2010年6月5日土曜日

2010 Pre-Draft Ranking

 さて、いよいよ今週、6月7~9日にドラフト会議が開催されます。
 
 ナショナルズは(幸か不幸か2年連続で)全体1位指名権を有しています。Mike Rizzo GMは既に指名する選手を決めたと発言していましたが、今季のパフォーマンス、その他の報道からすると、Bryce Harper以外は考えられないでしょう。ナショナルズにはType Aフリーエージェントの補償などはないので、次の指名は2順目1位の全体51位。この51位でどんな選手を指名するかにむしろ関心があります。

 以下に、今ドラフトの有望株をBAのランキングに従って32位(全体1順目の指名予定数)まで並べてみました。下馬評では、Harperは別格として、Taillon、Machadoが続き、それ以下はまだ団子状態という感じです。ここに名前のある選手が51位まで残ってたりはしないよなあ・・・。 (各選手に関するコメントはいろいろ読んで適当に書いているので、あまり当てにしないで下さい)

1) Bryce Harper, C/OF College of Southern Nevada(JC) 動画
 いまさら言うまでもありませんね(去年のStrasburgについても同じようなことを書きました)。右投げ左打ちの17歳。打撃、特にパワーについては文句のつけようがありません。捕手としての守備については当然ながらまだまだ向上の余地はあるでしょうが、強肩はかなりのもののようです。以前に書いたこちら(2008/9/10)やこちら(2010/4/10)やこちら(2010/5/25)もどうぞ。

2) Jameson Taillon, RHP The Woodlands HS (TX) 動画
 Roger Clemens、Josh Beckettといったテキサスの高校生豪腕投手の系譜を継ぐ者。球速は常時90マイル台後半で最速99マイル。80マイル台前半まで落とすことができるカーブをはじめとする変化球にもキレがあり、速球でも変化球でも三振が取れる。制球にはやや難あり。高校生ですが、既に身体はしっかりしている。相当の高額契約を求めてくるものと思われる。

3) Manny Machado, SS Brito Miami Private HS (FL) 動画
 運動能力にも優れた高校生ナンバーワン野手。強肩とすばやいグラブさばきでショートの守備で高評価を得ているが、ややサイズが大き過ぎ、守備範囲が狭くなる場合にはサードやファーストにコンバートされる可能性あり。体格がもっと大きくなりパワーヒッターに育つ可能性はあるが、現段階ではスイングスピードが素晴らしいラインドライブヒッター。

4) Drew Pomeranz, LHP Mississippi動画
 今ドラフトのナンバーワン左腕。90マイル前後の速球を中心とした組み立てで、80マイルを切るカーブ、チェンジアップがあるが、変化球はまだ発展途上。ややモーションが大きいこともあり、コントロールに難あり。今シーズン開幕前はHarperに次ぐ評価を得ていたが、結果を残せず評価を多少低下させた。

5) Chris Sale, LHP Florida Gulf Coast 動画
 夏のCape Cod Leagueで評価を上げた左腕。スリークォーターからのフォームということもあり、Randy Johnsonと比較する評もありますが、さすがにそれは期待し過ぎ(笑)。武器は、90マイル前後の速球と、左打者から逃げていくカーブとチェンジアップ。コントロールも高評価。今季も11勝無敗、防御率2.01と好投。

6) Zach Cox, 3B Arkansas動画
 大学生の野手では最も高い評価を受けている。コンパクトな速いスイングでどの方向にもラインドライブを打てる。打者としての完成度は高く、メジャー昇格まであまり時間がかからない見通し。シーズン中にサードからセカンドにコンバートされ、守備ではセカンドのほうが安定している。即戦力を要するチームが指名しそう。

7) Deck McGuire, RHP Georgia Tech動画
 少し特徴的なセットポジションから投げる。速球は90マイル台前半。スライダー、チェンジアップ、カーブの3種の変化球もプラス評価。

