2010年3月10日水曜日

Stephen Strasburg (Spring Training) Debut!

 いよいよStephen Strasburgのオープン戦初登板まで、あと10分になりました。

 対戦相手のデトロイト・タイガースの先発ラインナップは以下の通り。投げ合うのは、こちらも若いRick Porcelloです。

1. Austin Jackson, CF
2. Clete Thomas, LF
3. Magglio Ordonez, RF
4. Miguel Cabrera, 1B
5. Carlos Guillen, DH
6. Don Kelly, 3B
7. Alex Avila, C
8. Brent Dlugach, 2B
9. Ramon Santiago, SS
(SP Rick Porcello)

(球種は見た目なので、間違ってるかもしれません。悪しからず。 球速はテレビ画面上は表示されていません)

1回表
Austin Jackson
1. フォーシーム外低めにボール 1-0
2. フォーシーム外に外れてボール 2-0
3. ツーシーム真ん中低め 引っかけて三ゴロ 
Clete Thomas
4. フォーシーム低めにショートバウンド 1-0
5. 真ん中高めのチェンジアップを引っかけて二ゴロ
Magglio Ordonez
6. フォーシームが高めにいったが引っかけて遊ゴロ
(Guzmanの送球が乱れてひやっとしました)
拍子抜けなほど、あまりにあっさり終わってしまった。

2回表
Miguel Cabrera
7. フォーシーム外に外れてボール 1-0
8. ツーシーム低め後ろにファール 1-1
9. カーブ真ん中低めを見逃し 1-2
10. カーブわずかに内に外れて2-2
11. 外高めのフォーシームに空振り三振 !!!!
Carlos Guillen
12. 外へのツーシームをおっつけて打って三ゴロ
Don Kelly
13. ツーシーム内に外れて 1-0
14.内へのツーシームを1塁線への緩いファール 1-1
15. 内へのツーシームにチェックスイングでファール 1-2
16.カーブ真ん中低め見逃し 2-2
17. 真ん中高めへのツーシームおっつけてレフト前シングル
Alex Avila
18.フォーシーム内低めに外れて 1-0
19. 内へのフォーシームに詰まって1塁線へにファール 1-1
20. 真ん中低めのツーシームをセンター前にはじき返しシングル
2死1,2塁
Brent Dlugach
21.フォーシーム外に外れて1-0
22.フォーシーム外に外れて2-0
23.フォーシーム外に外れて3-0
24. フォーシーム真ん中低めを見逃し 3-1
25. フォーシーム外を見逃し 3-2
26. 真ん中へのカーブを見逃し三振!!!

3:30 追記
Stephen Strasburg 2IP 2H 0R 0ER 0BB 2K 15strike-11balls
 期待に違わぬ投球を見せてくれました。最も印象的な投球は2回のMiguel Cabreraとの対戦だったでしょう。変化球を交えてカウントを整え、最後は外高めの速球で空振り三振を奪いました。おそらくあの球が今日の最速でしょう。気になるのは、ほとんどの打者に対して初球をボールで入ったことくらいでしょうか。それでも最後の打者を結局カーブで見逃し三振に取るなど、変化球も含めてコントロールに不安がないということも示しました。

3:45 追記
 フォーシームの球速は96-98マイルだったようです。やはりMiguel Cabreraに対する最後の投球は最速の98マイルを記録していました。チェンジアップが2球だったというレポートもありますが、90マイルを超えていて私にはツーシーム(シンカー)との区別がつきませんでした。

夜 追記
 多くの記者がStrasburgの初登板について書いています。主なものだけでも次の通り。ナショナルズのビートライターでは、Mark Zuckerman of Nats Insider, Bill Ladson of Nationals.com, Adam Kilgore of Washington Post, Thomas Boswell of Washington Post, Ben Goessling of MASN。全米規模の報道機関では、 Howard Fendrich of AP, Steve Henson of Yahoo!, Jason Stark of ESPN。対戦相手のタイガースのビートライターのJohn Lowe of the Detroit Free Pressも書いています。読むのに一苦労でした(笑)。

