2009年6月4日木曜日

2009 Pre Draft Ranking

 今年もドラフト会議まであと1週間を切りました。

 もう皆さんご承知の通り、我がナショナルズは全体1位指名権を有しています。例年であれば、この1位指名権でどの選手を指名すべきか、ファンを含めて盛り上がるところですが、今年に限っては議論の余地はありません。

 「第1回選択希望選手、ワシントン、スティーブン・ストラスバーグ、20歳、投手、サンディエゴ州立大学」 という故パンチョ伊東氏の声が聞こえてくるようです。

 Strasburgを除くと、今年のドラフトは選手層が必ずしも厚くないというのが一般的な評価のようです。全体2位(マリナーズ)で指名される選手さえはっきりしません。特に打者は極めて少なく、1順目では投手が多く指名されそうだという観測が強いです。台風の目になりそうなのが***** ****とTanner Scheppersという昨年のドラフトで指名されながら独立リーグで浪人していた2投手であることが状況を物語っています。

 ナショナルズは全体1位に続き、昨年全体9位で指名した***** ****と契約できなかったことに伴う補償として全体10位の指名権を有しています。むしろ、こちらでどの選手を指名するかに注目が集まっています。制度上、この指名権の次の補償はないので、契約に障害のない選手を指名しに行くのではないかという観測が強いのですが、Mike Rizzo GMはBAのインタビューに対して「best talent availableを指名する」という姿勢を強調していました。うーむ、リスクは避けて欲しいなぁ。でも、あまり評価の低い選手を指名しても悲しい・・。

 以下に、BAのトップ15 (5月28日現在)を並べてみました。このあたりまでの選手を指名してくれるとうれしいです。(なお、寸評は各種記事を切ったり貼ったりして作成したので、あまり信用しないでください)

1) Stephen Strasburg, RHP San Diego State
 いまさら言うまでもありませんね。Onece in Generationとさえ言われるスーパープロスペクト。コマンドされた100マイルを超えるファストボールとスライダーの前に、大学生ではバットに当てることさえ難しかったという印象です。ボラスがアドバイザーということもあり問題は契約金。上は5000万ドルという声も聞かれますが、さてさて。

2) Dustin Ackley, CF University of North Carolina
 今年のドラフトで最高の評価を得ている打者。パワーは平均的と言われているが、選球眼に優れ、打率(3季連続4割超)、出塁率は高水準で安定した成績を残してきた。 俊足で盗塁もでき、リードオフにと期待される。今季は主に一塁を守っていたが、スピードがあることからセンターを守ることもできる。唯一の欠点は肩が強くないこと。この選手もボラスがアドバイザー。(先週のNCAA Regional Roundでは、3試合に出場して、14打数10安打と打ちまくりました)

3) Donavan Tate, CF Cartersville HS (GA)
 今年のドラフトでは最も運動能力に優れた選手で、BAのスカウティングレポートでは比較対象としてJeff Francoeurの名前がある。しかし、選球眼をはじめまだまだ技術的には未成熟。野球とフットボールでノースカロライナ大学に誘われており、契約は難しいとも言われている。ボラスをアドバイザーにしていることも加わって、指名順は下がる可能性も高い。

4) Kyle Gibson, RHP University of Missouri
 ようやくボラスのクライアントではない選手が登場です。大型右腕だがフォーシームの剛速球ではなく、手元で微妙に変化する(沈む)ツーシームのファストボールにスライダー、チェンジアップを交えて勝負するタイプ。制球力を付け、今季評価を上げた。スムーズな投球モーションも高評価。 (NCAA Regionalでは1試合に先発し、8回無失点)

5) Jacob Turner, RHP Westminster Christian Academy (MO)
 スリークォーターからのフォームで今季98マイルを記録し、評価を急上昇させた。制球力に磨きをかける必要はあるが、変化球も操り、高校生としては完成度が高い。ボラスをアドバイザーに付け、高校生史上最高額となるボーナスを要求している。Rick Porcelloと比較する声もあるが、これはボラスの情報操作か?

