2010年のMLBドラフト、1順目全体1位でナショナルズはBryce Harperを指名しました。
(写真はBAのサイトより拾わせていただきました。)
1位指名自体は大方の予想通りでしたが、予想外だったのは外野手としての指名だったこと。高校でもジュニア・カレッジでも基本的に捕手としてプレーしてきており、守備面でも十分捕手としてやって行けそうだという評価でしたが、指名のアナウンスで「外野手」と紹介され、指名後にインタビューを受けたのMike Rizzo GMが、打撃に集中させるために捕手ではなく外野手(ライト)として育成していく方針を言明しました(インタビューの模様はWashington PostのAdam Kilgore)。現在ナショナルズのマイナーにはPotomac(A+)にDerek Norris(今季のBAプロスペクトランキングで全体28位)というトッププロスペクトがいるので、ポジションの重複を回避するということでしょう。悪くない判断だと思います。また、同じくRizzo GMは契約後まずはGulf Coast Leagueからスタートさせることも明言。AAでデビューしたStrasburgとは違うようです。捕手が前提になっているのであくまで参考ですが、MLB.comのスカウティング・レポートを簡単に訳しておきます。
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打撃:Harperの打撃は身体的な点で大変に高い水準にある。スイングは速く、力強く、また軌道も良い。ボールを打つポイントがやや前過ぎるという点はあるが、修正しつつある。
パワー: 現在も、また将来においても、ドラフト指名選手でこれまで見たことがないようなパワーを有する。
足の速さ: 意外に速いい。特に捕手としては。スピードはまあ平均といったところだが、常に全力で走るので十分。
ベースランニング: 非常に積極的に次の塁を狙っていく。特に足は速くないものの、盗塁を決めることもあるだろう。
肩: 捕手を含めどこを守っても、標準を上回る強肩。やや送球モーションが大きく、2塁への送球は少し遅い。
守備: 技術的も基本的動きでも多少未熟だが、平均以上の捕手になれる素材。投球を前に出て捕球しようとする傾向に懸念を示す向きもあるが、修正可能だろう。三塁と外野も守るが、おそらく三塁よりは外野のほうがいい。
守備範囲: かなり大型のほうだが下半身は柔軟で、低めのボールにも対応でき、横への移動も上手い。
身体能力: 素晴らしい身体能力を持っているが、怪物級というわけではない。いい体格をしており、運動能力に優れた、柔軟な体。
長所: 打撃、特に素晴らしいパワーがある。どのポジションを守っても、特に捕手であれば、強肩が武器になる。常に非常に政局的で、一生懸命プレーする。
欠点: 長期的には捕手としての能力に疑問を呈す者もある。攻撃では、ボールを迎えに行って球を捉えるポイントが前過ぎることがある。.
まとめ: Bryce Harperの物語は既に十分に語られてきた。ジュニア・カレッジのわずか17歳にも関わらず、ドラフト指名対象のプロスペクトとしてはStrasburgに次ぐ期待を集めている。信じがたいような打撃、パワーを示しつつ、ジュニア・カレッジでの1年目を過ごしている。基本的に捕手として見られているが、複数のポジションをこなし、どのポジションでも平均以上の強肩を見せている。全体1位で指名されるかどうか、そして契約するかどうかが注目される。
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さあ、今年もまたBorasとの契約交渉の熱い夏が待っています。今年は8月15日が期限。どうせラストミニッツまでまとまるとは思っていません。直前まではのんびり待ちましょう。どんな契約になるでしょうか。「Strasburgは完成品だったが、Harperはメジャー到達が保障されているわけでもなく、到達するにしても数年はかかる。故障のリスクもある。」と考えれば、Strasburgほどの大型契約(1510万ドル)にはならないでしょう。またメジャー契約ではないだろうというのも一般的な観測です。でも、最終的にはいくら払ってもいいですから(自分の財布が痛むわけではないし(笑)、高額になるといってもFA選手と契約することを考えればそれほどの出費ではない)、Rizzo GM、絶対に契約をまとめてくださいね。
ちなみに、今日の全体1順目トップ10指名選手は以下の通り。トップ3は予想通り。4位でロイヤルズがBorasクライアントのColonを指名したのが最も予想外の指名。他にもいくらでもいい選手いるのによりによってBorasとの交渉を選ぶか?!
2. PIT Jameson Taillon, RHP The Woodlands HS(TX)
3. BAL Manny Machado, SS Brito Miami Private HS(FL)
4. KCR Christian Colon, SS California State Fullerton
5. CLE Drew Pomeranz, LHP Mississippi
6. ARI Barret Loux, RHP Texax A&M
7. NYM Matt Harvey, RHP North Carolina
8. HOU Delino Deshields Jr., CF Woodward Academy HS(GA)
9. SDP Karsten Whitson, RHP Chipley HS(FL)
10. OAK Michael Choice, CF Texas-Arlinton
明日は(といってもあと2時間後)、2順目。ナショナルズの全体51位指名から再開されます。先日紹介したBAのランキングでは、以下の選手が残っています。8位のAllieはさすがに難しいとは思いますが、Rizzo好みの大学生投手も多く残っています。何もオーバースロットの選手やBorasクライアントを指名しろと言うつもりはありません。ただ、あまりにsignabilityばかり重視した指名をするのはやめてください・・・。
8) Stetson Allie , RHP St. Edward HS, Lakewood (OH)
16) A.J. Cole, RHP Oviedo HS (FL)
19) Brandon Workman, RHP Texas
23) Brett Eibner, RHP/OF Arkansas
27) Austin Wilson, OF Harvard Westlake School HS (CA)
30) Yordy Cabrra, SS/RHP Lakeland HS (FL)
31) Jesse Hahn, RHP Virginia Tech
32) Ryan LaMarre, OF Michigan
2 件のコメント:
Bryce Harper本壘打賽
怪物アルミ棒打502ft
http://www.youtube.com/watch?v=liS3kGvQ9Bk&playnext_from=TL&videos=laaoNCpa3Kw
匿名さん
そうそう凄いんですよね、この時のHarper。
でもこれはあくまでホームラン競争のようなもの。
これだけで真価が分かるというものでもないと
思っていますが。
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