 もちろんどの記事もStrasburgを絶賛。速球の素晴らしさについては、98マイルのフォーシームに空振り三振を喫したMiguel Cabreraのコメントが多く引用されていました。「いい球、いい腕を持っているよ。メジャーで成功する可能性は高いだろうね。速球は飛んでくるようだった。ボールが投げることは、まるで爆発のようだった(When he throws the ball, it's like an explosion.")」
 
 記念すべき初登板の捕手を務めたWil Nievesによると、初回の投球は全部ツーシームだったとのことです。あんなに速い(96~97マイル)のにツーシームだったの?私の目には大きく変化したボールとフラットな(日本風に言えば伸びのある)ボールとが混じっていたように見えましたが・・・。またNievesは、2回にCabreraを三振に取った高めフォーシームの球速について、球場の掲示は51マイルと出ていたけれど、たぶん100マイル近く出ていたと思うともコメントしていました。

 変化球についてもキレ、コントロールともに武器になると評価されていました。特に、最後にフルカウントからDlugachを見逃し三振に取った81マイルの変化球については、絶賛されています。ちなみに、Strasburg本人は、球種を「スライダー」と表現していましたが、あれはカーブだと思いました。うーむ、球種って難しいなあ。この点については、対戦相手のタイガースのJim Leyland監督のコメント。「今では96マイルや97マイルを投げる投手は少なくないが、頼ることのできる変化球を持つものは多くない。才能あふれる投手であることは間違いない。」

 このように絶賛されたStrasburgでしたが、本人は初登板の緊張のために制球に苦しんだと言っていました。対戦した8人の打者のうち初球を打たなかった6人に対する初球がボールだったことが示しています。実は試合前から緊張していて、Steve McCatty投手コーチがちゃんと息をするように(!)とアドバイスする場面もあったようです。
 
 今日の試合も敗れたとはいえ、「未来」を見せてもらいました。ナショナルズファンにとって、待ちに待った、そして期待を裏切らない、素晴らしい初登板でした。
 
 そして、今日の試合後になると、スプリングトレーニングが始まってからベンチ・フロントが沈静化に努めていた「開幕ローテーション入りは本当にないのか?」という議論が再燃してきました。今日の投球を見せられては、実力不足を理由にすることは困難。育成プロセスという伝統を尊重するとか、中4日のスケジュールに慣れさせるとか、FAになるのを1年遅らせるとか、理由を付けることが単なる言い訳に聞こえてきます。個人的には、今のルールの下でFAを遅らせるためにしばらくマイナーに置くことは球団経営上当然のことなので、どんなに素晴らしい投球をしてもマイナースタートとすべきだと、思っています。

 次回登板は日本時間月曜日午前2時(今週末からアメリカが夏時間に入るので時差が13時間になるはず)のホームでのカージナルス戦の予定。果たしてAlbert Pujorsは遠征してくるんでしょうか?

4 件のコメント:

bmb さんのコメント...

mlbのサイトでハイライト見ました!
いいですねぇ。公式戦デビューが待ちきれませんね♪

馬面 さんのコメント...

チェンジアップが90マイルを超えるって・・・

それはもはやチェンジアップじゃない気もしますがw

変化球でストライクも取れたようですし調子は上々のようですね

estoppel さんのコメント...

>bmbさん
待ちきれない、という気持ちもありますが、
チームの現状から見て、
今年はどうせ優勝争いできませんから、
やはり6月くらいに昇格、でいいと
思っています。
でも、ほんと、楽しみで仕方ありません。

光が見えました。

estoppel さんのコメント...

>馬面さん
すごいですよね。
ファストボールでも、(誰とは言いませんが)
90マイル越えない投手がたくさんいるのに。

むしろ後に出てくる投手の球が、
みんなすごく遅く見えるんじゃないでしょうか。