)

"雨の中、集中力を欠いたプレーで、最多の借金11"

Nationals 1-6 Cardinals Season 24-35 (streak L3)

Pitching: Perez(L2-5), Colome, Sanches, Manning, Rivera, Rauch
Hitting: Casto(1/3)

 ジマーマンDL入りというニュースから始まった今日の試合。2度の雨による中断を含め試合終了が午前0時を回る長い試合となりましたが、ミスばかりが目立ち、ほとんどいいところなく、惨敗で終わりました。喝だ!

 先発はペレスでしたが、いきなり初回に、集中力を欠いたとしか思えないような2つのプレー(①1死1塁からピッチャーゴロで1-4-3と転送したのにベース踏み損ねと送球ミスで1死も取れず、②レフトへのライナーをワンバウンドで抑えられず後逸)の後、ヤディアー・モリーナ(Yadier Molina)に3ランを打たれるなどで4失点(自責点は1)。更に悪いことに、3回を投げたところで、左肩の痛みを訴えて降板。ケガの程度はよく分かりませんが、試合後、少なくとも次回登板は回避することがアクタ監督から示されました。開幕スターター9人のうち実に6人がケガで離脱なんて・・・。

 その後も、4回にはダブルスチールであっさりホームインを許し、5回には投手のカイル・ローシュ(Kyle Lohse)にタイムリーを打たれて追加点を取られるなど、間の抜けた点の取られ方で点差を広げられました。

 まあ、今のナッツ打線はそんな追加点も不要だったかもしれません。内野安打の間に1点を取って、辛うじて完封は免れた、といった感じです。昇格してきたコーリー・カスト(Kory Casto)に早速ヒットが出たのが唯一の明るい話題でした。

Kory Casto→Nats

 DL入りしたジマーマンの代役として、コーリー・カスト(Kory Casto)が昇格しました。

 本人も、こんなに早くチャンスが来るとは思っていなかったでしょう。05年、06年と2年連続でチームのMinor League Player of the Yearに選ばれ、トッププロスペクトの1人として期待されて07年シーズンを迎えました。ところが、開幕直後にメジャーデビューを果たしたものの、さっぱり打てず(16試合で打率.130ホームランなし)、5月中旬には降格、更にAAAでも不振を極めるというキャリア最悪のシーズンとなってしまいました。

 そして、今シーズン。ほとんど忘れられた存在となり、なかなかチャンスは与えられないだろうと言われていましたが、(ケガで出遅れはしましたが)AAAで週間MVPを獲得したことに、ジマーマン(他多数)の離脱という巡り合わせでチャンスが与えられました。守備位置は本来のサードに加えてファースト、それに外野も守れます。
 
 頑張ってほしいなともちろん思いますが、フロントは、そこそこ活躍してトレード価値が上がってくれればいいと思っているのではないか、というのがもっぱらの観測です。どちらにしても、カストとしては、発憤するしかないわけですが。

2008年6月3日火曜日

Ryan Zimmerman→DL

 ライアン・ジマーマン(Ryan Zimmerman)がキャリア初のDL入りとなってしまいました。5月18日のオリオールズ戦で2塁にヘッドスライディングしたときに痛めた左肩の痛みが引かないため。更に検査をしてみて、手術に踏み切る可能性もあるとのことです。離脱期間がどのくらいになるかは未定。

AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
March/April 116 11 3 13 .233 .270 .362 0
May(25日まで) 90 13 5 14 .289 .319 .511 0


 不調の4月を終え、調子が上がってきた矢先でもあったし、なんといってもチームの顔たるジマーマンがいないなんて・・・。ますます球場に足を運ぶファンが減ってしまいます。 一日も早い復帰を願います。

 それにしても、ケガの多いこと・・・。ジマーマンに加え、ジョンソン、カーンズ、ベリヤード、ロデューカ(ここまで開幕スタメンのうちの5人)、エストラーダ、チャド・コルデロ。ロデューカを除いて復帰のメドは立っていません。

月間MVP(May 2008)

 5月の個人成績から、月間MVPを選んでみました。

Hitter of the Month: Cristian Guzman

(080501-080531)
AB R HR RBI AVG OBP SLG SB
Ryan Zimmerman 90 13 5 14 .289 .319 .511 0
Felope Lopez 107 10 0 6 .234 .297 .318 0
Lastings Milledge 101 10 2 11 .228 .295 .347 8
Cristian Guzman 117 23 3 12 .316 .339 .487 3
Aaron Boone 69 9 5 11 .290 .351 .580 0
Jesus Flores 53 6 1 13 .340 .417 .528 0

 ジマーマンが25日の試合を最後に離脱。その時点で、グズマンに決まりました。4月を上回る成績を残し、好調がまぐれではないことを示しました。マルチヒットも11試合。シーズン200安打、100得点を超えるペースを維持しています。現時点で、オールスター(各チーム1人は出場することになる)に一番ふさわしい活躍をしているのは、間違いなくグズマンでしょう。