8) Stetson Allie , RHP St. Edward HS, Lakewood (OH) 動画
 フォーシームは最速98マイルを計測。90マイル前後のスライダーも高評価。素材としてはTaillonと並ぶ今ドラフト屈指の投手。ただし、どの球種もコントロールに難あり。高額のボーナスを求めている上、North Carolina大学への進学を表明しており、契約に向けて難しい交渉を求められる。

9) Christian Colon, SS California State Fullerton動画
 右投げ右打ち。体格は大きくないが、野球センスが極めて高い。打席では、選球眼がよくて空振りが少なく、広角に打ち返しヒットにできるなど、メジャーにかなり近いレベルにある。守備でも強肩で堅実なグラブさばきを見せる。ただ、足が速くなく、守備範囲も広くないためショートとしてはぎりぎりという位置付け。

10) Josh Sale, OF Bishop Blanchet HS (WA)動画
 高校生としては身体ができている。将来の大砲と期待されるが、まだまだ荒削りで三振も多い。足、守備は特筆すべきものではないことから、センターというより両翼と目される。

11) Michael Choice, OF Texas-Arlington動画
 パワーは高評価。足も速い。ただ、打撃フォームに穴があり修正する必要があると言われている。プロ入りの意思がはっきりしているので契約は難しくないはず。

12) Kaleb Cowart, RHP/3B Cook HS (GA)動画
 優秀なアスリートで投手としても野手としても高評価。投手としては、90マイルを超える速球と大きく曲がるカーブが武器。野手としても、特に守備は高い運動能力を生かした守備範囲と強肩。両打ち。

13) Yasmani Grandal, C Miami動画
 両打ちの捕手。素晴らしい体格でパワーに期待できるが、フォームは完成していない。それでも今季数字を残し、評価を上げた。捕手としての守備には疑問が残る。高額のボーナスを要求しているので、指名順位は多少落ちるかもしれない。

14) Gary Brown, OF California State Fullerton動画
 このドラフトで最も足が速いと言われている外野手。大学ではリードオフとして活躍しており、Jacoby Ellsburyと比較する声もあるが、バッターボックスでばたばたしており、打撃には問題点も多い。守備範囲は広いが、肩は強くない。

15) Karsten Whitson, RHP Chipley HS (FL) 動画
 大型の高校生投手。既に球速は90マイル台半ば。スライダーとチェンジアップで空振りも取れる。投球フォームにまだばらつきがあるので、多少時間はかかるかもしれない。逆に言えば、球速も含めてまだ伸びシロがある。

16) A.J. Cole, RHP Oviedo HS (FL)
17) Nick Castellanos, 3B Archbishop McCarthy HS (FL)
18) Dylan Covey, RHP Maranatha HS (CA)
19) Brandon Workman, RHP Texas
20) Matt Harvey, RHP North Carolina
21) Alex Wimmers, RHP Ohio State
22) Asher Wojciechowski, RHP The Citadel
23) Brett Eibner, RHP/OF Arkansas
24) Justin O'Conner, C Cowan HS (IN)
25) Kolbrin Vitek, 2B Ball State
26) Anthony Ranaudo, RHP Louisiana State
27) Austin Wilson, OF Harvard Westlake School HS (CA)
28) Bryce Brentz, OF Middle Tennessee State
29) Zach Lee, RHP McKinney HS (TX)
30) Yordy Cabrra, SS/RHP Lakeland HS (FL)
31) Jesse Hahn, RHP Virginia Tech
32) Ryan LaMarre, OF Michigan


 このほか、BA以外で高評価を受けている著名な選手。

XX) Delino DeShields Jr., OF Woodward Academy (GA)

2 件のコメント:

rinn さんのコメント...

初めまして。
どうもハーパーは外野手として育成することになったようですね。
確かに打撃を生かすためにはその方がいいのかも知れませんね。
捕手は時間がかかりますし。

estoppel さんのコメント...

rinnさん はじめまして!
>ハーパーは外野手として育成
そのようですね。個人的には好印象です。
しっかり3、4番を打てる打者に育ってくれますように(祈)。
ケガがありませんように(祈)。