6) Alex White, RHP University of North Carolina
 90マイル台半ばのファストボールとスライダー、スプリッターが武器だが、今季の成績はいまひとつ。シーズン中に投球フォームを変更した影響もあり、安定感に欠ける。良い日は良いが悪い日は悪い。制球力が最大の課題。運動能力は高く、まだ伸びる余地が大きいと見られている。(NCAA Regionalでは5回途中5失点KO、勝ち負けつかず)

7) ***** ****, RHP Forth Worth Cats
 ノーコメント。ノーコメントでお願いします。

8) Tyler Matzek, LHP Capistrano Valley HS (CA)
 豊作といわれている高校生投手の中でも最高の評価。90マイル台前半のファストボールに加え、スムーズな投球動作、制球力、変化球の切れが高評価の理由。将来性豊かなレフティ。BAのスカウティングレポートではエンゼルスのJoe Saundersと比較されている。オレゴン大学への内定を得ているが、プロ入りの可能性は十分ある。

9) Tanner Scheppers, RHP St. Paul Saints
 奪三振率が高いファイアーボーラー。昨年のドラフトでは、肩の怪我のため指名順が下がり(2順目全体48位でパイレーツが指名)、1年浪人。怪我については問題なし。今季は独立リーグで投げ、コントロールは今ひとつながら、球速は98マイルを記録。カーブ、チェンジアップの習得中。

10) Matt Purke, LHP Klien HS (TX)
 数々の豪腕を算出してきたテキサス州の高校生投手。サイドハンドに近い投球フォームで94マイルまで到達するファストボールが最大の魅力。体格がさらに大きくなれば球速はさらに上がると見られている。テキサス・クリスチャン大学から誘われていて、多額のボーナスを希望しているため、契約に至るかどうかは微妙。

11) Shelby Miller, RHP Brownwood HS (TX)
 こちらもテキサスの高校生。ファストボールへの評価が非常に高い。常時90マイル台前半、最速では96マイルの上に、非常に手元での変化が大きく、有効な球種となっている。 カーブ、チェンジアップのコントロールはまだまだ。テキサスA&M大学から誘われているが、プロ志向と言われている。

12) Zack Wheeler, RHP East Paulding HS (GA)
 95マイルに到達するファストボールとスラーブが武器。投球フォームは未完成で球速はもう少しあがるとの見方もある。カーブが使える球となればかなりいい投手になれると見られている。全体7位で地元のアトランタの指名が確実と言われている。

13) Grant Green, SS USC
 昨年夏のCape Cod Leagueで評価を上げ、今季が始まるまではEvan LongoriaやTroy Tulowitzkiと比較されるほどの逸材と言われていた。今季は序盤の不振(軽い怪我もあった)で評価を下げたが、シーズンが進むにつれ成績を戻してきた。四球で歩くことは少ない。守備はゴールドグラブ級との評価。ボラスのクライアント。

14) Mike Leake, RHP Arizona State
 体格が大きくないため過小評価されているが、運動能力には優れている。支配的な球はない(ファストボールは90マイル程度)ものの、低いアームスロットの投球フォームから繰り出される制球力のある変化球で、コンスタントに好成績を残してきた。グラウンドボールピッチャー。与四球は非常に少ない。(NCAA Regional Roundでは15三振を奪い、1失点完投勝利)

15) Tim Wheeler, OF Sacramento State
 左打ちの大型のパワーヒッター。肩、足は平均レベルで、典型的な両翼型の選手。昨夏のCape Cod Leagueで評価を上げ、今季も期待に違わない成績。

 以上が、トップ15。以下もBAによる32位(全体1順目の指名予定数)まで簡単に紹介しておきます。

16) Bobby Borchering, 3B Bishop Verot HS (FL)
17) Rex Brothers, LHP Lipscomb
18) Eric Arnett, RHP University of Indiana
19) Everett Williams, OF McCallum HS (GA)
20) Chad Jenkins, RHP Kennesaw State
21) Andew Oliver, LHP Oklahoma State
22) Mike Trout, OF Milville HS (NJ)
23) A.J. Pollock, OF Notre Dame
24) Chad James, LHP Yukon HS (OK)
25) Garret Gould, RHP Maize HS (KS)
26) Tyler Skaggs, LHP Santa Monica HS (CA)
27) Jared Mitchell, OF Louisiana State
28) Kyle Heckathorn, RHP Kennesaw State
29) LeVon Washington, OF Gainesville HS (FL)
30) Max Stassi, C Yuba City HS (CA)
31) Wil Myers, C Wesleyan Christian Academy (NC)
32) Tony Sanchez, C Boston Colledge


 このほか、BA以外で高評価を受けている著名な選手。

XX) Mike Minor, LHP Vanderbilt
XX) Rich Poythress, 1B University of Georgia

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