2010年6月4日金曜日

守備崩壊中

 2008、2009年と2年連続で100敗の屈辱にまみれたナショナルズ。弱点はもちろんたくさんあったわけですが、失策数でそれぞれ29位、30位に沈んだ守備は大きな穴でした。守備で足を引っ張りずるずると負ける試合があまりにも多かったのは疑いようのな事実でした。これに対して、今季開幕から好調だったナショナルズ。その原動力はこちらもいろいろあったわけですが、守備の安定・強化も1つの要因と言える状況でした(4月の月間エラー数は14と極めて少ない数字でした)。しかし、その守備がこのロード10連戦で一挙に崩壊してしまいました。

 結局3勝7敗で終えてしまったわけですが、その間の自責点、非自責点、エラー数は以下の通り。25日の初戦を除き、なんと9試合で失点につながるエラーをしてしまいました。

W/L

ER nonER E
5/25(SF) L 4 0 -
5/26(SF) W 2 1 Desmond
5/27(SF) L 4 1 Dunn

5/28(SD)

W 2 1 Desmond
5/29(SD) L 1 3 Kennedy
5/30(SD) L 2 1 Zim, Kennedy
5/31(HOU) W 3 1 Kennedy
6/1(HOU) L 6 2 Zim
6/2(HOU) L 2 3 Desmond3
6/3(HOU) L 2 4 Guzman3

 この間の計45失点のうち、非自責点は実に17点。(詮無い仮定ですが)非自責点が0だったとすると10試合の戦績は5勝3敗2分になるはずでした。同じくこの間のエラー数は14。つまり4月の1か月分のエラーをこの10日で記録したことになります。シーズン通算のエラー数でも、あれよあれよという間に30球団でダントツに多い50エラーに到達(2位は43エラー)。昨季の146を上回るペースとなっています。守備崩壊。原因は何かと言われもよく分かりません。中にはエラーと記録するのがかわいそうな好プレーと紙一重のプレーや、守備範囲が広いことで付いてしまったエラーもあります。しかし、大部分はボーンヘッドと言わざるを得ないようなプレーです。基本的にはメンタル、集中力の問題。つまりは、気合いを入れ直して下さい。

 昨オフのメジャーリーグの傾向として守備力に力点を置いた補強が行われたことが話題となっていました(代表例が、その前の年にFranklin Gutiérrezを補強して躍進したマリナーズや、Jason Bayと袂を分かちMike CameronやAdrian Beltreと契約したレッドソックス)。今季のここまでの戦績を見ると必ずしも守備だけでは勝てないようですが、守備で負けることは大いにありうるということでしょうね。くだらない失点・負けを防ぎチームの雰囲気を悪くしない、という意味において守備の持つ価値は大きいと痛感しています。

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