 全体に低調な打線の中で、フローレスのがんばりには目を見張るものがあります。10日に昇格してからずっと好調を維持しており、また守備・リード面でも成長が見られることから、ロデューカがDLから復帰してきてもレギュラーの座は確保できそうです。ブーンは、ジョンソン、そしてジマーマンの離脱で出場機会が増えてきました。先発に限ると3割を超える打率を残しており、当面、打線の軸になります。でも、ブーンが中軸を打たなければならないなんて情けない話ですが・・・。ミレッジは、盗塁に目覚めた感じです(笑)。
 
Picher of the Month: Jay Bergmann

(080501-080531)
G IP W L S K ERA WHIP
Odalis Perez 6 34.2 2 1 0 21 4.93 1.47
Tim Redding 6 35.0 3 1 0 22 3.86 1.34
John Lannan 6 33.1 2 3 0 22 4.32 1.41
Shawn Hill 4 22.1 0 1 0 14 4.43 1.66
Jay Bergmann 4 27.2 1 1 0 30 1.30 0.90
Luis Ayala 15 16.0 1 2 0 14 6.19 1.25
Joel Hanrahan 12 20.1 1 1 0 21 2.66 1.13
Jon Rauch 14 14.1 1 1 7 12 0.63 0.63

 開幕から不調で一度はAAAに落ちたバーグマンでしたが、15日に昇格すると3試合19回1/3を0点に抑えました。4試合目もソロホームランを4本浴びましたが内容は良くて、8回を完投しました。勝ち星が伸びないのは打線が打線ですから仕方ない。イニング数を上回る奪三振も魅力的です。

 先発投手陣は軒並み成績を下げましたが、そんな中でレディングが3勝。二桁勝利に向けて順調です。リリーフ陣は、ラウチが素晴らしい投球。コルデロがいない中で、しっかり守護神を務めています。セットアッパーはアヤラが一時期打ち込まれたものの、また調子を上げてきました。ハンラハンは春の期待にようやく応えてくれました。

Rookie of the Month: John Lannan 

 チャーリー・マニングがメジャーデビューを果たしましたが、ラナンとは比較になりません。日本語の某月間誌の7月号では新人王レースを争う1人として紹介されていました(WHIPが物足りない、と評されていましたが)。

5月終了時点の成績(08)

 5月は13勝16敗と3つの負け越しでした。3連敗が一度あっただけで、勝ったり負けたりしながら、徐々に上位からは離されていきました。5月31日終了時点の成績は以下の通り。

National League East (as of 080531)
W L % GB
Florida 31 23 .574 -
Philadelphia 32 25 .561 0.5
Atlanta 29 27 .518 3.0
New York 27 27 .500 4.0
Washington 24 33 .421 8.5

 スタッツ(ナ・リーグ16チーム中の順位)を見ると、打撃成績も投手成績も軒並み落ちています。 エラーの数が少ないことは立派だと思いますし、ミレッジの開眼で盗塁はちょっと上向いてきましたが・・・。(矢印は前月からの変化)

Team Offence (as of 080531)
総得点 217 14 位 →
打率 .233 16 位 ↓
出塁率 .309 15 位 ↓
長打率 .353 16 位 ↓
本塁打 40 14 位 →
盗塁 23 11 位 ↑

Team Defense (as of 080531)
総失点 268 12 位 →
防御率 4.43 12 位 ↓
奪三振 388 7 位  ↓
被本塁打 65 13 位 ↓
エラー 28 2 位 ↑

Burgess、Rhinehart、Rooneyがオールスターに(A)

 South Atlantic Leagueのオールスターに以下の3選手が選ばれました。

 CA Sean Rooney
 1B Bill Rhinehart
 OF Michael Burgess

 RhinehartとBurgessはスターターです。対して、投手陣は1人も選ばれませんでした。ちと寂しいですね。
 

2008年6月2日月曜日

Pre-Draft Ranking (BAなど)

 いよいよドラフト(6/5-6)が近付いてきました。上位指名有力選手を5/23付のBAのランキングで紹介しておきます。

1. Pedro Alvarez 3B-1B Vanderbilt
 早くから全体1位指名の声の強打者。右手のケガとボラス(アドバイザー)が指名順を下げるか。

2. Brian Matusz LHP San Diego
 直球は90マイル台前半ながら、カッターをはじめとする変化球を交え三振を奪う。コントロールも良い。

3. Tim Beckham SS HS(GA)
 走攻守のそろったスター候補。パワーだけは未知数。

4. Buster Posey CA Florida State
 完成度が高くメジャーのレギュラーは間違いないと言われる。

5. Aaron Crow RHP Missouri
 95マイル前後の直球とスライダーが武器のトップ右腕。コントロールもまずまず。

6. Gordon Beckham SS Georgia
 多少荒さが目立つがショートにしてはパワーのある打撃が魅力。ただし、ショートとしてこの先もやっていけるかどうかは微妙な守備力。

7. Eric Hosmer 1B HS(FL)
 アメリカの中田(日ハム)。早くから将来を嘱望された大型(6フィート4インチ)アスリート。左横手から95(98?)マイルの直球を投げるなど投手としても非凡だが、打者として指名される予定。もちろんパワー溢れる打撃も一流。ただし、ボラスがアドバイザーのため、大学進学の可能性も。

