私を含め多くのナショナルズファンが怒っています。
”Signability”。「契約可能性」と訳していいと思いますが、指名した選手と契約に至るまでの困難さのことです。どのくらいの契約金を要求してくるか、(高校生であれば)大学進学の意向は強いかどうか、など野球に関する能力以外の、主に経済的要素のこと。これを考慮することとは、ある選手が野球の能力・潜在力に優れていても契約が困難であると見込まれれば指名を回避するということです。
ドラフト前にMike Rizzo 暫定GMが今年のドラフト戦略について問われた際には、残っている選手で野球の能力で最も優れた選手を指名していく、つまりsignabilityは考慮しないことを明確に表明していました。しかし、今日のドラフトでのナショナルズの指名にはこれが大きな要素として働いていることは明らかです。
2順目全体50位で指名したのは、Jeff Kobernus。UCバークレーの二塁手。BAのスカウティング・レポートでは91位とされていた選手。Mark GrudzielanekやCasey Blakeと比較される程度で、うまく育っても二番打者という評。まだまだ1順目で指名されてもいい選手が多く残っている中で(2順目も1位指名権を持っているんだから当たり前)、大学生の二塁手を指名したこと自体不可解ですし、しかも二塁手でも他に有力選手が残っていました。もったいないなぁと思いましたが、それでもまだこの時点では、そういう評価もあるかもしれないと見守っていました。
しかし、3順目全体81位の指名を聞いたところで、ファンの怒りは爆発。指名したのは、ジョージア大学の先発右腕、Trevor Holder。手元にあるBAのトップ100には入っていません。誰それ?っていう感じでしたが、BAの寸評の情報が入ると、10順目あたりでの指名が予想されていたとのこと。えっ?!10順目あたりが妥当と考えられていた選手を3順目で指名?しかも大学4年生…。
ここまで来ると、今年のドラフト戦略が「Stephen Strasburg一点豪華主義。それ以外の選手には余計な金をビタ一門払うつもりはない」であることはもはや一目瞭然。Rizzo 暫定GMの発言はもちろんのこと、球団のチーム強化に向けた姿勢を疑います。
もちろん、明日の4順目以降での指名を見ないことには最終的な判断はできませんが、今日のところはがっかりです。これで、もし、もし仮に、Strasburgと契約できないなんてことになれば、史上最悪のドラフトということになるでしょう。(まあ、ブレイクする選手がいれば評価は変わるので、最終的な評価は遠い先にすることになりますが、そんな選手が出てくるでしょうか…)
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