2010年3月18日木曜日

Elijah Dukes 解雇! 大ショックです。

 今季ライトのレギュラーとして起用されると目されていたElijah Dukesが突如、解雇されました。

 一言で感想を言うと「とても残念」です。2007年冬にレイズからトレードで入団。私がこのブログを始めた直後の2008年2月に入団会見をしたこともあり、(たかが2年ですが)共に歩んできたという意識もあって注目し、応援してきた選手だけに、ショックでしばし放心状態になりました。

Elijah Dukes (2008-09 for Washington Nationals)
188G 750PA 86R 21HR 102RBI .256/.359/.430 16SB

 解雇の理由についての球団側の説明を要約すれば、「プレーヤーとしての成長が見られず、チーム編成に合わなくなったため」となります。ナショナルズ入団前からいろいろとフィールド外での素行が問題視されてきましたが、今回の解雇は何か不祥事があったからというものではなく、あくまで野球選手としての評価をして、この結論に達したとのことです。

 極めて高い身体能力を備えていながら、それを野球選手の能力として十分に発揮できないままの2年間でした。1つの理由は膝を中心とした故障。せっかく出場機会を得たのに故障で離脱したことが何度かありました。もう1つの理由は集中力というか精神面の弱さ。打席に入れば選球眼とパワーは文句なしで将来の中軸と期待されましたが、変化球への対応が遂にできず、スランプに陥ると引っ張りの意識が強くなり過ぎて、外のボールになる変化球で簡単に三振するシーンが目立ちました。守備でも素晴らしい強肩と守備範囲を見せたかと思うと、つまらないミスを繰り返していました。走塁でも時々ボーンヘッドがあり、せっかくの俊足を活かすことができず。

 しかし、こうした課題はあっても、まだ25歳。オプションが残っていることを考えると、基礎の重要性をしっかりマイナーで叩き込むという選択肢もあったはず。それが、このタイミングでの解雇となったのには、やはり素行面があったと思わざるをえません。上にも書いたように、決定的な不祥事はありませんでした。過去2年ほどずっと追いかけていますが、昨年後半あたりからはマスコミへの対応もきちんとできるようになり、成長しているなと感じていました。しかし、ファンからは見えない部分でチームの和を乱すようなことはあったようです(具体的に何があったかは明らかになっていませんが)。Rizzo GMがDukesの解雇の後に、それを示唆するコメントをしています。

“We have a more cohesive, united group. I think the chemistry will continue to be great. We think we are going to be a better ballclub moving forward."

 Mike RizzoGMが就任してから、試合に臨む姿勢あるいはチームのケミストリーを大事にするという方針が強く打ち出されてきました。Nyjer Morganに対するフロントの評価などを見ているとよく感じす。結局、Dukesはそのポリシーに合致しない存在だったということでしょう。Jim Bowden前GM時代の再チャレンジ政策の代表とでも言うべきDukesが新たなチーム編成に合わないことは理解できます。確かにある面ではいいチームになるんでしょう。でも、やはり引っかかります。Dukesを変えることはできなかったのでしょうか?才能を発揮できなかったのは言うまでもなくDukes本人の責任でしょう。つまりは努力が足りなかったということ。しかし球団としてDukesを育成できなかったというのもまた一面の事実です。ことはDukesだけに留まるものではありません。野球の才能には恵まれていても、特に高卒の選手は天狗になっていることも多く、素行面で問題のある選手も一定程度はいるはずです。そのような選手はそもそもドラフトで獲らないのでしょうか。タレントよりも態度を重視し、行儀の良い選手ばかり集めて、本当に強くなれるのでしょうか。疑問を感じます。

 Dukesのナショナルズでのキャリアは終わりました。FAとなり、所属先を探すことになります。ナショナルズは、今日の決定に至る前に他球団へのトレードも打診したものの応じるチームはなかったようですから、メジャー契約は難しいかもしれません。どこに行っても前科者というレッテルがどうしても付いてくることでしょう。その事実は消えませんが、この2年間大きな問題を起こさなかったこともまた事実です。Dukesも成長したと思います。

 マイナー契約であっても新天地が見つかることを、そして才能を発揮していい選手になることを、心から祈っています。

 ところで、ナショナルズの今季のライトはどうなるのでしょうか?Mike Morse、Justin Maxwell、Willie Harrisといった名前が上がっていますが、ちょっと今は考えられません。しばらくは様子を見ます。
 
 PS.同じタイミングでLogan Kensingも解雇しました。こちらはどうでもいいです。

2 件のコメント:

馬面 さんのコメント...

うーん ビックリですね

僕も一回目をこすりました(・_・;)

確かに伸び悩んでいたというのは事実ですが
最後に書かれている3人を見る限りデュークスが1番の気がしますからねえ・・・

それにもっと解雇すべき人はいる気がしますし・・・

まあ GMのことですから次のライトにはある程度目星がついての解雇なんでしょうが
残念です

マーキース大丈夫ですかね・・・クアーズ・フィールドでもこんなに打たれたこと無いんじゃないですか?(>_<)

estoppel さんのコメント...

次のライトについては、
MorseとHarrisのプラトーンというのが
一番候補みたいです。
うーむ、さえないな・・・・。
Morseが大化けする可能性は否定しませんが。
Maxwellが伸びていないのが一番痛いです。