8. Justin Smoak 1B South Carolina
 6フィート4インチという巨漢の強打のスィッチヒッター。パワーはもはやメジャー級。ファーストしか守れない。

9. Kyle Skipworth CA HS(CA)
 強肩、好打の左打者で、Joe Mauer(MIN)の再来とも言われる。18打数連続ヒットというとんでもない記録も。

10. Tanner Scheppers RHP Fresno State
 大学に入ってから投手に転向。90マイル台半ばの直球とスライダー。コントロールも悪くない。

11. Shooter Hunt RHP Tulane
 90マイル前半の直球に、縦に割れるカーブとチェンジアップで三振が取れるが、コントロールに難あり。

12. Yonder Alonso1B Miami
 好不調の波が小さくコンスタントに好成績を残してきた打撃が魅力。広角に打て、かつそこそこパワーもある。選球眼も良い。

13. Aaron Hicks OF/RHP HS(CA)
 俊足巧打のセンター。守備も良い。97マイルに達したこともある直球を投げるが、本人も野手としてやっていくつもり。

14. Christian Friedrich LHP Eastern Kentucky
 素晴らしいカーブとコントロールで抑えるが、直球は90マイルがやっと。Barry Zito(OAK)タイプ。

15. Tim Melville RHP HS(MO)
 コントロールが悪く、成績は伸びないが、90マイル台半ばに達する直球が魅力。


 こうして見ると、キーワードは、「大学生投手」、「ショート」、「キャッチャー」、「パワー」、そして「ボラス」って感じですね。

 ナッツの1順目指名権は9番目ですが、どの選手を指名することになるでしょうか。

 3年先のポジションを考えると、キャッチャー(フローレス)とサード(ジマーマン)は堅いでしょう。それにトッププロスペクトのMarreroがいて他にも人材豊富なファーストも足りている。すると、ポジション的には、やはり二遊間と外野手かな。他方で、パワーバットが少ないという事実もあります。もちろん先発投手候補は何人いても良いです。

 ところで、ここ数年のナショナルズの指名方針は、ポジションのことは考えず、残る中で最も価値が高い選手を指名するという方針なので、キャッチャーやファーストでも指名する可能性はあると思います。Mock Draftなんかでは、Alonsoという予想が多いです。

(個人的に、ここまで真剣にドラフト前の情報を読み込んだのは初めてなので、当日がとても楽しみです。)

080601 @ARI (L0-5)

“今日はハーレン以下に沈黙、連続完封負け"

Nationals 0-5 D-Backs Season 24-34 (streak L2)

Pitching: Hill(L0-2), Sanches, Manning
Hitting: None

 初回、1、2番に2連打の後、3番に3ランを食らって1死も取らないうちに0-3。実は、午前5時に起きたのですが、MLB.TVに接続しようとしているうちにこうなったので、もう見る気が失せて、もう一度寝ちゃいました。

 ヒルは、その後も打たれ、ホームランとワイルドピッチで1点ずつ失い、4回まで投げて7安打5失点。とにかく球が走っていなくて、打ち込まれました。今シーズン最悪・最短の投球内容でした。また腕の調子悪いのかなあ。中10日で投げなきゃもたないのだろうか・・・。リリーフは、サンチェス・マニングのコンビが計4回を1安打無失点に抑えましたが、こんな一方的な試合の中で抑えてくれてもなあ。

 打線は、昨日に続き完封負け。わずか4安打。お話になりません。ジマーマンはまだ出てきません。MRIを撮るかもしれないとのこと。それって、重症?

 2カード連続の負け越しで、借金がシーズン最多の10に並んでしまいました。明日は1日お休み。リフレッシュして行きましょう!

2008年6月1日日曜日

080531 @ARI (L0-4)

“ウェブの前に打線沈黙、バーグマン完投負け"

"Nationals 0-4 D-Backs Season 24-33 (streak L1)

Pitching: Bergmann(L1-2)
Hitting: Milledge(2/3 1HBP 2SB)

 今日も録画で見ました。

 1時間52分。両投手とも無四球完投の非常に進行の速い試合でしたが、あらためてホームランの何たるかを感じる試合になりました。

ナッツ先発はジェイ・バーグマン(Jay Bergmann)。マイナーから再昇格してから3試合無失点を続けて迎えた試合でしたが、今日も好投しました。とにかくストライク先行で、8回を完投し、被安打7無四球8奪三振。テンポの良い投球で、最終的な球数でも105球。自身メジャー初、球団としても2006年8月以来という完投でしたが、ただ、ヒットのうち4本がソロホームランで、負け投手になってしまいました。でも、内容はよかった。ベンチ、ファンからの信頼を勝ち得る投球でした。
 
 Dバックスの先発は、開幕9連勝も記録したサイ・ヤング賞最右翼のブランドン・ウェブ(Brandon Webb)。直近は2連敗中とはいえ、さすがに今のナッツ打線では歯が立たず、ミレッジが一人で頑張っていましたが、焼け石に水とはこのこと。散発の6安打無四球8三振で3塁さえ踏ませてもらえませんでした。

 今日のことは忘れて、切り替えて明日頑張りましょう。